1-1リレーショナルデータベース
Oracle Databaseはリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)である。RDBMSでは、データを2次元の表で管理し、SQLを用いてデータベースにアクセスする。
| 用語 |
説明 |
| 行 |
1つのレコードに対応する列の集まり |
| 列 |
特定のデータドメインを表す表内の垂直方向の領域 |
| フィールド |
行と列の交差部分 |
| 主キー |
表内の各行を一意に識別する列または列の集合。表内で定義できるキーは1つのみ、またNULLは入れられない |
| 外部キー |
表同士の関係を定義する列。列または列の集合の値が、それぞれ関連する表の一意キーまたは主キーの値と一致する必要がある |
| NULL値 |
値が含まれていないフィールド |
外部キーによる関連付けをしている表に関する注意事項
外部キーによって参照されている表は削除できないまた、参照されている列の値は変更できない。しかしながら、実際に外部より参照されていない場合は変更可能。
1-2SQL
データベースにアクセスするための言語
DML(Data Manipulation Language)、DDL(Data Definition Language)、DCL(Data Control Language)、トランザクション制御文、セッション制御文、システム制御文がある。
| 分類 |
SQLコマンド |
説明 |
| データ検索 |
SELECT |
表データの検索 |
| データ操作言語文(DML) |
INSERT |
表への新しいデータの挿入 |
|
UPDATE |
表の既存行データの更新 |
|
DELETE |
表の既存行データの削除 |
| データ定義言語文(DDL) |
CREATE |
新しいオブジェクトの作成 |
|
ALTER |
オブジェクトの定義を変更 |
|
RENAME |
オブジェクト名の変更 |
|
TRUNCATE |
表データの切り捨て |
| データ制御言語文(DCL) |
GRANT |
アクセス権限の付与 |
|
REVOKE |
アクセス権限の削除 |
| トランザクション制御文 |
COMMIT |
DMLによる変更の確定 |
|
ROLLBACK |
DMLによる変更の取り消し |
|
SAVEPOINT |
ROLLBACKできるポイントの作成 |
| セッション制御文 |
ALTER SESSION |
現行セッションのプロパティを変更 |
|
SET ROLE |
現行セッションのロールの使用可能禁止を変更 |
| システム制御文 |
ALTER SYSTEM |
現行インスタンスのプロパティを変更 |
1-3Oracleアーキテクチャの構成要素
OracleインスタンスとOracleデータベース
Oracle Databaseでは表や索引のデータ、更新ログ情報などはOracleデータベースというファイル群に格納されている。Oracleデータベースを利用する個々のアプリケーションはOracleインスタンスというコンポーネントを介してデータベースにアクセスする。
アプリケーション←→Oracleインスタンス←→Oracleデータベース
- Oracleインスタンス:システムグローバル領域(SGA)とバックグラウンドプロセスから構成
- Oracleデータベース:以下の3種類のファイルの総称
①データファイル
②制御ファイル
③REDOログファイル
Oracleインスタンス
Oracleインスタンスはシステムグローバル領域(SGA)というメモリー構造とバックグラウンドプロセスがら構成されている。
SGAはOracleデータベースにアクセスするすべてのユーザによって共有されるメモリーである。アプリケーションが使用する様々なデータをこのメモリー領域上にキャッシュすることで、効率の良いデータアクセスを実現している。
SGAはさらに次のような領域に分かれて管理されている。
- データベースバッファキャッシュ
- 共有プール
- REDOログバッファ
- ラージプール
- JAVAプール
バックグラウンドプロセスはデータベースが起動するとシステムに常駐し、文字通りバックグラウンドで様々な処理を実行する次のようなプロセスの総称である。
- システムモニター(SMON)
- プロセスモニター(PMON)
- データベースライター(DBWn)
- ログライター(LGWR)
- チェックポイント(CKPT)
各プロセスの役割はそれぞれ異なっている。詳細はココで。
Oracleデータベース
Oracleデータベースは以下の3種類のファイルの総称である。
- データファイル:表や索引などのデータベース構造の内容が格納されているファイル
- 制御ファイル:データベースの構造情報が格納されているファイル
- REDOログファイル:データに対する変更履歴情報を記録するファイル
詳細はココで。
1-4Oracleデータベース管理用のツール
Oracle Universal Installer(OUI)
Oracleソフトウェアのインストールに使用するGUIツール
Database Configuration Assistant(DBCA)
データベースを作成するGUIツール
Database Upgrade Assistant(DBUA)
既存のデータべースをより新しいバージョンのOracle Databaseへアップグレードするときに使用するGUIツール
Oracle Net Manager
Oracle Databaseのネットワーク環境を構成するGUIツール
Oracle Enterprize Manager(EM)
ブラウザベースのデータベース管理ツール
SQL*Plus
コマンドを使用してデータベースを管理するためのツール
Recovery Manager(RMAN)
データベースのバックアップおよびリカバリなどを実行するためのツール。EnterPrize Managerから使用することもできる
Data Pump
データベース間のデータ転送ツール
SQL*Loader
外部ファイルをOracleデータベースにロードするツール。CSVファイルなどをOracleデータベース中の表に取り込むことができる
最終更新:2014年02月02日 11:35