忍び寄る魔の手 狙われた結利

~???~
豊穣のハーベスト「どうなんだ、グローリー?」
栄光のグローリー「……まだです。まだ足りません」
???「僕の見立てでは別にもういいんじゃないかな?」
ハーベスト「だとよ。こいつもこういっていることだし今がそのときなんじゃないのか?」
グローリー「いえ。私たちは見極める必要があります。失敗は許されないのです」
???「ふぅ、あいかわらず慎重なんだね。けど君がそう言うなら僕たちは逆らえないからね」
グローリー「ですがその時はもうすぐ来るでしょう。今のこの時代ならそれを可能とするだけのものが揃っています。」
???「まぁいいや。僕は用事があるんで抜けさせてもらうよ。じゃーね」

そういうと男は姿を消した

ハーベスト「あいつまで目覚めさせて良かったのか?ビシオンと同じようなことになるんじゃないのか?」
グローリー「確かに彼は私たちの目的を理解して行動しているわけではないかもしれません。ですがそれも含めて彼らへの試練となるのですから」
ハーベスト「そういうもんかね」


~ミストラルシティ~
十也「いやぁ、悪い!優勝できなかったぜ」
結利「本当だよ!てゆーか自分ばっかりデュエルしてずるいぞ。私ももっと戦いたかったのに」
十也「ほんと~にすまん。これで許してくれ」スッ
結利「おっ!これはもしや!?」

十也が結利に差し出したもの。それはサイン色紙だった。

結利「チーム5D'sのサイン色紙!うわ~、超レアじゃん!ありがとう十也」

満面の笑みを浮かべて喜びはしゃぐ結利。ふと十也はあたりを見回す。そこであの男がいないことに気づく

十也「あれそういえばGは?」
結利「あっ、そうだ。そうなんだよ、いつのまにかいなくなっちゃっててさぁ」
十也「あいつにも礼をいっておきたかったんだが」
結利「いないもんは仕方ないって!それより十也はこれからどこに行くの?」
十也「う~ん。そういえば考えてなかったな」
結利「だったらさWDCでも見に行こうよ!」
十也「いいな、それ!よっしゃ、そうと決まればさっそく出発だ!」
結利「お~!!」
十也「と思ったがやはり準備は必要だよな。ちょっと待ってくれ、うちに帰って荷物を準備してくるよ」
結利「む~。私みたいに外生活をしていればそんな面倒なことしなくてすむのに。オススメだよ!」ビシッ

親指を立ててドヤ顔をする結利。

十也「できるか!」
結利「え~、慣れれば楽しいよ」

などとやりとりをしつつ十也と結利は十也の住むアパートに向かった

~ミストラルシティ・十也のアパート~
結利「ここが十也のアパートかぁ。」
十也「ここらへんでまっててくれ。準備してくる」
結利「は~い」

十也は結利を残しアパートに入っていった。

結利「暇だなぁ~」
???「あの~、すいません」
結利「んっ?」

結利がボケ~ッとしながら待っていると男が話しかけてきた

???「僕は近くでカードショップを営んでるものなのですがお嬢さん暇だったらうちの店に来てみないですか?いいカードそろえてますよ」
結利「マジで!いくよ、超いく」

目を輝かせる結利。

???「ではこちらです。いきましょうか」
結利「まぁ、ちょっとくらい離れてもいいよね。すぐ戻ってくるし」

男に連れられ結利は裏路地の方を進んでいく。

結利「こんなところに店を構えているなんて変わってるね」
???「……着きましたよ」
結利「えっ?ここって行き止まりじゃん」
???「ふふふ、君に一つ聴きたいことがあるんだけれど」
結利「急に何?」
???「君、以前ハートランドシティでカードを拾っているよね。黒いカード」
結利「黒いカード?あっ、あのエクシーズモンスターのカードか。あれってお兄さんのカードだったの?」
???「いいや、僕のではないんだけどあれをよこしてくれないかなぁ」
結利「いやだよ!あれは私が拾ったんだから!」
???「そうかい、ならば」

男はデュエルディスクを構える

???「アンティ・ルールだ。僕が勝ったら君のそのカードを渡してもらおうか」
結利「デュエルか!ちょうどやり足りないと思ってたんだよね!いいよ、勝負しようよ」
???「では決まりだね」
結利「お~し」
???&結利「デュエル!」

???LP4000
結利 LP4000

???「僕からいきますよ。僕はモンスターをセット。カードを3枚セットしターンエンド」
結利「よ~し、私のターン。私はヴァイロン・プリズムを召喚。ヴァイロン・プリズムで伏せモンスターに攻撃」
???「安易な攻撃だね。その攻撃が君の希望を砕く。モンスターリバース!」
結利「このモンスターは!?」

~数ターン後~
???「これで僕の勝ちだね」
結利「くっ!」
???「では約束どおり彼のカードは返してもらうよ」

男は結利からカードを取り上げる。

???「あぁそうだ。ついでに」

男の目が妖しく光る。

結利「えっ……」ドサッ

急に意識を失い倒れこむ結利。

???「君と一緒にいた彼。確かビシオンを倒したんだったよね。君を餌にして彼をおびき出そうかな。人質を取られた状態でどれほどのデュエルができるか見てみたいんだよね。ふふふ」

結利に手を伸ばす男。結利に手をかけようとしたその時
ヒュン
???「なんだ?」

男の手を何かがかする。男の手には切り傷ができていた

???「これは……カード?」
「おい!そこのお前、こんなところでなにをしている!」

ビルの上の方から声が聞こえる。男が上方を見上げると1人の女がビルの上から飛び降りてきた。

「とぅ!」ダン
???「おいおい。今のビルって10メートルぐらいあるんじゃないの?こいつ人間か?」
「失礼な!私は人間だ。貴様のようなやつに怪物扱いされるいわれはない!」
???「まぁ、いいや。それでなんなの?僕に何か用?」
「ミストラルシティ治安維持局の人間として貴様のような怪しい奴を見逃すわけにはいかない。ちょっと局まで来てもらおうか」
???「めんどくさいのにみつかっちゃったなぁ。けどせっかく餌が手に入りそうなのにポイッと捨てるのももったいないしなぁ」
「なにをごちゃごちゃ言っている!」
???「わかった、わかった。そうカリカリしないでよ」
「なっ!カ、カリカリなどしとらんわ!」
???「まぁ、いいや。ここで君も倒せばいいだけだしね」

男は再びデュエルディスクを構える。

「抵抗するきか!いい度胸だな。私も久しくデュエルをしていなかったのでデュエルをしたいと思っていたところだからな!覚悟しろよ」
???「どうやら君も変わり者らしいね。今日は僕にとってはツイてる日かもね」
「そういえば貴様の名をきいてなかったな、名を名乗れ不審者!」
???「不審者とは失礼な。僕はそんな陳家なものじゃないよ。僕の名は」

男の名。それは……

ファーナング「ファーナング。オリジネイター希望のファーナング。それが僕の名だよ」

to be continued
最終更新:2012年08月15日 14:52