ナンバーズをその手に! 海馬VS昴 

~ドミノシティ~
昴「さ~て。まずはどうやってあの海馬 瀬人に会うかよね」

Nの依頼によってドミノシティにやってきた昴。Nの依頼は海馬 瀬人が所有しているナンバーズを回収しろというものだった。

昴「そもそもなんで彼がナンバーズなんか集めているのかしら?」


~海馬コーポレーション・社長室~
海馬「だいぶナンバーズも集まったな」

海馬は自分の所有しているナンバーズを見ていた。

海馬「だがこれではまだ足りない。おれは…」
???「力を欲しろ。絶対的な力を…」

海馬の背後から声が聞こえる。それは彼の影から発せられる声。

海馬「俺は誰にも負けぬ力がほしい。この程度ではまだまだだ。オリジナルのナンバーズも必要だな。やはり向かうべき場所は…」
???「そうだ。ハートランドシティに向かえ。そこにオリジナルのナンバーズがある」
海馬「ふふふふ」

ビービービー!

海馬「何事だ!」

社内に響き渡る警報。磯野から海馬へ緊急通信が入る。

磯野「海馬社長!何者かが社内に侵入したようです!」
海馬「なんだと!なにをやっている!早く捕らえろ!」
磯野「はい!」


昴「まぁ、やっぱりこの方法が手っ取り早いよね」

昴は海馬コーポレーション内の通気ダクトの中にいた。

昴「さて社長室はっと」

社長室を目指し昴は進んでいく。


海馬「くそっ。警備はなにをやっている」

苛立ちを隠せない海馬。とその時!ガシャン

海馬「なんだ!?」

社長室の天井板がはずれそこから人が振ってきた。

海馬「お前が侵入者か」
昴「あいてて。あなたが海馬 瀬人ね。あなたのナンバーズ頂くわよ!」
海馬「ナンバーズを知っている…。お前始めから俺のナンバーズが目的か」
昴「話が早くて助かるわ。そういうことよ」
海馬「ふぅん。お前自身はナンバーズをもっていないようだな。だがお前のバックにいる奴。そいつの元に連れて行ってもらおうか」
昴「私に勝てたらね」
海馬「ふぅん。生意気な奴だ。だがすぐにそんな口を聞けないようにしてやる」

デュエルディスクを構える海馬。

昴「Dフォンゲイザーセット!デュエルモードスタンバイ!」
海馬&昴「デュエル!」
海馬「先攻は俺がもらう。俺は聖刻竜ドラゴンゲイブを召喚。カードを2枚セットしターンエンドだ」
昴「私のターン。私はジェムナイトガネットを召喚。ジェムナイトガネットでドラゴンゲイブを攻撃」
海馬「速攻魔法収縮を発動。ジェムナイトガネットの攻撃力を半分にする」

ジェムナイトガネットATK1900→950

昴「くっ!」
海馬「返り討ちにしろ、ドラゴンゲイブ」

ジェムナイトガネットATK950 VS 聖刻竜ドラゴンゲイブATK1800
昴LP4000→3150

海馬「ドラゴンゲイブがモンスターを破壊したことによって効果を発動させてもらう。デッキから青眼の白龍を攻撃力・守備力を0にして特殊召喚する」
昴「私はカードを2枚セットしターンエンドよ」
海馬「ふぅん。この程度の実力で俺にデュエルを挑むとはな」
昴「確かにあなたは噂どおりの力を持っているようね」
海馬「今サレンダーするならば許してやるぞ」
昴「冗談。一度受けた依頼は投げださないのは傭兵の基本でしょ!」
海馬「そうか。ならば俺に勝負を挑んだのを後悔させてやる。俺はドラゴンゲイブをリリースし、エメラルドドラゴンをアドバンス召喚。ドラゴンゲイブがリリースされたことによってデッキから神龍の聖刻印を特殊召喚」
昴「これで彼のフィールドには2体のレベル8モンスター」
海馬「俺は青眼の白龍と神龍の聖刻印でオーバーレイネットワークを構築。その力で全てを破壊し尽くせ。エクシーズ召喚、聖刻神龍エネアード」
昴「ランク8のモンスター。これはかなりまずいかもね」
海馬「エネアードの効果発動。オーバーレイユニットを一つ取り除き、手札のモンスター2体をリリースする。お前のフィールドのカード2枚を破壊する」
昴「何!?」
海馬「これでお前のフィールドは一掃される。くらえ!」
昴「くっ。トラップ発動、輝石融合。手札のジェムナイトサフィアとジェムナイト・ルマリンを融合させる。現れろ、ジェムナイトアクアマリナ」
海馬「ふぅん。モンスターを出したか。だがその程度のモンスター粉砕してくれるわ。聖刻神龍エネアードでジェムナイトアクアマリナに攻撃」

聖刻神龍エネアードATK3000 VS ジェムナイトアクアマリナDEF2600

海馬「ふははは。どうだ、これが俺の力だ。絶対的な力の前にはあらゆるものが無力!」
昴「ただではやられないわよ。アクアマリナは墓地に送られたときフィールドのカード1枚を手札に戻す。この効果であなたの聖刻神龍エネアードを手札に戻すわ」
海馬「何だと!?俺のエネアードが…」
昴「どう?力だけでは勝てない相手もいるのよ」
海馬「くくく」
昴「?」
海馬「面白い!おまえほどの相手と戦えたのは久しぶりだ。エメラルドドラゴンでダイレクトアタックだ」

昴LP3150→750

海馬「俺の全力でお前を叩き潰してやろう」

海馬の眼が怪しく光り、海馬から黒い影が溢れだす。

昴「なにこれ!?どういうこと?」
海馬「俺はマジックカード龍の鏡を発動。墓地の青眼の白龍3体を除外融合する」
昴「えっ?ブルーアイズが3体?いつの間に……」
海馬「お前ごときに俺の上をいくことなどできはしない」
昴「そうか!エネアードの効果の時にリリースしたのね!」
海馬「ふぅん。現れろ青眼の究極竜!」
昴「攻撃力4500!?これが海馬 瀬人の切り札……」
海馬「さぁ精一杯あがいて見せるんだな。ターンエンド」
昴「オカルト的なものはあまり信じない方だけど…」

海馬から噴き出す怪しい影を見て昴は息を呑む。

昴「目の前で起こってる以上は現実逃避はできないわね。これはますます負けれない状況になっちゃったみたいね」
海馬「どうした?お前も怖気づいたのか?」
昴「ふっ」

冷や汗をたらしながら苦笑いを浮かべる昴。

昴「冗談。あきらめるにはまだ早いってね。私のターン、ドロー」
海馬「俺の切り札を見てもまだ立ち向かう気力があるとはな。だが言葉(ことのは)だけでは相手を倒すことなどできはしないぞ」
昴「わかってるわよ。私はマジックカード宝石交換(ジェムトレード)を発動。墓地のジェムナイトを除外することでそのモンスターのレベル2つにつき1枚カードをドローする。私はジェムナイトアクアマリナを除外することでデッキからカードを3枚ドローする。マジックカードジェムナイトフュージョンを発動。手札のジェムナイトガネットとジェムナイトオブシディアを融合。現れろジェムナイト・ルビーズ。さらにジェムナイトオブシディアの効果発動。手札から墓地に送られた場合、墓地のレベル4以下の通常モンスター1体を特殊召喚できる。私はジェムナイトガネットを特殊召喚。まだいくよ!墓地のジェムナイトフュージョンの効果発動。ジェムナイトモンスターを除外することでこのカードを手札に加える。ジェムナイトフュージョンを発動。フィールドのジェムナイトガネットと手札のジェムナイトアレキサンドを融合。現れろジェムナイトジルコニア」
海馬「融合モンスターをいくら並べようが俺のブルーアイズの攻撃力には及ばない」
昴「それはどうかしら」
海馬「なに!」
昴「ジェムナイト・ルビーズの効果発動。ジェムナイトジルコニアをリリースすることでその攻撃力を自分の攻撃力に加える」

ジェムナイト・ルビーズATK2500→5400

海馬「俺のブルーアイズの攻撃力を上回っただと!?」
昴「いけ、ジェムナイトルビーズ!ブルーアイズに攻撃」

ジェムナイトルビーズATK5400 VS 青眼の究極竜ATK4500
海馬LP4000→3100

海馬「そんなばかな!」
昴「どう?これであなたの切り札は倒したわよ」
海馬「まだだ!俺はトラップを発動する、ナンバーズクラスター。俺のモンスターが破壊された時、その破壊されたモンスターと俺のフィールドのモンスター全てをオーバーレイユニットとしてエクストラデッキから召喚条件を無視してランク4以下の№と名のついたモンスターを可能な限り特殊召喚する」
昴「なんですって!」
海馬「現れろ、ナンバーズ!№96ブラックミスト。№83 ギャラクシー・クィーン。№34 電算機獣テラ・バイト。№20 蟻岩土ブリリアント。№17 リバイス・ドラゴン。」
昴「一気に5体ものモンスターが。しかも全てナンバーズ」
海馬「俺のターンだ。俺は蟻岩土ブリリアントの効果発動。オーバーレイユニットを1つ取り除き俺の全てのモンスターの攻撃力を300ポイントアップする。バトルだ、ブラックミストでジェムナイトルビーズに攻撃。ブラックミストの効果発動。オーバーレイユニットを1つ取り除くことで相手モンスターの攻撃力の半分を奪う」

ジェムナイトルビーズATK2500→1250
ブラックミストATK400→1650

海馬「いけブラックミスト!」

ジェムナイトルビーズATK1250 VS ブラックミストATK1650
昴LP750→350

昴「まずい!このままでは…」
海馬「安心しろ。ナンバーズクラスターで特殊召喚したモンスターは1ターンに1体しか攻撃をすることができない。だが次の俺のターンでお前を終わらせてやる。ターンエンドだ」
昴「このターンで勝負をつけないと負ける…」
海馬「場にも手札にもカードがない状態からの逆転など不可能だ。さぁサレンダーをしろ」
昴「冗談。私にはやらなければならないことがあるのよ!ここで終わるわけにはいかないわ。宝玉たちよ、私に力を貸して。ドロー!このカードなら!私はマジックカードブリリアントフュージョン。墓地の素材となるモンスターを除外することでジェムナイトと名のつく融合モンスターを融合召喚する。私はジェムナイト・ルマリンとジェムナイトガネットを融合。現れろジェムナイト・パーズ」
海馬「攻撃力1800のモンスターで俺を倒せるとでも思っているのか?」
昴「えぇ。私はこのターンであなたを倒す。ジェムナイトパーズでギャラクシークイーンに攻撃」

ジェムナイト・パーズATK1800 VS ギャラクシークイーンDEF500

昴「ジェムナイト・パーズが戦闘によって相手モンスターを破壊した時破壊した相手モンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える」

海馬LP3100→2600

海馬「これしきのダメージなど…」
昴「さらにブリリアントフュージョンで融合召喚したモンスターが戦闘を行なったとき相手のライフに攻撃力分のダメージを与える」
海馬「なに!?」

海馬LP2600→800

海馬「ふぅん。だが俺のライフを削り取るには後一歩足らんかったようだな」
昴「いいえ。あなたのライフは0になるわ」
海馬「どういうことだ?」
昴「ジェムナイトパーズは1度のバトルフェイズに2回攻撃することができるのよ!」
海馬「なんだと!?」
昴「ジェムナイト・パーズでブラックミストに攻撃」
海馬「くっ。ブラックミストはオーバーレイユニットがない。効果の使用はできない」
昴「とどめよ!」

ジェムナイト・パーズATK1800 VS ブラックミストATK1650
海馬LP800→650

海馬「この俺がお前ごときにやられるというのか」
昴「相手の力を認められないあなたに強さを得ることなんてできないわ。宝玉の輝きをくらいなさい!」
海馬「うぉぉぉ!」

海馬LP650→0

昴「あなたのナンバーズは回収させてもらうわよ」

携帯端末を海馬に向ける昴。するとその端末に海馬のナンバーズが吸い込まれていく。そして海馬を覆っていた黒い影も姿を消したかと思うと海馬はその場に倒れこんだ。慌てて海馬の体調を確認する昴。

昴「命に別状はないみたいね」

ドンドン。社長室のドアを叩く音が部屋に響く。

昴「やっば!急いで退散しますか」

磯野が社長室の扉をこじ開けた。そこには倒れた海馬がいた。

磯野「海馬社長!ご無事ですか」
海馬「うぅ…」

海馬はゆっくりと眼を開けた。

海馬「俺は一体なにを……」
磯野「よし。社長を急いで医務室にお連れしろ!」

翌日
~ミストラルシティ・パフェ屋かざぐるま
昴「ふ~。なんとかばれてはいないみたいね」

携帯端末のニュース記事をみてほっと胸を撫で下ろす昴。その記事には昨日の海馬コーポレーションの不審者侵入事件が写されていた。

昴「海馬 瀬人氏に被害は無く当の本人もまったく何も覚えていないようだ…か。さらに海馬氏はここ数日間の記憶が無く、軽度の記憶障害がおきている模様…と。ふ~ん」

なにやら考えこむ昴。すると近くの席の男がまたパフェを頼んでいた。

昴(まっ、考えてもしょうがないか。さて依頼主からの次の指示までナンバーズ集めをやりますか!)

こうして昴のナンバーズ集めは続くのであった。
最終更新:2012年09月23日 01:47