繰りかえす激戦!!赤き龍の決闘者VSダーク・ディシグナー

~ナスカの地にて~
ディマク「ついに見つけた。これがあれば我がカブチニフソを達成することができる!!」

彼の手には古い本が握られている。開かれたその本には,一般人には詠むことができない文字で『冥界の王を呼び覚ますための”魔方陣”と必要な”エネルギー”』について書かれているようだ。

ディマク「早速,といいたいところだが,少々準備が必要だな」
???「ならば時が来るまで,我がその役買ってでよう」

ディマクのそばに現れたのは・・・ディマクと同じフードに身を包んだ男。彼もまた,地縛民の一人なのだ。

ディムム「我のSPEC【縛転】によって,かつてダークシグナーだった者達をダーク・ディシグナーとして復活させ,そして我ら地縛民の思想を多くの民にひろめておくとする」
ディマク「冥界の王の復活にはダークシグナーの証「ダークシンクロ」を回収する必要がある,とこの書に書かれている。その役目にふさわしい男は・・・ネオドミノシティのセキュリティに属する牛尾哲だ」
ディムム「なるほど。まずはその男と接触し,ダークシンクロを回収する思想に縛っておくか」

そういい残すと,ディムムはDホイールにまたがりシティを目指して走り出した。彼の後を目で追いながらディマクは古い本に目を移す。

ディマク「ディムムよ・・・お前も冥界の王の糧となるのだ・・・ふはははははは」


~ネオドミノシティ~
ディムムのSPEC【縛転】は,他人の思想を”転”じ,さらに自分の思想で”縛”ることができるものだ。

ディムム「牛尾哲よ,我が思想に”縛”られよ!!」
牛尾哲「うううううう・・・そうか俺の役割は・・・ダークシンクロを回収し浄化すること・・・だっはー」

ブロロロロロ
牛尾哲のDホイールがうなりを上げて煙を吐く。シティに散らばる元・ダークシグナーとの決闘を目指して。


~ネオドミノシティ中央病院~
ディムム「お前が最後だ。さぁ我が思想に”縛”られよ!!」
鬼柳「!!」ズキュゥゥゥゥゥゥンンンンン!!

鬼柳「俺はダーク・ディシグナー鬼柳京介。俺達の役割は赤き龍の決闘者を倒し,俺達のカブチニフソに打ち勝つことだ!!」
そこに並ぶは,ミスティ,ルドガー,カーリー,ボマー の5名。操られしダーク・ディシグナー牛尾に重傷を負わされた病院に入院していたところを,ディムムのSPECに”縛”られ,ダーク・ディシグナーとして”転”ぜられたのだ。

ディムム「これでは足りなのだろう?もっと,もっと我の思想を広めなくてわなっはっは!!」

彼のSPECが電磁波となってシティをほとばしる。その波に感化されたものは,ディムムの思想に,もとよりカブチニフソに”縛”られる。”縛”られた彼らの腕には地縛民の証である痣が浮かび上がる。そして”縛”られた者の中には赤き龍の決闘者も含まれていた。

十六夜「・・・理解したわ。私の忌むべき力は,越えるべき壁・・・カブチニフソ・・・」

これより,赤き龍の決闘者とダーク・ディシグナーの決闘が始まる。
全てはディマクの手のひらの上で行われていることも知らずに・・・最後まで誰もディマクの存在すら知らずに・・・


~決闘の最中~

なんということだろうか。
シャークが、遊星が、十也が、万丈目が・・・
かつて仲間だったものたちが、熱い友情を交し合った者たちが、今、互いの命を賭けて戦っている。
そこに生まれる思いの交差、そして、歪み。

ディマク「最初に送り込むエネルギーとしては十分でしょう」

そこへ現れるディムム。

ディムム「ダークディシグナーはなかなかやりおる。ディマクよ,準備はできたか」
ディマク「おう。これで全ての下準備は整う」

バシュゥゥゥ
黒き閃光がディムムを貫く。
ディマクが握る錫杖の先から放たれた光線は,ディムムに死を知らしめることなく,彼を死に至らしめた。

ディマク「魔方陣を描くのに必要なのですよ。地縛民の血統ある"血”がね」



~~
それからしばらくして。
ダークディシグナーと赤き龍の決闘者のデュエルが終るころ。
冥界の王が目覚めることになる。



~~
さらに。
死んだと思っていたはずの彼は,全ての幕が下りるのを待っていたかのように。
人知れずネオドミノシティを後にしていたのであった。
最終更新:2013年02月03日 04:53