グローリー「あなたが動くにはいささか早いのではないでしょうか?」
???「
栄光のグローリー、お前が俺に意見するのか。俺を止めたければ倒して見せろ。」
グローリーと男の間に緊張が走る。
グローリー「いえ、そのつもりはありませんよ。あなたと戦うならそれ相応の覚悟が必要ですから。」
???「ふっ、俺はお前のそういう所は好きだぜ。」
グローリー「……本当にあなたが動くのですね、
強靭のバインザー。」
バインザー「あぁ。奴の復活をさせないために決闘者を潰す。」
バインザーはそう言うと姿を消した。
グローリー「まずいですね。ですが、この試練を乗り越えることができなければそれまでだったということですか。」
バインザーが手を天に掲げる。
バインザー「さぁ、始めるとするか。」パチン
バインザーが指をならすと空から隕石が降り注ぐ。隕石は次々と周囲の建物を破壊していく。バインザーの声がスピーカーでも使っているかのごとく街の中に響く。
バインザー「決闘者達よ!俺を止めたければ決闘で俺を倒して見せろ。」
たまたま買い出しにでていたアキと
ブルーノもこの事態に巻き込まれていた。
アキ「いったいどういうこと?」
ブルーノ「わからない。けど止めない訳にはいかないよ。」
アキ「そうね、行きましょうブルーノ。」
二人はバインザーを止めるために向かう。
バインザー「この感じ…。中々骨のありそうな奴がくるな。」
バインザーのもとにアキとブルーノが到着した。
バインザー「来たか。」
ブルーノ「僕が相手だ。」
アキ「気をつけて、ブルーノ。龍の痣が疼くわ。何か危険な感じがする。」
ブルーノ「わかってる。油断はしない。」
バインザー「お前の魂喰らわせてもらう。」
ブルーノ・バインザー「デュエル!」
善戦するブルーノ。しかしバインザーの圧倒的な力の前に敗北する。
バインザー「なかなか楽しめたぜ。お前の魂を喰らわせて貰う。俺に敗北することの意味を知れ。」
ブルーノに手をかざすバインザー。
ブルーノ「なんだ?うっ。」ドクン
胸をおさえ苦しみだすブルーノ。
ブルーノ「うわぁぁぁ!」
バインザー「新たな戦士の誕生だ。」
ブルーノの体が光に包まれる。
アキ「ブルーノ!」
光の中から姿を現したのはブルーノでは無かった。人の形をしており全身がアーマーのようなもので覆われていた。
バインザー「おれに決闘で敗北した者は俺の忠実なる僕となる。お前も死が恐ろしくないのならばかかってこい。」
アキ「ブルーノ…。あなたの仇は私がとる。勝負よ!」
バインザー「ふん。この程度か。」
バインザーの後ろには5人のアーマー体が立っている。
バインザー「俺の魂を満たす決闘者は表れなかったか。まぁいい。」
バインザーは大きく息を吸い込む。そしてまたもスピーカーを使っているかのような声で叫ぶ。
バインザー「生き残りどもよ。お前らの知る強者に伝えろ。俺は
オリジネイター、強靭のバインザー。
俺はこの世界を破壊する。俺は明日この場所に俺の僕を連れて再び現れる。とめたければ
俺と俺の僕に決闘で勝って見せろ。」
バインザーは姿を消した。新たなオリジネイター強靭のバインザー。彼からこの世界を守ることは出来るのか。
バインザー「時は満ちた。行け!我が僕達よ。」
アーマー体達が街に解き放たれる。
バインザー「こいつらを倒し俺の元に辿り着いてみせな。」
各地でアーマー体との決闘が始まった。
アーマー体「カオスソーサラーの効果を発動する。」
ジャン「くっ、サンダーユニコーンが!」
アーマー体「カオスゴッデスでダイレクトアタック。」
ジャン「うわぁぁ!」
倒れるジャン。
アーマー体「敗北者には死を。」
ジャンに銃口を向けるアーマー体。
ジャック「まて!俺が相手だ!」
アーマー体「ターゲット確認。デュエル開始。」
亮「サイバーエンドドラゴンでダイレクトアタック。エターナルエボリューションバースト。」
アーマー体LP4000→0
消滅するアーマー体。亮は電話を手に取る。
亮「万丈目、そっちはどうだ。」
万丈目「こっちも片付いた。」
亮「了解した。引き続き周辺のアーマー体を探して破壊してくれ。」
凌牙「俺はアクエリア二体とハンマーシャークをオーバーレイ。三体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築。現れろNo.32海咬竜シャークドレイク。シャークドレイクでラッシュライノに攻撃。」
シャークドレイクATK2800VSラッシュライノATK1600
アーマー体LP3200→2000
凌牙「まだだ、シャークドレイクはオーバーレイユニットを一つ取り除くことで戦闘破壊したモンスターの攻撃力を1000ダウンさせ特殊召喚し、もう一度戦闘をおこなう。ゆけ、シャークドレイク。」
シャークドレイクATK2800VSラッシュライノATK600
アーマー体LP2000→0
ジャック「スカーレッドノヴァドラゴンで攻撃。バーニングソウル。」
アーマー体のLPが0になり消滅する。全てのアーマー体が消滅する。
バインザー「アーマー体を倒したか。ならば俺が相手をしてやる。さぁ、かかってきな決闘者ども!」
海馬「ふぅん。俺が貴様を倒してやる。覚悟するんだな。」
海馬「ぐわぁぁ。」
バインザーの圧倒的な力の前に次々と敗北していく決闘者達。
バインザー「少しは期待していたんだがな。これじゃあ肩慣らしにもならないぜ。ん?」
バインザーの耳にけたたましいDホイールの音が聞こえる。そうあの男が現れたのだ。
ジャック「ようやくお前の元に辿り着いたぞ。強靭のバインザー、貴様の好きにはさせんぞ。」
バインザー「ふん、ジャックアトラスか。お前も十六夜アキやアンチノミーの後を追わせてやるよ。」
ジャック「何、アキとブルーノだと⁉まさか貴様が。」
バインザー「この2人はなかなか楽しめたぜ。だが俺の魂を満たすには足りなかったな。」
ジャック「ゆるさん、ゆるさんぞバインザー!」
バインザー「能書きはいい。さぁ、俺と戦え。」
デュエルディスクを構える2人。
ジャック・バインザー「デュエル!」
バインザー「先攻はおれだ!俺は聖刻竜ドラゴンゲイブを召喚。カードを一枚セットしターンエンド。」
ジャック「俺のターン!俺は手札からバイスドラゴンを特殊召喚。さらにダークリゾネーターを召喚。バイスドラゴンにダークリゾネーターをチューニング。王者の決断、今赤く滾る真紅の刃となる。熱き波濤を超え現れよ。シンクロ召喚、赤き鬼神クリムゾンブレーダー!クリムゾンブレーダーでドラゴンゲイブを攻撃、レッドマーダー。」
バインザー「トラップ発動、抹殺の聖刻印。ドラゴンゲイブをリリースし、クリムゾンブレーダーをゲームから除外する。」
ジャック「くっ。」
バインザー「さらに聖刻竜ドラゴンゲイブの効果発動。このカードがリリースされた時、神龍の聖刻印を特殊召喚する。」
ジャック「やはりそう簡単にはいかんか。ターンエンド。」
バインザー「俺のターンだ。俺は神龍の聖刻印をリリース、手札から聖刻竜シユウドラゴンを特殊召喚。いくぞ、ジャックアトラス!シユウドラゴンでダイレクトアタックだ。」
聖刻竜シユウドラゴンATK2200
ジャックLP4000→1800
ジャック「ぐぁぁ。だが俺がダメージを受けた時、手札の冥府の使者ゴーズの効果発動。このカードを手札から特殊召喚し、さらに冥府の使者カイエントークンを特殊召喚する。冥府の使者カイエンは俺が受けたダメージがその攻撃力、守備力となる。」
冥府の使者カイエンATK2200
バインザー「ならば俺はシユウドラゴンをリリースし聖刻竜ネフテドラゴンを特殊召喚。シユウドラゴンの効果発動。このカードがリリースされた時ドラゴン族の通常モンスター一体を攻撃力、守備力を0にして特殊召喚する。俺はデッキからエレキテルドラゴンを守備表示で特殊召喚。そしてネフテドラゴンは聖刻モンスターをリリースすることで相手のモンスター一体を破壊する。俺は手札の聖刻竜トフェ二ドラゴンをリリース。」
ジャック「何、手札のモンスターをリリースするだと⁉」
バインザー「冥府の使者ゴーズを破壊する。」
ジャック「くっ。」
バインザー「聖刻竜トフェニドラゴンの効果だ。このカードがリリースされた時、ドラゴン族の通常モンスター一体を攻撃力、守備力を0にして特殊召喚する。俺はデッキからエレキテルドラゴンを守備表示で特殊召喚。」
ジャック「攻撃力、守備力が0のモンスターばかりを出してどうする気だ…。いや、まて。奴の場にはレベル6のモンスターが二体。そうか!奴の狙いは!」
バインザー「俺はエレキテルドラゴン二体をオーバーレイ。二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚、聖刻竜王アトゥムス。アトゥムスの効果発動、オーバーレイユニットを一つ取り除くことでデッキからドラゴン族モンスター一体を攻撃力、守備力を0にして特殊召喚する。俺は聖刻竜アセトドラゴンを守備表示で特殊召喚。カードを二枚セットしターンエンドだ。さぁ、どうくるジャックアトラス!」
ジャック「ふん、俺のターン!奴のフィールドには二体のモンスターと二枚の伏せカード。まずは奴のエクシーズモンスターを破壊する。俺はバリアリゾネーターを召喚。冥府の使者カイエンにバリアリゾネーターをチューニング。王者の鼓動今ここに列をなす。天地鳴動の力を見るがいい。シンクロ召喚、我が魂レッドデーモンズドラゴン。レッドデーモンズよ、奴のモンスターを砕け。聖刻竜王アトゥムスに攻撃、アブソリュートパワーフォース。」
レッドデーモンズドラゴンATK3000VS聖刻竜王アトゥムスATK2400
バインザーLP4000→3400
ジャック「これで厄介なエクシーズモンスターは破壊した。俺はカードを二枚セットしターンエンド。」
バインザー「やるな。だがここからが本当の勝負だ。俺のターン。伏せていたカードを発動する、超力の聖刻印。手札の聖刻モンスターを特殊召喚する。俺は神龍の聖刻印を特殊召喚。そして聖刻竜アセトドラゴンの効果発動、自分フィールドの通常モンスターのドラゴン族を選択。このターン、俺の聖刻モンスターは全てそのモンスターと同じレベルになる。」
聖刻竜アセトドラゴン星5→8
ジャック「これでやつの場にはレベル8のモンスターが二体…くるか?」
バインザー「いくぞ!俺は二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚。神龍の聖刻印よ、その真の姿を現せ。聖刻神龍エネアード。」
ジャック「これが奴のエースモンスターか!」
バインザー「俺は伏せカードを発動する、招集の聖刻印。デッキから聖刻モンスターを手札にくわえる。俺は聖刻竜ドラゴンゲイブを手札に。さぁ、ジャックアトラス。俺の聖刻の力に耐えられるか?聖刻神龍エネアードの効果発動。オーバーレイユニットを一つ取り除き手札のドラゴンゲイブをリリース。フィールド上のカードをリリースしたモンスターの数だけ破壊する。」
ジャック「何⁉」
バインザー「ぐははは。レッドデーモンズドラゴンを破壊する。さらにドラゴンゲイブの効果により神龍の聖刻印を特殊召喚。この攻撃でお前の魂を砕く!聖刻神龍エネアードでダイレクトアタック、ソウルブレイクストリーム!」
ジャック「ここで負けるわけにはいかんのだ。手札のバトルフェーダーの効果発動。バトルフェイズを終了しこのカードを特殊召喚する。」
バインザー「フン、なんとかしのいだか。ターンエンドだ。」
ジャック(俺の手札は0枚。このドローにかける。)
ジャック「貴様に敗れたブルーノとアキのためにも俺は貴様ごときに負けはせん。俺のターン!」
引いたカードを見るジャック。
ジャック「このカードか!いくぞ、バインザー。手札からマジックカード使者蘇生。蘇れ我が魂、レッドデーモンズドラゴン。さらにトラップ発動、スカーレッドカーペット。フィールドにドラゴン族のシンクロモンスターがいる時、墓地のリゾネーターと名のつくモンスターを二体まで特殊召喚する。俺はバリアリゾネーターとダークリゾネーターを特殊召喚。」
バインザー「チューナーモンスターを複数体ならべるだと。まさか⁉」
ジャックの腕の龍のアザが光る。
ジャック「見よ、この俺の身体から湧き上がる闘志荒ぶる魂を!俺はレッドデーモンズドラゴンにバリアリゾネーターとダークリゾネーターをダブルチューニング。王者と悪魔今ここに交わる。荒ぶる魂よ、天地創造の叫びをあげよ。シンクロ召喚、いでよスカーレッドノヴァドラゴン!」
バインザー「これが地縛神をも取り込んだ赤き竜の力。俺の魂を震わせるに相応しい相手だ!」
ジャック「ほざけ。スカーレッドノヴァドラゴンは俺の墓地のチューナーモンスター一体につき、その攻撃力を500ポイントアップさせる。俺の墓地に眠るチューナーモンスターは二体。よってスカーレッドノヴァドラゴンの攻撃力は4500ポイント。スカーレッドノヴァドラゴンよ、聖刻神龍エネアードに攻撃、バーニングソウル。」
スカーレッドノヴァドラゴンATK4500VS聖刻神龍エネアードATK3000
バインザーLP3400→1900
バインザー「ぐはぁ。くくく、それでこそだ。ジャックアトラス!」
ジャック「まだだ!トラップ発動、バーニングリボーン。スカーレッドノヴァドラゴンをリリースし墓地のレッドデーモンズドラゴンを特殊召喚。レッドデーモンズよ、神龍の聖刻印に攻撃。アブソリュートパワーフォース!」
バインザー「いいなぁ、ジャックアトラス。お前は俺を楽しませてくれる。おれの魂が震えるのを感じるぜ。」
ジャック「バインザー!お前はここで俺が倒す。バーニングリボーンのもう一つの効果だ。このカードとレッドデーモンズドラゴンを墓地に送りスカーレッドノヴァドラゴンを墓地から特殊召喚する。貴様を守るカードはもうない。これでとどめだ!バーニングソウル!」
バインザー「さすがだ、ジャックアトラス。俺を倒せるだけの力を持つものがいるとはな。」
バインザーLP1900→0
バインザーの体が崩壊を始める。
バインザー「安心しな。俺にやられた奴らはじきにもとに戻る。正直、俺を倒すことができる奴がいるとはおもわなかったぜ。まぁ、一つだけ忠告しといてやる。いずれこの世界に奴が現れる。その時までに力をつけておくんだな。それと…」
バインザーは倒れている海馬に目をやる。
バインザー「そこのお前に餞別だ。おれの力をくれてやる。来るべき時のためにせいぜい力をつけとけ。」
バインザーの目に浮かんでいる十字の聖刻(スティグマ)が消える。そしてバインザーは完全に消滅した。
最終更新:2012年02月25日 20:05