王国の影、動き出す者たち

ラウズレイ王国
心配性な臣下C「さすがじゃの、アーガン卿。」
説明好きな臣下B「うむ、やはりラウズレイ王国騎士団シュルツ・セイバーの中でも上位の騎士である7人に与えられるNo.(ナンバーズ)の称号を持ち、なおかつNo.3というトップナンバーの一つを与えられているだけのことはあるのぉ。」
アーガン「この程度の騎士に勝てぬ様ではまだまだ鍛練が足りない証拠。ティムとスタインは私が鍛え直してやります。」
???「いやぁ、さすがですねぇ。僕も頭が下がりますよ。」
説明好きな臣下B「おぉ、戻ったか、ジェイド卿。」
アーガン「ジェイド卿。騎士狩りの件、いかがでしたか。」
ジェイド「犯人が潜んでいるとおもわれるアジトを発見しました。ですが、犯人は複数犯の可能性があります。僕1人では少々厳しいかもしれません。ですので、ティムとスタインの二人を連れて行こうと思います。」
威厳のありそうな臣下A「うむ、そうじゃの。」
説明好きな臣下B「シュルツ・セイバーNo.7のシェリー・ルブランも行方不明のまま。そのアジトに捕まっている可能性は高いな。」
アーガン「相手はNo.であるシェリーを負かす程の腕をもっている。お気を付けて。」
ジェイド「…わかっています。我が国のため、いってきますよ。」
心配性な臣下C「頼んだぞ、ジェイド卿。」


~数日後、ラウズレイ王国~
大臣たちとアーガンは困惑していた。
心配性な臣下C「いったいどういうことだ。」
威厳のありそうな臣下A「うむ、このようなことは我が国始まって以来始めてのことじゃの。」
説明好きな臣下C「ジェイド卿、スタイン卿、ティム卿の三人とも戻ってこないとは…。」
アーガン「まさか騎士狩りの犯人にやられたというのですか!?」
心配性な臣下C「騎士狩りをおこなっている者はシュルツ・セイバーのNo.2よりも実力が上だというのか?」
説明好きな臣下B「そのようなものがいるならばそれは我が国最強の騎士…。」
威厳のありそうな臣下A「もしくはこの決闘大会の参加者として潜り込んだ何者か…。」
アーガン「だがラインハルト卿がそのようなことをするはずはありません!」
説明好きな臣下B「ならば、認めたくはないが我が国の精鋭シュルツ・セイバーの3人を上回る力をもつ者がいるということか。」
アーガン「ええ、そうなるでしょう。」
心配性な臣下C「このことは殿下には?」
威厳のありそうな臣下A「ラインハルト卿を殿下のもとにつけておる。彼なら殿下に勘付かれることもあるまい。」
アーガン「ですがこの事態は早急に解決せねばなりません。他国の者にこのことが漏れるのも時間の問題かと。」
心配性な臣下C「相手が何処にいるかもわからぬ状態では…。」
威厳のありそうな臣下A「仕方ない。ここでこうしていても拉致があかない。一時解散し、対策を練る。」
部屋を退出する面々。その時アーガンの連絡端末に通信が入る。
アーガン「んっ?これは機密回線。発信者は…ティムだと!?」
『…アーガン卿。至急お伝えしたいことがあります…。城下町にある×××にて待ちます…。他の者に聞かれてはまずいので1人でおいでください…。』
アーガン「もしや騎士狩りの犯人をみつけたのか…。今いくぞ、ティムよ!」
アーガンは急いで王宮を飛び出した。

~ラウズレイ王国城下・裏路地~
アーガン「約束の場所はここか。」
ティムから指定のあった場所についたアーガン。路地の奥の方から声がする。
ティム「アーガン卿…。」
ティムの声だ。
アーガン「ティム!無事だったのか。ジェイド卿とスタイ」
アーガンが言葉を発し終わる前にその首もとに大剣型のデュエルディスクを突きつけるティム。
アーガン「どういうつもりだ、ティム?」
ティム「貴方には…ここで倒れていて貰う。殺しはしない。」
アーガン「お前が騎士狩りの犯人か!」
大剣をアーガンの首もとからおろしティムが答える。
ティム「いや、違う…。犯人は別にいる。しかしあなたに話しても理解できない…。」
アーガン「言っていることの意味がわからんぞ。だが私と戦うというのなら容赦はせん。お前の真意きかせてもらうぞ!」
大剣型と槍型のデュエルディスクをかまえる2人。
アーガン&ティム「デュエル!!」
シュルツ・セイバー同士によるデュエルが始まった。


アーガン「いけ、我が槍バルーチャよ!ライトレイ・ギアフリードに攻撃。」
ドラグニティナイトバルーチャの攻撃によってライトレイ・ギアフリードが破壊される。
ティム「くっ。」
アーガン「諦めろ。お前では俺には勝てんぞ。何故こんなことをする、ティム?」
ティム「…国の為だ。」
アーガン「何?」
ティム「あなたには真実が見えていない。俺達はそれを知ってしまった。だから…」
ティムの瞳に力が入る。
ティム「どんな手段を使おうとも…。」
アーガン「これは!」
ティムの周りの大気が振動する。
ティム「イス・ガベイン・レーベン・アン・エイネム・ランド・ジ・フォルゲン!(我が国を守るため、私は私の命を捧げる!)」
言い終わると同時にティムの額に国印が浮かびあがる。
アーガン「そ、それはトップナンバーのみに伝えられる秘術。何故お前が!いや、それよりもわかっているのか。その術を使うことの意味を。」
ティム「理解している。さぁ、いくぞ。」


その日の夜、アーガン・クラムは意識不明の重体で発見。また、ティム・クラインは全身の血管が破裂した状態で発見され死亡が確認された。
最終更新:2012年05月08日 21:59