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ケテルブルクにて――

アニス「ねぇパパ、カジノに連れてってぇ☆」
ジェイド「お断りします」
アニス「ぶー。じゃガイー♪」
ガイ「うわっ!わ、わかったから触らないでくれ!」
アニス「やったー! ナタリアも行かない?」
ナタリア「あそこは落ち着かないのですけれど……たまにはいいかもしれませんわね」
アニス「ティアは?」
ティア「え、えーと……私は止めておくわ。体も休めないといけないし」
アニス「真面目ー……最近そればっかりだよ?」
ガイ「ティアも時々は息抜きしてもいいんじゃないのか?」
ティア「い、いえ。ちょっと疲れてるから……」
ガイ「そうか。まぁ無理にとは言わないよ。気が向いたらおいで」
ティア「え、ええ」
ガイ「ルークはどうする?」
ルーク「あ、俺は……その、ちょっと」
ガイ「? ルークもか?」
ルーク「は、腹が痛いんだよ!えーと、冷えたみたいでさ」
アニス「そんな服着てるからだよぉ。着替えたら?ベルセルクとか暖かそうじゃん」
ルーク「い、いや……汚れててさ。洗濯しないと、普段の服とワイルドセイバーしかないんだ」
アニス「もー。ズボラだなぁ」
ナタリア「洗濯くらい定期的になさい!」
ルーク「ご、ごめんな。だから、やめとく」
ジェイド「……ははは」
ルーク「な、何だよジェイド」
ジェイド「いえー。私もカジノに行こうかと思いまして」
アニス「へ? 大佐も行くことにしたんですかぁ?」
ジェイド「ええ、たまにはいいでしょう」
ガイ「……ああ、なるほど」
ナタリア「? ガイ、どうかしたんですの?」
ガイ「いや、何でもないよ。じゃあ四人で行こうか。ルーク、ティア、ごゆっくり」
ティア「え、ええ」
ルーク「う、うん」
アニス「よぉし! 勝って勝って勝ちまくる!目指せ玉の輿!」
ガイ「……まだ狙ってたのか」

ルーク「……何とか誤魔化せたかな」
ティア「どうかしら……大佐とガイの態度が気になるわね」
ルーク「うーん……カジノに行ったみたいだし、大丈夫じゃないか?」
ティア「だといいのだけど……」
ルーク「今日はどこに行く?」
ティア「ルークはどうしたい?」
ルーク「んー、特にはないけど。その辺散歩でもするか?」
ティア「そうね。行きましょう」
ルーク「あ、ティア……その、手、握ってもいいか?」
ティア「! ……え、ええ」
ルーク「……へへ」
ティア「…………」

ナタリア「な、な、何ですのあの二人は!てててて手を繋いでますわよ!」
ジェイド「ナタリア、少し声を小さくして下さい。気付かれてしまいますので」
ナタリア「そ、そうですわね……でも、どういうことですの?」
ガイ「ま、そういうことさ」
アニス「最近付き合いが悪いと思ったら……」
ジェイド「そうですねぇ。半月ほど前からですか」
アニス「てゆーか、どっちから告ったんだろうね。あの二人だよ?」
ガイ「うーん。手を繋ごうと切り出したのはルークだから、意外とルークなんじゃないか?」
ジェイド「どうでしょうねぇ。それより後を追いませんと」
ナタリア「で、でもいいのですか? こんな覗き見なんて……」
ジェイド「まあ、息抜きにいいんじゃないですか」
ガイ「……ははは」
アニス「さんせーい。尾行開始!」


ティア「元気に遊んでるわね」
ルーク「雪合戦って言うんだっけ? 楽しそうだよな」
ティア「入れてもらったら?」
ルーク「んー、ティアはどうする?」
ティア「私はいいわ。ベンチで見てるから」
ルーク「そっか。じゃあちょっと行ってくるよ。おーい、仲間に入れてくれー!」
子供「うん、いいよ! お兄ちゃんはそっちのチームね!」
ルーク「よし、やるぞ!」
ティア「……ふふっ。子供なんだから」

アニス「……何だ。いちゃつくのかと思ってたのに」
ガイ「ルークらしいよ」
ナタリア「こ、ここ恋人をほったらかしにするなんて……」
アニス「だけど、ティアも何だか満足そうだね」
ジェイド「まあ何と言いますか、母性愛という奴ですよ」
アニス「えー?ティアって子供が好きなのかなあ」
ガイ「まあ、子供みたいなところもあるルークが好きなんだろ」
アニス「ああ、そうか。あのルークが好きなんだもんね。……趣味悪っ」
ガイ「ははは」

ルーク「あてっ!この野郎、やったな!」
子供「あははははは」
ルーク「お返しだ!こうやをえぐる、むじひなるはくぎんのほうよう……ふんっ!」
子供「おお、必殺魔球だ!すげー!カッコイイー!」
ルーク「へへっ、そうか?」

ジェイド「……禁譜を何だと思ってるのでしょうねぇ」
ナタリア「まったくですわ……」

ルーク「あー、楽しかった」
ティア「お疲れさま」
ルーク「ごめんな。ティアのこと、ほったらかしにして」
ティア「いいのよ、見てるだけでも楽しかったわ」
ルーク「でも、ごめんな」
ティア「いいってば」
ルーク「うん。ごめん」
ティア「ふふ……しょうがないわね。……あら、頭に雪がついてるわ」
ルーク「ん?どこだ?」
ティア「……いい、私が払ってあげる」
ルーク「ああ」
ティア「…………」
ルーク「……? っ!」

アニス「おわっ! ちゅーした!」
ナタリア「せせせせせせせっぷ……」
ガイ「……ナタリア、大丈夫かい?」
ナタリア「あわわわわわわわわわわわ」
ガイ「駄目、か」
ジェイド「意外ですね。ティアがあれだけ積極的だとは」
アニス「こうなると、やっぱりティアから告ったってことなのかな?」
ガイ「いや、想いが通じ合って積極的になれたとも考えられるな」
ジェイド「そうですね。案外ルークが口を滑らせただけかもしれませんよ」
アニス「あー、なるほどね。ありそう……」

ティア「…………」
ルーク「…………」
ティア「……ほ、ほら、取れたわ」
ルーク「あ、ああ。ありがとう……」
ティア「…………」
ルーク「…………」
ティア「……そろそろ、帰りましょうか!」
ルーク「そ、そうだな!」

アニス「やばっ!こっちに来るよ!」
ガイ「逃げるぞ!ナタリア、早く!」
ナタリア「私……私……」
ジェイド「くっ!間に合わないっ!?」
ガイ「くそっ!こんな所で!」


ティア「……それで、あそこで何をしていたの?」
アニス「あはははは……」
ガイ「いや、その……な?」
ナタリア「接吻……」
ルーク「お前ら……」
ジェイド「ええ、あなた方の後をつけていました」
ティア「……最低です!」
ジェイド「おや?あなた方こそ、ホテルで休むと言っていませんでしたか?」
ルーク「そ、それはそうだけど!」
ジェイド「二人が勝手にどこかへ行ってしまうので、心配したんですよ」
ティア「だ、だからって!」
ジェイド「あなた方が付き合っていると知っていたら、我々もこんな心配をしなくとも済んだのですが」
ティア「それは……」
ルーク「そうかもしれないけどよ……」
ジェイド「まあ、二人とも危険な目に遭っていなくて安心しましたよ」
ティア「す、すみません……でした」
ルーク「……わ、悪かったよ」
ジェイド「わかって下されば結構です。それでは」
ティア「…………」
ルーク「…………」

ガイ「……旦那は本当に嘘が上手いな」
ジェイド「いえいえ、本当に心配したんですよ」
アニス「……敵には回したくない……」
ガイ「……そうだな」

ナタリア「アッシュ……」
アニス「……まだどっか行ってるよ」


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