アットウィキロゴ
238:トゥ!ヘァ!:2025/07/25(金) 19:46:30 HOST:FL1-60-236-166-101.kng.mesh.ad.jp
歩行機械世界 原子力事情


この世界において原子力兵器を最も早く実用化した国はどこか。
それは日本である。

まあ戦場から最も遠く、国力は安定し、資源も経済にも困っていないのだから開発速度も相応に早い。何とも捻りの無い結果であった。

ではその次に原爆を実用化した国がどこかというと…英仏であった。
詳しくは英仏による共同研究の結果開発された。

その次にアメリカ、四番手はイタリア。五番目はゲルマンドイツこと第三帝国、次はラインドイツことドイツ共和国である。
以降は長らく確認されていなかったが現在ではロシア社会主義共和国とイスラエルが核開発、保有の可能性が高いと見られている。


このように史実より少ないがそこそこの数の国が開発した核兵器であったが、その実用化は以外にも遅かった。

日本が核兵器を開発したのが1947年。公的な実験を行ったのが1948年である。
そしてこのことに世界中が驚愕した。

「原爆って…SFの存在じゃなかったのか!」

そう。この世界での原子力兵器は半ば空想の存在と思われていたのである!!


日本の原爆開発は戦前(第二次世界大戦前)から始まっていたが、この時期においては「将来的には実用化可能だが、それには長い時間と投資が必要である」といういわゆる今は技術的に無理だけど、それらが進んだ未来なら可能かもね!という一種の未来兵器の類であった。

当時の他国も凡そ似たような見解であり、大戦が起こって以降はどこも物になるかどうかもわからない原爆より他へ予算を振り分け、実質原爆研究、開発はストップしていた。

そんな中で日本は戦場が遠く、経済は安定していたこともあり原爆研究にも一定の予算が注がれ続けていた。
すさまじきは戦時特需に沸く超大国経済である。

この時期の日本は怪しげな研究にも予算が下りるほど金満状態であり、多くはものにならなかったが原爆を始めとした一部は実用化されるなど馬鹿にできない成果を上げていた。
原爆以外で有名なのは後の三九式特光車に繋がるく号兵器などだろうか。
民間へ流用され成功した技術を含めれば更に増える。

このように戦時特需による後押しにより進められた日本の原爆開発であったが、彼ら研究チームはその最中でとある事実に辿り着いた。

「あれ。これ以外に実用化できるんちゃう?」

研究チームの金と人と施設さえあれば数年以外の実用化可能という報告は原子力兵器いけるやん!という確信がを本政府、軍内へともたらした。

このため予算も増額…するには既に戦争も終盤であったので、兵器開発ではなくクリーンな次世代エネルギー研究の名目で別途で予算を作成。

大幅なテコ入れがなされた原爆チームの研究は加速し、終戦から2年後の1947年には理論上実用可能な原爆を開発。
太平洋上における秘密起爆実験を行い、これに成功した。

そして各種データを揃えながら改善を続けた1948年に各国大使を呼んでの正式な原爆実験を実施。
世界へ原子力兵器が夢のものではないことを知らしめた。

そしてこの強力な兵器を自らも再現しようと各国も研究を大規模化。
1952年には英仏が共同で原爆実験に成功。続き1954年に米国も成功させ、多少遅れたが1955年にはイタリアも核実験に成功。
その翌年の1956年にはゲルマンドイツも実験に成功となり1957年にはラインドイツも成功させた。
当時の主要国はこうして原爆の開発に成功し、原子力兵器を保有するに至った。


この中で日本の次に原爆開発に成功したのが英仏というのが意外な話である。
しかしこれは必然とも言える成果であった。

ことの始まりは戦後。日本がどうやら戦時中から何かしら大きな研究を進めていることを日本に近づいていた当時のオーストラリア、ニュージーランドが察知。
その情報は裏で繋がっていた英本国にももたらされた。

当初は訝しんでいた英政府であったが、情報の精査を続けていくうちにこれは原子力兵器の開発であることを察知。
まさか日本が本気でSFの兵器を実現しようとしているのか?と怪しみながらも、英国でも極秘に研究を開始。
そしてある程度時間が経った後で日本が原爆の公開実験を行い、当時空想の物と思われていた兵器を本気で実用化したことが判明したわけである。

ここにきて英国の原爆開発も加速。だがここで一つ大きな出来事が起こる。
1950年のドイツ分裂である。
英国はこれを好機と捕えた。ドイツの原爆研究データを奪取するチャンスであると。

だがここで問題が出た。原爆研究のデータを手に入れても英国単独では製造できない可能性だ。
そう。ウランを始めとした各種資源の問題である。

239:トゥ!ヘァ!:2025/07/25(金) 19:47:30 HOST:FL1-60-236-166-101.kng.mesh.ad.jp
当時ウランの出所と言えば左程多くなく、英国が関係できそうな地域は豪州、カナダと既に他勢力に身売りした地域ばかり。
裏で繋がりを続けているとはいえ、今を時めくウランの横流しは不味いと流石の英国も躊躇した。
南アフリカという手もあったが、あそこは近年ナチスに近すぎる。今となっては敵となったゲルマンドイツに情報が洩れる危険性がある。

そこで巻き込んだのがフランスである。フランスには少数であるが自国内にウラン鉱山が存在していたのだ。
更にはアフリカの旧植民地にも未だに大きな影響力を持っている。
そんな旧仏植民地で今後ウランが発見される可能性は低くない。

そして当のフランスは原爆開発に四苦八苦していた。大戦中のダメージもあったが、その後は国内産業の再編と経済再生に力を注いでおり、原爆開発は日本の公開実験を見てから始めたからである。

というわけで水面下の交渉でフランスを引き込み、内戦で混乱するドイツ国内へもフランスと合同で部隊を進め、ドイツ内の原爆研究資料の取得に成功した。
なおこの際どさくさ紛れにドイツ国内の研究資料も焼いたり、施設を爆破して両ドイツの原爆研究を遅らせた。

こうして多少の先行研究と旧英連邦諸国からもたらされる各種情報、フランス内の資源、ドイツの研究資料を手に入れた英国の原爆研究は進んでいき日本に次ぐ1952年に英仏合同の原爆実験を成功させたのであった。


この二年後にアメリカが自力で同様の起爆実験に成功させたのは純粋に彼らの頑張りである。
太平洋を日本に奪われ、西海岸が独立するなど酷い目に合っているが、腐っても史実における超大国と言えよう。

イタリアはアメリカに遅れること1年後の1955年に自前の核実験に成功させた。
1948年の日本の公開起爆実験には驚き、研究を本格化させていたが先に英仏が開発成功したのを見て開き直り時間を掛けてでもきちんと開発する方向にシフト。

英仏独からちょくちょく情報を取得(非合法含む)しながら遂には自力で核開発に成功させた。
このことにもっと英仏は嫌な顔をしたが内乱で揺れていたドイツと違い、戦時中もこれといった戦火に晒されず余力のあったイタリアが自力で原爆開発を成功させることは予想の範疇。
イタリアの原爆開発成功時には英仏関係者は表向き笑顔でそれを祝っていた。


これに2~3年遅れる形で両ドイツも原爆開発に成功させた。
ドイツがこれだけ遅れたのは50年に起きたドイツの内紛と分裂による混乱。
またこれら動乱の最中に英仏が原爆研究関連の資料や施設を荒らしまわったからである。

特にラインドイツことドイツ共和国では英仏からの原爆提供やいざという時の報復も行う条約を発効しており、原爆開発に焦る必要はないとなだめ貸したのもある。
無論ドイツが単独で原爆を持ってほしくない英仏の外交工作であったが、流石に丸め込むことはできず、遅れながらラインドイツも自前で原爆を開発してしまった。

最も以降は英仏との共用報復とも言える核兵器シェア体制が構築された結果ラインドイツにおける核兵器生産をある程度抑え込むことには成功している。
このためラインドイツ単独での保有数は全盛期においても英国の半分以下であった。

240:トゥ!ヘァ!:2025/07/25(金) 19:48:08 HOST:FL1-60-236-166-101.kng.mesh.ad.jp
対してゲルマンドイツことナチスの第三帝国では先んじて開発した米国からガンガン技術、知識を輸入し1956年に遂に自力での原爆開発に成功。

以降のナチスドイツではアメリカと共にアホほど原爆を製造していき、全盛期ではツートップで世界最大の核保有国であった。

しかしこの大量の核兵器の運用、保持が仇となり徐々にドイツ及び米国経済は疲弊。
通常兵器の開発、製造はポーランドや欧州ロシア、カナダの企業へ徐々に軸足が移っていき、冷戦終盤での米独陣営の通常兵器の半数以上は波、露、加いずれかの開発、生産物となっていた。

冷戦終結後の核軍縮においては米国は全盛期の1/100以下、そしてゲルマンドイツではなんと核を全廃するなど極端な動きを見せた。

2055年現在。ゲルマンドイツことドイツ連邦は核保有疑惑を有する欧州ロシアこと社会主義ロシアによる核の脅威に晒され、英仏伊が持つ核の傘にいざという時の報復を依存している。


無論これらの国々以外にも核兵器開発しようとした国は存在していた。
その名はソ連。

ウラル山脈以東を奪ったゲルマンドイツとシベリアあたりまで進出してきた立憲ロシアに挟まれている斜陽の大国である。

一度開発すれば自国防衛のためにこれほど有用なものもないと早速研究を開始したが、大国の残骸と呼べるような惨状のソ連にはこれを満足に研究、開発するだけの余力は乏しく。
更に全盛期では世界中に存在していた共産ネットワークも日独にズタボロにされ、今ではか細いものが残るのみ。
頼みだった米国は今ではナチスの盟友であり、国内の共産主義者を粛清していた。

無論その程度で諦めるような国ではなかったが他国と違い原爆開発は遅々として進まなかった。
そんな中で1960年代に突入。ボロボロのソ連でもここまで時間が進めばそれとなく原爆の形は出来上がってきたのだが、そんな中で国際社会から圧力がかかった。

日米英仏伊独独による核兵器保有会こと列強倶楽部からの圧力である。
彼等は核兵器という強力無比な玩具をこれ以上他国に持たせることを良しとしなかったのだ。

何時もはいがみ合っている癖にこういう時だけは仲良く連携し、核開発を続けるソ連を脅迫。
日独においては国境付近に部隊を展開するなど武力侵攻すら辞さない構えであった。

史実のソ連ならばここでもノーと突きつけられたかもしれなが、生憎この世界のソ連は二次大戦でボコされ党の権威も覚束ない斜陽国家。
涙を呑んで列強からの圧力に屈し、かの国々から派遣された核廃棄監視団を受け入れることとなった。

一時は世界に覇を唱えていたソ連が軍事的な圧力に屈する。
このことは良い見せしめとなった。
以降これを見た世界の国々は少なくとも表向きの核研究、開発を廃棄した。

無論表ではそう言いながら裏で開発を続ける国もあったが、大抵はその時だけ仲良くなる列強倶楽部に潰された。

少なくとも数回は核開発関係で武力介入が行われことは有名であろう。
事前に潰され歴史に残らなかったことも含めれば相応の回数が発生していたのでは?と今で都市伝説的に噂されている。

このせいなのか2055年現在でも正式な核保有国は日米英仏伊独の六カ国のみ。
そんな中で冷戦後。ゲルマンドイツの核廃棄時に流出した物を保有しているのでは?と疑われて言うのが社会主義ロシアとそこと繋がる聖イスラエルの二カ国なのが現在の世界情勢である。

241:トゥ!ヘァ!:2025/07/25(金) 19:48:56 HOST:FL1-60-236-166-101.kng.mesh.ad.jp
〇解説

  • 核兵器保有量

冷戦期
一位米国、二位ドイツ第三帝国、三位日本、四位フランス、五位イギリス、六位イタリア、七位ドイツ共和国。

冷戦後
一位日本、二位仏国、三位英国、四位伊国、五位米国、六位ドイツ共和国。
番外:旧第三帝国こと現ドイツ連邦では核兵器は全廃。

2055年
一位日本、二位仏国、三位英国、四位伊国、五位米国、六位独共。
追記:全盛期よりもどの国も核保有数は格段に減少。
保有疑惑:ロシア社会主義共和国及び聖イスラエル共和国。



  • 三九式特光車(さんじゅうきゅうしきとっこうしゃ)
1979年(皇歴2639年)に採用された自走レーザー兵器である。

史実ソ連の1K17に近しい代物。
性能も似たようなもので人や物をレーザーで焼くというよりはミサイルや兵器などに搭載されている電子機器やレーダーを破壊することが目的の兵器であった。
戦時中から研究されていた怪力線兵器ことく号兵器が源流。

元は敵兵士や兵器を破壊するレベルのレーザー兵器を目指す研究であったが、戦中終盤から戦後にかけての誘導兵器やレーダーの進歩に対して、人体を破壊するよりこれらへ電子機器を破壊することへと方針転換。

以降研究が重ねられ50年代には設置式の怪力光線兵器一号が実用化している。
以後も研究が進んでいき80年代には車載式の移動兵器となる三九式特光車が完成した。

性能としては十分実用化レベルであったが、有効範囲が短く、また高温多湿で雨のよく降るアジア・太平洋ではレーザー光線の最大威力を発揮しにくかったため実戦配備は少数に留まった。

その後はロシア立憲共和国軍が興味を持ち輸入。
寒冷で乾いた気候のロシアでは以外にも理論値を発揮しやすく、冷戦中はソ連のヘリ、冷戦後は社会主義ロシアのドローンなどに活躍している。

この活躍からか立憲ロシアでは以降も後継機が開発され2055年現在でも活躍している。

当の日本では三九式以降の開発は不活発であったが冷戦以降は砲弾やロケットを迎撃するための指向性レーザー兵器として復活。
また殺さず無力化するための電波兵器にも技術が流用され、これらの派生が数多く誕生し軍へ配備された。

また民間では電子レンジやレーザー誘雷装置に技術が流用されるなど場所を問わずその研究、技術の血統は幅広く普及し、人々の生活を支えている。

242:トゥ!ヘァ!:2025/07/25(金) 19:49:55 HOST:FL1-60-236-166-101.kng.mesh.ad.jp
投下終了

そういえば原爆関係考えていなかったと思い。

第三次世界大戦が起きていたら嬉々として核撃ちそうなのがいるのヤバイヤバイ…

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2026年04月09日 22:08