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767 名前:ナイ神父Mk-2[sage] 投稿日:2025/11/29(土) 02:17:29 ID:p750131-ipxg02901akita.akita.ocn.ne.jp [172/197]
憂鬱スパロボ

Fルート 未来編

赤い恐怖の伝搬と倫敦の地下にて


ロンドンが革命家達によって再び燃やされる。アルビオン全土と瞬く間に駆け巡ったこの報告は、各地の
植民地政府にも混乱を齎した。それと呼応する様に、インド、北米での独立派の活発化を齎し、各所では
独立派による武装蜂起が相次いだ。その背景には蘇同盟の武力支援が見え隠れしており、各地でロンドン
で用いられたような蘇同盟の支援兵器を持った独立派が立ち上がったのである。

これに対して当然、座してみているアルビオン王国では無く、特に強固な抵抗を行い始めた地域には
航空艦の派遣も行われたがコレが悲劇を生む。コレに際して蘇同盟は同士への支援として軍事顧問団の
派遣を行い、中には高射砲部隊共に派遣された部隊も存在した。

投入された100ミリ自走高射砲により少なくない打撃を受けた艦隊も存在、特に西海岸沿岸に派遣された
戦艦ロンドンは装甲の薄い個所を抜かれてボイラーへと着弾、熱量を喪ったロンドンは地上へと
勢いよく落下、爆発と共に多くの乗員を喪失しただけでなくケイバーライトをゲリラへと持ちされて
しまった。

これに激怒したアルビオンは最も大型の拠点であるマザーコート周辺の地域への航空艦隊による爆撃を
敢行するも、周辺には主義者以外のアルビオン国民や移民も多く存在していた。その為、結果的には
アルビオンの爆撃は民間人を多く巻き込む結果となり、コレが西海岸広範囲への反アルビオン
感情を高める結果となっている。対して鉱山の基地機能を十全に発揮する赤色ゲリラは更に古代遺跡と
なった古い時代の坑道跡地へも接続。広大な基地を拠点化しており、内部へと兵器を隠す事によって
爆撃から身を守っていた。

こうした実情からアルビオンの対テロ作戦は寧ろ現地の反発を招く事によって、敵を増やす事態へと
至って居たのである。そして、航空艦撃沈の報とアルビオン軍がゲリラを討伐出来ない事によって
アルビオン自体の統治能力にも更なる疑問符が付けられる事となった。こうした事態に寄ってアルビオンは
選択の幅を狭められ、単独での対処の能力の限界を露呈してしまったのである。

こうしたアルビオン王国に更なる混乱を齎したのはメキシコがライヒとの同盟を締結した事である。
元々メキシコは反アルビオンの機運が強く度々、アルビオンからの干渉に悩んできたのである。
それがアルビオンの権威低下によって、割譲地域の奪還を求める強硬派政権が政権を奪取してライヒとの
同盟を正式に締結、国境地帯への兵力派遣と圧力を高める形となる。

様々な形で世論と国際情勢が急速に変化していく中、アルビオンとしても事態の打開を考えざるを
得ない状況に居たり。アジア情勢への工廠を行うための、本格的な外交使節団の構築も視野に入れざるを
得なく成っていた。その為には象徴が必要であり、堀川公と交流があり尚且つわかりやすい王族の
派遣として第四王女シャーロットの派遣を決定する。

アルビオン国内の政治が騒乱を起こしている中、肝心の王女たちが何をしているかと言えば、現在、
彼女等の姿はロンドンの地下深くにあった。ビスマルクの約束通り、地下の調査に来たのである。
チーム白鳩が地下の人払いをした後にビスマルクが連れて来たのは全身を装甲に覆われた人型達で
あった。数百人は居るそれがビスマルクの前まで到着したと思うと一斉に整列、彼女への敬礼を行った。

「大隊は所定の位置へと展開。指揮官殿、ご命令を」

「各中隊は機器を起動後、部外者を寄せ付けない様に」

「それでも接近してくるモノは?」

「全て排除しなさい。」

その言葉と共に一斉に兵士達は動き出し、各所に計器類と思われる物を設置していった。その様子を
端で見ていたチーム白鳩は近くに設置されたテントから状況を見ていた。

768 名前:ナイ神父Mk-2[sage] 投稿日:2025/11/29(土) 02:18:04 ID:p750131-ipxg02901akita.akita.ocn.ne.jp [173/197]
「…どこからこんなに人を呼び込んだんだよ…」

「解らない、けどどの兵士達も不自然…」

「何となく言いたいことは解る、幾ら軍隊だからってあんなに人形染みてるか?」

「アレはオートマトンよ!」

彼女たちの言葉を聞いていたのか、ビスマルクが何処からともなくやってきて語り始めた。自慢げに
話す彼女は、先ほどとは打って変わって少女然としている。そのギャップには未だ慣れないという顔を
彼女達はしているが、知ってか知らずか彼女は言葉を続ける。

「アンドロイド、ロボット、色々呼び方は有るけど、機械仕掛けの人形。」

「人形?コレが?」

「そう、意志も魂も持たない伽藍。」

その言葉に彼女達は動揺を隠せなかった。今見ている全ての兵士達が意志の無い人形と言うのが彼女等
からすると信じられなかったためである。現在いるだけでも百人以上が彼方此方で動いており、人と
同じか其れ以上の作業を行い、複雑な機構を軽々と使いこなしている。それが機械であるとはとても
思えなかったのである。

「貴女はコレをどれだけ連れて来たの?」

「一個大隊程度ね。本来の指揮下ならもっと多いんだけど…」

「1000人も居るのかよ…」

その言葉に彼女等は瞠目するしか無かった。此処迄の人数を現地は人払いしたとは言え、彼女はロンドンの
市民に見られることなく、この数の兵力を持ち込んでいたのである。しかし、同時に彼女達の中にはある
疑問を持った者もいた。その中の一人であるチセはビスマルクへと向き直ると、質問を重ねる。

「つまり、奴らはウシガエルの様な物だと?」

「そうね…」

「す、すみません、ウシガエルって何のことなんですか?」

チセとビルマルクの会話に対して割って入る様に質問を重ねたのはベアトリスである。機械狂いと称される
彼女の父の元に居ても、到底聞く事の無かった数々の事象。ある意味ではアルビオンの機械工学の先頭の
一つに居た彼女からしても疑問に思っても無理はない話であった。

769 名前:ナイ神父Mk-2[sage] 投稿日:2025/11/29(土) 02:19:19 ID:p750131-ipxg02901akita.akita.ocn.ne.jp [174/197]
「ウシガエル。極東でテリヤス工業が作った無人ネズミ捕り機だ。無人で稼働し、ネズミを補足すると自動で狩りだす。」

「皇国ではそれほどの機械工学を…」

「けど暴走した。霹靂の大晦日と呼ばれる事件は帝都に大損害を与えるに至ったのよ。」

「その通りだ。皇国以上に技術を持つライヒなら、それも不自然には思わない。」

「貴女の言いたいことは何となくわかるけど、敢えて聞きましょうか?」

「お前もライヒで作られたオートマタなのか?」

その言葉は彼女からオートマタの話を聞いて誰もが思った事であった。人に似せられて人とは思えない
人形染みた彼女、その正体がオートマタでは無いかと言う疑念は拭えなかったのである。緊張して
聞いた彼女とは裏腹にビスマルクはいつもの調子を崩さず軽く答える。

「身体の構成は近いけど、あれら程単純じゃないわ。」

「否定はしないのか?」

「私達と交流し続ければ何れ解る事だもの。」

(私達?ライヒじゃなく?)

ハッキリと答えるビスマルクらしくなく所属の事をはっきりと喋らなかった事を聞いて居たのはアンジュ
だけでなく。プリンセスやチセも聞き逃してはいなかった様で更に言葉を続けようとしていたが、それは
テントの中に入ってきたオートマタの言葉によって遮断された。呼び出されたビスマルクはチームから
少し離れた椅子に座り、報告を聞いている。

「隊長、計測の結果ですが、残念ながら地上と濃度は変わりません。自然減衰の範囲かと…」

「そう、予想はしていたけどこの炭鉱は新し過ぎたのかしら?」

「いえ、同時に仕掛けていた機器からの多重次元的な解釈とエーテルの相関にしろ…」

専門用語が飛び交う彼女達の会話に対して、専門用語が余りにも多い会話はその後、数十分ほど続き
結果を聞いていたビスマルクであったが、その残念そうな表情からは探していた何かは見つからなかった
様子である。しかし、その最後に何かを聞いたのか驚いた顔をしており、チームの近くへと戻ってくる。

「残念ながら、この洞窟は外れね…クラガリには繋がってなさそう。」

「地下の貧民窟を探すだけで、その重装備だったの?」

「クラガリの本質は其処じゃないんだけど…まぁ、言っても仕方ない事ね。それより上から良い情報を
聞いたわ!聞きたい?聞きたいわよね!」

いつの間に通信をと思う彼女達を置き去りにして、ビスマルクは一人笑みを深めて、彼女等に話を聞いて
欲しそうに近づいて来る。そうした、感情の起伏の激しさは、先ほどの質問の答えの様な存在には到底
思えないのであるが、そうした複雑な感情を置き去りに彼女は一方的にしゃべり続ける。

「ゲネラール…デグレチャフ中将から通信があったの。貴方達にも国から連絡があると思うけど先に教えて置くわね!」

「なんと、王国がプリンセスにアジアに行ってほしいそうよ!皇国だけでなくライヒに寄る事も確定して居るわ!」

「「なんて?」」

その言葉は再度彼女達を混乱の渦に巻き込むと同時に、コレから起きる波乱の幕開けでもあった。
この数か月の後、彼女等はアジア外遊用の飛行艦に載せられるとその足でアジアへと出発。表向きは
親善外交ではあったが、共和国からはアジア諸国の情報収集の密命も帯びる事となり、一路最初の
寄港地である皇国へと向かう事になったのである。

770 名前:ナイ神父Mk-2[sage] 投稿日:2025/11/29(土) 02:20:24 ID:p750131-ipxg02901akita.akita.ocn.ne.jp [175/197]
以上です。WIKIへの転載は自由です。
アルビオンでスパイが出来ないなら出来るくらい安全な地域に送れば良いじゃない!
と言う事で取り敢えず混乱するアルビオンの様子とかシナリオの分岐とかをば…
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最終更新:2026年04月12日 17:13