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985戦車の人:2025/10/06(月) 12:43:06 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
RSBC日本大陸 七式重戦車

日本陸軍が昭和22年に軍直轄機甲部隊、機動防御用として開発配備にこぎ着けた戦闘重量54トンの重戦車。
本来五式中戦車を師団戦車隊など向けの汎用戦車として並行開発されたもので、技術的に似通った点も多い。
昭和20年以降に急速配備の進む五式は攻撃力、防御力、機動力のバランスが取れた優れた主力戦車であった。

英連邦ではセンチュリオン、自由フランスでもAMX-50の採用され、同盟国軍でも着々と配備が進んでいた。
特に砲・照準器安定装置と連接した66口径84ミリ砲の火力は優秀で、パンテル系列には完全に優越可能だった。
各自動車メーカーが生産可能な商用大型トレーラーで移動可能な点も、広大なカナダや北アフリカで歓迎された。

一方でドイツ軍の新型戦車に関して不穏な、そして近い将来確実に脅威となるであろう情報も多数齎された。
特にタイガーないしレーヴェの名称で開発中とされる新型重戦車、中戦車は間違いなくパンテルを大きく凌駕するであろう。
北アフリカ戦線で装甲部隊が被った手痛い敗北を前に、大型戦車を好むヒトラーが機甲行政の主導権を握ったとも。


無論、五式中戦車も発達余裕は大きく20ポンド砲をボーリングした105ミリ砲の開発、装甲防御や駆動系の強化。
装弾筒付徹甲弾や対戦車榴弾など新型砲弾の開発も逐次進捗している。無論英仏と共同開発である。
これにより汎用戦車としては十分と考慮されたが、万が一に新型戦車の集中投入で戦線を突破された場合。

フランスのアルデンヌや英本土決戦で見せたような機動突破を企図された場合、それを破砕する対抗手段が必要とされた。
それが五式の上位互換に近い大型重戦車であり、大火力と重装甲で正面から鉄の奔流を破砕することを企図されている。
一方で未だに準戦時下でカナダの前線へのいち早い展開が目標とされ、最大限新奇な技術は避ける形で開発された。

とはいえ戦闘重量54トン、全幅3.6メートル、全高2.6メートル、全長7.7メートルという車体規模は過去最大であった。
モックアップを見せられた機甲本部の将官が何かの冗談ではと、真顔で述べたという証言記録も存在している。
また砲塔だけではなく車体も鋳造工法で製造されており、装甲厚を自在に変更できる利点を活用している。


これほどの車体規模を要求されたのは、ドイツ軍でも貫通力の高い長88ミリ戦車砲が急速に普及しつつあること。
それらをパンテル系列の車体に搭載した駆逐戦車が、擲弾兵師団にすら大隊規模で配備されつつあること。
何より猛獣の名前を冠した新型戦車に至っては100ミリ以上の高初速砲搭載が確実と、諜報で確認されたが故である。

新型重戦車は守勢防御を選択したカナダ戦線等において、これら敵装甲部隊に圧迫された前線の火消しとして。
あるいは機動反撃の先鋒として用いられることが一義となっており、それに耐える装甲と火力が54トンの巨体を自然と求めた。
無論、五式中戦車や装甲兵車に乗車する機動歩兵、自走砲と戦闘団を構築し追従可能な機動力も含めて。

開発自体は昭和18年より要素技術研究が始まっており、パラメトロン演算器やトランジスタ計算機さえ設計に投入。
複数の設計案や搭載砲を迅速に作成、比較を行い昭和20年には機動用試作車が1個小隊ほど完成。
翌年には砲塔、武装を備えた増加試作型1個中隊が制作され、富士戦車学校などで試験に供され、初期不良解消を実施。


概ね実用性に問題なし、所期の性能を達成したと判断されたのが昭和22年春であり、七式重戦車として正式採用へと至った。
その巨大だが車高を抑えた攻撃的なデザインは一式、五式といった日英仏連合軍の既存中戦車とも一線を画している。
特にこれまで最良の戦車砲とされた長84ミリさえ大きく凌駕する、62口径100ミリ戦車砲等は野戦重砲に近いものがあった。

流石に英仏にこの54トン級重戦車を量産する余裕はなく、主たる生産は日本本土と満州工業地帯で実施されている。
主な配備先は独立重戦車旅団、将来的には戦車師団であり、ただの重戦車ではなく大型MBTとして位置づけられてもいた。
無論、回収車や自走架橋、トレーラーなどは新型が必要だったが、それらも既存技術の延長線上で開発は可能であった。

以下においては第三次世界大戦で主にカナダ、合衆国戦線で奮戦し、大いに我が戦線維持と機動反撃に貢献した。
最終的には戦車師団の標準戦車として活躍し、ドイツ軍から最も危険な戦車と評された七式の要素技術などに触れてゆきたい。
なお第三次大戦中盤以降はカナダ、合衆国西海岸等の企業を動員して五式、七式の現地生産も開始されている。

986戦車の人:2025/10/06(月) 12:43:53 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
車体規模は上に述べた通り全幅3.6メートル、全高2.6メートル、全長7.7メートル。燃料弾薬を満載した戦闘重量54トンに達する。
ニッケル、クロム、モリブデンを適宜含有した均質圧延装甲を主体とし、車体及び砲塔双方を鋳造工法で製造している。
乗員数は操縦手、装填手、砲手、車長の4名であり、やや車高を抑えつつも人間工学に則った乗員配置と居住性を確保している。

これほどの巨体を五式に遜色なく動かすにあたり、特にエンジン開発は慎重を極め、ロシアからさえバーターでディーゼル技術を購入。
三菱重工だけではなく新進気鋭の石川島播磨の技術陣も参加し、各種演算器や計算機を用い新型ディーゼルエンジンを設計。
過給器ではなく大排気量を主体とした、大型化を受け入れつつも信頼性の高い水冷12気筒960馬力エンジンの開発に成功。

この新型エンジンに適合した半自動変速機等と一体化しパワーパックとして形成、良好な大トルクと信頼性、燃費を獲得している。
そこへラジエーターや冷却ファン等を取り付けると更に大型化し、車体後部の機関室上面は30センチほども高くなっている。
故に砲塔を後方に旋回した場合の俯角制限が存在しているが、部隊運用で大きな支障なしと判断され、あえて大型エンジンを採用した。


サスペンションもトーションバーではなく、独立懸架式の改良型コイルスプリング方式に衝撃ダンパーを組み合わせたものを採用した。
動力効率ではトーションバーに比較して劣るが、外装サスペンションの利点を用い車高を抑え車内容積を確保できること。
五式でも同様のサスペンション構造を用い、整備における共通性を図ることが可能で、何より枯れた技術故に信頼性が高かった。

シングルピン式の履帯は幅700ミリを超えており、重量54トンという巨体の割に接地圧は低く、不整地踏破性も平均以上である。
パワーウェイトレシオも17を超えており、最大速度は遂に50キロを超え路上巡航ならば航続距離も350キロを超えるに至った。
操縦性も五式に劣らず軽快なものであり、陸軍がもう一つの大型MBTとして開発を求めていた点が特に機動性から伺える。

なお七式は開発段階から操縦手用暗視装置を備えており、ある程度の夜間移動能力も備えられていたことが確認されている。
赤外線投光器を用いた第一世代の暗視装置で、前線では被発見性から敬遠されたが、後方から前線への移動には役に立った。
後々に集光方式のパッシブ暗視装置に置き換えられるが、それは第三次大戦が半ばも過ぎた頃であったとされている。


装甲防御は複合素材を用いたものでなく、砲塔車体とも均質圧延装甲を鋳造工法で大きな避弾経始を適用。
少なくとも装弾筒付徹甲弾や成形炸薬弾に対しては、かなり効率的な防御力を発揮可能なように努められている。
50トンオーバーの重戦車故に多少強度が低下しても装甲厚を自在に変更可能で、重量効率に優れる鋳造が全面採用された。

砲塔は正面面積を絞り込んだ卵型に近いもので、砲塔正面及び防盾は30-35度傾斜の260ミリの装甲厚に達する。
上面に行くほど装甲は薄くなるが避弾経始はより大きくなり、総じて垂直換算300ミリ相当の防御力を持たされている。
側面などは段階的に薄くなるが最軽量部でも80ミリ/30度ほどの傾斜装甲を施され、嘗て中戦車の正面に匹敵する。

また砲塔後部上面。直下に即応弾薬庫の収まる部位には四角形の、防弾鋼板製の隔壁が敢えて緩い溶接で取り付けられた。
これは即応弾薬庫に被弾、誘爆した際に上面隔壁を吹き飛ばし、戦闘室内部の人的被害を最小限とするためである。
無論、戦闘室と弾薬庫も防弾鋼板隔壁で遮られ、装填動作で開閉中の悪運を除けば、誘爆は戦闘室に及ぶことはない。


車体正面の装甲厚も200ミリを超え傾斜30度を適用され、概ね250ミリ以上の均質圧延装甲相当の防御力を有している。
正面下部も傾斜45度が適用され、こちらはやや装甲厚が薄いもののやはり200ミリ以上の防御力は保たれている。
これほどの重装甲を施した場合、60トンを超えることも珍しくないが鋳造工方の徹底やサスペンションの外装による車高抑制。

砲塔正面の投影面積最小化などの効率化を徹底することで、戦闘重量54トンと何とか常識の範疇へ収まっている。
装甲以外の防御手段としては高分子素材製内張、自動消火装置、動力式換気装置などを標準で搭載。
またキューポラの高度を低く抑えつつハッチの内径を大きく取ることで、緊急時の乗員脱出の迅速化を図っている。

堅牢と言わしめた五式中戦車の正面装甲を数段上回るもので、実戦では128ミリ徹甲弾の直撃にもよく耐えている。
また誘爆防護装置、自動消火装置、高分子素材内張なども間接防御手段としてよく機能し、戦車兵を救った。
訓練と経験を積んだ戦車兵とは、最も戦車の中で高価な存在故の重厚な直接、間接防御手段の充実である。

987戦車の人:2025/10/06(月) 12:44:28 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
そして装甲と並ぶ戦車の一義である主砲は様々な試作砲の中から、62口径105ミリ戦車砲が選び出された。
些か見慣れぬ砲身長と口径であるが原型は、海軍で幅広く使われている98式65口径10センチ高角砲である。
元々が実績のある高性能な高角砲で、陸軍でも拠点防衛用の陣地高射砲として相当数が配備運用されている。

84ミリ砲を将来105ミリへボーリングする計画を元に弾薬互換性を持たせるため、砲身をボーリングし薬室を拡大。
肉薄となった砲身は新素材を高精度化した水圧自緊で製造し、クロムメッキを内部に施し強度と寿命を保っている。
62口径という長砲身の大口径砲故に安価な被帽付徹甲弾でも初速は毎秒1000メートルを突破。

装弾筒付徹甲弾ならば1500メートルを超えており、それぞれ2000メートルで225ミリ及び270ミリの貫通力を持つ。
これは当時のドイツ最新中戦車レーヴェをアウトレンジ可能な威力で、弾道特性も非常に素直で挺進する。
当初120ミリ砲搭載も考慮されたが装填速度低下の懸念と同時に、62口径105ミリの大初速が全てを解決してしまった。


装填速度についても油圧式の装填補助装置が備えられ、戦闘室直後の即応弾薬庫と直線動作で半機力装填を達成。
平均して毎分10発以上の発射速度を維持し、元々が高射砲で多用され続けた機械故に信頼性なども良好である。
無論、百式中戦車以来の日本戦車の標準装備である、照準器主導の垂直水平安定装置も電気油圧式で備わっている。

大出力水冷ディーゼルから分岐される電力を用い、砲塔旋回速度も毎秒24度とこの時代の大型戦車としては早い。
正面や側面射撃に限られるが砲俯角8度、仰角20度と地形適応射撃能力もまずまず良好なものとなっている。
第三次大戦半ば以降となると光波測距儀や弾道計算機も搭載され、より優れた遠距離射撃精度を発揮することになる。

七式の初陣は昭和22年のカナダ戦線で、独立重戦車大隊複数が各方面軍直轄として太平洋を介して送り込まれた。
日英仏の工兵隊や土木企業が拡幅したインフラを用い自在に展開、優れた機動力を用い側撃も多用しドイツ軍を大いに苦しめた。
やがて半ば崩壊した合衆国と同盟が成立すると同方面にも師団単位で展開し、ドイツ装甲部隊と激戦を展開することになる。


その過程で射撃指揮装置の近代化、暗視装置の増設、エンジン増力、追加装甲適用、新型弾薬開発などを段階的に実施。
十式とも呼ばれる最終改良型などは戦闘重量58トンへ達し、主砲こそ同一だが射撃指揮装置更新と弾薬近代化。
ブロック式増加複合装甲の適用などにより、ほとんど別物と言っても良い性能を達成し、ドイツ新型戦車を相手に優位を維持している。

特に開発と製造双方で集積回路コンピュータを用いた装弾筒付翼安定徹甲弾の威力は、絶大の一言に尽きた。
ケーニヒスティーゲルとドイツ人が名付けた128ミリ砲搭載の最新重戦車、その正面装甲を2000メートルより軽々と貫通したのだ。
翼安定弾特有の不安定性も集積回路コンピュータ設計により、概ね最小限に抑制され、電子式射撃指揮装置とよく適合している。

また光波測距儀、砲安定装置、電子計算機からなる射撃指揮装置は、ほぼ自動で最適見越し照準を可能としている。
流石に行進間射撃を可能とするレベルではないが、躍進射撃であれば2000メートル以遠でも初弾必中を期待できた。
装甲防御についてはセラミック主体の小型増加複合装甲が開発され、一回限りだが高速徹甲弾等の貫通力を大いに減殺する。


戦争継続に伴い合衆国西海岸で生き残った車両工場や自動車メーカー、カナダの英仏系工場でもライセンス生産を実施。
特に陸軍兵力で頭数を担う合衆国軍に対しても五式、七式の系譜がM26系列と並んで大量供給されている。
英仏軍においても同様であり戦争後半ともなると各国軍隊の戦車師団、機甲師団の標準戦車として普及するようになった。

その高い汎用性は五式と並んで戦後においても通用し、各種戦闘艤装や駆動系、弾薬を近代化し長く現役にあり続けた。
研究者によっては日本陸軍は五式で第一世代、七式で第二世代MBTを極めて短時間で生み出したとも評している。
民族浄化から免れたユダヤ人が集うイスラエル、シベリアで長期戦を展開する民主ロシアにも相当数が供与ないし輸出された。

高価な大型戦車故に派生型は戦闘工兵車、自走架橋、戦車回収車など一般的な支援車両に限られ、さほど多くはない。
第三次大戦における五式と並ぶ最高傑作戦車の一つとも評され、様々な国家の戦車兵から大きな信頼を勝ち得ている。
流石に日本では全車が退役しており、各地の駐屯地などで動態ないし静態保存されたものが一般公開されている。

988戦車の人:2025/10/06(月) 12:44:58 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
あとがき

RSBCオマージュ世界で七式中戦車がないのは悲しい、しかし史実より砲身軽量化を果たしたとは言え大きく重いことに変わりはない。
ならば原作HA計画のハイエンドモデル、二式重戦車改のポジションへ重戦車化して配備してしまおう…というのがきっかけでいた。
因みに全般的なデザインは陰山先生の旭日の鉄騎兵シリーズに出てくるT51そのまんまです、あれ本当によく出来てます。

この世界の日英仏軍は汎用戦車をショットカル(ディーゼルとL7搭載センチュリオン)相当の五式中戦車。
重戦車を長砲身105ミリを搭載した高機動チーフテン相当の七式重戦車を与えられ、ドイツ装甲部隊と戦うことになります。
多分ですがRSBC世界の化物ドイツ陸軍を相手としても結構いい線行くんじゃないでしょうか。

wikiへの転載はご自由に願います。しかしRSBCも旭日の鉄騎兵も20年以上前の作品になりますねえ…

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最終更新:2026年05月03日 23:50