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198:トゥ!ヘァ!:2026/01/23(金) 18:11:22 HOST:FL1-60-236-166-101.kng.mesh.ad.jp
ああ、我ら日本連合 クロス版 その18


「大統領。地底同盟から連絡が…」

「地球連邦政府は今すぐ降伏せよ。さすれば新大陸に限り人類の生存権を認める…とのことです」

「現在欧州は陥落、宇宙軍はソロモンへ撤退、アジア・ロシア・中東などでは苦戦続き。
ゲートも連中に制圧され日本連合の援軍も望めない状況です」

「大統領どうします!?」

「…だ」

「え?」

「ふぁぁあああああく!クソくらえだと送れ!」


地底同盟の大攻勢の際に降伏勧告を送られた地球連邦政府の反応。

勿論拒否した。
このあと彼はファック大統領として歴史に名が残った。



「わ、私はこ、ここにジオン・百鬼連合帝国のじゅ、樹立を宣言する!ジークジオン!ジーク百鬼!」

「ふむ。少々調整不足でしたかな?」

「元々死体から再生したものだ。これだけ喋れれば問題ないだろう」


連邦が降伏勧告を拒否した後のジオンで行われた百鬼キシリアによる演説。

自死したキシリアは形だけ蘇生させられ文字通りの傀儡人形として仕立て上げられていた。

これをもって百鬼帝国は制圧したサイド3、グラナダを用いて正式に存在を公表。
ジオンに代わる宇宙の脅威として人類全体を脅かすこととなる。



「惨いことね。大帝はあれでジオン国民が従うと思っているのかしら?」

「ああ。いけ好かない手段だ。しかし心を折る理由にはなる」

「心を折る理由?」

「そうだ。幾ら反抗しようと人は衣食住なければ生きていけん。本当にどうしようもなくなった時…傀儡とは言えジオン政府が存在しているのならば、それを理由に膝を屈することもできる。
例えそれが誘いだとわかっていてもな。少なくとも百鬼に直接下るよりはハードルは低かろう」

「いやらしい手ね。前の世界の大帝はこんなに慎重じゃなかったと思うけど」

「俺たち以外にもいい顔をしていない鬼はいるが…さてこれからどうなるやら」


こちらは胡蝶鬼と鉄甲鬼の会話。

二人はキシリアへの惨い扱いに否定的であった。
同様に死人すら人形として扱う手段に否定的な鬼は百鬼帝国内にも少なからず存在しており、決して一枚岩の組織ではないことが証明されている。



「グラー。改造したキシリアの調子はどうだ?」

「問題ない範囲で運用できております。しかしやはり万全とはいきませぬ」

「死人を蘇らせ戦力とする再生鬼人計画…まだ完成には程遠いか」

「まだ実験段階ですので。被験体一号となったキシリアをジオン運営のための大義名分作りに流用するだけなら問題ないかと」

「まあ良い。素体はまだまだある」

「しかし大帝。死人を使ってまで戦力の増強は意味あるのでしょうか? 無人機である百鬼獣の増産を行った方が効率的かと思いますが」

「人間を使ったこれはあくまで第一段階よ。狙いはそれ以外…ふふふ。ミケーネ人、邪魔大王国人、爬虫人類。そして妖魔の悪魔ども。あれらを利用できるようになれば中々の戦力になる」


再生鬼人計画。
それは死人を鬼人へ改造して蘇らせる計画のことである。

改造キシリアはその第一号試験体であった。
最終的には他の地底勢力を打ち破った末に、それらの残骸を流用しようというのがこの計画の目標であった。

199:トゥ!ヘァ!:2026/01/23(金) 18:11:54 HOST:FL1-60-236-166-101.kng.mesh.ad.jp
「レビル将軍!サイド3に動きが!!」

「百鬼帝国と思しき軍勢が二手に分かれ展開…一つは月面、もう一つはここソロモンです!」

「連中め。こちらが身動き取れないことをわかって部隊を二つにわけたか」

「月表に関しては第三連合艦隊が待機しております。彼らと連携を取るのがよろしいかと」

「サイド3やア・バオア・クーから脱出してきたジオン軍も月やソロモンにおります。彼らの手も借りれば防衛は可能です」

(部下たちが言っていることは間違っていない。しかし何か不穏なものも感じる…私は一体何が不安なのだ…)


遂に宇宙でも動き始めた百鬼帝国。
その目標は月の表側とL5宙域のソロモンかと思われた。

しかし百鬼にはこれらとは別の目論見が存在していた…



「敵の迎撃は順調か」

「はい。ソロモンに残っていた防衛設備も問題なく稼働中です」

「月方面でも今のところは問題なく防衛できているそうです。月面都市群からの支援もあるそうです」

「ふむ…ア・バオア・クーで戦った時と比べて敵が手温いな…何かあるのか?」

「し、将軍!急報です!衛星軌道に多数の敵が出現したとの報告が!!」

「ジャブローから報告!衛星軌道から多数の敵が降下してきているとのこと!!」

「何ぃ!!」

「どうやらデブリに偽装して接近したようでして。衛星軌道のステーション群も奇襲を受けて音信不通となったもの多数…」

「ジオン攻略のために衛星軌道やルナツーの戦力も最低限です!!」

「ジャブロー方面の追加情報が。大西洋側からミケーネと思しき軍勢が多数襲来とのことです」

「ソロモンと月面への攻撃は囮か!やられた!!!」


ソロモンと月面表への攻撃は囮。
地底同盟の真の狙いはジャブローであった。

連邦軍の注意が月、ソロモン方面に向けられていたのを逆手に取り、L4方面から部隊を進撃。
途中でデブリに偽装させながら地球衛星軌道へと接近。奇襲を行った。

連邦軍も手が空きがちなL4宙域への監視網増強は前々から考えて居たがア・バオア・クーの戦いにおける百鬼帝国の横殴りによる消耗は如何ともし難かった。
また何よりもソロモン、月面表への撤退と部隊の再編という手間暇からL4付近への警戒網の再設置は間に合わなかったというのが実情である。



「まさかジャブローが戦場となる日が来るとは…」

「やっぱり中指立てて返信したのは不味かったのでは?」

「ごめんて(´・ω・`)」

「まあ今さら言っても仕方ありません。いざという大統領だけでも逃げてもらいますからね」

「なーに。最悪はジャブロー地下の核を爆破させて連中を道連れにしてやりますよ!」

「え、ジャブローの地下にそんな量の核あるの!? 聞いてないんだけど!!」


こちらジャブローに籠っている政府要人たちと連邦軍高官の会話。

地底同盟のジャブロー襲撃に対して地球連邦政府・軍一同は臆することなく迎え撃つために一致団結していた。

なおジャブロー地下に道連れ用核弾頭が存在していることは知らなかった模様。

200:トゥ!ヘァ!:2026/01/23(金) 18:13:05 HOST:FL1-60-236-166-101.kng.mesh.ad.jp
「太平洋側からの攻撃はなしか…」

「邪魔大王国は大将が負傷。妖魔は戦力壊滅。百鬼も地上にいた分はユーラシアに逃げ込んでいるらしいので」

「我々ミケーネも日本侵攻・ゲートの掌握は失敗したからな。人のことは言えないが困ったことだ」

「七大将軍も二人失っている。人類は想像以上に強いぞ」

「百鬼は太平洋から来られない代わりに宇宙から部隊を降ろすそうだ。傍受した連邦の無線も大分慌ただしい。宇宙で動きがあったのは確実だな」

「邪魔も妖魔も来れない以上宛てにさせてもらおう」

「では進軍開始!上から降ってくる百鬼の部隊に後れを取るなよ!!」


こちらは大西洋側からジャブローに攻め込むミケーネ帝国の様子。

極東に出兵している暗黒大将軍の名大であり、副官である獣魔将軍が司令官を担当。
魔魚将軍アンゴラス、大昆虫将軍スカラベスを率いてジャブローへの攻撃を開始した。



「降下!降下!降下!」

「人間共を恐怖のどん底に陥れてやれ!」

「アプサラス隊は先んじて降下。ジャブローの対空網を破壊せよ!」

「百鬼MS隊と百鬼獣を先行させろ。どうせ無人機と洗脳兵士たちだ。懐は痛まん!」


こちら衛星軌道からジャブローに向けて降下してくる百鬼帝国の様子。

無人機である百鬼獣とアプサラス。洗脳兵士を用いたジオンMS隊を先発隊とし、その後ろに本隊である有人百鬼メカ部隊が続く形であった。

この時点ではジャブロー攻略に自信があった様子が伺える。



「う、うぉおおあああ!?」

「二番機撃墜!三番機もやられました!!」

「馬鹿な!なんだこの対空射撃の濃さは!? 先んじて降りたアプサラス隊はどこにいった!!」

「お、降りられるのかよぉ!!」


「カーモンベイベージャブロー!」

「ウェルカムトゥ鬼のみなさまぁ!」

「これが南米名物ジャブローの対空砲火だ!たっぷり食え!お代わりもあるぞ!」

「アプサラス隊?やっこさんは死んだよ。この連邦製ストーンヘンジでなああ!」

「反応弾を撃ち続けろ!容赦はいらん!連中とは南極条約も結んでいないからなあ!!」

「舐めるなよ化け物共。ここをどこだと思っている。地球連邦軍総本部ジャブローだぞ!!」


予想以上の迎撃に戸惑う百鬼帝国軍とノリノリで迎撃しているジャブロー防衛隊の構図。

一年戦争が始まって以降のジャブローは日本連合の手を借りながらもこつこつと防衛施設の増強を進めており、現在では絶対無敵最強要塞ジャブローとでもいうべき魔城と化していた。

お出迎え装置一覧
120cm対地対空両用磁気火薬複合加速方式半自動砲×16
超高層迎撃用大口径レーザー砲(エクスキャリバー)×3
レーザー反射用飛行船群×100
ジャブロー防衛用超巨大荷電粒子ビーム砲(メソンカノン)×16
迎撃用高機動超電磁砲(バラウール)×6
多弾頭反応弾V2(一回の斉射で三桁は撃ち込まれる)
その他数々の迎撃兵器群

凡そ正気と思えない大型迎撃兵器の数々であるが、アホほどの戦時予算と日本連合という協力者とジャブローの技術者が手を組んでノリと勢いとロマンで突き進んだ結果である。

201:トゥ!ヘァ!:2026/01/23(金) 18:13:37 HOST:FL1-60-236-166-101.kng.mesh.ad.jp
「だ、駄目です!地下はバルガでいっぱいです!」

「空を飛ぶな!的になるぞ!!」

「アマゾン川の制水権を巡る戦いは完全に消耗戦です!敵の数が多すぎます!!」

「妖機械獣部隊の損耗率3割を突破!戦闘獣部隊にも被害続出!?」

「ええい!損耗比率ではこちらが勝っているのだ!押しつぶせ!!」

「想像以上の抵抗だ。流石連邦軍本部ジャブロー」

「宇宙の百鬼は早々に予備と第二陣を降ろすらしい。連中も躍起だ」

「ミケロスを始めとする母艦群が水中から歩を進めて正解でしたね」

「ああ。空を進んでいたら今頃百鬼の連中と同じ目に合っていただろう」

「空の百鬼に連邦が注目しているうちに進めるぞ。個々の性能ではこちらが有利だ」


こちらはミケーネの様子。
降下してきた百鬼ほどではないが連邦部隊の大歓迎のせいで中々前に進めないでいる模様。



「第七、第十二、第三十五MS隊全滅!」

「第十、第十七飛行隊は補給のために帰還中」

「第55、第68、第71バルガ隊が戦闘獣部隊と戦闘中。第五戦車隊と第十六MS隊は救援へ迎え」

「第六河川戦隊全滅!第七、第十一、第十三河川戦隊も半壊状態!」

「第九水中MS連隊は前進!第四水中MS連隊の後退を援護せよ!」

「第117、221、244歩兵大隊から通信途絶!第88堡塁からも応答がない!」

「第11区はもう駄目だ!最後の弾薬を使って連中を道連れにする!通信終わり!」

「第三防衛線のVF隊は全部降ろして地上の敵の対処に当たらせろ!戦術機隊、航空MS隊もだ!空中の迎撃は散弾ミサイルやS11弾頭で行う!巻き込ませたいのか!!」

「デストロイド隊、ヴァンツァー隊は第21区への救援へ。地下施設にミケーネの歩兵部隊が入り込んでいるのでこれの排除をお願いします」

「試験機でも鹵獲機でもなんでもいい!使える戦力は全て投入しろ!」


こちらはジャブロー本部の様子。

百鬼やミケーネも酷い目にあっていたが、だからと言って人類側も無傷ではなかった。
兵器の性能で勝る地底同盟相手に文字通り命を懸けて肉弾戦を挑んでおり、その血と鉄を持って地底ロボ軍団へ強烈な消耗を強いていた。



「こいつら幾ら潰しても後から後から!!」

「くそ!近寄るんじゃねえ!うおぉああ!?」

「俺たちはミケーネの戦闘獣だぞ!!MSなんかに負けてたまるかよ!!」


「いけいえいけ!近づいてこいつをぶち込んでやれ!」

「対特機用大型パイルバンカー!サラミス級も一発でお釈迦にする炸薬入りだ!たっぷりくらえ!」

「対艦刀の三方刺しだ!幾ら戦闘獣とは言えこれは答えるだろう!!」

「射撃戦では勝ち目がない!近接戦にもつれ込め!一機二機やられようと数で押しつぶせ!」

「足とブースターを狙え!敵が動けなくなれば後続がどうにかしてくれる!!」


現場の様子。

質で勝るミケーネの妖機械獣と戦闘獣は確かに強力であったが、それを物ともしない連邦兵たちは果敢に四方から襲い掛かり、肉弾戦を挑んでいた。

これらのMSの多くは対特機用に用意された大型パイルバンカーや対艦刀などを装備し、物量を持って戦闘獣を押しつぶしにかかっている。



「第二陣のアプサラス隊に攻撃が集中!主砲をチャージする間もなく落されていきます!?」

「メガ粒子砲など撃たなくていい!そのまま質量弾として敵巨大砲にぶつけろ!全部だ全部!」

「百鬼獣、無人MS!無人機は全部ぶつけろ!洗脳兵士部隊は有人百鬼メカ部隊の盾にしておけ!対空砲火を潰さなければ降りることもままならんぞ!」

「地上のミケーネ部隊はどうなっている!!援護は!?」

「ミケーネ側も侵攻が滞っているようで砲台群に辿り着けていないようです」

「くそ。頼りにならん!!」


苦戦の続く百鬼降下部隊。
北米制圧のための第二陣は無論、本来制圧した衛星軌道に留めておくはずの予備部隊すら投入し始めていた。

文字通りわが身を顧みない攻撃は徐々にだがジャブローの対空網を麻痺させ始めていた。

202:トゥ!ヘァ!:2026/01/23(金) 18:14:47 HOST:FL1-60-236-166-101.kng.mesh.ad.jp
「敵の攻撃。途切れんな」

「連中も本気なのかもしれません。何せここは連邦本部ジャブローですから」

「他地区からの援軍は?」

「北米管区からの部隊が数時間後には。しかしそれ以外からは援軍なしです。どこも地底人への対応で手一杯でして」

「苦しい消耗戦になるな…」

「司令。日本連合から伝達です。どうやらゲートが解放されたとのこと」

「おお!現状数少ない朗報だな!!」

「それと同時にこちらへ援軍を送るとも」

「援軍? しかし時間はかかりそうだが」

「いえ。割とすぐに辿り着く予定だとか」


なりふり構わない地底同盟の攻撃に徐々に消耗してきたジャブロー。
今はまだマシな戦況であるが全世界がほぼ同時に攻撃されている現状。
援軍の宛てはほぼなく、最悪は後方要員も銃を手に戦うことすら想定し始めている段階である。

そんな中で小笠原沖のゲートが地底同盟の手から解放されたとの一報が届く。
同時に日本連合からの援軍もジャブローへ向かうとのことであった。



「くそぅ。流石に押され始めたな!」

「各地に設置した罠や自動砲台も既に使い切りましたからね!」

「奇襲用の秘密坑道も虱潰しだ。全く連中やることが派手だねえ」

「こりゃ覚悟の決め時か…」

「隊長!あれを見てください!」

「なんだあれ?鳥か?飛行機か?」

「いや違う…空飛ぶ巨大戦艦の群れだ!!」


ジャブローにて抵抗を続ける連邦兵たちの会話。

既に事前用意していた罠や自動砲台の類は使い切り、対空網は潰され、秘密坑道を用いた奇襲、肉薄戦にも対処され始め、徐々に戦況は連邦軍不利に傾き始めていた。

そんな時に衛星軌道近くからジャブローの空へ急降下してくる影があった。
日本連合が送り出した援軍である。



「このまま衛星軌道を突っ切りながら敵の頭上を取る!!全艦戦闘用意!」

「全艦戦闘用意!艦載機部隊展開開始!」

「各艦斉射三連の後に自由射撃開始。オールウェポンズフリー」

「騎兵隊の登場だぜ!」


ジャブロー上空に辿り着く日本“連合”艦隊。

小笠原ゲート奪還後にCE世界のマスドライバー艦を運び込み、艦艇用ロケットブースターを装着させ衛星軌道へ打ち上げた救援艦隊である。

カグツチ型2、轟天型2、金剛型4、改イズモ級8からなる特別編成艦隊。
司令官には国連統合軍(ヤマト世界)の沖田十三中将、副司令にはGフォース(東宝世界)の神宮司少将と統合軍(マクロス世界)のブルーノ・J・グローバル少将の二名という変則的な編成となった。

これはゲート先の各世界から急遽抽出して組まれた即席艦隊であったため、個々の連携が弱く、細かな指揮を執る指揮官が複数必要とされたためである。



「敵艦隊直上!!」

「馬鹿な!衛星軌道の敵は全て押し込めたはずだぞ!!」

「敵一部艦艇に高エネルギー反応!!」

「不味い!部隊を散開させろぉお!!!」

「駄目です!間に合いません!?」


奇襲を受けるジャブロー上空の百鬼部隊の様子。

カグツチ型の艦首ショックカノン、改イズモ級の四連陽電子砲が発射され進路上にいた百鬼帝国部隊は一掃された。

その後間髪入れず艦載機部隊が襲い掛かり、明けられた穴が更に拡張されることとなる。

この動きはヤマト世界でも沖田中将が用いた中央突破戦術そのものであった。

203:トゥ!ヘァ!:2026/01/23(金) 18:15:34 HOST:FL1-60-236-166-101.kng.mesh.ad.jp
「艦首大型回転衝角始動!轟天最大船速!貫けえ!!」

「リバティも轟天へ続け!艦首回転開始!突撃!!」


「上空のアプサラス軍団が敵のドリル戦艦に次々と粉砕されていきます!?」

「ミケーネの空中戦艦轟沈!」

「駄目です!敵艦隊止まりません!!」

「なんということだ…たかが十数隻の敵にここまで良いようにしてやられるとは」

「更に衛星軌道に反応を検知!これは…JAF(日本連合軍)の緊急展開ポッドです!!」

「なにぃ!!」


轟天号とリバティ号のドリルによって次々粉砕される地底同盟の大型空中戦力。

百鬼が降下させた多数のアプサラスⅢのみならず、ミケーネが後生大事にしていた万能要塞ミケロスも砕かれてしまった。

そしてそんな地底同盟の軍勢へ追撃を掛けるべく日連による第二の矢が接近していた。



「全機展開!最大加速でぶち込め!」

「なんだこいつら? 人間の新型機か!」

「ステーク!!全弾もってけ!!」

「ぬおおお!百鬼メカの装甲が…貫かれるだとぉお!!」

「こいつはお前らみたいのを相手にするための特注品でな。ぶつかり合いなら引けを取らんぞ!」


緊急展開ポッドから出てきたのは、いつものゲシュペンストではない。
新型機であるアルトアイゼン部隊であった。

この他ゲシュペンストMarkⅡ/Sを受領した即応展開強襲兵団(RDAT)も出撃出来る者はすぐさまポッドへ乗り込みジャブローへ展開していた。



「よし。間に合ったな!」

「MS隊は順次降下開始!地上の仲間を助けるんだ!」

「まさか連邦軍を助けるためにジャブロー上空から降下することになるとはな!」

「世の中どう転ぶかわからないもんだぜ」


特別編成艦隊、緊急展開ポッド部隊の次にジャブローに到着したのは北米管区からの援軍であった。

現地に攻め寄せたミケーネを押し返した彼らは休む暇もなく救援部隊を編成。
ありったけのミデア、ガウ、ファットアンクルへMSを詰めて南米へ出発。

その中には対地底義勇軍として参加しているジオン兵も数多く存在していた。



「まさかここまで抵抗が激しいとは…欧州の連邦軍とは大違いだ」

「ミケロスも落ちた今となっては制空権もいつまで維持できるかわかりません!?」

「降下してきた百鬼の部隊は既にバラバラとなり、各地区で各個撃破の憂き目にあっております!!」

「ここまでか…残存部隊をまとめろ。拾える位置にいる百鬼の奴らもだ。撤退する。
殿はこの私。獣魔将軍が引き受ける」


戦況は決まったと撤退を決定したミケーネ部隊の様子。

ミケロスも落ちた今となっては制空権の維持も怪しく、これ以上は撤退すら難しくなると判断であった。

おまけに助けられる範囲にいた百鬼の部隊も拾って撤退を開始。
この際に殿は司令官である獣魔将軍とその直属部隊が担当した。

204:トゥ!ヘァ!:2026/01/23(金) 18:16:19 HOST:FL1-60-236-166-101.kng.mesh.ad.jp
「味方は…どうなった?」

「全て撤退完了…であります…」

「そうか。よく最後まで従ってくれた礼を言うぞ」

「私も将軍の配下で良かったと…先に故郷へ逝って…おり…ます…」

「ふふ…しかしマジンガーもゲッターもいない戦場で果てるとは…人間を甘く見過ぎたか」


「いたぞ!ミケーネの幹部だ!!」

「手負いとは言え侮るな。囲んで確実に叩くぞ」

「バルガ隊前進!ゲシュペンスト隊とMS隊はその脇を固めろ!」

「上空の航空部隊へ援護を要請!先に爆撃で叩く!」


「手負い、単独の我相手に油断も慢心もせぬか。良い判断。良い兵士たちだ…
やあやあ!我こそは暗黒大将軍が腹心獣魔将軍!この首討ち取れるものなら取ってみせよ!!」


殿を担当した獣魔将軍はしぶとく抵抗したが最終的には四方から対艦刀で串刺しとなり果てた。

彼とその直属部隊は数で押されながらも善戦したが全滅。しかし残存するミケーネと百鬼の部隊を欧州へ撤退させることに成功する。

後に欧州へ帰還した暗黒大将軍は最も信頼していた腹心が味方を逃がすために果てたことを知り愕然としたという。



「どうにかジャブローを守り切れましたな」

「一時はどうなるかと思ったが…またJAFに助けられたか」

「いえ。今回はJAF以外の戦力も多数参加していたとのことです」

「ゲートの先の国々か…やはり今後は彼らも挙ってこの世界に来るかな?」

「おそらく。自らの領土を脅かされたのです。地底人相手に報復しなければ、どの世界も世論が黙っていないでしょう」

「そして我々はそれを支え、戦後も報いなければならないということか。大きすぎる借りとなる…」

「ですが大統領。地底人共に膝を折るよりマシです。ずっとずっとマシです」

「だろうな。だから私も中指立てて連中の勧告を拒否したわけだが。…これから戦いは新たな戦局に移るのだろうな」

「はい。今後はゲートから出てくる多国籍連合軍の協力が不可欠となります」

「連邦軍もジオンへの反攻作戦と此度の地底同盟の攻勢でかなり疲弊しております。ゲートから来る彼らを頼りにして、どうにか再編するための時間を作る必要があるかと」

「やれやれ。またゴップ君に負担をかけることになるか」


こちらはジャブローに避難していた連邦政府一同の会話。

どうにか敵の攻勢を退けたはいいが、今後のことを考えると改めて頭とお腹が痛くなる面々であった。

205:トゥ!ヘァ!:2026/01/23(金) 18:17:08 HOST:FL1-60-236-166-101.kng.mesh.ad.jp
「なに?ジャブローへの攻撃が失敗しただと?」

「はい…どうやら敵の抵抗が想定以上に激しく…また奪還されたゲートから他世界の援軍が送り込まれたそうです」

「日本侵攻は頓挫。太平洋の制海権消失。ジャブロー攻略も失敗。やれやれ。少々人類を侮りすぎていたかな」

「アプサラスがドリルで粉砕されたと…ふむ。今度は運動性の強化…いっそのこと手足でも付けてみるか?」

「ギニアス。貴様この期に及んで暢気だな。お前の愛しのアプサラス部隊が負けたのだぞ?」

「まあ仕方あるまい。投入したのはジオン時代にグラナダで製造していたアプサラスⅡとⅢの量産型だ。
失われてもそこまで痛くはない。グラナダとサイド3の工業力を考えればすぐに補填できる」

「ふん。確かにな。我々が手にしたものを考えれば此度の損失すら余裕で巻き返せる」

「グラナダの掌握。サイド3の占領。ア・バオア・クーの制圧。そして今回最大の成果はユーラシア大陸の過半の掌握と月の完全占領達成。何よりも大西洋で手に入れたんだろ?例のあれらを」

「ああ。私が以前発見した守護竜ウザーラ。それに続く古代アトランティスの遺産…守護獣ギャオスの卵」

「君は本当なんでも使うな。鬼も人間も古代の遺産も。貪欲すぎるほどに。何故だい?」

「決まっておろう。それが鬼だからよ!鬼とは欲望の権化!何もかも欲し喰らいつくしなお足りぬ!」

「その果てに世界すら喰らうことになっても?」

「そうだ!次は太陽系!その次は銀河!この宇宙全て!ゲートの先の世界すらも喰ろうてくれよう!
際限なき欲望こそが鬼の本質!欲して何が悪い!望んで何が悪い!願い求めて何が悪い!!」

「まるでブラックホールのような欲望だ。黒い輝きだねえ」

「ふふふ…そうだ。故に貴様の言うキラキラの世界にも期待しているのだぞ? 我の欲を満たしてくれるのではないかと」

「あはは。ならご期待に沿えるよう頑張るとしよう。君もあれを見たらきっと満たされるよ。
その飽くなき欲望だろうとね」

(お、恐ろしやブライ陛下…鬼から見ても底なしのあの欲望こそ恐ろしい…
しかしそれに劣らず恐ろしいのはそんな陛下と苦も無く談笑しているあの男…ギニアス…
あ奴は本当に人間なのか…人間があの気迫を受け手も欠片も恐怖を抱かないものなのか?
我々は…陛下は…何かもっと恐ろしいものを懐に抱えてしまったのでは…)


ジャブロー攻略失敗の報告を受けたブライ大帝と、ちゃっかり相談役ポジを確保したギニアスの会話。
そしてその報告を行ったグラー博士の内心。

日本攻略、ゲート占領、ジャブロー攻略、太平洋失陥と幾つか失敗したもののサイド3の占拠という大目標には成功。
ユーラシア大陸の過半も地底同盟の面子と分け合いながら制圧完了。

またジャブロー攻略作戦と同時に動かした月面表侵攻に関しても現地に駐留していた地球連邦宇宙軍第三連合艦隊相手に競り勝ち占領。
月の完全制圧に成功した。

また元々確保していたウザーラに続き、古代アトランティスの遺物を複数確保。
宇宙に巨大な勢力圏を築いたことと合わせ、序盤戦は百鬼帝国としては幾分プラスと言える戦果であった。


このためブライ大帝はそこまで不機嫌ではなかったが、しかしそんな大帝と朗らかに笑い合っているギニアスに対してグラー博士はほのかな恐怖心を抱いていた。

鬼ですら恐れる鬼であるブライの欲の面を見ても恐れず、受け止め、笑い合う。
身内を切り捨て、祖国を売り、同胞がこの世の地獄を見ているというのに気にも留めない。
本当にかの男は人間なのか? グラー博士はギニアスのことをただの人間と思えなくなっていた。
それこそ己が忠誠を捧げるブライ大帝よりも恐ろしいものとして…

206:トゥ!ヘァ!:2026/01/23(金) 18:18:16 HOST:FL1-60-236-166-101.kng.mesh.ad.jp
投下終了
次はゲート先の状況の説明、各国の感想。そして大挙して宇宙世紀に援軍にやってくる多世界連合!
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最終更新:2026年07月08日 17:38