714 :ヒナヒナ:2012/04/21(土) 20:15:24
唐突ですが、ネタの古さが際立つssをひとつ。


○どうでもいい小ネタ-百鬼夜行-


美術・習俗保護などの理由から過激な廃仏毀釈が行われず、
教育による緩やかな神仏分離が起こった憂鬱日本は、
列強筆頭となっても未だ、現人神がいる国であった。

精神主義を抑圧するために徹底的に現実主義を推し進めながらも、
心の底では、神仏がいることをなんとなく信じるという、一見矛盾した精神構造。
欧州から日本人の価値観は分からないといわれる一因であった。

八百万の神々というアニミズム的な宗教観は、
外から来た神や悪魔、時には概念すらも、自らの解釈を加えて、
なんとなく有難いもの。
なんとなく恐れ敬うもの。
といった日本人的な緩い信仰の形へ作り変える。
この国では未だ人でないものを信じる人は多かった。




「父さん、妖気です」
「妖怪じゃないわ。ミ・フェラリオよ!」
「オレサマ オマエ マルカジリ」
「あうあう」
「ダーリン!どこ見てるっちゃ!」
「まったく、こんな暮らしによく人間は我慢できるなと感心してしまいます」
「早く人間になりたい!」
「全く、この国は訳が分からない輩が多いの」


(了)

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最終更新:2012年04月26日 17:47