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486:戦車の人:2026/05/27(水) 03:34:22 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
  • 大陸連合日本-ベストがない故にベターを彼等は選んだ

2020年、小笠原諸島周辺に突如として開いた転移門。俗称「ゲート」。
大艦隊が丸ごと通行可能なその門は史実日本、そして複数の大陸日本世界を繋ぐ不可思議な存在であった。
両者ともにしばし観測を続けたがゲートが縮小する傾向はなく、またゲートの向こうを電波や光学で観測できない。

この状況を受けて大陸日本世界複数は、相当数の戦闘艦と無人兵器を護衛に付けた調査船団を派遣。
勿論夢幻会メンバーも含まれており、彼は久方ぶりの「帰郷」-史実日本との連接を目にすることになる。
史実日本側は海上保安庁巡視船が対応にあたり、国籍及び目的、彼我の情報を交換。

当然国際社会は大騒ぎとなったが、少なくとも敵対の意志はない故に交渉と対話を進めると日本政府は発表。
急遽小笠原諸島に臨時の政府出張設備を構築し、大陸連合日本政府側との対話を深め始めた。
日本が大陸化し様々な形で覇権大国となっている並行世界の存在は、困惑と驚愕をもたらした。


一方で大陸日本連合側もこの世界に面食らっていた、勿論史実日本の平和路線にも含むところは多くある。
だがそれ以上にアメリカ合衆国、英国、EU、ロシア、中国等の大国の惨状は輪をかけて酷いものであった。
一例として当時、世界的な感染症で国際社会は混乱し、その原因は中国の初期対応の杜撰さにあった。

更にはマスク着用や消毒を「個人の権利の侵害」とデモを起こし、さらにクラスター感染を拡大させてしまう。
あるいは感染症は製薬会社の陰謀論であると主張し、現実の感染症犠牲者を否定してしまう者たち。
果ては感染症による混乱に乗じて大規模武装暴動を起こす政治勢力など、目を覆わんばかりであった。

史実日本でもその手の兆候は皆無ではなかったが、民度の良好さと行政の身を削る努力が被害を抑えていた。
また感染症以外にもポリコレという奇妙な思想や極端な個人主義の伝染を前に、大陸連合世界は考え始めた。
この世界はアカン、しかしゲートが一度開いた以上無関係ではいられない。放置すれば確実に押し寄せる。


ならばこの世界で比較的マシと思える国家と真っ当な国交を樹立し、支援をした方がまだマシではある、と。
冷徹な国益ベースの計算の末、彼等はベストが不可能な以上、ベターを採るべきと判断したのだ。
折しもゲート関連で史実日本がバッシングを受けつつあることも、ある意味で好都合な状況ではあった。

異世界から侵略者を呼び寄せたというバッシングすら受けていた史実日本も、ある意味で腹をくくった。
同盟国である合衆国すら陰謀論が頻発し、海外における日本人の立場は日に日に悪化し続けていた。
中国などは現地日本企業法人資産を、遂に警察や軍隊すら投入した接収に走り始めていた。

元々有色人種への偏見が本来強い欧州では、法律や条約を恣意的に解釈した日本企業排斥も頻発。
本来の歴史であれば1年後である防衛予算大幅増額を前倒しにする、それほどの決心を抱かせるほどに。
このような状況故に史実日本は大陸連合の目的を想像しつつも、国交正式樹立と支援受入を決心。


少子高齢化と製造業後継者問題の解消として、インフラ整備にさえ活用可能な各種無人機材技術。
製造業に必須な汎用技術、そして件の感染症に効果の高いワクチン技術などから支援を開始。
勿論、大陸連合世界からすれば枯れた技術であるが、史実日本からすれば干天の慈雨であった。

また魚(現物)ではなく魚を取る手段(技術)の供与というのも、史実日本では反発が少なく歓迎された。
唐突に異世界の工業製品で市場を荒らされれば反感を買うが、自分の技術として経済を回せば話は違う。
大陸連合が世界一つをとっても史実世界のGDP全てに匹敵する国力を持つが故の、緩やかな支援であった。

また概ね大陸日本連合世界でも文化的象徴たる、やんごとなき方々による外交も功を奏している。
史実日本においても皇室とは概ね敬意の対象であり、異世界とは言え受け入れに反感は少なかった。
ただし海外の反日感情増大から史実日本、大陸連合ともに警備は重装備かつ厳重なものとなったが。

487:戦車の人:2026/05/27(水) 03:34:53 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
史実日本が大陸連合と国交を樹立、経済文化交流条約を締結してから数年、世界は大きく変わった。
合衆国は共和党に政権が移ったが依然として極左と極右の対立が大きく、銃器テロさえ多発していた。
欧州は自国民より移民を優遇し、国によっては王室と首相が公然と移民に阿る始末であった。

ロシアはウクライナ相手の泥沼の戦争にはまり込み、際限なく人命と国力を蕩尽するようになった。
中国は不動産及び製鉄バブルが崩壊し、多数の失業者と軍内部と現政権の静かな対立が始まっていた。
朝鮮半島は南北軍事緊張が高まり、その一方で韓国の男女分断が更に激しいものとなっている。

そのような世相の中で日本はといえば、全ての問題から解放されたわけではないが、改善傾向にはあった。
一次、二次産業を初めとする設備投資や技術更新。技術者育成と雇用創設はそれなりに景気を回復。
大陸連合の支援を受けた原発近代化と再稼働、コンバインドサイクル火力発電増設も功を奏していた。


防衛力も無人装備多数の開発と配備、待遇改善による自衛官志願者増大、景気回復による予算増額。
これらがシナジーとなり相当な進歩を見せ、次世代戦闘機の単独開発推進も可能となっている。
合衆国の様相から自前でのスタンド・オフ・ミサイル及び防空システム更新、開発も順調に進んでいた。

掌を返し日本は異世界の利権を独占していると欧米などは批判し、大陸連合との国交樹立を要求。
しかし大陸連合側は文化交流までにとどめ、経済及び技術交流に関しては頑として首を縦に振らなかった。
文化交流というリップサービスすら、ポリコレ汚染による冒涜を前に相当な苦労があったと推察されている。

自然とチャイナマネーと関わりの薄い東南アジア、中東などは日本との関係を深め、ウクライナもそれに続いた。
製造業を文字通りの自動化、そして多数の技術者育成で危機を乗り切った日本は、それだけの力があった。
商用製品輸出やインフラ開発は言うに及ばず、ドローンから護衛艦に至る防衛装備輸出まで踏み切った。


言うなれば「本来」の歴史で起きていた流れを、より促進し国力を高め、祖国の独立と安全を守ろうとした。
その程度のものであるが、それでも大陸連合からすれば史実世界からの汚染の防波堤として、立派に機能していた。
また史実日本も供与ないし支援で与えられた技術を身につけるべく、相応の努力を払っていた。

依然として国内に左派は多く非難の声も多かったが、それは安全保障確立を好景気を前に下火であった。
あるいは妖怪の孫と呼ばれた元首相への襲撃を、史実日本と大陸連合の警官隊が合同で阻止。
極左に侵されたテロ行為を協力して防いだことも何時しか、左翼勢力の居場所を極めて狭いものとしていた。

なお妖怪の孫と呼ばれた元首相は日本初の女性首相政権まで、つなぎとして第三次政権を組閣。
その際に大陸連合との友好関係を改善、拡大しつつ諸外国への「誤解」を解くべく奮戦している。
その際には件の襲撃事件以降、意識の変わった日本警察が重武装警官隊による護衛を行い続けた。


辛うじて合衆国、欧州諸国は大陸連合と友好関係の日本を渋々と認め、国交正常化をある程度果たした。
一方で中国、朝鮮半島市場は完全に切り捨てられ、AIデータセンターや半導体工場も自前で建設。
上述した大陸連合からすれば枯れた技術で再生された産業電力により、メイド・イン・ジャパンを取り戻し始めた。

このような史実日本の発展と復興を、大陸連合はただ枯れた汎用技術や製造技術の供与と支援。
少数の重武装警備部隊の派遣だけで成し遂げ、最小のコストで最大の利益を獲得している。
久々に帰郷だし親孝行しても罰は当たらんでしょう…と、ある大陸世界の大宰相が述べたという噂も存在する。

結果として2020年代後半の史実日本は人口減に歯止めをかけ、実体経済と防衛力の改善と拡大に成功。
外交と国内治安も大幅に政策転換を行い、平和国家路線ながらけして油断できない大国へ成長。
大陸連合はゲートを突破した「汚染」勢力浸透を防波堤を用い阻止し、両者ともに最大限の利益を獲得した。

488:戦車の人:2026/05/27(水) 03:35:28 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
  • 大陸連合支援のもとの防衛力強化

1.陸上自衛隊

景気回復と防衛予算増額を用いまずは自衛官の待遇改善、官舎や弾薬庫など支援設備更新から強化を着手。
その上で各種ドローン(自動人形ではない)により、後方支援部隊の充足率の大幅な向上と改善に成功。
足元を固めた上で高速滑空弾連隊、地対艦ミサイル連隊、高射特科群、沿岸警備大隊等の新設を実施。

日本列島への侵攻勢力への長距離阻止能力を獲得し、そこからスケルトン状態の野戦部隊の拡充へ移行した。
大陸連合の各種ドローンは索敵、攻撃、何より後方支援で効果を発揮し、貴重な人員を戦闘職種部隊に集約。
これにより戦車大隊、特科連隊すら指揮下に存在しない師団、旅団という悲惨な状況から脱却。

一例として10式戦車改善型は生産数が700台を、装輪装甲戦闘車・偵察警戒車・機動迫撃砲も1000台を超えた。
予算増額と設備更新、充足率改善は富士総合火力演習を再び一般公開可能とする副次効果も生んでいる。
イージス・アショアに相当する定置防空システム複数も、国産化の上で配備に成功し、BMD能力も高いものとなった。


2.海上自衛隊

多くの水上戦闘艦、潜水艦等を指揮下に収めながら人員不足であった海自も、段階的に能力不足を改善している。
大陸連合との共同研究、協力生産は陸自同様、指揮通信及び兵站システムの効率的な自動化を成し遂げた。
どれほど強力な大艦隊や哨戒機航空隊も、後方支援が心許ない状況では張り子の虎にも劣る。

その上で艦艇部隊では富士通が根幹となり開発を進めていた、統合情報処理システムを大陸連合が技術的に支援。
個人のワークロード増大を抑制しつつオペレーション能力を大きく高め、艦艇乗員の省力化やドローン運用能力を拡張。
当初3900トンとされた多機能護衛艦も4800トン級に拡大、高度な防空能力も併せ持つ省力化護衛艦として24隻を建造。

高性能ながら予備部品問題に悩んでいたP-1哨戒機も設計、性能を最適化の上で大幅に稼働率を向上させた。
更新が滞っていた補給艦、輸送艦、海洋観測艦等の支援艦艇も、やはり高性能化と省力化の上で配備数を増やしている。
ヘリ搭載護衛艦の空母化も進んでいるが、関係の怪しい合衆国製ではなく国産新型機とドローン母艦として進化を遂げた。


3.航空自衛隊

ドローン多用による支援部隊能力向上、インフラ整備促進、待遇改善と隊員充足率から着手したのは陸海と同様である。
また完全に国産化されたJADGEシステムを大陸連合の技術供与を活用し、クラウドシューティング方式へ更新を実施。
データリンクが通っている限り旧式の戦闘機や地対空誘導弾でも、有機的に活用できる素地をまず整えることに成功した。

その上で予備機不足のF-2、三流企業となったボーイングの縛りが強いF-15Jや空中給油機を国産技術で刷新を決心。
使い物になるF-35A/B導入は継続するが、F-15J近代化やKC-46A導入は違約金を叩きつけてすら解約。
エンジン、アビオニクスなどはほぼ完成していた次世代戦闘機を完全国産化し、2026年にはF-3として配備に漕ぎ着けた。

F-15J、F-2双方を代替するマルチロールステルスファイターであり、クラウドシューティング最適化も成し遂げられている。
空中給油機や次世代早期警戒管制機も、大陸連合の汎用技術ベースでやはり国産化を果たし、配備が進んでいる。
なお誘導武器に関しては大陸連合基準でも十分優秀であったため、特に口出しはしなかったという経緯も存在する。


4.警察庁

自治体を主体とする民主警察という矜持は捨てなかったが、過度な実力行使への忌避や左派勢力へ手加減。
そういうものは完全に捨てられ、また彼等の指揮権を持つ知事も左派勢力衰退で、急速に世代交代が進んでいる。
自衛隊と並び法改正が進み重犯罪者、不法入国者、テロリストへの対応は法律通りに厳格なものとなっている。

また危険な治安維持任務に挺身する以上、待遇改善と名誉回復が行われ、ある程度の志願者増大にも成功した。
古い世代の警察官からは困惑を招いているが、彼等とて日本の治安に仇なす勢力に配慮するほど腐ってはいない。
自然と日本の自治警察は厳格な犯罪者への対応、重武装化による実力行使を両立し、特殊部隊も拡大された。

因みに現在制服警察官等に急速に普及しているのは、ミネベアが大陸連合と共同開発した新型9ミリ拳銃である。
ザウエルアンドゾーンのP365に相当する、軽量ながら15発マガジンを持つ自動拳銃で高精度かつよく当たる銃である。
銃器対策部隊、特殊急襲部隊等では豊和20式小銃の配備も進み、要人警護でも高い実力を身に着け始めた。

489:戦車の人:2026/05/27(水) 03:41:25 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
以上でございます、長文にて失礼いたしました。
大陸連合が「史実世界ではまだ日本国がマシである」と認識し、制圧ではなく真っ当な国交樹立を選ぶ。
その上で史実世界からの防波堤として、日本から反感を買いにくい手段で外交と支援を行う。

いわばスターリンが暴走したが故に共産主義への防波堤となった嘗ての日本と、同様の外交と支援を行う。
これならば国家主権の侵害や官僚組織からの嫌悪を招かず、双方丸く収まる…と良いなあと思い作ってみました。
因みに本世界線では安倍元首相は健在でお元気です、仮に要職になくともお幸せにあって欲しいと思いまして。

陸自野戦部隊の強化は完全に私の趣味です、いや戦車とか装甲車がHN通り大好きな人間でして…
後、刺激が強すぎる各世界の自動人形ちゃんではなく、ロボットと認識しやすいドローンに自動機械は留めています。
大陸連合では枯れ切ったロボット技術でもインフラ整備、あるいは製造業救済には効果は大きいでしょうし。

ここまでお読み頂いて有難うございました、wikiへの転載はご自由でお願い致します。

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最終更新:2026年08月25日 23:28