274 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2026/03/13(金) 20:32:38 ID:FL1-60-237-167-201.kng.mesh.ad.jp [32/245]
ああ、我ら日本連合 クロス版 その25
「失態だなヒドラー」
「………」
「ゲート制圧の指揮、東アジアの防衛。そして此度の南方戦線。言い訳できんな?」
「弁解しようもございません」
「貴様の軍団は没収だ。元帥の地位からも更迭。残存戦力と元帥位は全て自雷のやつに使わせる」
「…招致致しました。大命果たせず申し訳ありません」
「しかしだ。今までの貴様の忠節に報いて今一度挽回の機会を与えよう」
「そ、それは!?」
「科学要塞島に赴き、そこで指揮を取れ。上手く竜神を要塞島に誘い込み打ち倒せ。
無人機と合体要塞鬼の使用も認める。討伐に成功し帰還した際には全てを許そう。だがこれで最後だ」
「ブライ大帝のお慈悲に感謝を」
失態続きのヒドラーと彼への罰を言いつけるブライ大帝の会話。
当初の戦況からユーラシアの半分を奪還されたとあっては流石のヒドラーも罰は免れなかった。
しかしブライは最後の慈悲を示した。太平洋で逃げ回る科学要塞島に着任しゴジラを倒せというのだ。
無論太平洋上における百鬼の主力を一蹴したゴジラ相手にこれの命令は事実上の死刑宣告に等しい。
だがヒドラーには他にチャンスと言える選択肢も存在しなかった。
「指揮系統がようやく一本化したのはいいが…如何せん戦力は分断されているな」
「幸いと言ってはなんですが味方のミケーネは未だ意気軒高であります。中東方面でも上手く暴れているようで」
「しかし妖魔と邪魔の事実上の脱落は問題だ。あれで戦力がかなり減った」
「…人質たちを盾に使いますか?」
「やめておこう。好みだ誇りだの問題の前にあれは敵を煽りすぎる。おかげでまとまりに欠けていた人類連合軍が目に見えて団結し始めた。
数で勝ろうともバラバラに戦ってくれていた方がやりようがあったのだがな」
「では残りの人質はどういたしましょうか?欧州方面でとらえた民間人や連邦兵はまだまだ残っておりますが」
「幾つかの収容所に分けて管理しておこう。そのうちそれを調べに敵の工作員が寄ってくる。そして誘い込まれた敵の工作部隊を叩く」
「なるほど。捕虜を囮に敵の潜入部隊を炙り出すのですか」
「この際ヒドラーや妖魔の愚行を出来る限り活用させてもらう。未だユーラシア大陸の半分を有しているとはいえ地上拠点としてはもう後がない」
「…欧州はミケーネの本拠地ですからな」
「暗黒大将軍は良いお方であるが、あくまでミケーネの将。本拠地まで撤退してきた他国の軍勢にどこまで口利きしてくれるかはわからん」
「一応本国からは近々閣下と同じ八武衆を含めた援軍を寄こすとの話があったはずです…」
「援軍か…真っ当な援軍であれば嬉しいのだがな」
自雷将軍と副官の会話。
ヒドラーが失脚したため改めて自雷将軍の下で百鬼地上軍の指揮系統は統一されることとなった。
しかし旧ヒドラー軍は中央アジア方面への撤退に失敗。
現在はミケーネ諜報軍と共に西アジア(イラン)にて抵抗中であり、自雷将軍率いる中央アジア方面軍とは分断された状況であった。
これに際して自雷将軍はアラル海を用いた防衛線を放棄。ヴォルガ川ラインまで撤退し、戦線を整理することとした。
北方ではウラル山脈を盾にしつつ、南方ではヴォルガ川、カスピ海、コーカサス山脈を壁として防衛線を引いたのだ。
これにより人類軍(MU)の攻撃を防ぎつつ、コーカサス地方・カスピ海方面から西アジアで戦闘中の友軍の撤退路の確保を急いだ。
しかし人類は中央アジア、ロシア方面の突破が厳しいと見ると戦力をアラビア海方面へ集中し始めた。
275 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2026/03/13(金) 20:33:33 ID:FL1-60-237-167-201.kng.mesh.ad.jp [33/245]
「敵をインドから退けたはいいが…新たに作られた防衛線が固いな」
「元々ロシア・中央アジア方面の敵は手強い。EDFや地球防衛軍(東宝)が主軸だというのに押しきれなかった」
「自雷将軍だったか…南方戦線のヒドラーとは違うようだな」
「その南方戦線の残党もイラン方面の山岳を通って撤退中だ。こちらの追撃部隊が捕捉して度々襲撃しているが、山がちの地形ばかりで攻撃に苦労している」
「さて、どうするべきか…力推しでもいいが芸がないな」
「悩んでいる諸君に朗報だ。MU(マルチバース・ユニオン)上層部は正面突破を行わずアラビア海からの上陸をご命令だ」
「なるほど。海から行くのか。インド洋の制海権を取った甲斐があったな」
「ところがだ。本命は別だ。連中の目をアラビア海に釘付けにしながらとアフリカ大陸との連結を結ぶことこそが真の目的だとさ」
「ほう。となると…遂にアフリカで抵抗中の連邦軍、ジオン軍と連絡が取れたのか!」
「潜水艦部隊に乗って南極周りでアフリカ南部と豪州をいったり来たりは大変だったそうだよ」
「アフリカ方面に主力を上陸。その後同大陸で活動しているミケーネ軍を押し戻し地中海へ叩き落すか」
「ロシア方面も動くのか…これは北上する動きで…北極海の制海権を獲得するのが目的か」
「まて。大西洋側からも仕掛けるみたいだぞ。この動きはまさか…」
「同様に欧州上空の衛星軌道も徐々に封鎖していく。連中の戦力を欧州に押し込んで全方位から押しつぶす。地球規模の大規模包囲殲滅戦だ」
こちらはインド戦線を片付けたMU(マルチバース・ユニオン)軍司令官たちの会話。
地底同盟の逆攻勢を凌ぎ切り、インドを取り戻した後にはバラバラに撤退する地底軍を追撃していたが西アジアの山々に逃げ込まれてからは、その追撃も効率を落としていた。
中央アジア、ロシア方面の敵は天然の要衝を用いた防衛線を構築しており、これの突破も困難といささかMU軍進撃速度は鈍っていた。
そんな中で地上でちまちま戦線を押しても埒が明かないとしたMU上層部は掌握した制空権、制海権を用いてアラビア半島への上陸を目論んでいた。
しかしこれは後に続く大規模作戦への布石の一つ。
MU軍上層部の真の目的はアフリカの解放、北極海の掌握、大西洋の完全制圧、衛星軌道の奪還による地底同盟の包囲殲滅にあった。
これらの動きを徐々に連結させていき、敵を欧州へ追い詰めた後に全方位からの一斉攻撃で決着をつける腹積もりである。
未だ本拠地不明の邪魔大王国、ゴジラ相手に逃げ隠れしている妖魔がまごついているうちに地上の百鬼とミケーネを打倒し、戦力を宇宙と
アジア・太平洋方面に振り分けるというのがMU軍上層部の目論見であった。
そろそろこの戦争の決着も見据えたいというMU軍の心情(懐事情ともいう)が垣間見えた野心的な作戦と言える。
「では我々は味方の上陸を助けるために攻勢を?」
「そうだ。俺たちが攻めている間にMU軍の主力が東アジアに上陸する。
そのあとは上陸した味方と合流して敵を北アフリカに押し込み、最終的に歯地中海へ蹴落とす算段だ」
「上手く行くのか?こっちは武器弾薬の消耗も激しい。地底人の特機に有効な重武装も少ないぞ」
「その点は支援がある。南部アフリカへ南米や豪州からたんまり物資が届く。
作戦直近には空からも物資をパラシュートで落とすそうだ」
「流石一年戦争時には空輸で世界中の戦線を支えていた連邦軍だな。補給能力には自信ありか」
「ジオン製の武装も大量に届いているそうだぞ。ガルマ閣下印のMS用対特機兵装だ」
「今まで好き勝手してくれた地底人連中の度肝を抜いてやろう」
アフリカ方面における地球連邦軍、ジオン地上軍の会話。
ミケーネ出現後は両軍とも仲良く押し込まれ始め、現在では中部と南部アフリカの境界付近で抵抗しつつも依然として戦況は明るくなかった。
だがインド洋を奪還したMU軍が遂に連結を取ることに成功。
近々東アフリカへ大規模な上陸作戦が敢行されることとなった。
これに合わせ地底軍の戦力を拘束するため残存するアフリカの連邦、ジオン軍も攻勢を開始。
南と東から敵を挟み込み、北アフリカまで押し込むのが目的である。
276 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2026/03/13(金) 20:34:04 ID:FL1-60-237-167-201.kng.mesh.ad.jp [34/245]
「さて。ゴジラはこちらと敵対する気がないことも確認できたことだし、やりますか」
「ええ。今まではMU軍に任せきりでしたので連邦軍単独の作戦は久々ですなぁ」
「大西洋の制圧と言っても北大西洋を掌握して連中を海に出せなくなればいいわけですからな。我々の戦力数を考えれば難しいことではない」
「ジャブローと北米の借りを存分に返してやる。利子付きでな」
「連中の首根っこをひっつかんで思い出させてやろう。今まで一体誰と戦っていたのかをな」
こちらはジャブローにいる連邦軍のお偉いさんたち。
現状の大西洋は連邦軍と地底軍が競り合う激戦地であった。
今までの連邦軍は戦力の再編のため守りの姿勢であったが、大規模包囲作戦のために他戦線と動きを合わせ改めて反撃を敢行することとした。
大西洋方面での主力は地球連邦軍。海空の共同作戦である。
今まで北米とジャブローにため込んできた戦力を一斉に放出し始めており、文字通り空と海を覆い尽くさんばかりの物量が出撃の準備を始めた。
「人質とされた民間人の被害は…やはり多かったな」
「戦場に連れ出されたという状況を考えればまだ救えた方ではありますが…」
「ただ最も悪い想定よりは大勢の生存者がいました」
「確かに思っていたよりは多くの人々を救えているが…前線部隊の努力だけでは片付けられんぞ」
「未確認情報ではありますがミケーネ帝国や百鬼帝国の一部の部隊で人間の盾として民間人を用いず、後方で放置されていたのを救助したという報告が度々上がっています」
「逆に妖魔や邪魔の部隊ほど積極的に人間の盾として使用しており、後方拠点に残されていた数は少ないという統計もでています」
「連中の中でも今回の作戦は賛否両論があったということか?」
「確かなことは…ただ百鬼に関してはインド戦線の司令官ヒドラー直率の部隊では人質を積極活用しているのに対して中央アジア戦線の司令官自雷の部隊ではほぼ使用されていないなど少なくとも百鬼帝国内でじゃこの手の戦術に関しては使用差があるようです」
「敵も一枚岩ではない…いや思想面の差が激しいのか」
今回の戦いでは地底同盟は人間の盾を持ってMU軍の動きを封じてきていたが、激戦に関しては意外にも人質の救助率は想定より高かった件について。
当初は戦場に連れ出された人々のうち2割も助けられれば御の字と思われていたが実際には4割近い数の救出に成功していた。
また予備として後方に集められていた人質に関しても、わざと放置されていたものを救助した事例も少なくなかった。
後に捕虜となった地底軍兵士たちに尋問を行った際には部隊によって人質の運用に差があったことが発覚した。
つまるところ民間人の捕虜を手荒く扱うか、きちんと捕虜、虜囚として扱っていたかの差が存在していたのだ。
前者は無論人間の盾として積極活用しており、後者に関しては進軍が遅れるという理由でまとめて後方拠点に放置している部隊も存在していた。
このことから地底同盟…強いては地底人の中にも人類に近しい倫理観を持つ人もいるのでは?という推測が人類勢力の中では話題に上がり始めた。
事実先んじて降伏してきた恐竜帝国の残党は移送先のEDF世界では大人しく居住地域の開拓に精を出しており、コミュケーションも問題なく取れるなど、地底人が全く話の通用しない存在ではないことを示している。
277 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2026/03/13(金) 20:34:44 ID:FL1-60-237-167-201.kng.mesh.ad.jp [35/245]
「敵は山ばかりの西アジアに逃げ込んだわけだが…どうする。追撃を続けるか?皆の意見を聞かせてほしい」
「とにかく敵を駆逐したいです!!KMFなら小回りが利くから山ばかりの西アジアでも問題なく動ける」
「敵を囲んで一兵残らず殲滅するのがいいと思います!敵は巨体ばかりで身動きは鈍いはず!」
「山ばかりで動きづらいけど、それは敵も同じ。追撃した方がいいと思うな。叩ける時に叩かないといけない」
「…(とにかく追撃賛成と言いたいようだ)」
「う、うーん…追撃するのは別にいいが…こちらの主力はKMFだ。地底ロボ相手に無理は禁物だぞ」
「まあマリマヤ兄妹が無茶しないようと俺も援護するよ。アルは割と無茶するけど、クロウと組ませればある程度抑えてくれると思う」
「ライ。いつも助かる。本当助かる…私も何か策を練ろう」
黒の騎士団メンバーにおける追撃戦会議の様子。
黒の騎士団とはゼロ参謀直属の特別遊撃部隊である。
ゼロが直々に選んだ精鋭で構築されており、各々が専用のカスタムKMFを駆り、地底ロボにも劣らない腕前を持つ。
上から発言順にマリオ・ディゼル、マーヤ・ディゼル、アルベルト、クロウで最後にルルと会話していたのがライ。
皆キャラが濃いためルルも扱いに苦労しているが腕は一級品。
ルルーシュ自身は知る由もないが歴代ギアスゲームの主人公たちである。
「ゼロ参謀。近くのブリタニア部隊から救援要請が」
「なに?この近場にブリタニアの部隊が布陣しているとは聞いていなかったが」
「どうやらコーネリア殿下の部隊とは指揮系統の違う部隊だったようでして。何でも別のお偉いさんから送られてきたサイボーグ兵士の部隊だそうです」
「ブリタニアは派閥によって別の指揮系統が存在するのが厄介だな。よろしい。救援に行こう」
(サイボーグ…まさかジェレミア…いや、そんな偶然はないか)
「こりゃ酷い有様だ」
「なまじ地底軍相手にある程度渡り合える部隊だったせいで集中攻撃されたそうです」
「おい!こっちに人がいる!まだ息はあるぞ!!」
(!! あの姿…まさかジェレミア卿…この世界でもサイボーグにされていたのか)
ルルーシュの部隊が見たのは既に壊滅したブリタニア部隊の有様であった。
サイボーグ兵士と増産されたKGFジークフリートの部隊は他のギアス系部隊と違い、その性能からある程度地底ロボの軍勢相手に戦えていた。
しかし、そのせいで目立ったのか周辺の地底ロボ部隊から集中攻撃を受けてしまい壊滅する羽目に。
そんな中で唯一救助されたのが原作同様サイボーグにされたジェレミア卿であった。
本国の戦いで負傷した際に偶然近くにいた教団メンバーに回収され、その後無断でサイボーグにされたという何とも運の無い御仁である。
「俺のことを覚えているかジェレミア卿?」
「あ、あなた様は…死んだとばかり…」
「世間的には死んでいた方が安心だったのでな」
「おお…おおお!生きておられたのですね!!」
「ジェレミア卿。そなたがあの日見送りに来たことを覚えている。そなたが母のことを尊敬していることも。その忠節。今こそ活かしてはくれないか?」
「…しかし私はこのような身体に。そして此度の戦いでも地底人共に敵わなかった程度の騎士です」
「構わぬ。あの時見送りにきてくれたことに。そして死を偽装していたような男にも変わらぬ態度を向けるその忠義にこそ報いたいのだ」
「…! イエス・ユア・マジェスティ。我が心の君よ」
ルルーシュ。最強従者ゲットの巻。
前世の記憶持ちのルルならジェレミア卿の心を掴むなど造作もないのだ。
くくく。ジェレミアよ。この後は足腰立たなくなり、孫に囲まれて安らかに眠るまで酷使してやるかな!
278 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2026/03/13(金) 20:35:21 ID:FL1-60-237-167-201.kng.mesh.ad.jp [36/245]
「これで欧州の収容所の場所は大体把握できたが…」
「敵の警備が想像よりも緩いな。こりゃ罠だぜ」
「ソリッド・スネーク。君の意見を聞こう」
「ウッズの言う通りだ。十中八九罠だろう。人質を解放してからだと俺たちも身動きは取れない」
「各地の諜報員からも同様の情報が上がっています。どうやら敵の指揮官は我々を誘っているようで」
「しかし人間の盾の事例を考えれば誘いに乗らないわけにもいかない…か」
「今度の敵の司令官は頭が回る奴だな。これで人類側の諜報網を一網打尽にしようとしている」
「なに。敵の出方がわかっているならやるようはあるさ」
バーバリー少佐を始めとする工作員チームの会話。
彼等は先んじて欧州に潜り込み、現地の人間収容所の場所を探っていたのである。
凄腕ドリームチームなだけあってほとんどの収容所の場所、内部、警備状況を探り当てていたが、それ故に相手が誘っていることも看破していた。
問題は看破したところでどのみち捕虜解放のために罠に入り込まないといけないという点であるが…
「そこで本部が人質回収用の部隊を寄こすらしい」
「回収部隊? しかし半端な部隊では意味ないぞ。それに各収容所は離れているし、救い出すべき民間人の数も多い」
「そこら辺は上手くいけばどうにかなるらしい。何でも戦艦が来るって話だ」
「戦艦だと。もしかしてMU軍で有名な空飛ぶ戦艦たちのことか?」
「沖田戦隊、轟天艦隊、第十三独立機動部隊、コンパス、RDAT。他にも盛りだくさんなのが収容所めがけて一気に降りてくる作戦みたいだぞ」
「有名どころばかりだな…まるでパーティーだ」
「つまり俺たちは任務は彼らが収容所に来るまでの監視といざという時の遅滞戦闘になるのか?」
「予定ではそのはず。そのための追加人員も来るみたいだ」
「誰が来るんだ?」
「俺(ストーム1)の同僚達。ストーム2、ストーム3、ストーム4にレジェンド1と2。それからライトニングアルファにオメガチームも」
「そいつら強いのか?」
「真正面からプライマーの大軍相手取れるくらいにはね」
収容所の民間人たちの回収手筈を話し合う工作員チームの会話。
なんてことはない。クッソ強くて足の速い部隊を降ろして周りの敵を蹴散らしながらそのまま敵中を突破するのだ。
またそのための補助チームも増員が決定。かつてストーム1と共にプライマーを散々叩き回った精鋭たちが一足先に欧州に派遣されることとなった。
制空権ならぬ制宙権を握り切れないということが何を招くのか。今一それを感覚としてつかみ切れていない地底人たちは後にそれを嫌というほど思い知ることとなる。
「鉄甲鬼。貴様にこの援軍を預ける。上手いこと地球に届けよ」
「ご下知。拝命いたしました。しかしこの大量のカプセルが援軍?」
「ああ。中には眠らせているギャオスが入っている。ようやくMSと戦えるレベルまで育ってな。それが5000」
「5000!いつの間にそれほどの数を…」
「なに。餌には困らなかったからな。もう5000匹ほど手元にある。こちらは月か衛星軌道か…どこかに投入予定だ。
とは言えコロニー一つを潰してまで割に合ったかは…今後の戦果次第といったところだろう」
(コロニー…サイド3のか。確か一基で凡そ500~1000万人ほど住んでいたはずだが…MSに対抗できる強さの1万匹のギャオスを育てるのに最低500万…最大で1000万人か…酷なことを…)
地球行きを命令される鉄甲鬼。それにはコロニー一つを潰して育てた5000匹のギャオス入りカプセルも帯同することとなる。
元々1000万人を食い尽くしたギャオスはもっと多くの数がいたが、それらの大半は既存兵器に対抗できる強さに達していなかった。
そこでギャオス同士を共食いさせ戦力を高める実験を敢行。その結果がMSに対抗できるレベルの1万のギャオスである。
大気圏内であれば空を飛べないMSを翻弄するには十分な強さを持ち、更に宇宙空間での戦闘も可能。
ギャオス最大の利点は餌を与えれば勝手に増えるという点。地上に解き放たれれば現地の住民をエサに勝手に数を増やすであろう。
279 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2026/03/13(金) 20:36:29 ID:FL1-60-237-167-201.kng.mesh.ad.jp [37/245]
「それで地球に行くの?」
「ああ。あの悪趣味な怪物を詰め込んだカプセルごとな」
「あれって制御できているのかしら。味方も襲うんじゃない?」
「頭に制御用の角を埋め込んでいるらしい。十方鬼が制御統制を担当するらしい」
「あら。八武衆二人とは豪勢じゃない。じゃあ、あなたと十方鬼が地上への援軍担当なのね」
「おかげで気に入らん任務をサボることもできん」
「あなたって時間があればラボに引きこもって設計図引くか、機体を弄っているものね」
「おかげで俺のメカ鉄甲鬼は万全になった。ゲッターにも引けを取らんと自負している」
「戦えるといいわね。竜馬たちと」
「戦うさ。そのために地球に行くんだ」
胡蝶鬼と鉄甲鬼の会話。
ギャオスの存在にはうんざりしていた鉄甲鬼だが、それはそれとして完成したメカ鉄甲鬼をもってゲッターチームとの対決を楽しみにもしていた。
最も同じ八武衆の同僚である十方鬼(漫画版ゲッターGに登場する鬼の一人)の目があるため、それほど好きに動けないかもであるが。
「俺からも聞かせてもらうが…お前の自宅こんなに騒がしかったか?」
「今何人かの子供たちと暮らしているのよ。お手伝いの人も雇っているわ。元々広すぎる家だったしね」
「子供?手伝い?お前が?」
「…35番地。キンチェムの生き残りよ」
「…ギャオスの実験に使われたコロニーか」
「あそこはジオン公国時代でも反発があったところで、今の百鬼体制にも反抗的な人たちが多かったそうでね」
「見せしめも兼ねてか…惨いことを」
「実験中のキンチェム監視任務の時に偶然脱出ポッドを見つけたの。その時に中にいたのがあの子達」
「上手く生き残り脱出できた者たちだったか」
「他にも幾つか脱出ポッドを見つけたけどその多くは女老人子供。今この屋敷の人たちは私が見つけて保護で来た人たち」
「よく大帝が文句を言わん…いやあの人はこの程度のこと興味を持たんか」
「憲兵部とかは文句言ってきたけど追い返したわ。ここは私の屋敷、私の城、私の領地。部外者にとやかく言われる筋合いはないわね」
「八武衆相手に強気な憲兵たちだな。俺たちが一体何をもって今の地位を与えられているか理解できないのか、はたまた忘れているのか」
「むしろ手を出してくるならそっちの方が好都合ね。私が何をもって今の地位を得たのか改めて思い知らせてやるもの」
お前んとこの家なんか騒がしくない?と質問した鉄甲鬼とそれに答えた胡蝶鬼の会話。
屋敷には彼女が保護したコロニーの生き残りたちが住み込みで働いていたのである。
このように実験に使われたコロニーの生き残り、何かしらの理由でコロニーや月から逃げ出そうとして失敗した人間などを匿っている鬼は胡蝶鬼以外にも少なくなかった。
その多くは同情や憐憫から来るものであったが、少なくとも人間的な感情から来る行動であった。
古来より鬼は悪辣で残酷であるが、一方で情に脆く、情に厚い生き物ともされている。
「宇宙は広―いぞー大きいーぞー!」
「コジマ!コジマ!コジマ!大破!大破!大破!」
「緑色の光を見ると元気になるよなぁ!兄弟!!」
「アクアビットの人たちは相変わらず元気だぁ」
「もしかして俺たち(レイレナード)ってあいつらの同類って思われている?」
「まあ…その…一般的なイメージとしては…」
「長年のアクアビットの同盟相手なわけですし…」
「嘘だろ…」
スペース(宇宙)ハイを興しているアクアビット関係者をそれを温かい目で見守る日企連人員。
そしてその傍で自分たちの一般的評価を聞いて愕然とするレイレナードリンクスの会話。
宇宙って広い!コジマ使いたい放題なの凄い!と宇宙に上がってからテンション上がりまくりのアクアビット社員は変わらず高いテンションのままであった。
彼等はコジマブースターを推進力とし、PA(プライマルアーマー)で防御し、コジマキャノンやコジマミサイルで敵を討つような宇宙用兵器を次々と試作しており、遠からず全身コジマまみれのMSや宇宙戦艦などが登場する…かもしれない…
280 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2026/03/13(金) 20:37:09 ID:FL1-60-237-167-201.kng.mesh.ad.jp [38/245]
投下終了
次は宇宙の話か地上の話にするか悩んでますねぇ。
最終更新:2026年09月08日 15:54