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884:戦車の人:2026/07/16(木) 00:59:41 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
  • 大陸化日本 28式戦車

10式戦車を原型として次世代要素技術の導入、そして過度な車体小型化による整備性問題の改善を図った新世代のMBT。
オープンアーキテクチャを主体として10式が本来求めた要素を適宜実現し、戦闘艤装の徹底モジュール構造も継承している。
当初は10式戦車性能向上型の名目で開発されていたが、ウクライナ戦争の戦訓導入などにより設計が大きく変わり新採用となった。

まず車体規模が全幅3.4メートル、全高2.3メートル、全長7.5メートルと90式戦車に近いサイズへ緩和され、整備性が改善された。
10式のサスペンションに不調が生じた場合、砲塔を釣り上げねばならないという過度な戦闘艤装密集を大きく緩和。
部隊単位でも実施可能な整備の幅を大きく広げることで稼働率を改善し、実効戦力を高めることから改善を着手している。

戦闘重量は52トンと90式とやはり同レベルで、しかし大陸化日本においては陸路と海路双方で無理なく輸送可能である。
船舶輸送は当然として50トン積載商用トレーラーが各メーカーで生産され、民間で相当数が用いられている点も大きい。
取得容易な商用トレーラーを用い道路網を利用できるというのは、広大な大陸化日本の陸上防衛で大きな長所である。


駆動系は外見で分かりやすい点としては転輪が90式と同じく、5個から6個に増え車体規模相応に転輪負担を軽減している。
無段変速機と水冷ディーゼルを一体化したパワーパックも重量増大に応じ、無理なく大型化することで耐久性を維持している。
水冷4サイクル10気筒高効率1500馬力ディーゼル、大型化した電子制御無段変速機は10式と大差ない出力重量比を発揮。

独立油気圧サスペンションも転輪数増大に伴い耐久性、稼働率を改善させ、障害発生時も部隊単位で対応可能である。
機動力は10式譲りの優れたもので、最大速度は前進後進を問わず毎時70キロを超え、不整地踏破・操縦応答性も高い。
航続距離は車体規模拡大に伴う燃料タンク容積増大により、路上巡航毎時50キロなら500キロを大きく超えるとされている。

地味だが見逃せないのが居住性の改善で、コンパートメント方式の乗員配置を維持しつつ一人あたりの容積を拡大。
従来から完備されていた空調、レーションヒーターとあわせ長期任務における乗員の疲労軽減に努めている。
また砲手、車長ともに戦闘団を形成した他職種部隊や各種ドローンとの連接前提なため、居住容積拡大は額面より大きい。


戦車の一義たる火力は新開発の50口径120ミリ自動装填滑腔砲、RWS連接30ミリチェーンガン、7.62ミリ同軸機関銃である。
新型主砲は10式120ミリ滑腔砲の薬室拡大、砲身延長、双方の強度向上と新素材適用による重量過大を抑制したものである。
既存のAPFSDSを用いても装甲貫通効率は3割ほども向上し、高精度な二軸安定装置や自動装填装置対応も健在である。

主砲を120ミリに据え置いたのは既存弾薬との互換性確保、そして無理な主砲拡大による開発遅延を避けるためでもある。
また我が国周辺の仮想敵の戦車ならば、並行して開発された新型APFSDSやタンデムHEAT-MPで十分対応可能とされた。
後述するC4Iとの連接により多目的砲弾となった新型HEAT-MPを用いた、間接遠距離射撃も可能となっている。

主砲以外の特筆すべき武装としては戦闘ヘリのそれを援用した30ミリチェーンガンと、それを搭載した全天候RWSである。
ウクライナ戦争の戦訓からドローンによるHVUチープキルのリスクが大きく高まり、それに対する自衛手段として搭載された。
RWSは日本製鋼所開発の国産品で近接信管付30ミリ弾を、効率的にドローンや陣地に対して投射可能である。


C4Iは2020年代のオープンアーキテクチャを主体に近代化が図られ、ドローンを含む共同交戦能力向上に尽力している。
根幹となるシステムはCOTS主体の分散並列電算処理で、原型となった10式よりも2世代ほども近代化されている。
デジタルネットワークシステムも同様で、これまでの僚車や他職種部隊に加えドローンとの情報共有や指揮統制能力を付与。

これにより陸上型、飛行型を問わず多種多彩なドローンへの対応を果たし、外部情収集能力を比較にならないほど拡大。
それを改良型デジタルネットワークを介して情報共有を行い、より効率的な火力投射が可能なプラットフォームとなっている。
また情報処理には2020年代商用技術によるAIも導入されており、ドローンを含む共有情報処理の確度も格段に向上した。

自らの射撃統制を行うセンサーシステムも最新世代のオープンアーキテクチャで近代化され、全天候対応能力を改善。
APSを含めた複数のミリ波レーダすら搭載し、従来の電子光学式に加え電波式索敵手段も追加されている。
高品質な窒化ガリウム半導体の開発生産を得意とし、商用市場でも多用される技術力と工業力が大いに貢献している。

885:戦車の人:2026/07/16(木) 01:00:20 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
防護能力は微細結晶粒鋼板構造を主体とし、外装モジュール式の複合装甲を状況に応じて装備可能である。
この点は10式と同様だが素材技術の進歩、装甲モジュールの大型化により更なる防御効率向上が図られた。
正面で自車120ミリ徹甲弾複数、側面で40ミリ機関砲連射の直撃。また大威力化15榴の直上炸裂にも耐えうる。

装甲以外の防御手段としてはアクティブ、パッシブ防御システムであり、特にAPSを新規搭載した初の国産戦車となる。
小型AESAレーダ4基、広角度レーザー検知器4基により飛翔体ないし照準レーザーを自動検出。
照準レーザーを検出した場合は自動で照射方向へ、左右合計16門が搭載された発煙弾発射機を用い照準を阻害。

飛翔体検出の場合は迎撃擲弾を発射、対戦車誘導弾や対戦車ロケット弾等を直撃前に阻止するものである。
特にアクティブ防護システムはトップアタックミサイルにも対応し、昨今の著しい対戦車火力の向上。
あるいは自爆ドローンの突入を効率的に阻止可能で、RWSと並ぶ積極的な防御火力を構築して生残性を高めている。


無論、第3世代以降常識となった戦闘室と弾薬庫の装甲隔壁による遮断。ブロウオフパネルの搭載も行われている。
また車体側面を覆うスカートは車体弾薬庫、操縦手区画を防護する前半部が中空構造を採用している。
仮にAPSやRWSの迎撃をくぐり抜けられた場合でも、可能な限り乗員の生残性を確保するように努められている。

基本的には手堅い。ある意味では面白みのない新型戦車で、純粋に10式の拡大改良型として短期間で開発された。
10式の性能は申し分ないが居住性と整備性に難があり、90式はC4Iや弾薬を更新してもどうしても限界が存在する。
このような状況ではより先進的な手段を用いるよりは、手堅い技術で要求を満たし一刻も早い新戦車配備が妥当とされた。

特に人民解放軍が15式や100式といった明確な渡洋侵攻に適した、新世代の主力戦車を送り出した影響も大きい。
これらは主砲こそ105ミリだが機動力や防護力に優れ、ドローンとの共同交戦能力を有し、35トンから40トン代に収めている。
一義は台湾侵攻であろうがその助攻として我が国土への着上陸を企図しないとは、誰も考えなかった。


故に28式はやや時代に逆らう大型化を果たしつつも、新世代の能力を導入しつつ整備性や居住性、信頼性を改善。
並行して大火力と重装甲を導入し、これら次世代の仮想敵MBTを国土侵攻に際しドローンなどと連携し対抗。
最終的に数的劣勢環境下でも撃滅することを強く要求され、それに対し重量52トンの戦闘重量の範疇で応えたのだ。

性能評価試験においても特に継戦能力の向上は高く評価され、乗員や後方支援部隊から好評を博した。
その上で戦闘試験においては数で倍の10式戦車を相手に、各種ドローンとの連携を用いキルレシオ1:4を発揮。
普通科部隊を加えた戦闘群を相手としても、APS等により適宜対戦車火器やドローンを阻止し優位に戦った。

また10式と技術体系が同一なこと、車体を大型化したことにより整備補修が10式より格段に容易となった。
回収車やトレーラーは50トン級を必要とするものの、支援車両を刷新してでも十分価値ある実用性向上を齎した。
なお回収車に関してはやや古い90式戦車回収車でも対応可能で、戦車原型よりも多数が稼働状態に置かれた。


そして28式を語るにあたり特筆するべきは調達コストであった、車体大型化や新装備搭載は無論コストを押し上げている。
しかし複数年契約調達、90式と10式双方の代替という大きな市場効果に支えられ初期単価は11億に収まった。
世界各地の紛争勃発やAI特需による半導体不足を考慮すれば、非常に安価な最新戦車と表して差し支えない。

かくして性能、信頼性、実用性を概ね満足スべきものを証明し、調達単価も現実的なものとなった新戦車は28式として採用。
土浦武器学校、機甲教導連隊等の教育部隊から配備を開始し、その後は西部方面隊から代替配備を継続している。
年平均調達量は100台前後であり、西部方面隊で代替された10式は押し出す形で90式装備部隊へ移転されている。

スタンド・オフ・ミサイルや各種ドローン調達のため、やや控えめな調達数ではあるが向こう30年の機甲戦力を担うとされている。
なお代替された10式、90式改も相当数が予備装備として指定され、即応予備自衛官からなる予備戦車部隊に充当されている。
28式が完全に既存戦車を代替するには相応の時間が必要だが、他国の主砲換装戦車よりは順調なペースを保っている。

886:戦車の人:2026/07/16(木) 01:01:06 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
  • あとがき

性能は一級品ながらも整備性、居住性で難がある。一方で近年戦闘重量47トンへ拡張予定の10式戦車。
それを90式サイズに拡大することで特に整備性を改善し、APSやC4Iを更新し上で新型の高圧120ミリ砲を搭載。
文字通り転輪数が増えた10式戦車近代化型です。実はコンポーネントレベルで結構共通部品が多かったりします。

KF-51等のようにより大口径の主砲、自前のドローン搭載などの過剰装備は極力省いています。
その一方で10式近代化予定の装備を当初より最適化搭載し、C4Iを2020年代の技術で近代化しドローン連携を最適化。
火力と装甲も順当に強化し、原型の10式と同等の機動力を維持した大型主力戦車です。

人民解放軍が配備中の35-40トン級新型戦車をC4Iで連携しつつ、火力と装甲で轢き潰すことも一義としています。
大陸化日本は道路、鉄道網の拡大に比例してトレーラーや運搬車も大型化しており、商用規格内で収まっています。
何処までもデカくなった10式改です。恐らく2030年代から2050年代はこの戦車が陸自機甲科の主力となるでしょう。

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最終更新:2026年09月13日 22:02