769 :アドニス:2012/06/05(火) 22:02:47
『反民主運動』
史実日本の議会は現在危機的状況をむかえていた。
現在政権与党となっている民○党は、選挙で政権を手に入れて数年が過ぎていたものの失策や失態が続き、国民を失望させていた。
そもそも国民が期待をして政権交代していただけにこれは大問題であり、「もうどこの政党もダメだ」と政治家への失望しかない状況だった。
そんなにっちもさっちもいかない状況の中で、突如としてゲートが現れて並行世界と接触することになったわけであるが、その世界では民主主義が衰退して『
夢幻会』、『円卓』、『騎士団』などの賢人機関による政治が主流となっていた。
そしてこれらの政治は大成功を収めて国を大いに栄えさせていた。
これを見た国民がどう反応したか。
それは言うまでもない事であった。
国会議事堂ではデモが発生して与野党を問わず議員達が頭を抱えた。
デモ達は『夢幻会を見習え!!』とか『党利党略しか考えないヤツは国の舵取りをするな!!』などと叫んでいる。
しまいには議会の廃止と賢人政治を求める者たちも現れて活動するようになった。
後に、この動きは反民主運動と皮肉られて、長らく語られることになる。
「どうしてこうなった?」
「これはゲートの所為だ! あんなものが現れたばかりに!」
この事態を招いたのは国民を失望させ続けた彼等議員たちであるということを彼等は自覚していなかった。
ただただゲートと国民が悪いと思うばかりであった。
余談であるが、この史実日本のあまりにも酷い衆愚政治ぶりに憂鬱日本ではますます賢人政治が人々の支持を集めることになる。
(終)
最終更新:2012年06月06日 21:05