491 :Monolith兵:2012/07/02(月) 05:01:24
ネタSS「辻政信女性説」
※このSSはネタです。女装趣味、ゲイ、性同一性障害者を貶めようという気持ちは一切ありません。ご了承ください。
辻政信とは日本が生んだ経済界における怪物である。第一次世界大戦後のドイツからあらゆる技術、人、企業を奪い取り、第一次世界恐慌を予測し世界中からありとあらゆる金になりそうなものをかき集め、第二次世界恐慌では
アメリカに経済的な止めを与えた。
彼の手腕を評して国富論の神の見えざる手をもじって「辻の見えざる手」ということも多い。
そんな彼であるが、私生活は謎に包まれた部分が多い。大蔵省の官僚時代から人一倍働き、大蔵相時代には1日20時間も働いていたと言われるほど仕事の虫であった。
だが、仕事や
夢幻会の活動以外で趣味と言えるものがあるのかは定かではなかった。
………あの写真が見つかるまでは。
発端は辻政信の死去後のことである。彼の死後、親族が遺品の整理をしていると数冊のアルバムが見つかった。その中には見るに耐えない写真が多数貼られていた。
…辻政信の女装写真である。
親族たちはその写真を見なかったことにして厳重に保管したが、ある男がそのうちの一冊をスポーツ新聞社に持ち込んだのである。これがネタに飢えていたデスクの目にとまり、一面トップで報じられていたのである。ー女装した笑顔の辻政信と一緒に写っている嶋田繁太郎ーの写真を。
この写真は一大センセーショナルを巻き起こした。TVのワイドショーでは連日大々的に報道され、存命だった嶋田元総理のもとには記者が詰めかけるはでひどい騒ぎとなたのだ。
その中で、辻政信が何故女装していたかについて一つの仮説が生まれた。それが辻政信女性説である。
辻政信は、大蔵省時代から金集めや予算削減に熱心だったが、それ以上に教育とりわけ女性教育に熱心だった。彼が中心となって設立された女学校は数知れず、彼の二つ名の一つが”女性教育の父”ということでもそれがうかがい知れる。
彼が女性教育に熱心だったのは、自身が女性であり己の才能を認めさせるために男装していたのではないかという話が出てきたのである。
普通なら一笑される話であるが、皆が面白がってこの話を煽り立てた。そして、この仮説を検証する記事が書かれるに至って、多くの人が愕然とした。
辻政信が男であるという証拠がどこにもないのだ。
彼の両親は既に亡くなってもり、兄弟も鬼籍に入っていた。甥姪等は存命だったが彼の裸等を見たものは一人もいなかった。年が非常に離れた妻がいたが、子供はなく夜の生活もなく裸を見たこともないという。とにかく辻政信が男であるという証拠は彼の戸籍しかなかったのだ。
ここで、辻政信は本当に男だったのか確かめようという話が持ち上がったが、昭和の元勲であり死者でもある彼を辱める行為は圧倒的な反対にあい行われなかった。
こうして、辻政信に関する逸話がかれの死後にまたひとつ出来上がったのであった。
最終更新:2012年07月03日 21:57