820 :名無しさん:2012/07/08(日) 21:50:24
earth氏のネタのネタことプラント日本ネタで書いてみました。
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1183995266/484
しかしそんな彼らをさらに驚愕させる事態が起こる。
の直後からスタートです。
ヒッグス粒子発見記念?
あと、wiki掲載OKです。
「軌道上に重力異常?その直後に超巨大な宇宙船が現れた、だと!?」
嶋田は驚愕しつつもその宇宙船への偵察を指示した。
来るべき宇宙・異世界開発に向けて開発されていた航宙可能な偵察機による近接撮影や各天文台やレーダーなどつかった観測など
日本中どころか日本圏中の宇宙観測が可能な機器を用いての大規模な偵察が行われた。
その結果、宇宙船の正体を
夢幻会は知ることになる。
「長径10km短径1.8km推定質量760Mt……これ、オルクスじゃないか?ARIELの。」
「この世界、笹本宇宙だったのか……」
「一難去ってまた一難ってレベルじゃないぞ。」
「変だと思ったんだ。我々にヌルゲー状態が訪れるなんて。」
「なんと言う無理ゲー……やはりプラント手に入れて調子に乗ってたのがフラグだったか。」
「天地無用世界じゃないだけマシだ。」
緊急会合の場でのつぶやきに幾人かは頷くが、大部分は青い顔のままだった。
「異世界移動ができなくなったのは銀河帝国の仕業か?」
「いや、流石にそれは無いはずだ…と思いたい。」
「時空振動弾とか持ってませんでしたか?」
「時空間技術に関してはタイムマシンも無いレベルだったはず。異世界移動に干渉できるほどの技術力は無いはずだ。」
「重力異常もあの程度ならいままで我々が行った実験でもたびたび発生していましたが、その際には影響はありませんでした。」
「となると、銀河帝国が異世界移動に関与している可能性は低い、と?」
「調査が必要ですが、現段階では低いと考えております。」
その言葉を聞いても会合の大部分の人間は不安を隠し切れなかった。
ARIELにおいて銀河帝国の技術力は慣性制御やら超光速技術やら触媒を使って質量をエネルギーに変える転換炉やらを実用化している程なのだ。
一部においてはドラえもん世界の22世紀以降と同等という可能性すらあった。
彼らがプラントの存在を知っており、何らかの手段において異世界移動を封じたというのならば打てる手は格段に少なくなる。
いや、それどころか。プラント自体が彼らの持ち物であったとしたら……自分達は原作のように抵抗することすらできずに無力化されることもありえた。
またそうでなくとも、不安の種は技術面だけではなかった。
821 :名無しさん:2012/07/08(日) 21:51:36
「原作どおりなら一億以上の星系を有し、銀河の大部分を支配する巨大帝国だ。敵対はまずくないか?」
「実際に原作では敵役を求めている描写がありましたからな。」
「経済規模が違いすぎる。一応、慣性制御や超光速といった技術はこちらにもあるし、いざとなればひみつ道具やプラントがあるが……」
銀河帝国と日本の経済規模の違いは大きい。
現状では日本本国のみならず日本圏を含めれば数億人の人口を持ち、その経済規模は史実同年代の
アメリカのGDPを1.5倍にしても上回っているために文句なく地球一の国家といえた。
しかし銀河帝国の人口は少なく見積もっても10京人以上存在しているとみられ、
超光速移動可能な宇宙船なんぞ21世紀初頭の庶民にとっての自動車程度の負担でしかないような経済力を持つ超大国なのだ。
比べること自体がおかしいだろう。
技術力・経済力、原作での描写を合わせて考えれば軍事力も非常に大きいであろうことは容易に想像できた。
「とにかく、原作どおりなら相手はオンボロな上にこちらをなめきっているはずだ。」
「しかし、なめきっているとはいえ現時点での我国の軍備で対抗できるのか?」
「いくらオンボロの降下兵といっても核兵器すら効かないからな。」
原作どおりの宇宙戦艦オルクスであればA級という旗艦に値する等級であっても艦齢200年を超える老朽艦であり、それを運用するゲドー社にしてもそんな戦艦一隻しか運用できない三流企業だ。
装備もある程度のアップデートを行っているにしても旧式や老朽しているものが多く、殆どの部分において不具合が発生しているようなオンボロである。
彼らの用いる地上攻撃用の機械怪獣たる降下兵もその例に漏れないのだが、それですら核兵器の直撃であっても容易に耐えてしまうほどの耐久性を持つ。
「ど式兵器、使いますか?」
「ど式って…あれ実際は技術者と転生者の玩具じゃないですか!」
「巨大人型ロボ各種に多脚戦車にパワードスーツにデスノートもどきに相転移砲にドリル兵器
シリーズ…遊んでるとしか思えない品揃えですよね、これ。」
「一応使えるのもあるだろう。必中砲とか、分解弾とか、転送式切断装置とか転送核融合砲とか高性能馬鹿弾とか…」
「どれも政治的にやばすぎるから試作量産で終了した兵器じゃないですか。」
ど式兵器というのはプラントに頼らず量産可能な体制を整えることができる程度に実用化できたドラえもん世界の未来技術やその応用兵器のことだ。
未来技術の実用化名目で試作・試験されるこれらの兵器郡は実際には配備されないものが多い。
技術的威力的に突出しすぎているか、政治的戦略的に使いようがないか、量産すると費用が高くなりすぎるか、ネタに塗れているのが大半だからだ。
だから大半のど式兵器はプロセス技術の検証にある程度の量を試作量産させて終了になる。
これらは公共事業の一環として行われており、開発から試作量産までさせることで各企業の技術力を高めていた。
実際に試作量産された兵器については実射試験を「鏡面世界」や「無人の平行世界」などで行い、残った分は万一に備え時間凍結保存される。
「ど式兵器の解凍は最後の手段の二歩手前ですね。効くと思いたいですが。」
「それで駄目ならひみつ道具の解禁が必要だろう。」
「いえ、まだ全力で対抗するのはやめましょう。」
822 :名無しさん:2012/07/08(日) 21:52:26
如何に対抗するか話し合う中、それを否定するような辻の一言に場が静まり返る。
会合メンバーが訝しげに辻を見やる中、嶋田や近衛はすぐに辻の考えに至ったのか落ち着き、言葉を発した。
「なるほど、時間稼ぎか。」
「ええ、彼らを撃退してもまだまだ上がいます。また、我々は実際の銀河帝国をそれほど知りません。なんとかして諜報網を構築して情報を仕入れ、原作どおりなのかも確認しないと。」
「原作どおりなら三流の上に倒産寸前でだらだらと期日まで引き延ばして報奨金をせしめようとしていたはずだ。
そんなことを考えている楽な相手の内に時間を稼いで銀河帝国について調べ、中長期戦略を練ると。」
「稼げるといっても一年から二年程度。まあ時間ができるだけでもありがたいか。」
「その通りです。また、諜報分野と研究開発分野において本格的なひみつ道具の使用解禁を行い、彼らの戦艦をコピーしておきたいと思っています。」
「どうやって?増えるミラーとタンマウォッチでは中の人員も丸事コピーされてしまうだろう?」
「そうだ、それに時間停止もばれる可能性もあるんじゃないか?」
「鏡面世界経由で増えるミラーを使います。」
「それなら相手に気づかれることもないか…」
「彼らの技術水準と政治体制などの各種情報が望めますから是非とも実行したいのですが。」
「まあ、いいだろう。」
「では、今後の戦略については情報分析待ちということで。」
「そうするしかないだろうな。」
消極的ながらも否定意見が出なかったことでこの意見は採用された。
そして、会議にひと段落が着いた瞬間を見計らったように原作どおりにオルクスからの放送が始まっていた。
地球中の各種放送が強力な電波によって乗っ取られ、TV画面には美形の男性が映し出されていた。
『地球の諸君。わたしはゲドー社A級戦略戦艦オルクス艦長、アバルト・ハウザーである。私は銀河帝国の名において、地球に対し戦線を布告する。』
新たな戦争の夏が訪れたのだ。
つづかない!
あとがき
ヒッグス粒子と慣性制御でドピカーンと電波が。
しかし、ここまで書いて力尽きました。
気が向いたら続きがあるかもしれませんが、
確率としては低いので期待しないでください。
最終更新:2012年07月18日 22:57