233 :4:2012/08/20(月) 23:27:55

本編時系列 提督たちの憂鬱 第11話 1/6

『ミュンヘン会談の後、欧州情勢は一旦は平穏になったと思われていた。
しかしその影では戦争に向けて各勢力が着々と準備を進めていた。
ドイツとソ連はそれぞれポーランドの侵攻を図り、
英仏はドイツとソ連を噛み合わせることを狙っていた。
当初、日本はこの平穏な時に欧州派兵の下準備を行い、
大戦勃発と同時にドイツを潰すつもりだったのだが……
その目論見は潰え、準備していた軍備は他の用途に当てることになった。』本編11話より抜粋

南雲忠一:遣欧艦隊司令官に就任予定。今回の出兵や「龍驤」派遣にやや懐疑的。

『「そこは判ってる。この派兵が重要であることは。
だがね、日本を敵視するドイツや、不信を抱いている英仏の勢力圏のど真ん中を突っ切るのだ。
あまりにリスクが大きすぎる。唯でさえ、この艦は機密の塊なのだ」』

『「……期待しすぎだよ。全く。真珠湾奇襲を任された時の
南雲忠一の気分を味わっているような気がするよ」』本編11話より抜粋

福留繁:参謀長。南雲さんのフォロー役。

『「だからこそ、艦隊運用に定評がある
南雲さんが選ばれたんじゃないですか」』本編11話より抜粋

辻正信:名前だけ登場。

『辻は海軍予算を押さえ込む悪の帝王(海軍官僚視点)であったが、
非常時で、かつ海軍の味方となったときには非常に有難い存在であった。』本編11話より抜粋

龍驤型航空工作艦:「龍驤」開発者辺境人氏。和製工作空母ユニコーン。
第三次海軍補充計画により建造。新開発のトランジスタコンピュータを搭載。
船の価値は史実の工作艦明石に匹敵する。遣欧艦隊の中核として派遣予定。
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1178968418/443

満州:ソ連は英米を刺激したくない為、手出しができず、
共産ゲリラは出没するが一応平穏が保たれていた。

234 :4:2012/08/20(月) 23:28:30

2/6

夢幻会会合

嶋田繁太郎:会合出席。今回の出兵や「龍驤」派遣にやや懐疑的。

『夢幻会の席で発表されたフィンランド軍の合法的な強化プランを
聞いた嶋田は思わず頭を抱えた。』

『「………日本人陰謀論が蔓延りそうなことを」』

『嶋田は多少不満は残るものの、次の投資で補充できる上に、
支援を行うことで北欧諸国の国民感情を親日寄りにし、
かつスウェーデンなど高い技術を持つ国と交流が堂々と出来るといわれては
これ以上言いようが無かった。』本編11話より抜粋

辻正信:会合出席。出兵を推進。
冬戦争前にマスメディアへの工作は進め航路の安全確保を図る。

『「向こうに輸出する機材は基本的に中古品です。使い捨てに出来る機材ですよ。
日本国内で使い古したものですし、次の設備投資で廃棄されるものが多いんです。
地球に優しい再利用、エコです」』本編11話より抜粋

近衛文麿:会合出席。積極的に打って出て、イニシアティブを握るべきと主張。

第二次世界大戦:暗号解読や現地での諜報活動の結果、
ポーランド侵攻時期については大して変化しないと判断。

独逸:重慶周辺の独逸権益を盾に遣欧艦隊の通過を認めさせる。

『国民党との関係を維持していたが、その連絡線は非常に心細いものであった。
何しろ長江、黄河の入り口は日米に押さえられた。
シベリア鉄道を使い、陸路を使って重慶にまで行くのも至難の技。
彼らは中国大陸での権益喪失という危機に晒されていた。』本編11話より抜粋

長江、黄河:入り口は日米が確保。

遣欧艦隊:フィンランドへの派遣準備中。

龍驤型航空工作艦:「龍驤」開発者辺境人氏。遣欧艦隊所属。
新開発のトランジスタコンピュータ搭載 。

鳳翔型軽空母:「鳳翔」遣欧艦隊所属。

妙高型重巡洋艦:「妙高」「足柄」遣欧艦隊所属。

最上型軽巡洋艦:「最上」遣欧艦隊所属。
半自動装填装置搭載。15.5cm3連装砲塔。

駆逐艦:6隻。遣欧艦隊所属。

金剛型巡洋戦艦:派遣を検討するも却下される。

『「戦艦を送れませんか? 金剛型は退役しますし、使い潰せるのでは?」

「戦艦を送るのはインパクトが大きすぎます。
下手にソ連やドイツを刺激し過ぎれば制御不能の事態を招きかねません」

この時代、戦艦という艦は核兵器に相当する戦略兵器であり、伝家の宝刀であった。
無闇に行使するものではない。』本編11話より抜粋

235 :4:2012/08/20(月) 23:29:04

3/6

1939年9月1日 ポーランド侵攻

『史実と乖離することなく、ドイツ軍はポーランドへ侵攻を開始。
ここに第二次世界大戦は勃発した。』本編11話より抜粋

夢幻会会合

嶋田繁太郎:会合出席。遣欧艦隊第二陣の準備を開始。
予算確保に東条と言い合いになる。

『「ソ連を牽制するのに予算は要りますよ。
あと陸軍も戦車師団や航空隊の整備は譲れません」

「ちょっと、東条さん、幾ら何でも両方は拙いでしょう。
まずは制空権確保のための航空隊で、次に戦車でしょう」

「何を言うんです、嶋田さん。我々はいずれは欧州にも行くんですよ。
両方必要になるじゃないですか」

「海軍だって巡洋艦以下の艦船の更新、順調じゃないんですよ。
あまり分捕られては困ります!」』本編11話より抜粋

伏見宮博恭王:会合出席。

東条英機:会合出席。独逸と組むと冗談を呟く。
予算確保に嶋田と言い合いになる。

『「いっそのこと、ドイツと組めばよかったか?」

冗談半分に東条が呟いた言葉を聞いた辻は、思わず目を剥いた。

「その手の冗談はこの場だけにして置いてくださいよ。
ただでさえ反英感情が低くは無いんですから」』本編11話より抜粋

辻正信:会合出席。火事場泥棒で美術品を手に入れられたことを喜ぶ。

『「取り合えず、ポーランドで失われる予定の芸術品などの幾つかは
事前に運び出せたから良しということで」』本編11話より抜粋

田中隆吉:中央情報局局長に就任。夢幻会協力者。

堀悌吉:中将。海軍情報部長。夢幻会協力者。

『情報戦の最前線にいた堀は、この場で一番、欧州情勢に精通していた。』本編11話より抜粋

英国:『遣欧軍の派遣を断られたことは、政府内部で英国に対する不信と反感を煽っていた。
そして第二次世界大戦が起こると「それ見たことか」、
とか「英国のために軍を派遣する必要など無い」といった意見が出る始末であった。
しかし連合入りを目指す夢幻会はそういった意見の封じ込めを図っていた。』本編11話より抜粋

冬戦争:必要な予算を確保。

中央情報局:偽装工作や他国の原爆開発妨害の経費に追加予算を編成。

原子爆弾開発計画:通称G計画。
会計をごまかして資金を収集。ウランは戦争前に色んなルートで買い集めた。

第五次海軍補充計画:祥鳳型軽空母、翔鶴型正規空母、各種護衛艦艇の調達。

陸軍第二次三カ年計画:ソ連牽制用の予算、戦車師団や航空隊の調達。
不本意ながら非常時の為辻~んが3計画全面承認。

236 :4:2012/08/20(月) 23:29:35

4/6

ポーランド侵攻後

『ポーランドが蹂躙されたあと、世界は再び静寂に包まれた。
連合軍盟主のイギリスは独ソの分断と対立を煽るのと並行して戦備を整える準備に忙しく、
その同盟国フランスは絶対の自信を持つマジノ線に引篭もった。
片やドイツは西方攻勢の準備を押し進めていた。
こうして双方共に手を出さない奇妙な戦争が起こることになった。
そんな中、日本はスターリンによって引き起こされるであろう冬戦争への準備に突っ走っていた。
冬戦争勃発に備えて、フィンランドに人員と物資を送る準備を進めていたのだ。

「フィンランドに、行きたいか~~!?」

「「「お~~!!!」」

フィンランドへの派遣が内々に告知された
夢幻会関係者はそういって気炎を挙げた。』本編11話より抜粋

陸海軍:制空権維持を重視しており、航空機とその補給用物資の調達を至上命題とした。
軍上層部はこの問題の解決に外務省、情報省に協力を要請。

『「燃料は海軍に運んでもらうにしてもいつかは不足する。
いざとなればバルト海を突破してもらう必要がある」

「現地での備蓄に加えて、補給船団の第二陣を予め用意しておく必要がありますね。
高速タンカーを手配しないと」

「それと運び込む航空機の金星エンジンはスウェーデンから調達、と」

「現地企業の生産は間に合うのか?」

「そのための龍驤ですよ。ドイツも中国利権を盾にされれば、
小艦隊程度の通過についてはあまり文句はつけないでしょう。
英国も我が国が共産主義の盾となることには異議を唱えない」

担当者同士でさくさくと話を進めていく。
そこには縦割り行政という文字はなかった。』本編11話より抜粋

237 :4:2012/08/20(月) 23:30:05

5/6

海援隊:旅行など様々な口実でフィンランドに事前に送り込んだ。

冬季戦技教育団:陸軍所属。将兵を旅行など様々な口実でフィンランドに事前に送り込んだ。

フィンランド支援:工作機械、飛行場・陣地整備に必要な重機の運搬も密かに開始。
車両や航空機、真空管の対空レーダー、無線機、燃料なども運び込まれる予定。

金星エンジン:スウェーデンから調達。

誉エンジン:早期に開発可能。

九四式軽雪上車:軍用部分をオミットしたスノーモービルを芬蘭に輸出。現地で軍事装備再装着。

九一式中間練習機:搭乗員、整備員の確保に活躍。

四式戦闘機「疾風」:和製FJ4。早期に戦力化を目指す。

遊撃教本:萌え漫画で構成される。MMJが暗躍。

説明書:ミニスカサンタの美少女が色々と銃器の取り扱いを説明している漫画風の取り扱い説明書。
MMJが(ry

『「フィンランドに送る遊撃教本なんですが……何故にこんなに漫画、それも萌えを使っているんです?」

「文句ならMMJに言ってくれ。連中がごり押しして、さらに軍内部でオタクを広げやがったんだ。
おかげで影ではエロ同人誌が参謀本部内で回覧されているとの噂だってある。
フィンランドに送る連中がオタク文化を広めないか心配だよ」

「心配しすぎですよ。それに、文化交流には丁度いいのでは? 漫画だとムーミンあたりが受けそうですが」

「……他人事のように言わないでくれ。ちなみにエロ同人誌の作者の一人はそっちの元帥閣下だぞ?」』本編11話より抜粋

238 :4:2012/08/20(月) 23:30:39

6/6

夢幻会会合

嶋田繁太郎:会合出席。

杉山元:会合出席。大将。遣欧軍司令官。

辻政信:名前だけ登場。自動車普及を推進。遊撃教本や説明書についてMMJが暗躍。

某海軍元帥:名前だけ登場。エロ同人誌作者の一人。

宮崎繁三郎:名前だけ登場。遣欧軍前線指揮官。非転生者。

ソビエト連邦

スターリン:日本を牽制の為極東軍の戦力増強と並行して、フィンランドと開戦することを決断。
しかしその動きでさえ、日本の予想通りであった。

中国大陸・華中の一角

数名の男達:漢民族中心思想主義者。華中の一角で密談を繰り広げていた。

蒋介石:名前だけ登場。重慶に引篭もり持久戦の構えを見せる。

張作霖:名前だけ登場。『足元で巣食う共産党や匪賊の掃討に力を入れていた。』本編11話より抜粋

米・張連合軍:制圧した地域の維持で忙しく、早急な進撃は望まなくなっていた。
中国大陸の戦争は、半ば小康状態になっていた。

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最終更新:2012年08月21日 22:09