270 :4:2012/08/27(月) 09:24:54
提督たちの憂鬱 第12話
登場人物一覧 1/7
1939年11月30日 ソ連軍芬蘭侵攻を開始。
『陸軍大国ソ連が本気を出せば、人口370万の小国であるフィンランドは成す術がない……
多くの国が当初そう判断した。しかしその判断は当事者の行動ではなく、
部外者である大日本帝国の行動によって修正されることになる。』
『ソ連がフィンランドへ侵攻する直前に成立した近衛内閣はフィンランドに対して
出来る限りの支援を行うと発表した。支援の内容が明らかにされると、各国は驚愕した。
何しろ義勇軍の派遣、大規模な物資支援、さらに資金援助まで行うと日本が公言したのだ。
ソ連に蹂躙されるばかりと思っていた国にとっては金を溝に捨てる行為であった。
だがこれまで日本の先読みによって痛い目にあった国々の中に、フィンランドが勝算を持っている、
又は持ち堪えるという確信を日本が持っているのではないか、そう考える国が出てきたのだ。
さらにフィンランドがソ連相手に強硬な態度を貫いたのは日本と密約があったからではないか、
そう勘繰る者さえ居た。』本編12話より抜粋
独逸総統官邸
ヒトラー:遣欧艦隊の通行を許可する。
日本がこれ以上英国寄りになり欧州に本格介入をさせず、
さらに英国の介入を阻止、そしてソ連からの抗議を受け流す等動きまわる。
英国首相官邸
チェンバレン:宰相。チャーチルとフィンランドの問題について会談。
チャーチル:海軍大臣。チェンバレンとフィンランドの問題について会談。
271 :4:2012/08/27(月) 09:26:05
2/7
遣欧艦隊
南雲忠一:遣欧艦隊司令官。旗艦妙高の自室で頭を抱えていた。
『「フィンランドへの支援が名目だ。あまり深入りしないようにしないと。
しかしあまり消極的に戦うとデータが取れないし。
それに私も闘志が低いなんて言われかねない……源田の二の舞になるのも嫌だしな」』
『「胃が痛いな……はぁ」』
『任務、艦隊の保全、それに自身の評判、
様々なものに挟まれて南雲は苦悩した。』本編12話より抜粋
加藤建夫、坂井三郎、篠原弘道、樫出勇、笹井醇一:遣欧艦隊所属陸海軍航空隊。名前だけ登場。
源田実:名前だけ登場。
『海軍主流派(夢幻会派)や戦闘機派に思いっきり睨まれ、
窓際に追いやられていた。』本編12話より抜粋
山本五十六、大西瀧治郎:名前だけ登場。
『山本や大西は助かったものの、下手をすれば国防に大穴を開けかねない
失態を犯したことは否定できず、彼らの昇進は遅れることになる
(夢幻会派の将官の昇進を優先させたいという生臭い理由もある)』本編12話より抜粋
『様々な人間の思惑が交差しつつ、日本艦隊はフィンランドに向かう。』本編12話より抜粋
272 :4:2012/08/27(月) 09:27:06
3/7
冬戦争序盤、ヘルシンキ空襲。
クリル・A・メレンコフ:上級大将。芬蘭侵攻作戦総司令官。
開戦初頭からの苦戦に驚愕し焦る。『前線空軍にあらゆる損害を無視して空襲を行え』と指示。
同時に各地の陸軍部隊に進撃を命じる。
スターリン:名前だけ登場。
クリメント・ヴォロシーロフ:ソ連国防委員長。名前だけ登場。メレンコフの上司。
山口鋠:陸軍少佐。名前だけ登場。冬季戦技教育団(通称:冬戦教)を創設。
<提督たちの憂鬱 支援SS> 創設者辺境人氏。
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ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1178968418/163
日本人義勇兵:旅行を名目にして芬蘭に派遣されていた兵士は
即座に義勇兵として芬蘭軍へ加勢した。
『カムチャッカや樺太、北海道である程度寒さに耐性をつけていた彼らは、
フィンランド兵と並んでソ連兵と戦った。特に山口鋠陸軍少佐によって創設された
冬季戦に特化した部隊・冬季戦技教育団(通称:冬戦教)から派遣された将兵は、
フィンランド軍が驚くほどの早さでフィンランドの冬に順応していた。』本編12話より抜粋
273 :4:2012/08/27(月) 09:28:09
4/7
中部戦線、要衝・コッラ
ソ連軍第8軍:56師団75師団所属。コッラ突破を図る。
『彼らは軍砲兵、師団砲兵を総動員してフィンランド軍及び日本義勇軍が立て篭もる陣地に
砲弾の雨を降らせてから突撃を開始する。』
『最終的にフィンランド軍の頑強な抵抗で、ソ連軍のコッラ侵攻は多大な犠牲の末に頓挫し、
中部戦線はこう着状態に陥った。』本編12話より抜粋
北部戦線
スターリン:赤軍の苦戦により機嫌は悪くなっていった。
『スターリンをさらに苛立たせているのは、日本海軍遣欧艦隊の存在であった。
スターリンはドイツやスウェーデンに色々と圧力を掛けて日本艦隊が
現地に到着しないように画策したものの悉く失敗した。』
『スターリンはヒトラーの態度から、ドイツがソ連の弱体化を
図っているのではないかと疑うようになった。』
『赤い独裁者の中に、拭いがたい、ドイツに対する深い疑念、
そして敵意が芽生えていく。』本編12話より抜粋
274 :4:2012/08/27(月) 09:28:43
5/7
冬戦争中盤。
『フィンランド軍の抵抗でソ連軍が悪戦苦闘を重ねていることは、
日本や英国の情報操作もあり、あっという間に世界中に喧伝された。
一般国民は圧倒的兵力で侵略を行うソ連に果敢に戦うフィンランド軍という好印象を与えていた。
しかしある程度、情報を掴める人間達は戦争前からの日本の姿勢から、
この情報を冷静に受容れていた。そして彼らの関心は、日本から到着する本格的援軍(表向きは義勇軍)
に向けられた。情報分析能力が高いことに定評のある日本が差し向けた援軍、
果たしてその実力は……誰もがそちらに興味を持った。
フィンランド軍総司令官・マンネルハイム元帥は日本の義勇兵が極寒の地である北欧で
十分に戦えることを知って、新たに到着した日本軍に期待していた。』本編12話より抜粋
芬蘭軍最高司令部
マンネルハイム:元帥。芬蘭軍総司令官。杉山大将と会談。
遣欧軍独立遊撃部隊の編成を要請。
杉山元:大将。遣欧軍司令官。マンネルハイム元帥と会談。
心の中でガッツポーズをとった後、申し出を受託。
『(火消し役、独立遊撃部隊か……ふふふ、出番も増えるな。
日本の、帝国軍の評判を高めるには丁度良い舞台だ……)』本編12話より抜粋
南雲忠一:遣欧艦隊司令官。
部隊の消耗を心配していたが、比較的消耗が少なくて済みそうだと安堵した。
275 :4:2012/08/27(月) 09:29:24
6/7
南部戦線、地上戦。
宮崎繁三郎:少将。旅団長。派遣され即座に現地を視察。
友好的な雰囲気で芬蘭軍と協力関係を構築。
『「ふむ、確かに参謀本部が15師団から部隊を選抜したのは正解だったな。
下手をすれば我々が露助の二の舞になるところだった」
-40度にもなる極寒の大地にさすがの宮崎も圧倒された。
同時に参謀本部が対ソ戦の要である15師団から部隊を引き抜いたのも納得がいった。
もしもこの大地の寒さを甘く見ていれば、大した防寒装備もないソ連軍の二の舞となり、
凍傷によって部隊の戦闘力は激減していた。
またカムチャッカや樺太に配備されたことのある人間な
この極寒の環境にもすぐに慣れて、存分に戦えるだろう。』本編12話より抜粋
一木清直:中佐。歩兵大隊大隊長。転生者。包囲殲滅戦は男の浪漫。
西竹一:少佐。戦車部隊を率いる。
芬蘭軍連絡将校:日本軍の用意周到さに脱帽。
『「驚きました。ここまで日本軍の防寒装備が整っているとは……」』本編12話より抜粋
温熱給水用沸水兼給水自動車、携行式組み立てストーブ:芬蘭軍連絡将校も驚く防寒装備。
南部戦線、空戦。
加藤建夫:陸軍中佐。名前だけ登場。九六式戦闘機24機指揮。
柴田武雄:海軍少佐。名前だけ登場。九六式戦闘機12機指揮。
スターリン:創意工夫でソ連軍戦車を撃破した芬蘭軍の奮戦や、
ソ連軍の重戦車が日本軍の新型中戦車によって一方的に撃破され激怒。
自分に責任が及ばないようにメレンコフを更迭し、
経験豊富な軍人を総司令官にすることを決断。
クリル・A・メレンコフ:上級大将。芬蘭侵攻作戦総司令官。更迭される。
276 :4:2012/08/27(月) 09:29:55
7/7
嶋田繁太郎:会合出席。戦闘機重視派。
『九六式戦闘機が活躍していることに胸を撫で下ろした。
何しろここで戦闘機が役に立たなかったら目も当てられない。
「これで零戦の導入にも弾みが付く」』
『栄達よりは、快適な引退生活を夢見ていた嶋田であったが、
今の情勢が彼の我が侭を許さなかった。
「海軍大臣か、連合艦隊司令長官か、それとも軍令部総長か。選り取り好みですな」
「面倒ごとが増えるだけですよ………宮様の腰巾着と言われるし」
「ははは。出世が早いと、嫉妬も強いものですよ」』本編12話より抜粋
辻正信:会合出席。
『「赤い熊達をカレリア地峡やコッラ川やラーテ林道で、
大量の肥料に変えれたことに乾杯しましょう」』本編12話より抜粋
東条英機:会合出席。
新型戦闘機開発:零式艦上戦闘機の開発に取り掛かる。
『緊急連絡が会合の席に飛び込んだ。
それはこの場の誰もが予想しなかったもので、そして史実の悪夢を呼び覚ますものであった。
「張作霖が乗った列車が!?」
かくして、中国で新たな動乱が幕を開ける。』本編12話より抜粋
最終更新:2012年09月01日 19:27