312 :New ◆QTlJyklQpI:2012/11/09(金) 12:49:32
※これはマブラヴオルタネイティブとのクロスです。嫌いな方は見ないでね。
※嶋田TSです。嫌いな人は(以下略)

ネタSS ~夢幻会は”あいとゆうきのおとぎばなし”に出るようです~

1991年、ここ日本帝国のとある神社の一室で会合が開かれていた。厳重に、それとなく配置されたSPや最近光菱が創設した
PMCなどの何重もの警備を潜りぬけた者がいたら(情報省の狸くらいしかいないだろうが)絶句しただろう。
創設された本土防衛軍の重鎮といえる東條、連合艦隊を率いる山元、公家であり帝国議会で確固たる影響力を持つ斯衛、
独自の戦術機技術により”極東のハイネマン”と言われている鞍崎重工の会長など様々なメンバーが集まり、
その上座には後の政威大将軍候補と目されている煌武院悠陽にそっくりな黒紫の髪を束ねた幼女が座っているのだから。

「・・・・・衝号作戦はやったし、原爆の投下もしたよ・・・・そりゃあ死んだら地獄にいくだろうとは思ったよ・・・でも生き地獄は
いくらなんでもないでしょう神様?しかも、この年でまた書類仕事とか・・・・・マジで勘弁してよ神様・・・・・」
「黄昏てないでさっさと書類片付けてください、嶌田さん?」
「辻!こんな年なのに書類仕事させやがって!」

上座に座っているのは前世は元帥だったり宰相で現世では煌武院悠陽、御剣冥夜と共に”三つ子”として誕生し将家と
縁が深い神社に預けられた嶌田夜宵(しまだやよい)。そしてそれを弄るのは嘗ての大蔵の魔王であり現世で
”武家の異端””城内省の魔王””守銭奴侍”と呼ばれつつも官僚筋と太いパイプを持ち、斯衛の赤を纏う辻昌信であった。

「確かに紳士の身としては巫女さんに仕事をさせるのは辛いですよ?でも頭脳はおっさんですし、
何より”おとぎばなし”のヒロインの姉妹なんですし」
「「「見た目は巫女さん、中身はおっさん・・・・・・・ハァハァ(´Д`;)」」」
「「「夜宵タァァァソ!!」」」
「おい、お前ら自重しろ。というかそろそろ始めるぞ?」

MMJの巫女萌え派&嶌田ちゃんに萌える会の荒い息をスルーしつつ議題である海外派兵の話が始まる。

「やはり、中国側からの圧力が大きく、帝国軍の派兵は近日中に可決されそうです。
ただ、指揮系統に関してはかなり騒ぎたてられましたがこちらの要求通り、派遣軍独自に動けるようです」
「あの国の指揮下にでも入ったら激戦地で磨り潰されるのがオチだからな。物資は荷抜きされないように徹底管理しないと」

前世で中国、特に戦乱時の悪行と腐敗をよく知っているメンバーは今度の派遣を「第1敵BETA、第2敵中国人」とし
出来るだけ帝国軍の損耗を抑えることを主目的に考えていた。

「心得ています。次に、耀光計画に関してですが不知火の量産試作機が完成、大陸派兵でいくつかの部隊に配備して実戦
でのデータ取りを行う予定です」
「流石に無理強いして陽炎を87式で採用したから早いな」
「ええ、ですがやはり発展性は如何ともしがたく、コストも高くつくことが予想されますので原作の吹雪のように
試作機の設計を流用しての低コスト機の開発が必要です」
「不知火を斯衛軍で採用する案はどうなった?」
「瑞鶴の代替として一部を除き積極的に賛成してます。しかし、やはり斯衛軍独自の改修は外せないと」
「出来るならば不知火のままで採用してほしいのだが・・・・・」
「無理でしょうね。それにあの量産型船坂の軍団だと独自改修しないと機体が持たないかもしれませんし」
「・・・・・伊達に建御雷なんてワンオフ機じみたものを採用しただけはあるか」
「それに我々のテコ入れで先行入力とキャンセル機能付きの90式OSなんて開発してますから
紅蓮大将あたりなんて文字通り無双ですよ。普通のOSでも無敵ですけど」
「原作見たていた時は斯衛専用機とか権威主義とか高価な玩具と思ってましたが、彼らの技量を実際に見ると
確かにあのくらいの機体でないと役不足でしょうね」
「・・・十分チート集団だが、それでも物量チートのBETAには敵わないな」

313 :New ◆QTlJyklQpI:2012/11/09(金) 12:50:06
BETAの名を聞いた途端各人の顔に苦渋の色が滲み出る。
最初は「”おとぎばなし”が始まる前にカシュガルの●●コ潰そうぜ」とまではいかないが「日本人口半分に少女らの
犠牲の上での勝利なんて許容できない。我々の力でBETAの被害や犠牲を局限しよう」と特にMMJからの支持を得て
戦術機や政治・経済・軍事などにテコ入れを開始したメンバーであったがBETAの情報を知れば知るほど
それすらも厳しく、更に世界を救うためには日本半分近くを焦土にし、横浜にいるだろうヒロインをBETAの
供物に差し出さねばならない現実に鬱にならないはずがない。

「一応、演習で台風や地震など災害時のBETA上陸などを想定はしているが・・・・気休めだろうな」
「早めにオーストラリアなどに租借地も持ってるんで西日本を中心に移民させてますが、間に合うかどうか」
「二次創作物では本土防衛軍の失態とか政府などの無能が原因とか書いてるのが多いがあの物量の前だと
有能だろうが何だろうが大勢は変わらないかもな」
「生理的に受け付けない外見の怪物の大群とステゴロの長期戦、次々と食われる仲間の断末魔、倒しても倒しても
来るBETA、おまけに初陣でほぼ8分で死亡する者数多・・・これで難易度の高い撤退戦なんて無理なんです」
「一応米国との関係は不知火へのつなぎとして陽炎を300機配備したり我々が開発した民間用PCなどの提供で
原作よりかは良好と言えますが第5計画派の蠢動も確認されておりますし原作通り一方的に撤退はありうると思います」

唯でさえ演習では厳しいのに、米国という最強の支援戦力の途中撤退、それにより単独での戦いを強いられる事が
濃厚なことに溜息を洩らす一同をよそに、更に憂鬱な報告が上がって来る。

「前々から警戒してい香月先生のことなんですが・・・・・」
「何だ?まさか、我々の事が漏れたのか?」

現在夢幻会が最も警戒している相手、香月夕呼。彼女に掛かれば夢幻会という憑依者の群れは提唱する因果律量子理論
を証明する絶好の”研究材料”。今はまだ第4計画に手をつけ始めた段階だが上がってくる報告から決して気を許す事が
出来ない相手である事は間違いない。

「いえ、まだ・・・・しかし、彼女は支援している我々に興味を持ったのか、探りを入れてきましてね」
「わかってると思いますが、交渉事とかは辻さんにお願いしますよ」
「わかってます。魔女さんには大人のOHANASHIと言うものをたっぷり理解させましょう」

黒いオーラを出す辻に”横浜の魔女VS元大蔵の魔王”の交渉を想像し震えるメンバーたち。

かくして、絶望的な”おとぎばなし”の中で夢幻会は抗い続けるのである。




~おまけ~

「ところで嶌田さん。新型の衛士強化装備ができましたんで試着のほどを」
「「「是非に!!」」」
「断固拒否する!というか何で俺なんだ!」
「無論、広告塔として最適ですからねw」
「無論、ちゃんと透明フィルムを・・・・」
「嫌じゃああああああ!!」

~おまけ2~

そんな時欧州に派遣されていた冨長は偶然口髭・片眼鏡が特徴の貴公子(奇行子?)ゲルハルト・ララーシュタインと遭遇。
共にポージングを競うなど友情が芽生え、ツェルベルス大隊では”ああ、極東にも同類がいたのか・・・・”と感じていた。
更にルイズ的な美少女、フランス陸軍のベルナデット・ル・ティグレ・ド・ラ・リヴィエールに萌えるなど人生の春を謳歌していた。

「蝶☆サイコー!!」
「「真面目に仕事してください!!」」

部下たちのSAN値を犠牲にしながら。

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最終更新:2012年11月18日 07:53