61 :Monolith兵:2012/12/30(日) 16:25:43
ネタSS「俺の妹が○○○なわけがない!


 その夜、高坂京介は妹の急襲を受けていた。今までこんなことはなかった。小さな頃はともかく、二人とも思春期になった今としてはありえない話だった。
 また、兄妹の仲はお世辞にもいいとは言えなかった。ただし、普通の兄妹などこんなものだろうと京介は思っていて気にも止めていなかった。

 そんな妹からいきなり「人生相談したい」と行ってきたのだ。それも夜中にいきなり部屋に来てだ。

「昼間にDVD拾ったでしょ?」

 妹の言葉にああと返す。確かに魔法少女物のDVDを拾った。誰のものか解らなかったから夕食の席で何気なく話題にしてみたが、父は特撮モノ専門で魔法少女ものが嫌いだった。母は元陸軍婦人下士官だったせいかその手のものは何でもいけたが、母のものでもなかった。
 結局妹のものであったわけだが、それで話は終わったはずだ。

「みんなに内緒にしてたんだけどね。」

 と前置きして語ったのは、萌えアニメやギャルゲー、エロゲーの類が好きで集めているという話だった。
 京介は内心ドン引きしながらも、

(ああ、前世の影響がこんなところにまで。)

 と内面で涙した。
 そう、彼にも人には言えない秘密がある。それは前世の記憶を持っており、なんとあの”大宰相”嶋田繁太郎だということであった。現在ではあまり思い出すこともなくなったが、以前は思い出すたびに頭痛と胃痛が激しく襲ってきたものだ。

「そしてね、これは本当に誰も知らないことなんだけど……。」

 妹物とお嬢様学園物の素晴らしさを高々と語り終えて、妹は声のトーンを落として最上級の秘密を兄へと打ち明けた。

「私ね、……辻政信だったんですよ。嶋田さん。」

 一瞬にして変わった目つきと声色、そして語った内容を一瞬遅れて理解した京介は、地獄に落とされたような絶望とともに絶叫を上げた。

 そして、彼は前世と今世。2回にも渡り辻政信(とその来世)と付き合っていく人生を歩むことになるのであった。




おわり

62 :Monolith兵:2012/12/30(日) 16:31:18
私は別に俺妹が嫌いなわけではないです。むしろ好きです。だから石を投げないで。(´;ω;`)
みんなの来世はどうなるのかなと思ったらこの話が出来てたんだ。
ちなみに簡単な構想。

地味子:一般人
あやせ:嶋田さん(前世)の子孫
黒猫 :富永の子孫。あと一族全員邪気眼使い。
沙織 :嶋田さんフリークな軍ヲタの一般人。
父  :量産型辻政信。
母  :元陸軍下士官の腐女子。

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最終更新:2013年01月07日 22:15