815 :綾波物語:2013/01/12(土) 15:01:10
第1話「綾波に着任する」
1942年6月
駆逐艦綾波は地中海で損傷した傷はすっかり癒え海に浮かべていた。
停泊中の綾波に一人の男が近づいていた。
「この船が、今度僕が配属される綾波なんだ・・・・」
一人の男が緊張半分・ドキドキ半分で呟いた。
男は海軍兵学校を成績を真ん中あたりで卒業し、卒業航海を日本近海で済ませ
この度駆逐艦綾波に配属される事になった。
綾波は地中海で艦首がもげたと聞いていたが、見た限りではその跡すらなかった。
「でも、なんで皆は僕が駆逐艦綾波に配属される事になったんだと言ったら
「リア充爆発しろ」なんて言ってきたんだろうな?」
他にも、お前の母さんは美人かとか好きな人は赤髪かなんて聞いてきたんだろうな?
変な友人だったが、成績は優秀で卒業できたのだから人はみかけによらないよな~としみじみと思いめぐらしていた。
降ろされたラッタルを駆け上がり、水兵の案内で艦長室に行き、艦長へ申告しに行く。
艦長室には、2人の男がいて、1人は机の椅子に座って手を顔の前に組んでいた。
もう1人は、その男のすぐ後ろに立っていた。
「君が今日、配属される予定の人なんだね」
「はい!」
手を敬礼しながら大きな声で報告する。
「本日より配属されました!碇信次少尉です!よろしくお願いたします!」
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相手も答礼しながら
「駆逐艦長・・・・六分儀玄道少佐だ・・・・・君を歓迎する・・・・・」
そう言ったきり黙ってしまう
えっ、それだけなんですかと色々と思っていると後ろの男が話しかけてきた。
「碇少尉、すまないね。艦長は口数が少ないものだから、勘弁してくれないか」
「はあ」
このような人もいるんだ
「おっと、私の自己紹介もしてないようだったね。私は副長の冬月幸三大尉だ
何か困った事があったら、私に頼ってくれても構わないよ」
「はい!ありがとうございます」
その他、こまごまとした注意点を受けて、僕は1番発射管の指揮者に着任した。
最終更新:2013年01月13日 22:56