253 :taka:2013/02/02(土) 09:57:16
エスコンゼロ第三弾。属性が特殊なので少々注意を。
※ちなみに傭兵コンビは大概のベルカエースとはうち解けてます。

254 :taka:2013/02/02(土) 10:02:45


その日、デトレフ・フレイジャー少佐は何時も通りとは違う制空戦を行っていた。
そう、彼の仕事の1つであるプロパガンダ映像の作成である。
その為か、ここのオーシア軍は他の方面よりやや弱体と言える。
『撮るからには快勝でなくてはならない』広報部の思惑が透けてみえる戦いだ。
パイロットである事に誇りを持ちこの様な思惑は好かないデトレフであるが、これは任務だ、仕事だと気合いを入れ直す。
しかも、今回は同伴者付きである。あの忌まわしい傭兵コンビや他のエース部隊ではない。
基地で紹介された、数人の二十歳前後の年若き女性達が操る、真っ白にペイントされた機体がロト隊に続いている。
勿論実戦に出るからには素人ではない。全員充分に訓練を積み、実際にオーシア空軍機を数機落としている立派なパイロット達だ。

『名高きロト隊に率いられた戦乙女達が果敢にオーシア空軍に立ち向かい見事勝利!』

広報部がこれから撮る映像に概要を付けるならこんな感じだろうか。
空軍上層部肝いりでねじ込まれた企画である故、祖国に忠実なデトレフが断る理由は無かった。

『さて、我々は一分後に交戦空域に突入する。君達の準備は充分かね?』
『『『『『了解!』』』』』

元気良い、緊張が無いリラックスした返事に頬を緩める。
これであれば今日の戦闘は順調に勝てるかもしれない。
最近はあの傭兵コンビと戦区が重なり、意地を張り合う日々が続いていた。
ピクシーのからかいで殺伐としていた精神が解されていく気であった。

そう、その筈だったのだが。

その日の戦闘、オーシア空軍を見事撃退し自らも6機を撃墜する大活躍を果たしながらも。
何故か、デトレフ・フレイジャーは常に背後からプレッシャーを感じていたという。

くわえて、得体の知れない悪寒と嫌悪感も。

その正体とは……。




『デトレフ様が敵機のバックを取ったわ!』
『これから攻めに入るのねゲイボルグっ!!』
『アッー! 敵機が陥落したわっ……次の機体に食いついたわよ!』
『少佐って強気攻めのオラオラなのねきっととても美味しいです』
『ねぇねぇ!傍受したんだけど「喰らいついたら離さない卑しい奴らだ」だって!!』
『普段は攻めだけど受けに回ると弱いのよ少佐は』
『そーよね、ピクシーさんにも何時も良いようにあしらわれてるし』
『あれ最高よね、無線越しに悔しがるトコとか聞いてて濡れて来てたわ!』
『その割には助けられた時なんか「そのような必要はない!」とか怒っておいて、
 戦闘後に「助けられたのは事実だ、救援感謝する」とか言ってたわよぉ』
『絶対ツンデレよね、ツンデレ』
『ああ、今度の本は分厚くなりそうだわ……』
『そうね、では、我々の戦いを始めましょう!』
『我等がエース(♂)達を狙う奴らを生かして帰すな!!奴らに私達の腐想を終わらせてはならぬ!!』

その真っ白な戦闘機部隊。
第801戦闘飛行隊の尾翼には、非常に特徴的なマークが添えられていたという。
それを見た一部のベルカ軍及び政府上層部が酷く動揺したそうだが、何故動揺したかについては謎のまま葬られたという……。
彼らを震撼させたそのマークとは……。



┌(┌ ^o^)┐



これが本当のやおいである

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最終更新:2013年02月10日 18:42