409 :New ◆QTlJyklQpI:2013/02/17(日) 22:37:28
リアル系というのもあれなので・・・・・逆を投下。
※これはearth氏作品と違い夢幻会の日本掌握が早期に達成された設定です。
大陸ネタSS ~WW1開始直前の平常運転~

1914年、帝都のとある料亭の一室で夢幻会の会合が開かれていた。

「史実通りにサラエヴォ事件が発生。これで世界大戦、初の総力戦の始まりか」
「ここでどれだけ国力を増強できるかが日本の行く末を左右するでしょうなあ」
「既に軍民問わず工場はフル稼働状態。辻君ほどではないが徹底的に儲けさせてもらいましょう」

史実よりはマシとはいえ日露戦争で盛大に使った戦費により流石の大陸国家でも
自転車操業に勤しんでいる中、夢幻会の会合は来る世界大戦に向けて行われていた。

1回目の時には日清戦争まではそれぞれグループ毎にバラバラであった憑依者たちであったが
2回目ということもあってか文明開化による近代化に比例して続々と各地で集結。
”初めて”の憑依者や前の世界からの逆行者も発見しつつ日清戦争前には組織化した夢幻会として統一された。
流石に政治・経済の掌握は難航するかに思われたが大陸化したことで余計に力が付いた派閥同士の争い
の調整に史実など比ではない外国勢力の圧力・工作を捌けるノウハウや人材を多数擁する夢幻会は重宝され、
前の世界から逆行していた伊藤や大久保らの協力も得る形で日露戦時には政治的主導権をほぼ獲得し、
現在はWW1の特需を利用しての国力増強を画策していた。

「英国は早速派遣軍の打診をしてきたが・・・・・・この規模は・・・」
「まあ、言ったが勝ちという言葉もあるがこの兵力は横暴だろう」
「剣虎兵を出せ?馬鹿も休み休み言え」

英国からの過大な要望に頭を悩ませるメンバーたち。
前回の経験から英国に対する不信感が強く、史実どおりに同盟をするか否かで紛糾したものの
世界中に有力な情報網を持ち、覇者として経験豊かな国との繋がりは必要ということでお互いに
警戒しつつも同盟を締結、英国紳士に振り回されながらも関係を維持していた。

「陸軍兵力については前回に+αでいいだろうが剣虎兵は無理だろう」
「十字砲火喰らって即壊滅だろうな」
「それどころか剣牙虎自体の数が足りん。日露戦でも民間から根こそぎ徴発しての部隊だぞ」
「それにあの戦果のせいで陸軍内の白兵戦主義者共も煩い。下手に戦果を上げたら碌でもない事を言い出しかねない」

大陸化した日本では象などの大型動物が生存していたせいかサーベルタイガーが生き残っており
リアル皇国の●護者を夢見る夢幻会メンバーによって剣虎兵科が設立されていた。
しかし、元々気性が荒い肉食獣を組織的運用するのは難儀し、かろうじて北海道・東北地方にいる一部固有種が
運用に耐えうるとわかり日露戦争時には民間で飼っていたものも含めて投入された。
戦果は凄まじく末期には虎の咆哮だけでロシア兵が逃げ出すほどであったが戦果に見合うような損害を被り
元々の固有種自体の少なさもあり再編には時間がかかることが予測されていた。
またその戦果のせいで「剣牙虎を共同しての白兵戦こそ最高の戦術!」とのたまう連中も出てきており
火力を重視したい派閥といらぬ摩擦を引き起こしていた。

「でも欧州で暴れる剣牙虎というのも・・・・・・」
「はい却下。諦めろ・・・・・ところで海軍のほうは?」
「海軍については護衛艦を中心に大規模投入・・・・金は掛かるがなあ」
「「「辻がいればなあ」」」
「本人は”まだ青春をエンジョイしたいんで”だそうだ」
「「「(あの野郎・・・・・・・!!)」」」

今更ながらに金勘定に関しては大蔵の魔王のありがたみを知るメンバーたち。
件の魔王は絶賛人生の春を謳歌していることに忙しすぎて青春を棒に振った面々を中心に
殺意の波動が起こってるのを部屋の端でまだ若い嶋田は見ていた。

「(あ~あ、こりゃ辻が会合に参加したら揉めるな)」

そんなことを考えていた嶋田であったが伏見宮の放った言葉に驚愕することとなる。

「所で嶋田君。君には航空機パイロットの免許を取得してもらいたい」
「・・・・・・へ!?」
「幸い早期に肩入れしていた関係か航空機の事故率も低いし、何より辻君から”今度があればパイロットも
いいかもなあ~”と言っていたと聞いたし。是非日本のハルゼーになってもらおう」
「・・・・・・つじいいいいいいいいいいいいい!?」

様々な思惑や喧騒、更に悲鳴を飲み込みつつ大陸国家日本は第一次大戦への介入を始めていた。
最終更新:2013年03月05日 19:19