194 :名無しさん:2013/03/07(木) 23:57:25
ネタ~
929氏のモニカさんと少佐の決戦1年後設定
日高戦争から1年
ナイトオブラウンズ末席に座する女性モニカ・クルシェフスキーは自宅である嶋田邸で暦を見つめていた
「早いものであれからもう1年か」
1年前、日本ブリタニア連合軍の前線司令官として自らKMFフリーダムを操り戦場を駆けたモニカは激戦の中で好敵手と出合い、討ち取っていた
今日はその好敵手の命日
「シゲタロウさん」
彼女は台所で朝飯を用意している夫を呼ぶ
結婚して何年にもなるのに一向に料理の腕が上達しないモニカに代わって彼が料理を作るのが嶋田家の日常
本当は嶋田邸で働く家政婦やモニカの実家から送られたメイドの仕事だが自分達で出来ることは自分達でするようにしているのである
「どうしたんだい?」
手を止めた彼が台所から顔を出す
「シゲタロウさん、明日お時間ありますか?」
「とくに用事はないから空いてるけど……なにか有るのか?」
「はい、もし宜しければ明日、私とシゲタロウさん。サクラの三人で高麗に行きませんか?」
「え?!こ、高麗に……?」
なにを言い出すんだコイツは?とでも言いたそうな夫
彼はあまり高麗に良い印象を持っていない
かくいうモニカも同じではあったが、彼女の場合あの戦場で戦った好敵手とその部下たちという例外を目の当たりにしていた為、少しは印象がマシになっていたのである
とはいっても「好き」にはなれそうにもないが
「実は、今日は以前話した好敵手の命日なんです」
「あ~、君が言ってた高麗首都防衛隊の」
1年前、戦後処理を終えて日本へ帰還したモニカは夫に高麗で戦った騎士の話をしていた
もちろん高麗人に彼女が話すような高潔な人がいたなど信じてくれなかったが
最後の最後まで首都に止まり、ブリタニアの戦女神と称されるナイトオブトゥエルブと戦った高麗軍人がいたらしいという噂を聞き最後は信じてくれたのだ
「ええ、その騎士と認めた好敵手の墓標に花を一輪添えたいと思いまして。シゲタロウさんとサクラには関係ありませんが、お付きあい頂けると幸いです」
「俺はいいよ。君が認めて君を相手に一歩も引かなかったのがどんな奴か見てみたいしね」
「ありがとうございます」
了承した夫はそのまま台所に戻ると朝食作りを再開する
「おか~たま~、おはよ~ございます~」
「おはようサクラ」
間延びした寝ぼけ声でやってきた娘に朝の挨拶をした彼女は、娘にも一緒に好敵手の墓参りに行ってくれないかと話し了承をもらったあと夫が作った朝食を口にした
最終更新:2013年03月16日 19:23