632 :日本の特殊KMF及びKGF開発 海洋編:2013/03/17(日) 22:13:26

日本の特殊KMF及びKGF開発 海洋編


日本は海洋国家である。よって軍備において海軍も無視できない。
KMF開発時に海軍からの要請により、KMF開発に地上用とは別に海専用の開発を命じられた。が、当初開発陣は難色を示した。
と言うのも、ロボットネタに海洋物が少ないのが原因だ。
それでも候補に挙がったのが初代ガンダムチームとSEEDチームの他にゾイドチーム・マイナーロボチームが出てきたが、どうもパッとしない。
ただ単にネタが少ないのが原因なのだが・・・、「それでも作れるならば」と奮起する事にした。
製作に伴い、海軍は以下の注文をしてきた。

主に上陸作戦・特殊工作作戦での使用を考慮。陸上でも使用可能。
できうるならば追尾魚雷等の無効化が望ましい。
脱出機構付きが絶対条件。

この注文に対し、「そんな無茶な・・・」と言う泣き言を言いそうになった開発チーム(ヲタク共の暴走を抑制するためのだが)は、まずは試作機から制作する事になった。この時、ガンダムチームが主導を取る事になった。

使用するのは【105型・ダガー】であった。ダガーシリーズ・・・通称ダガー・プロジェクトの中には水中対応機も含まれていた為、割とすんなり設計は進んだ。
最初はただ単に防水処理を施し、水中用のスラスターを取り付けて行動させてみる。が、水の激しい抵抗によりどうもうまく動作しないし、スピードも思ったほど出せない(この時制作された防水仕様のダガーは、少数ながら生産が決定する)。
更に、ある程度の対水圧も考慮に入れると角張っている形はやはり望ましくないとの結論に、ダガー・プロジェクトのメンバーはガックリと肩を落とした。スピードもある程度必要なので、結果的に丸みを帯びた機体に変更された。

水中用試験型KMF:【ゴッグ】
分類:試作KMF 所属:日本帝国海軍海洋兵器研究所 外見モデル・初代ガンダムのゴッグ
製造:倉崎重工 生産形態:試作機 生産数:3騎
全高5.23m全備重量7.48t
推進機関:ランドスピナー 水中用推進器
武装:スラッシュハーケン×2 合金製クロー
乗員人数:1人

633 :日本の特殊KMF及びKGF開発 海洋編:2013/03/17(日) 22:13:58

史実の【ゴッグ】との違いは伸縮しない腕、メガ粒子砲の飛び道具が無い、装甲が薄いなどがあげられる。しかしKMF初の“モノアイ”が搭載されたこの機体は、開発陣(主にジオン系列)の涙を誘った。
あくまで水中における動作確認と、必要武装の見極めるための機体である。なお、水中武装に手持ち武器の搭載は見送られた。水中で銃を打つのは大変難しく、この世界は電気式なのでより大変だったのだ。
それでも開発は進み、特徴的な合金製クローも改良が進んだ。
蛇腹腕の抗論、コクピットと水中用推進器の配置、現代技術にもあった鮫肌を流用した特殊塗装、ランドスピナーの位置等々・・・
思考錯誤の末、ようやく初号機が誕生した。

水中用試験型KMF:【ズゴック】
分類:第四世代KMF 所属:日本帝国海軍海洋兵器研究所 外見モデル・初代ガンダムのズゴッグ
製造:倉崎重工 生産形態:量産機
全高:4.89m 全備重量:6.23t
推進機関:ランドスピナー 水中用推進器
武装:スラッシュハーケン×2 合金製クロー 小型魚雷×6(総弾数18) コイルガン×2(椀部固定)
乗員人数:1人

【ズゴック】の特徴は、水中を移動する際にコクピットが水平方向に稼働し水中抵抗を可能な限り下げる工夫と、ランドスピナーが脹脛に完全格納されていて、地上移動時に引き出すように現れるようになっているうえに、丸い足裏にもタイヤが付いている。スラッシュハーケンは肩の装甲がスライドして隠せるようになっている。【ゴッグ】から継承された“モノアイ”も健在である。
注意点として合金製クローは確かに“引き裂く”事はできるが、“貫く”事は出来ない(爪は三本で、挟み込むように握る事が可能)。また、前面に向けられる武装がコイルガンとスラッシュハーケンしかない。【ズゴック】のコイルガンは、開発陣の努力により水中でも撃てるが、射程が5~6メートルと短いため対艦兵装としては頭部装備の小型魚雷が主力となる。
さっそく海軍は採用したが、【ズゴック】のコクピットは対水圧使用の特別なモノの為、予算がかかるのが難点だった。それでも揚陸不可能のようなところからの上陸し、奇襲などに貢献できるとして必要経費と割り切られた。のちに後継機として【ズゴック・E】が制作されることになる。
そして機体は日本のみならず新国家『シーランド王国』にも供与が決定された。
『シーランド王国』設立の経緯は様々な思惑により、その存在が大きくなり。ただの掘立小屋の海洋国家ではなくなりつつあった。
その防衛に当時最高峰の【グロースター】【ロング・ダガー】(両機とも背中に大型ファンを取り付けて、海上を滑走するタイプ)と海洋兵装として【ズゴック】【ポートマン】が贈られた。
海賊(過激な民主主義者の襲撃)の撃退に【ズゴック】【ポートマン】は活躍したが、意外な天敵は駆逐艦よりも小さな対潜兵器を搭載した船舶だった。
高速ボートによる遠距離戦・一撃離脱戦法で、【ズゴック】の速力不足の不利が目立つようになった。
だが【ズゴック】の後継機はすでに決定していて、水中速力の上昇はすぐには無理だった。
この報告を受けて日本の開発陣は、【ズゴック】は対高速艦攻撃に向かないとして、対高速艦を想定したKGFの開発にGOサインが押された。
が、KGFチームに集まったチームは、当初のような協力的な雰囲気はなく、むしろ敵対的だった。
原因はゾイドチームとモビルアーマー愛好チーム(以降MALチームと呼称)との対立だった。
ゾイドチームの言い訳は「もうKMFでMSモドキ作っているんだから、こっちに仕事を回せアホ介!」
MALチームの言い訳は「人型はそうかもしれんが、あの特殊で独特な形状の機体が作りたいんじゃボケ!!」
と言う子供の様な応酬があった。
しかし、現実問題として現代科学の粋を集めた兵器の一つである対潜魚雷などの対潜兵器の対策は、必須だった。
まずはオーソドックスに電波攪乱と、デコイで対抗することを考えた。
これは防御回避対策としてはよく知られている方法なので問題はない、次の問題は攻撃方法だ。
魚雷で攻撃するのは双方一致したが、残りの攻撃方法はどうするかでまた論争が起きた。
が「そんなに議論するならば、それぞれ作ってみるといい」と言う海軍の太っ腹発言に、両チームは競うように試作機の製造に入った。

634 :日本の特殊KMF及びKGF開発 海洋編:2013/03/17(日) 22:14:33

水中用試験型KGF:【シンカー】
分類:試作KGF 所属:日本帝国海軍海洋兵器研究所 外見モデル・ゾイドのシンカー
製造:倉崎重工 生産形態:試作機
推進機関:水中用推進器×1基
全長:10.8m  全高:3.0m 最高速度:19ノット(非武装状態)
武装:スラッシュハーケン×2 小型魚雷×2(総弾数8)魚雷×4(もしくは大型魚雷×2)
乗員人数:1人

水中用試験型KGF:【グラブロ】
分類:試作KGF 所属:日本帝国海軍海洋兵器研究所 外見モデル・初代ガンダムのグラブロ
製造:倉崎重工 生産形態:試作機
推進機関:高圧縮水流ジェットエンジン×4基
乗員人数:1人
全長:37m 全高:24m 最高速度:15ノット(非武装状態)
武装:三連装噴進魚雷発射管×2(総弾数18) 対空ミサイルランチャー×2(総弾数6)合金製クロー

それぞれの技術者たちは、機体の満足な出来に喜んだ。
【シンカー】はKGFの分類ではかなり小型であり、小回りが利いて量産性もある程度考慮出来た。ただ重防御とは言い難く、出撃できる艦艇を選んだ。原作では水中翼の羽は折りたためたが、こちらは素材の強度不足によりできないのが難点だ。また航続距離も短く、使いどころに悩む。
【グラブロ】はKGFらしい大きさであり、装甲面も満足できた。しかし巨体の割には武装が少なく、合金製クローも水中で展開するとすさまじい抵抗にあい、速度が著しく落ちた。新設計の高圧縮水流エンジンもまだ信頼性が高くない為、整備泣かせの機体になりそうだった。
どちらも試作機だから仕方がなかったが、この二つの機体を見た海軍はどちらも渋った。
「なんで!」と聞いてみると、「魚雷対策は良いのだが、対高速艦対策はどうした?もっと水中速力を増やしてほしい」と言う無茶ぶりを言われた。
愕然呆然としたが、気を取り直した彼らは新設計に入った。
とりあえず試作機が2騎あるので、試験するには問題がない。小型と大型の双方で再び研究が始まったが、問題はすぐには解決しなかった。
だがどうしても速力上昇がうまくいかない。
あらゆる方法を考慮し、試したのだが20ノットから上に行かない。
一応気泡で機体を包み、水中抵抗を減らすことも考えたが・・・武装が限定されてうまくいかない。何よりも巨体のせいで水中推進が難しくなるのだ。視認されやすいというのも問題である。
そんな時、航空艦艇で“電力駆動プラズマ推力機関”が開発され、副産物である“電磁装甲” が出てきて開発陣の一人が「電磁装甲で水が弾けないか?」といった。
すぐさま両チームはいがみ合いをやめて共同で開発に乗り出し、機体余裕のない【シンカー】をやめ【グラブロ】に変更して試験を開始。
それにより“電磁界装甲”が完成した。そして日本初KGFも完成した。

水中用KGF:【ヴァル・ヴァロ:VAL-WALO】
分類:水中用 KGF 所属:日本帝国海軍 シーランド王国 外見モデル・OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』のヴァル・ヴァロ
製造:倉崎重工 生産形態:限定生産機
推進機関:高圧縮水流ジェットエンジン×3基
乗員人数:1人
全高:21m 全長:67.5m
武装:スラッシュハーケン×4 大型合金製クローアーム 魚雷×4(総弾数12) ハドロン砲×3(機体機首と椀部固定)対空ミサイル×2(総弾数6) モーターガトリングガン×2
特殊兵装:電磁界装甲 緊急脱出用KMF【ゼーゴック】

この機体は完全な流線型であり、原作の機体には無い水中翼がある。またリーダ部分が、緊急脱出用KMF【ゼーゴック】が格納されている部分に変わり、この機体の目玉である“電磁界装甲”は磁界により極限まで水中抵抗力の低下を成功させた。“電磁界装甲”はあくまで水中抵抗力を減らすためのもので、防御力を上げるものではない為、攻撃を耐えるのはあくまで装甲の厚さである。ステルス性もない。
しかし水中にいながら魚雷艇以上のスピードが手に入り(驚くべきことに、魚雷を後から追い抜いたという話もある)、尚且つ短時間程度ならば水中翼を使った水上飛行(水面効果による短時間飛行)が出来る。
高速移動している際に魚雷を放てる機構も装備してある。機首のハドロン砲は両側に開くのではなく、嘴のように開くよう改良されている。
この機体をシーランド王国が使用した際、単騎で旧型駆逐艦を含む艦艇7隻を撃沈するという戦果を挙げた(なおEUはこの事件の関与を否定している)。
欠点は巨体の為搭載する艦艇を選ぶことに加え、“電磁界装甲”のせいで活動時間が巨体の割には短いことである。

635 :日本の特殊KMF及びKGF開発 海洋編:2013/03/17(日) 22:15:05

おまけ

緊急脱出用KMF【ゼーゴック】
分類:水中用KMF 所属:日本帝国海軍 シーランド王国 外見モデル・初代ガンダムのズゴッグ
製造:倉崎重工 生産形態:限定生産機
全高:4.89m 全備重量:5.78t
推進機関:水中用推進器
武装:スラッシュハーケン×2 合金製クロー 小型魚雷×6(総弾数12) 
乗員人数:1人
解説:水中用KGF:【ヴァル・ヴァロ】に搭載された脱出用KMF。武装こそ一緒だが脚部が丸ごと推進装置に変わっている。
遁走用であり、武装も貧弱(椀部のコイルガンもオミットされている)であるため。戦うことは考慮されていない。しかし可能な限り長く活動できる工夫はされている。

636 :影響を受ける人:2013/03/17(日) 22:16:30

なんというか駆け足で制作してしまいました。とりあえず水中KMFがこれで出てきました。
そして出したかった【ヴァル・ヴァロ】・・・・・・とっても満足です。
しかしこの話、実は一回大がかりな改定が入っています。本文中にも出てきたシーランド王国です。この王国が出てきたので思い切って水中用KGFを出しました。
当初の予定では【ヴァル・ヴァロ】は試作機扱いで、空を飛んでいたのですよ(汗
このシーランド王国ですが、個人的に考えている裏設定があり。その為、日本とブリタニアは巨額の金を出して整備しているということにしています。
まぁ海洋研究のための拠点としての方が、このシーランド王国の本質になっていくことでしょう(裏では違うけれど・・・くくく)。
荒い仕上がりになりましたが、どうでしょうか?そして新技術“電磁界装甲”が出てきました。出してよかったかな?(汗










MMDの「サイバーサンダーササビー」を見ていたから遅れたなんて言えない・・・

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最終更新:2013年03月17日 22:34