931 :ぽち:2013/03/30(土) 12:13:30
さて今回はちみっとヤバいというかエロっぽいというかンなカンジの描写がヘタクソながらあるので
そういうの駄目な方はご注意ください
932 :ぽち:2013/03/30(土) 12:18:08
休日
「で、これが今回の報告書かね『天竜の白爪』枢木スザク準尉」
「その通りですがその呼び名やめてください」
「何故かね?『双竜』の片割れ『天竜』こと大神一郎の副官として君はそう呼ばれてるじゃないか
『地竜』こと大河新次郎の副官紅月カレン準尉こと『地竜の赤爪』と並んで」
「カレンが聞いたら殴り倒されてますよ閣下」
「あたりまえじゃないそんな恥ずかしい呼び名 なに?ひょっとして羞恥プレイ?
ルルーシュがあたしに仕掛けてるの?
縄や撮影とかならともかく傷跡が残るのと羞恥はちょっと・・・・・・って何言わせてるのよ!」
「まあそれはともかくブリタニア二個師団を壊滅させラウンズにいたっては
テンを倒しナインを捕縛、か
ナインことノネット・エニアグラム卿の様子はどうかね」
「正直思わしくありません」
「おやそれは意外 大神君に興味示してたんで結構素直にしゃべってくれると思ってたんだが
「いわく『あいつとファイトさせてくれたらなんでもいくらでも話してあげる』だそうです
『あたしの性癖はおろか間違っても外には出せないブリタニア王室のスキャンダル、果てはネリーの恥ずかしい話まですべて』ですって」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「まあそれはともかく」
「あ、聞かなかったことにした」
「それはともかく『ファイト』かい?」
「あたしは魂を蕩けさせるような極上のファイトに飢えてるんだ!
あんたらが輸出したあのゲームみたいに」
933 :ぽち:2013/03/30(土) 12:19:20
解説しよう
『ゲーム』とは開戦前に
夢幻会がプロデュースし、NA○COと○EGAとC○PCOMが共同で開発した対戦格闘ゲーム
「ストリートバーチャフィスト」
シリーズのことである
全世界で大ヒットをかまし国際大会まで開催され、ブリタニアにいたってはこのゲームの腕が立つのなら
ナンバーズであってもブリタニア貴族が敬意を払うとまで言われるほどである
主人公のキメ台詞は「俺よりも強いヤツと戦いたい!」
ちなみに匿名希望の開発スタッフによると一番大変だったのは各社スタッフの意見の取りまとめであり
一番面倒くさかったのはいつの間にか潜り込んで個性ありすぎるにもほどがある意見で会議を混乱させるD○CO社員をつまみ出すことだったとか
「まあそれはともかく極上のファイトならラウンズ同士の模擬線でもよかったのでは?」
「『スリーはまだまだ未熟だしフォーやトゥエルヴもイマイチ熱くさせてくれない
テンは戦ってもスッキリしないしシックスは・・・・・・なんというか自分が持ってる力を発揮できない?なんかそんな感じ
ワンはこう、やってても何か知らないけどインチキされてるような気分になるんだ
ほらわかるだろ?カードやってて誰かに後ろから覗き込まれてるようなそんなカンジ
そしてイチロウとのファイトはすっごく気持ちよかった なんどかイっちゃったよアタシ!
だからもう一度あの感触を味わいたいんだよ』だそうです」
「あー、近いうち考えておこう もう帰っていいよ」
「はい、休みですね休暇ですね三日ほど」
「どうするんだい?彼女もいないだろ」
934 :ぽち:2013/03/30(土) 12:22:19
「放っておいてください 二時間ほど寝たらネトゲです」
「ネトゲかよ」
「ええ、さっきちょっとケータイで覗いてみたらネトゲの師匠である『じーざす』さんがINされてるんで急がないと
まあ『じーざす』さんはほぼ毎日一日中『デモハン』やってるんで大丈夫とは思いますが」
「あの方はここでもネトゲ三昧なのか」
「帰還した部隊も皆休暇を楽しんでることだろうね」
「はあ はあ はあ」
豪奢な館の豪奢な廊下を、ひどくやつれた黒髪の男が這いずる様に進んでいた
やがて力尽き、ぱたりとひっくり返ると何かを求めるかのように天井へと手を伸ばす
「どこへいくのかしら、ルルーシュさま?」
絶望に塗れた目でみると、そこには輝くような、という言葉すら物足りないほどの美さを誇る裸身の女がたたずんでいた
「ミレイ・・・・・・」
「みんなあなたを愛しているのよ、魂の底からね そして 夢を、見るの」
「ゆめ?」
「そう 悪夢を シャーリーはあなたに想いを告げることかなわず誰かに撃ち殺され
神楽耶さまとカレンはあなたの意思を知ることなくあなたを悪と罵りわたしは・・・・・・」
「きみは?」
「私はなにもできずやらずただあなたが破滅に向かってまい進していくさまを横から・・・・・・
あなたに全く関わりの無い所から見つめる事しかしないの」
「ミレイ・・・・・・」
「今の私はね、そんなの真っ平御免なの
想いを告げることすらなくただ離れたところであなたをみてるだけなんて嫌なのよ
喜びの甘みをあなたと共に味わい悲しみの苦さをあなたと共に感じたい」
そういいながら彼女はルルーシュの腕に、純白の蛇がごとく絡みついていく
「ああ・・・・・・もう逃がさないもう離さない天が滅び地が腐り果てようとも
この手だけはけして離すものですか」
まるで性器のごとくその指先にねとりと舌を絡ませる
「ああ、愛してるわルルーシュ 夢の中で口に出来なかった言葉」
「ミレイ・・・・・・」
「ところであたしが言うのもどうかと思うけど」
妙に笑いの波動を含んだ言葉を紡ぐ
「こんなところでのんびりしてていいのかしら?」
その言葉を聴いて、自分が何をしようとしていたのかを思い出す
慌てて彼女の手を振り払うと這いずりながら一歩でも遠くへ逃げようとする
「どちらへ?」その声に後ろを振り向くことなく戦慄する「か、神楽耶」
「まだまだあたしたちはルルに甘えたりないんだから」「シャーリーたのむ落ち着いてくれ」
「あたしなんかひさびさの休暇で溜まって・・・・いやこれは下品ねルル成分が不足してるのよ たっぷり補充しないと」「カレン、待てカレン」
背後から伸びた複数の手が、再び少年を闇の底へと引き摺り込んで行く
「うわぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・」
それを見やった少女はスキップなんかしながら自ら闇の底へと歩いていく
「あたしもまだまだルルと・・・・・・ルルに甘え足りないしね」
935 :ぽち:2013/03/30(土) 12:24:34
一方その頃
「ふうやれやれ掃除終わった なんでこんなデカい家を問答無用で買わされなきゃいけないんだ?
何が『大神大尉には必ず必要になる』だよ
二十人以上は軽く住めるサイズじゃないか
軍を辞めたら下宿でも経営しろってのかひよこエプロンでもつけろってのか
それにしても掃除というと何故か柱や鼠を避けながらえんえん廊下をモップかけしていくようなイメージが」
などと言いながらカップ焼きそばに湯を注ぐ
「料理は嫌いじゃないけれど男の一人暮らしって料理に手をかける気になれないよね」
♪俺のコロッケを旨いと言ってくれた女は今では他人の女房だ~
タイトルも歌手の名も思い出せない歌を歌いながら時計と睨めっこ
やがてささやかな食事を終えた彼は歯を磨き下着姿でベッドへとダイブする
寝息を立てるのに五秒とかからなかった
だがしかし、彼はあともう数分起きているべきだった
そうすれば自分に迫る危機を感じ取ることが出来たであろうに
まあ感じ取ったからといってそれを避けれたり、逃げれたりしたかどうかはまた別の話ではあるが
そしてその時、彼の家の前に謎の怪しげな人影が現れたのだった
「感じます ここに・・・・・・まだ会った事もないけれど、それでも間違いなく私の運命が今この家に」
「ここに隊長がいるのかぁ」
「ちょっとそこのデカ女 わたくしの運命のお方を気安く隊長などと呼ばないで下さいな だいたいなんで『隊長』なんですの」
「理由は・・・・・・わからない でも 今この家にぼくの『隊長』がいるって感じるんだ ねぇフント」「わん」
「すべては神のお導きです ジェミニさんたちも今頃はご自身の運命にお会いしていることでしょう」
「ふん、さっさとはいるぞ むう生意気にも鍵などかけておるな」
「アタイにまかせな ほらこんなのちょちょいのちょいっとね」
「匂う・・・・・・匂うでぇ うちらの『運命』の匂いや」
最終更新:2013年04月07日 11:24