350 :taka:2013/04/13(土) 12:54:27
※TS要素あり、ご注意を!



今度はIS、しかも一夏に転生かよとぼやく嶋田。
夢幻会の世界が男尊女卑だったのが今の世界ではまさに真逆。
しかも急速にパワーバランスが崩れたせいか、醜悪と言って良いほど男と女の関係は歪んでしまっていた。
そんな中、予定通り(嶋田は必死に回避しようとしたのだが)ISを動かしてしまった一夏の運命は加速していく。
ブリュンヒルデの名で世界に知られる姉が教師を勤める女子校へと放り込まれる事になる。

(うう、これが修正力っていうやつなのか?)

ぼやきながらも、イギリス人のお嬢様に絡まれタイマンさせられたり、ツンツンな幼馴染にやっぱり絡まれたり。
飯ウマなやっぱり幼馴染が突撃してきたり、明らかにハニトラなオトコノコが入学してきたり……。
特に最後はきつかった。彼(嘘)の正体や結末とか知ってるからきつかった。
お風呂イベントとか前世のカミさんの事考えて必死に耐え切った。
その後、現れた彼女の父親の……中身が辻だった。何故か雰囲気で解ったし、男装止めた彼女がいきなり超淑女(でも僕っ子)になったりした。

「いやいや、今度は役得な立場じゃないですかしm……一夏君。どうですかウチの愛娘は。
 僕っ子なのに超可憐なフランス人美少女。魂が震えますね……あ、でもやっぱりフレンチメイドが」
「やっぱりアンタの仕業だったんかい! 別にまだまだ落ち目じゃないのに何でこっちにちょっかいを出すんですかコン畜生!!」

デュノア社は史実とは違いいまだ堅調な商売を続けており、このような強攻策を取る必要はない。
無いのだが……やはり一夏という存在は商売人から見ても魅力的に映るとイケシャアシャアと辻は言い放った。

「で、どうですか一夏君。私も娘の幸せを願ってます。あの子も満更ではなさそうなので私をパパと」
「返事は保留にしておいてくださいオナシャス」

とりあえずジャパニーズ土下座で答えは保留にして貰った。

その後、暫くは原作通りの展開が続いた。
辻以外の転生者(辻曰く雰囲気で理解できるらしい)との接触は発生せず、物語の時間軸は五人目のヒロインを出迎える。

教壇に立ち、じっとこちらを見ている隻眼の少女。
雰囲気で解る。彼女は転生者だ。しかし、どうも馴染みの無い雰囲気としか言いようがない。
少なくとも、嶋田が知る夢幻会のメンバーの感じとは程遠い。
……何と言うか、こちらに対する対抗心というか、強烈なライバル心を感じる。
やがて紹介が終わると、彼女は原作の通りにツカツカと近寄ってきて……ガシリと肩をつかまれた。

「なっ……!!」
「ほう、なるほど、この異様な感覚はこういう事だったのか。いや、この意識を持ったままの私は果たして正気かずっと疑問に思っていた。
 ……だが、これで『君たち』があれ程に異常な成功と躍進を収めたことについて得心がいった。
 フフフ、まさか君とこのような形、姿や性別や立場が変わり果てても出会えるとはね。喜ぶべきかなこれは?」

すっと顔を寄せ、鋭い赤眼が一夏を射抜く。その瞬間、一夏いや嶋田は確かに見た。
ラウラ・ボーデヴィッヒの、幼さが残る面立ちに、終生日本に追い縋ってきた枢軸の盟主を率いていた独裁者の顔がダブって見えたのだ!

「はじめまして、いや、お久しぶりと言うべきかなヘル・シマダ……いや、今の名前、イチカ・オリムラとお呼びした方がよろしいかね?
 何せこれから共に勉学に励む仲だ、こ れ か ら も よ ろ し く な」

そして指導者から学友として、この二人は熾烈な戦いをISの世界で繰り広げることになるのであった。

「勘弁してくれっ!!」

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2013年05月12日 21:53