469 :taka:2013/04/17(水) 13:51:41
超短め。自覚無しの転生者ってマジヤバ
※TS要素ありまくりです。
受け付けない人はトンネルに隠れるかT34から降車するか車列から離れてください。
470 :taka:2013/04/17(水) 13:52:27
織斑千冬。
織斑一夏の姉にして、IS学園1年1組(一夏達のクラス)の担任教師。
第1回IS世界大会「モンド・グロッソ」で優勝した当代最強格のISパイロットであり、公式戦での記録も棄権を除けば常勝無敗。
どれだけ追い詰められても決して敗走は無く、ただの一度の未帰還も無い。
日本代表をも務めた彼女は世界的に著名であり、彼女に憧れてIS学園に入学する学生は後を絶たない。
そして織斑一夏にとって、唯一の肉親である彼女は凄く苦手だった。
育児を放棄し自分達を見捨てた両親に代わり、早くからIS開発の仕事に携わり自分を育ててくれた。
幾ら転生者でも所詮は未成年である。力の無い時期に自らを保護してくれた彼女には感謝しても仕切れない。
だが、それでも彼女の事に関して、織斑一夏は凄く苦手だった。
何時も、常人より遥かに強靭でむやみに行動的だった。
勉強にしても剣道にしてもものすごく扱き倒された。(後にIS関連も加わった
ぶり返した反抗期で反抗しようとしても、彼女の眼光を見ると何もいえなくなってしまった。
千冬姉ぇ俺は凡人だから、と言い訳しようとすると、
「馬鹿な事を言うな一夏! 自らを価値無しと思っている者こそが,真に価値無き人間なのだ!!
さぁ、休んでいる暇はない、訓練を再開する! 肋骨が折れている程度は負傷の内には入らん!!」
正直、誘拐された時に「このままフェードアウトした方が楽かも」とちょっぴり思った。
だが、鬼神の如き勢いでドイツ軍と共に急行してきた姉の駆るISを見て「あ、駄目だ逃げられね」とも思ってしまった。
目の前で繰り広げられる一方的な処刑タイム(テーレッテー)を見て失禁しつつ、心底そう思ってしまった。
「私が最強……? 馬鹿を言うな、私はただ毎日欠かさず牛乳を飲み、訓練をきっちりこなしてきただけだ。だからお前だって出来る!」
…………姉は、彼女は多分転生者かもしれない。
辻いわく、自覚が無い、記憶が覚醒してない転生者は感知しにくいと言う。
確かに彼女からは、気配を全く感じない。
だが、確かに前世の自分には、織斑千冬の人格がとある超人エースの人柄とダブって見えて仕方が無いのだ。
同じく身に覚えがあるであろうラウラにドイツでの教官時代での体験を聞いてみると、
「彼女の目を見るともう私には何も言えなくなるのだ。なんというか、前世でも凄く似たような事があった……あったのだ。
後、私は菜食主義で牛乳が好きだが幾らなんでも飲みすぎだ。後、彼と一緒にいた医者はまだ来ないのか。
無自覚だから押さえが効かんというのが解らんのか、ヘル・シマダ!
今は君の姉君だろう。君が何とかしたまえ君が!!」
青い顔をして両肩をつかまれてガクガクと揺すられた。
どうやら、ラウラの中の人も確信に至っているらしい。
「いや、貴方がかつての上官でしょうが、貴方が責任持って何とかしてくださいよ!」
「何を言うか、彼がかつての私への敬意を思い出せばまだ何とかなろうものだが、記憶のかけらすら思い出してないのではどうしようもない!
能力や気性だけがそのままで記憶だけ存在しないだなんて最悪に性質が悪いではないか! やはり君が責任を取りたまえ唯一の弟だろう!!」
二人してギャーギャー取っ組み合っていると、いきなり襟をガシリとつかまれた。
「ふむ、二人とも元気が有り余っているようだな……ちょうど良い、暮桜の調整が終わった所だ。
直ぐにアリーナへ行こうか。二人まとめて扱いてやろう」
蒼白な顔色の一夏とラウラを摘み上げ、珍しく上機嫌な織斑千冬はアリーナへと歩き出した。
数分後、二人のあられもない悲鳴と、2つの爆発音がアリーナから響き渡った。
織斑千冬の中の人が、何時記憶を取り戻すか……それは誰にもわからない。
最終更新:2013年05月12日 22:22