2 :二二三:2013/03/31(日) 22:32:27
休日氏の宿敵(とも)時空を越えて・68氏の総統閣下と愉快な仲間たちinEUが前提
特に動きはない
半島転移8-3
都内某所
「古里原発原子炉四基の消滅を確認しましたか」
「やれやれ、これで一息つけますね」
夢幻会の会合に集まった面々は上がってきた報告に安堵のため息をついていた
これでひとまずのところ放射性物質の拡散は阻止することができたのだから多少肩の力も抜きたくなる
「古里・月城が消滅したとして蔚珍・霊光は大丈夫か?」
「その二ヶ所は位置的に考えても連中の言う平常運転で間違いないかと思われます。韓国も高麗も信用できない発言ばかりなのでついうたがってしまいますがね」
「日頃の行いだな」
失笑する者。頷く者。皆それぞれ別々の反応を見せているが、ひとつだけ共通していたのは韓国と高麗は信用できないという思いである
これは彼ら夢幻会だけではない。日本国民、ブリタニア国民、果ては中華・EUに至っても同様だ
「それはそれとして、今回の注目すべき点は韓国の原発が稼動していたところだな」
注意点を上げたのは杉山。皆一様に頷く、何故ならばこの世界は特有の法則でもあるのか、昭和世界や史実世界と同様の原子力技術は使えない
唯一存在するその種の技術は日ブで共同開発したフレイヤだけ。にも関わらず韓国の原発は普通に動いているようなのだ
「元からあった、完成していた技術はそのまま使えるのかも知れません。そこだけは前の世界を引き継いでいるのかも」
「迷惑な話だな、お陰でこっちはフレイヤを使うはめになったのだから。いくら我が国がサクラダイトの収入で潤っているとは言え安物ではないのだぞ」
それにフレイヤ弾の製造費用は当然のこと税金、日本国民の血税から捻出されている。費用とてKMFとは比べ物にならない高額品だ
「まったくあの半島は史実世界でも昭和世界でもこの世界でも日本を悩ませてくれる」
3 :二二三:2013/03/31(日) 22:33:44
「しかし、韓国の原発が動いていたなら、北の核も健在であると見なければいけません」
「核か」
北朝鮮、朝鮮半島の北側にある共産主義国家
昭和世界出身者の山本だけは詳細について知らなかったため他の会合メンバーからレクチャーを受けていたが、期せずして日本・ブリタニアに続く第三の大量破壊兵器保有国となった国だ
「確かにまともに起爆するかどうかはわからんが、何発かは保有していると考えるべきだろうな。だが投射手段がないだろう?」
日本として注意すべきは北朝鮮の核が日本・ブリタニアに対し投射できるか否か?
結論としては北朝鮮の技術力を鑑みるに長距離弾道ミサイルテポドン2や、その改良型。中距離弾道ミサイルテポドン・ノドンに搭載できるほど小型化されてはいないだろうことは自明の理である
「無論、ミサイル発射の兆候があればそれ相応の対処はするべきだが」
「それ以前にやるやる詐欺の国ですからねあそこは」
「いや、追い詰められたら何をするかわからんぞ?」
「清の動きは?」
この絡みで一番気になるのは清の動きだ。かの国は現在EUユーロピア共和国連合と戦争中。それも戦況が一進一退と膠着している状況から万一北の核を手に入れたら実戦使用しかねない危険があった
「清は現在遼東半島南岸、北朝鮮との国境に二十~三十万ほどの兵力を張り付かせていますね。ただ攻勢に出るような兆候はありません」
「ほう、強欲な盗人にしては自制が利いているな」
「恐らく宦官の一人、高亥辺りが軍や他の宦官を押さえているのでしょう」
「あの男か……確かにやり手な印象を受けたな」
「国民の支持率も高く、自分のためなら努力を惜しまない奴ならば、清の国力的に二正面作戦は不可能と判断したのでしょう。
実質軍もあの男の指揮下にあるようですし、下手な行動には出ないものと思われます」
会合メンバーでギアスを知るものたちは「あの高亥が優秀とか思いもしなかったな」みたいに驚きを隠せない
なにせ高亥といえばギアス初期に出たたんなるやられキャラで傲慢なだけの人物だったのだから。それが欲特尽くしではあっても自分以外の人間のためになる政治を行っている
まあ日本側としてはそのお陰で助かることもあるため、これはこれで良くはあったが
「とどのつまり、現時点では様子見ですか」
「だろうな」
「嶋田さん、奥さんからはなにか聞いてますか?」
嶋田に振る辻。ブリタニアの駐日本大使である第二皇女のコーネリアが本国に帰還している都合上、日本駐在のラウンズ、モニカ・クルシェフスキーが半島関連のブリタニア側代表である
まああくまでコーネリアが日本に戻るまでの代役ではあったが
「モニカからは当面静観とだけ聞いてますね」
正式な方針は追って連絡されるだろうが、情報は速いに越したことはない
「当然だ、奴等とは極力関わらんほうがいいからな」
ブリタニア側も韓国揚陸艦の竹島上陸事件でかの国が高麗と類似した国家であるのは知っている。日本次第では日ブ同盟を発動させて無慈悲な鉄槌を降り下ろす準備もしていたらしいが、
異世界からの転移による混乱のせいと、日本側が動かないのもあってとりあえずは静観となったのである
「ただユーフェミア皇女やルルーシュ皇子、ナナリー皇女が放射性物質の被害にあっていれば、今ごろ朝鮮半島にはブリタニアの大艦隊が展開していたでしょうけどね」
面々の脳裏にはシャルル自ら御座船グレートブリタニアに乗って韓国を叩き潰す姿が浮かび上がっていた
最終更新:2013年05月14日 19:18