176 :鳩川のト・モ・ダ・チ・・・:2013/04/09(火) 22:12:32
鳩川のト・モ・ダ・チ・・・
設定:休日世界
共通話・・・になればいいなぁ
ヤンデレ成分・グロイ表現があります。苦手な方は回避してください。
鳩川などの元ネタの事はわからないので、適当設定です。

177 :鳩川のト・モ・ダ・チ・・・:2013/04/09(火) 22:13:04





鳩川雪夫、その言動は子供じみていて「どうしてコイツ政治家なの?」と言われるくらい非常識な人物である。
しかし、彼の母親は政界に影響力を持つ人物で、彼をとても可愛がりながらも政治家に押した人物でもある。
そして文屋にとっては、いろいろ騒動を起こす旨い人物でもあるので、支持率もそこそこあった。

「いやぁ~今日の会議は大変だったね。尚人君」
「そうだな。枢木首相もいい加減わかってほしいよ」

そういって三羽烏と(悪い意味で)言われる三人、日本公民党代表『剣尚人』 代表代行『大沢二郎』 幹事長『鳩川雪夫』の三人が懐石料理屋で打ち上げをしていた。
今日の会議で枢木総理との直接対決(ただ単に自分達の主張を繰り返していただけ)に勝利した(と思い込んでいる)ので、こうして楽しんでいた。
そんな時、いつもは切っておいた鳩川の携帯が鳴り響いた。

「あれ?ごめんなさい。ちょっと失礼します」
「ん?珍しいな。切り忘れるなんて君らしくもない」
「そうですね。友達からの連絡だと思いますけど、少し席を外しますね」

鳩川は確かに非常識が目立つが、こういう所はしっかりしていた。
席を立ち、隅の方で話し始めるのを二人はお酒を飲みながら楽しんで見ていた。
だが・・・

「はい、はい・・・え!!・・・わ、わかりました。すぐに戻るよ!!」

いきなり大声を出したのに驚いて、剣尚人と大沢二郎は顔を一瞬見合わせると大慌てで出ていく鳩川の背中を追いかけた。

「どうしたんだ?」

剣尚人が問いかけると、足を止めて振り返った彼の表情に息を飲んだ。
彼の顔は五年も老けたようになり、完全に蒼褪めていて病人の様だ。
雰囲気も飄々としたモノからオドオドとしたものに変わり、何か重大なことが起きたのは明白だった。

「ま、ママが・・・」
「御母上がどうしたんだ?」
「ママが・・・倒れたって」
「「え!?」」




「母倒れる」という緊急報告を聞いた鳩川雪夫は、呆然とする二人に説明をろくにせずに急いで病院に向かった。
病院についた鳩川はすぐさま担ぎ込まれた病室に向かったが、そこには物言わぬ冷たい母親の姿しかなかった。
母は確かに高齢だったが、健康には気をつけていたはず。どうして死んだのか?
そう考えて医者に問いただしたところ、どうも急性的な病気が起き、すぐさま病院に来たが治療途中で息を引き取ったとのことだった。
無論、医者は全力で蘇生措置を施したが、そのまま病院で死亡が確認された。

「ママ・・・僕はどうすればいいの?」

悲しみに暮れる鳩川をよそに、葬儀は大々的に行われた。
流石政治家だっただけはあり、多くの著名人が訪れ、日本公民党を支持する人達も弔問に訪れた。
鳩川は心有らずという感じであり、葬儀の方は代理の人物が指揮をした。
その様子に、さすがに夢幻会やブリタニアの高官・貴族・皇族も心を痛めた(しかし直接行くのはなんだか嫌だったので、代理を立てて弔問した)。
母親が荼毘にふされても彼の表情は鬱のままで、いつものようにはならなかった。




178 :鳩川のト・モ・ダ・チ・・・:2013/04/09(火) 22:13:37
鳩川邸には、主が一人だけ寂しそうにリビングに座り、母親が生前使っていた愛用品を優しくなでていた。
落ち込み続ける彼の元に、剣尚人と大沢二郎などの日本公民党メンバーが激励に来ていたが、彼を元気づける事は出来なかった。
鳩川には何となくだがわかっていた。彼らは心から激励に来たわけではない、日本公民党を存続させるために来たのだと。
だから彼らの言葉にはひかれなかった。彼らは数日訪問したが、彼が使い物にならないと分かるとあっさり手を引いたのがいい証拠だった。
鳩川邸にいる使用人たちも何処か余所余所しかった。

「はぁ・・・ママ、だれもママの事を悲しんでいないよ」
『そんなことないよ』
『そうだ。我々は悲しんでいるよ』

鳩川の耳に聞きなれた。それでいてここにはいない人たちの声が聞こえた。

「そうかな?」
『そうですよ』
『みんな心から悲しんでいる』

違う。そう断言できた。そう思うと自分を励ましていた声(幻聴)は途端に聞こえなくなった。
ああ、やっぱりそうじゃないか・・・心から悲しんでいるのは自分だけだ。
鳩川は欲していた。自分と考えを共有できる人物。自分を導いてくれるそんな人を・・・
未だに落ち込む鳩川の元に使用人の一人がやってきた。

「あの・・・雪夫様?」
「・・・ん?なんだい」
「お客様が見えられていますが・・・その・・・」

使用人はどこか言いにくそうにしていたが、主人が訝しんでいる表情を見て続けた。

「見たこともない御客人のようですが、どういたしましょうか?」
「見たこともない人?」
「は、はい。そうです」

誰だろうか?こんなときに尋ねてくるなんて・・・
一瞬考えたが、すぐに入れるよう指示を出した。
使用人は「わかりました」と答えるとすぐさま内線電話を取ると二・三話して出て行った。
鳩川邸ではよくあるやり取りだった。
見も知らぬ人物を「僕の考えに同調してくれた人。つまり僕の友達!」といって招き入れていたのだ。
もちろん厳重な身体検査と荷物検査をしてから入れられるので、その辺は大丈夫であった。
しばらくすると扉をノックする音が聞こえた。

「どうぞ」
「失礼いたします」

断りの返答があった後、中に入ってきたのは見知った警備員と、見知らぬ一人の女性だった。

「君は?」
(知らないのかよ・・・)「はぁ・・・どうも、弔問に来たというのですが」
「そうなの?」
「え、ええそうです!鳩川雪夫さん!!」

女性の髪は緩いウェーブがかかっており、どことなくナナリー・ヴィ・ブリタニアを思い起こさせた。黒髪だが。
更にいえば、この女性のほうがずっと大人なのだが・・・

「そうなんだ。じゃぁ君はもういいよ」
「しかし・・・」
「いいよいいよ」

鳩川は渋る警備員を下がらせると、女性を案内した。
女性は仏壇に通されてそのまま冥福を祈った後、客間に通されて二人で紅茶を飲んでいた。女性は口に少しだけ含んだ後飲むという、不思議な行動していたが鳩川は気にしなかった。

「いやぁ。まさかそんな遠い所から来たなんてうれしいな」
「いえ。鳩川さんが心配で、いても立ってもいられなかったんです」
「そうなのかい?それだったらどうして最初に来なかったの?」
「・・・実は最近まで入院していまして」
「それは失礼なことを聞いたね」
「いいんです。」

和やかな雰囲気に、お代わりを入れに来ていた使用人は不審者だったはずの女性の警戒心を緩め、そのまま出て行った。
それを確認したように、女性はおもむろに切り出した。

「鳩川さんは・・・ご結婚しないのですか?」
「結婚?・・・いや、考えたことないな」
「そうなんですか?女性がよってきたりしないですか?」
「いや。みんな友達だからね。そういうのは考えたことないな」

実際は鳩川の母親がそういう教育をしなかったせいなのだが、女性はお構いなく話を続ける。

「なら・・・私などどうでしょうか?」
「え?」
「病弱ですけど、料理もできますし。きっとお役に立てますよ?」
「う~ん」

鳩川は考えたが、どうも自分がお嫁さんをとると言うイメージがわかない。
しかし、お嫁さんをとるならば世界中の人と“友達”になりたい。だから・・・

「そうだなぁ・・・ユーフェミア皇女なんかいいな」
「・・・え?」

女性の持つカップが軋んだ。

179 :鳩川のト・モ・ダ・チ・・・:2013/04/09(火) 22:14:09
「な、なぜですか・・・」
「僕は友達をたくさん作りたいんだ。皆友達になれば争いなんて起きないし、格差もなくなるでしょ?」

それが僕の夢なんだという鳩川に対し、女性はわずかに俯いていた。

「なら・・・どうして私じゃないんですか?」
「え?・・・だから僕は「どうして私がいけないんですか!!」ひっ!」

女性が勢いよく顔を上げたとき、その顔は怒りと笑顔がごちゃ混ぜになった歪なものになっていた。
その顔にびびった鳩川は、椅子に深く座り込んでしまった。

「ねぇ・・・鳩川さん・・・」
「な、なに・・・?」

女性はゆっくり立ち上がると、鳩川にゆっくりと歩み寄る。

「私、独りぼっちだったんです」
「へ、へぇ」

一歩、一歩・・・ゆっくりと・・・

「でも・・・あなたの演説で私、勇気が持てたんです。覚えていますか?『どんな人物でも、どのような境遇の人でも、どんな事をしている人でも僕の友達です』って・・・」
「そ、そうだったね・・・」

女性は横に立ち彼を見るが、彼女の表情が暗くなって見えない。

「私一人じゃない。こんな私でも友達になってくれる人がいる。そう思えたんですよ・・・
 もし直接会えたら、この人のために一生をささげてもいいと思いました。
 それなのに・・・あなたは私の申し出を断った!!」
「ひぃぃ!」
「何がいけないんですか!顔ですか!能力ですか!!」
「ち、違うんだ」

彼女は怖い、なぜか怖い。
一生懸命なのはわかる。でも・・・

「ぼ、僕は世界中の皆と友愛を語りたいんだ。だから世界に通じる人と「だったら私でもいいじゃないですか!!」ひっ!」
「私はあなたの力になりたいんです。
 私はあなたのモノになりたいんです。
 私はあなたの支えになりたいんです。
 私は・・・
 私は・・・
 私は・・・アナタがホシィィィィ!!!!!」

怖い、怖い、怖い!逃げなきゃ。これは友達なんかじゃない!別の・・・そう、別の何かだ!!
鳩川は逃げ出そうとしたが、初めて感じる恐怖に足がすくみ、体がまるで動かない。
女性の表情は泣いているような笑顔で、血走った目で自分を見つめている。
もう、息が近くに聞こえるまで接近して・・・

「大丈夫ですか!」

いきなり警備員が部屋に数人突入してきた。
女性の叫ぶ声に使用人が警備員を呼び、女性の怒声で突入してきたのだ。
やった。流石は僕のトモダチ。
安堵して逃げ出そうとしたのだが、肩を掴まれて強制的に座らされた。
警備員は当初こそ戸惑ったが、女性にを引きはがそうと一斉に動いた。

「そう、そうなんだ。だったら永遠に私のモノにするわ」

女性がそういうのと同時に、いつの間にか握られていた携帯のボタンを押した。
鳩川にはわからなかった。どうしてこうなったのか、わからなかった。
確かに誰とでも友達になれることは素晴らしいだろう。しかし・・・世の中には友達になってはいけない人もいるというのを、知らなければならなかった。
鳩川の視界は赤い色と白い光に包まれて暗闇に落ちた。




180 :鳩川のト・モ・ダ・チ・・・:2013/04/09(火) 22:14:41
その日、日本に衝撃が走った。
政治家が暗殺されたのだから、慌てるのは必然だった。
鳩川邸が何者かに爆破され、粉みじんに吹き飛んだのだ。現場には瓦礫しかなかった。
テロか、事故か・・・原因は当初は判明しなかったが、翌日には爆発現場から唯一生き残った使用人が救出され、使用人が喋れる段階まで回復してからようやく話を聞けた。
証言により事件の全容が明らかになり、一応は決着がついたかに見えたのだが・・・

「いやぁ・・・参りましたね」
「辻さん。全然参ったようには見えませんよ」

とある高級懐石料理屋(夢幻会所属)で、二人の親父がお酒をチビチビやりながら話していた。

「嶋田さん。事件の処理が大変だったのですよ。いきなりの高級市街地での爆発、そして判明した現場に大慌てで人員を派遣したりと、まぁ大変でしたよ」

そういって一気に御猪口の酒を飲みこむ。彼らしくない飲み方に、本当に疲れているというのがわかった。

「そうですか・・・それで、鳩川は?」
「爆発の中心にいたのは間違いないでしょう。木端微塵に吹き飛んでいますよ。よしんば生きていたとしても、もう死んでいます」

何とか肉片見つけてDNA鑑定もしました。といわれ、嶋田は刺身を取るのやめて煮物を箸でつまんだ。

「・・・(この野郎・・・)」
「宇宙人みたいな奴でしたが、間違いありません」
「爆発の原因はなんですか?」
「おそらく濃縮流体サクラダイトを体内に隠しておいたのでしょう」
「え!あの劇物を!!飲み物じゃないんですよ。それにいったいどこから・・・」
「おそらくですが、袋に入れて飲んだ・・・ああ、グラップラ〇刃牙のジャッ〇・ハンマがやっていたように、腸詰風にして飲み込んでいたのでしょう。信管ごとね」
「うぇ・・・」
「流石に体内までは調べれられませんよ。入手ルートは現在捜索中です」

その話は嶋田も聞いていた。流体サクラダイトは厳重な法律と、製造できる場所が限られている。すぐに流通先がわかるはずだ。
事件の調書もみたが、身体検査は軽く触るだけ(鳩川がいつも入れてしまうので形骸化していた)だったので、判明しなかったのだ。
更に爆死した女性の住所も、何とか残っていた免許を頼りに捜したのだが・・・その部屋は全て切り抜かれた鳩川の写真と記事であり、隣に女性が写っているモノはずたずたに引き裂かれていた。
身震いし、納得しつつ思い出したことがあったので、聞いてみた。

「そういえば、村中が動いているようですが?」
「・・・実は、設計には無い地下室が見つかりましてね。捜索してみたところ大当たりですよ」
「それは・・・」
「ええ、そうです。ご想像通り、連中の計画書や、裏側がギッシリとね・・・クククク。これでようやく奴らをどうにかできますよ」
「保存していたのは『友達との秘密の約束だね。いいよ!』と言っていたのかな?」
「大方そうでしょう。何気に約束は良く守る人でしたからね。屁理屈こいて拡大解釈しますけど」
「日本公民党も終わりだな・・・」

181 :影響を受ける人:2013/04/09(火) 22:15:33
以上です。
つい、イラッとしていたんだ。それで出来上がったのが鳩川抹殺&日本公民党壊滅SSだったわけだ。
正直言ってうまく書けた自信がありません。ヤンデレ成分が難しいぜよ・・・
後もう一つあります。↓

182 :破廉恥なパイロットスーツの理由:2013/04/09(火) 22:16:13
破廉恥なパイロットスーツの理由
設定>>165-167
二二三様の『飛行服=パイロットスーツ=略してパイスーがおかしい件』から思いつきました。
捏造設定があります。苦手な方は見ない方がよろしいです。

183 :破廉恥なパイロットスーツの理由:2013/04/09(火) 22:16:43





山本五十六こといっくんは、プリプリ怒るリーライナの機嫌を取るために彼が良く行く路地裏の居酒屋に来ていた。

「ふ~ん。狭いけど、いい感じのお店だね」
「ああ、たまたま知ってな。それ以来、常連だ」

今回はお詫びも兼ねているので、お勘定は全て山本が払うのだがメニューがわからない彼女の代わりに食べられそうなものを注文して待つことにした。

「それで・・・」
「あ、ああ。あの時は済まなかった。どうにもその・・・な」
「まぁいいけど」

私まだ怒っていますという態度に苦笑する。

「ははは・・・」

それから二人は世間話や、後輩のマリーカの恋愛話に花を咲かせ、ときにKMF戦術の討論に熱中した。
楽しい時は時間が早く経つ。
注文したものは全て食べ終え、飲んだお酒により二人とも上機嫌だ。
そして山本は気になっていたことを聞いてみた。

「あ~・・・リーライナ?」
「ん~・・・なぁに?」
「あの時のパイロット姿なのだが・・・少々破廉恥じゃないか?」
「パイロットスーツ?」
「ああ」

こてんと、首をかしげて考える仕草もかわいいなと思っていると、リーライナは山本の方に目を向けた。

「興奮しちゃった?」
「な!・・・ぬぅ」

一瞬、反論しようとしたが事実でもあるので黙った。
その様子にケラケラ笑った後、大丈夫と言った。

「肌が見えていたところね。ちゃんとスーツになっているのよ」
「どういうことだ?」
「えっとね。もともとマリアンヌ様が考えたことなのよ。『騎士でありたいけど、女性らしくしたい』っていうことで、自由なファションが出来るように開発された生地を使用しているの。肌色に見える所もちゃんとスーツになっていて、今じゃ、だいぶ薄くできているからその上に服を着る人も多いの」

おかげで各騎士団専用のスーツが出来て大変なのよ。と朗らかに笑った。

「そうだったのか・・・うちは男女共用だから、そういうのは無い」
「もったいないね~」

納得した彼を見て、リーライナも満足したのか微笑んだ。
二人はそのままお店の外に出ると、路地から出ようとした。

「おととととと・・・」
「おいおい、大丈夫か?」
「あはははは・・・ちょっと飲み過ぎたかも」
「しかたがないな、家に泊まっていくか?基地には戻れんだろう」
「えっと・・・よろしくお願いします」

二人はそのまま並んでその場を後にした。
二人の後姿は、まるで熟年夫婦のように見えたと影の護衛は言った。

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最終更新:2013年05月14日 20:37