562 :二二三:2013/04/22(月) 21:45:26
ちょっと書いてみたよ


「日高戦争の伝説」


日高戦争末期、少佐率いる首都防衛隊は日ブ連合高麗方面軍司令官モニカ・クルシェフスキー、及びナイトオブトゥエルブ親衛隊と激戦を繰り広げていた

「ブリタニアの戦女神の親衛隊数騎は撃破したが……やはり、戦女神には届かなかったか……」

首都防衛隊もその殆どがモニカ騎乗の第九世代KMFフリーダムに撃墜され、かろうじて少佐一人が渡り合えている状況
超人的な身体能力と天才的KMF操縦能力、そして少佐のみが操れる合衆国という国よりもたらされた第七世代KMFガイストの性能。これらが合わさることによりなんとか渡り合うことが出来ていたのだが、それももう限界であった

(私は祖国を守れたのだろうか……義父さん……義母さん……部隊のみんな……)

ガイストの目前に迫るフリーダム。その手には絶大な破壊力を誇るスーパーヴァリスがフルバーストの体勢で構えられていた
死を目前にした少佐の脳裏に義父と義母、首都防衛隊の仲間たちの顔が浮かび上がる
走馬灯というものだろう。死の間際にある一瞬が永遠にも感じる時間

(兄………さん………)

そして最後に浮かんだのは、自分を嫌い蔑む肉親の顔

(貴方と………わかり……合いたかった………)

幼き時に生き別れとなり、再開後はわかり合うことが出来なかった、血をわけし双子の兄
彼が唯一心残りだったのは、その兄と和解することが出来なかったことだ

(次に、生まれ変わったときは、貴方と仲の良い、兄弟に……)

フリーダムのフルバーストモードのスーパーヴァリスが


火を噴き



少佐は



遠き



旅に





出る





はずであった

563 :二二三:2013/04/22(月) 21:46:41

「えッ!新手!?」

最後に残った高麗の騎士との激闘に終止符を打つべくスーパーヴァリスフルバーストモードでの攻撃に移る瞬間、フリーダムのコックピットに警報が鳴り響く

敵機の接近を告げる警告音とそれを物語るように現れたレーダーの光点

「くッ!」

一旦攻撃を中断したモニカがフリーダムのエナジーウィングを広げ、上空へと逃れたと同時に今までいた場所に追い詰めた騎士のKMFと同型のKMFが現れた




「久方ぶりですね」

現れたKMFガイストから少佐ガイストへと通信が入る、その声を聞いた少佐は叫んだ目を見開いて叫んだ

「あ、姉上ッッ!」

双子の兄、大佐の妻

「なんという無様な姿をさらしているのですか?」

義姉より飛ぶ叱責

「それでも貴方はあの方の弟なのですか」

普段から少佐を意味嫌う大佐。少佐はその妻である彼女にもよく思われてはいなかった
だが、少佐を彼女は助けた


「勘違いなさらないよう願います。私は貴方を助けたのではありません」


しかし彼女は少佐を助けたのではないと言い放つ


「私は……あの方の血をわけし弟を助けたのです」

「あね………うえ……」


フッと笑った大佐の妻は、上空より自分と弟を見下ろすフリーダムへと目を移し、高らかに宣言した


「さあ、ブリタニアの戦女神!これよりは不出来な義弟に代わり、姉であるこの私が相手となりましょう!」


フリーダムへと掲げられたガイストの銃口


(強い……!)


モニカがフリーダムのコックピットで感じたのは今まで戦っていた騎士を遥かに超えたプレッシャー


(ラウンズ……いえ、それ以上……!)


モニカもまた妻のガイストにプレッシャーを放つ
互いの思いはひとつ、相手にとって不足なし




「「いざ!尋常に勝負ッッ!!」」





この日、高麗首都中心部にて繰り広げられた2騎のKMFの決闘は、都市部を含めた周囲数キロを更地に変えてしまうほど激しく、そして華麗な戦女神たちの舞であったと後の世には伝えられている

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最終更新:2013年05月15日 20:52