740 :ハニワ一号:2013/03/31(日) 16:00:48
日本大陸SS 征夷大将軍の憂鬱  その3

「ほう、これが日本大陸独自の生物か。」
「ええ、そうです。本来ならば滅びるはずだった古代の生物が日本大陸では生き残っているのです。」

興味津々に目を光らせて慶喜が見ているのは夢幻会が日本大陸の生物研究を目的に剥製にされた古代生物だった。
サーベルタイガーの生き残りである剣牙虎、マンモスの子孫である蝦夷像、古代の巨大ワニの生き残りである日本鰐など古代生物が生き残っている日本大陸の驚愕の生態系の一端を慶喜は堪能していた。

「これらの生物だけでなく、列島にいた生物、例えば日本狼も大型化している種が存在していることが確認されています。同様に現在確認されているだけで、大型化している生物がいくつか存在しています。
 これからも日本大陸の調査が進むことで新発見の種が続々出てくるでしょう。」
「江戸では、これらの生物の保護・研究のための施設として夢幻会の手によって動物園が開園されて剥製ではなく生きた姿が拝めるそうだな。しかも行動展示というやり方を可能な限り取り入れて江戸で最も
 有名な観光施設になっておるそうだな。」
「ええ、江戸だけでなく大阪などにも同様の施設があります。七郎麿様が一橋家の家督を継承して江戸に行く機会がありますから、数年後には見られますよ。」

徳川慶喜が、夢幻会に加盟したからといっても急激に何かが変わったわけではなかった。頭脳は大人であったが慶喜の体は幼少の身であり一橋家を相続すらしていなかった。
幼少の身の慶喜にやれることは、限られていたため、一橋家相続の日までにじっくりと学問や武芸だけでなく将来に役にたてるために夢幻会から夢幻会や日本大陸や未来の知識などの勉強に励んでいた。

741 :ハニワ一号:2013/03/31(日) 16:01:30
「・・・このように日本大陸は10倍になっていますが津軽海峡や関門海峡などの海峡は10倍にならず史実通りの大きさであります。また、夢幻会の学者が計算した結果、この地球は私たちが知る地球よりも
 日本大陸が大きくなった分だけ大きくなっている可能性が高いそうです。そのため海と陸の割合も海7割、陸3割を維持していると思われています・・・。」

(日本大陸の地理や生物、夢幻会の知識など学ぶことはたくさんあるな。前世の知識や頭脳が大人なおかげで効率的に早く学べることができる。これが夢幻会のいう所の転生チートというものか。同じ年頃の
 子供から見れば反則もいいところだな。)

もっとも慶喜は頭脳が大人であるためと前世で学んだ知識があるために効率よく学問と武芸を信じられない速度で上達し多芸ぶりを示したことで慶喜の英邁ぶりは史実以上に評判となって江戸にも伝わり将軍の
耳に届くようになっていった。

夢幻会の邂逅の日より変化があったとすれば新しく慶喜の将来の側近候補として元服したばかりの優秀な若い武士を二人紹介されて傍につくことになった。
二人とも転生者であるために夢幻会が裏で手を回していたのかもしれない。あるいは最初から決まっていたが慶喜が転生者と知って予定を早めたのかもしれない。

二人の転生者は、それぞれ第二次世界大戦に敗北した世界の日本(史実世界)、日米戦争に勝利し列強筆頭になった日本(憂鬱世界)という2つの平行世界の日本からきていた。
そのため慶喜は大正で亡くなったために知らない昭和や平成という時代について詳しく知ることができた。

もっとも側近として傍についた二人の転生者の影響で未来のサブカルチャーに興味を持ち特に同人誌に手を出すようになっていった。
前世で様々な趣味に手を出していた慶喜だったからこうなるのは必然だったかも知れなかった。

「助さん、格さん。早く同人誌を完成させないと水戸夢幻会の同人誌お披露目会に間に合いません。他藩の同好の士にも完成した完成した同人誌を送らないといけませんから修羅場ですよ。」
「「水戸の若様、わかっています。全力で完成させます」」

二人の転生者の側近をアシスタントに同人誌を完成させる慶喜の姿があった。
最終更新:2013年09月04日 21:16