217 :二二三:2013/05/25(土) 01:35:04
短いモニカさんバカばなし~
赤ペヤ◯グに挑戦
ナイトオブトゥエルブ・モニカ・クルシェフスキー
ブリタニアの戦女神
ナイトオブゼロ
嶋田の騎士
様々な2つ名を持った最強の12騎士の1人である彼女には【ラーメン大好きモニカさん】なる名前もあった
ある日、夕食を終え風呂に入って何時間かしたとき無性に小腹が空いてしまったモニカは夜のコンビニを訪れていた
「いらっしゃいませー」
このコンビニの常連である白いパジャマ姿のモニカを出迎えてくれた店員さんの声にペコリとお辞儀したあと、速攻で目的の品が陳列されている棚へと足を向けた彼女は、そこで初めて目にしたカップ焼きそばを見つけた
「ペヤ◯グ焼きそば大盛」
ペ◯ング焼きそば自体はよく食べる。その場合は基本的に超大盛りを買って帰るのだがこのペヤ◯グ焼きそばは少し違うところがあった
「赤いペ◯ング焼きそばは初めて見ますね」
そう、包装しているビニールが赤色なのだ。赤といえば昔から使用しているリボンの色が思い浮かぶ
入浴した後でありこの後は寝るだけの彼女はリボンではなく黒の髪ゴムで髪を纏めていたため今手元にリボンは無いが、あの赤いリボンはお気に入りで使用頻度が高い
最近は想い人であり下宿先の家主がプレゼントしてくれた白と青の二種のリボンもお気に入りなのだが、昔から使っているぶん赤には思い入れがあった
更に言うならこのペヤ◯グは限定品である。今このときを逃せば二度と口にすること適わぬ代物かもしれない
そのため何の疑いもなく手に取ったのだが、包装に書かれていたある文字を目にして僅かながら怯んでしまった
「激辛……」
辛いものが苦手な方や、高血圧の方は要注意と書かれていたのである
モニカは別に辛いものが苦手でも高血圧でもない。大体騎士である自分が高血圧になるような食生活をしている筈がないのだ
朝晩は想い人である嶋田が手ずから作ってくれたり、嶋田家の家政婦さんが作る栄養バランスのしっかりした食事を食べている。つまり高血圧でも不健康でもないため、この焼きそばを食す権利は持っているという自信はある
何よりもラーメンのプロたる自分に゛撤退゛の二文字はない
「ラーメンのプロである私に戦わずして敗北など有り得ません!」
まるでラウンズの戦場に敗北はないを流用した感じの、いったい何と戦うのかと突っ込みを受けそうなバカな台詞を大声で叫び決意する彼女は、店にいた数人の客の視線を集めたが、そんなことはどうでもよかった
「これをください!」
「198円になります」
財布から取り出したのは桜の絵が描いてある銀色の硬貨2枚
「お釣りは要りません!」
いつものことなので釣銭の2円はそのままレジ横にある募金箱に放り込んだ店員は悠々と去っていくモニカの背中に「ありがとうございましたー」と声をかけていた
翌日、腹痛を起こしたモニカは嶋田と親衛隊の隊長から一週間のラーメン禁止命令を言い渡されてしまうのであった
ただその赤ペヤ◯グが癖になってしまったのか、一週間後の謹慎開けの日にまた食べるという懲りない女であった
そして数回の挑戦を経て激辛焼きそばを克服してしまったのは言うまでもないこと
モニカ・クルシェフスキー
ラーメンのプロたる彼女に敗北の二文字は無いのだ
最終更新:2013年09月06日 21:20