925 :ぽち:2013/09/02(月) 13:51:23
earth様作『
嗚呼、我ら地球防衛軍』と某作品のクロスオーバーのネタSS
開発中
ドザア!
全身を煙に包まれながら地面に倒れこんだのはセシリア・オルコットが身にまとう「ブルー・ティアーズ」
その横にはやはり煙を吹きながらうつぶせになり、ときおりピクピクと痙攣していることだけが生命の証と化している凰・鈴音の甲龍だった
少し時間をさかのぼる
「申し訳ないがセシリア・オルコット、凰・鈴音、少々協力してはもらえないだろうか」
IS乗りとしても人間としても戦士としても敬意を払うに値し、かつ少なからず好意を抱いている相手からの誘いに、しかし即座に了承を出すわけにはいかないほど
彼女らには少なからぬしがらみが絡み付いているのだった
「警戒する気持ちはわかるが、君たちの『上の方』にももう話は通してあるから」
「「??????」」
「とりあえずこっちにきてくれ 話するから」
で、教室に集まったのは一夏に五人娘 あと千冬と山田先生の年増コンビ
「む」
「どうかしたんですか、先輩」
「なんか今ちょっと不愉快な気分になってな」
「それはともかく、何に『協力』すればいいのよ」
「話を始めると長くなる 始まりはシャルロットの実家から俺に協力の依頼が来たことなんだ
異世界とはいえ歴戦の軍人の視点からISの武装に関してのアイデアを出してほしい、とね」
「それってかなりヤバくない?」
「かなりヤバい。迂闊に実行したら協定とか色々あってデュノア関係の人間三ケタ近くシャレならん罪状で監獄送りにされかねん
しかしシャルロットの親父さんは前もっての根回しなんかでこの問題をクリアしたんだ
実は、IS関係者で『実践経験豊富』な人物はいないんだ。
あまりにもスペックが圧倒的で敵対した存在はみな戦闘前に降伏してしまっているし、
それ以外でもやはり命に危険のない訓練という名のお遊びでしかない。
ISという超兵器が出現した後は戦争は基本無理やり抑えられてるので
『殺し合い』の経験が豊富でISにそれなりの関わりがあるのは俺だけ、という状況。
そんな訳で『実戦経験者の視点で』ISの装備のアイデアを出すことに
ウチの上層部がOKだしてIS管理委員会も
アメリカ、中国、フランス、イギリス、ドイツ各国政府もGOサインを出した。
それらの国々にはこれらの実験データを提出することになっている」
「あの・・・・・・日本は?」
「アメリカの下っ端だから」
おずおずと口を挟んできた箒をバッサリと切り捨てる
926 :ぽち:2013/09/02(月) 13:52:20
「まあそんなワケで、俺の考えた対IS用の武装その他計79のアイデアをデュノア社に提出した
結果まあ色々な理由で多くが却下され実験段階とはいえ開発されたのが14」
「その『色々な理由』の部分が詳しく知りたいですわ」
「あー、現時点での技術では無理、とか威力がありすぎる、とか殺傷力が強すぎる、とかそのあたり あと予算」
「それで、この場でISを装備してるのがわたくしと鈴さんで新装備っぽいのを装備してるのがラウラさんというのはどういうことですの?」
「ぶっちゃけるとテストパイロット(のようなもの)はかなりの優秀さが必要だし今回のこんなテストとなると政治的な後ろ盾、というか支えがない人間には危険すぎるんだ
そんなワケでセシリアと鈴、ラウラに頼むんだ
シャルロットはデータ取り」
「うかつに普通の生徒を使うと後日『行方不明』になりうつろな目で帰ってくるとかなりかねんからな」
「織斑先生フォローありがとうございます さて・・・・・・はじめる前に
篠ノ之箒!」
「は、はいっ」
「ISが他の、通常兵器に比べ勝っている部分をあげてみろ」
「はいっ いつでもどこでも呼び出せる展開性の高さと思考操縦および重力操作による高い機動性
そして飛行能力を持ちながら重戦車を凌駕する火力と防御力です!」
「うむ、満点だ」
にぱぁ、と喜びの波動を放出する箒
「その中でも最大の特徴にして最大の弱点、もっとも付け込む隙と俺が判断したのが機動性とシールドによる防御力だ
機動力を抑えて攻撃を当てることでシールドを削りエネルギーを消費されるのがISを撃破する最善の手段と判断した
そして一番注目したのがラファール・リヴァイヴ・カスタムIIの『灰色の鱗殻』だ」
で、冒頭に繋がる
「無事か、鈴音、セシリア」
「大丈夫じゃないよぉ」「へろへろですわ なんでラウラさんばっかり」
「やはり一番の腕利きはラウラだからな 武器を使い慣れてる、というのもある
で、どうだ食らってみた感想は」
927 :ぽち:2013/09/02(月) 13:53:27
「どいつもコイツも凶悪すぎィ 『対IS用スタングレネード』って何よ!
閃光といい衝撃波といいもう普通に爆弾じゃない」
「光も外音も重要な要素だからな うかつに遮断するわけにもいかないので有効なんだ」
「確かに強烈でしたわ。あとその後の『ソニックバスター』ってなんですの! ただの指向性スピーカーじゃないですか! 強烈でしたが」
「落語でも流せばよかったか?」
「ステカセー!」
「あの『ボム・ボーラ』も効果があったと判断」
「手榴弾を二つ鎖でつなげただけなのだが随分エネルギー減らしたな」
「トリモチランチャーが怖いですわ」
「アレは当たればへばりつき続けて重くなり機動力を落とすわシールド削りまくるわ・・・・・・・・・」
「『リバーズボマー』はまた強烈だったよね 近接戦闘時に胸部装甲に仕込んだ散弾が炸裂するってアレ
一撃でものすごく削れてたよ」
928 :ぽち:2013/09/02(月) 13:54:21
「でも最後の三つはあまり使えないと判断せざるを得ませんわ」
「なんで?アレが一番の自信作だったのに」
「まずは『ブレイクナックル』。拳に指向性爆薬を装備したシロモノね。威力もあるし狙いたい所も狙えるけど、間合いが狭すぎるわ」
「IS同士の戦闘で剣戟もあまりないのに殴り合いとかかなりありえませんわ」
「次の炸裂ボルトだが」
ノイエ・ジールのインコム手みたいな感じ。相手を掴んだらクローの中心部に仕込まれた指向性爆薬が破裂する、というコンセプト
「うまくやれば相手を固定できて連発できるのは強みだが、その間自分も相手から見て固定されるのはきわめて危険」
「そして最後ですわ」
「アレはいくらなんでもないよね」「ないな」「ないですわ」「ボクもちょっと」「無いと思いますぅ」「わ、わたしはちょっとありだとおもったぞ」
「なんで?なんで一番自信のあった『ドリルランス』が不評なんだ?」
「威力やシールド削りに関しては天下一品といってもいいと思うよ?でもずっと回転し続けるから地味にエネルギーの消耗多いんだ、地味に」
「回転により発生するトルクで動きが遮られますし、突き刺した時ドリルの回転以上のパワーで踏ん張らないとこちらが振り回されてしまいます」
「大音量を発生し続けるのは兵器としてどうかと思うぞ嫁よ」
「アレが一番のキモだったのに・・・・・・
ドリルは男の浪漫なんだぁ!」
「まあその辺はともかく、かなり有効な武器はいくつもありましたわね」
「どのくらい採用されるのだ?採用されたら一夏にボーナスみたいなものでるのか?」
「いや、多分全部ボツだろうな」
「何故だ?これほど有効なものを、他でもない嫁が作り上げたのだぞ?」
「作った、はともかく有効だからだめなんですよ」
「山田先生?」
「山田先生の言うとおりだ これらはISに対しきわめて有効だ」
「千冬さん・・・・・・・・・」
「そしてこれらの装備はISに乗っていなくても使用できる。一夏もそういう視点でこれらを考えたのだろう。
『ISにIS無しで勝利できる武器』 それがこれらの武器のテーマだろう 『ブレイクナックル』と『ドリルランス』は置いといて」
「アレは趣味だ」
「ISが絶対的な優位性を保てなくなるというのは現在の女尊男碑を否定することになる。
ならば世界すべてを敵にまわすこととなるだろう。
お前は向こうに帰ればいいのだろうが、デュノアやオルコットはそうもいかん。
世界を否定しかねん以上世界から否定される。これはどうにもならんのだ」
「束さんの気分が変わるだけでひっくり返る、この世界の・・・・・・ね」
929 :ぽち:2013/09/02(月) 13:55:49
はいここまでです
台詞ばっかりで状況掴みにくいかもしれませんが請うご容赦!
最終更新:2013年09月07日 21:19