817 :二二三:2013/05/31(金) 16:07:25
未来の話だからクルシェフスキー領の人口増えてるけど特に意味はない
捏造入りまくりの休日設定モニカさんルート未来
息子は名前がないよ~
全部一人称




息子は愚痴る




うちの母親モニカ・クルシェフスキーは一家の大黒柱であったりする

ブリタニアのクルシェフスキーと言えば世界中の名士たちの間でその名を知られている有名な家系だが、そのブリタニアのクルシェフスキー家当主というのが僕の母親だったりするんだ
昔はブリタニア最強の騎士である皇帝陛下直属のナイトオブラウンズ12番だったらしくて、引退した今でもラウンズを超えるラウンズ、ナイトオブゼロの称号を持ってるアホみたいに強い騎士
そしてブリタニア西海岸に領民だけで二千万。域内人口に至っては三千万を超える国みたいな広い領地を抱えた大貴族でもある。爵位は侯爵。つまり僕は侯爵家のお坊ちゃんな訳
簡単に言っちゃえば社員数二千万を抱える巨大総合企業の社長令息
更にはうちの父親も普通じゃない
うちの父親は嶋田繁太郎って言うんだけど、なんと日本の総理大臣だったりするんだ!……元、だけどね
父さんが総理大臣だったのは僕が生まれるよりずっと前のことだから正直「すごい人だったんだ」以外はわからない
就いていた役職や経歴を考えたら当たり前ではあるんだけど、毎月父さんの口座に振り込まれる年金と恩給の額は凄まじい物がある
サラリーマンの月平均給与の十倍はあるんじゃなかろうか?
そんな父さんの収入を遥かに上回るのが母さんだ。それが母さんが一家の大黒柱と言ってる理由でもある
それに母さんの場合はクルシェフスキーの現当主、つまり現役で仕事してる訳だから引退した父さんが大黒柱というのも変でしょ

「強くて美人で侯爵様、そんなすごい人がお母さんだなんて羨ましいな~」

学校の友達はよくそんな事を言ってくる

確かに母さんは強い。ラウンズの戦場に敗北は無いの言葉通り、現役時代の戦績に殆ど黒星が無い
もちろん母さんも人間離れした怪人物とはいえスパコンじゃないんだから負けたこともあるだろうけど、勝った話の方が圧倒的に多いのは事実だ
特別訓練した後の母さんには、当時ラウンズ最強だったビスマルクおじさんを含め向かうところ敵無しだったみたい
それで特別枠の地位にナイトオブゼロが創設されたとか云われてるけど真相はどうなんだろ?
とにかく、母さんに対抗できるのはナナリーさんの旦那さんで枢木兄妹の親父さんのスザクさんや、ブリタニアの名家シュタットフェルト家の戦姫とか呼ばれてる当代当主カレン・シュタットフェルト卿くらいだ

前に動画で見たけどスザクさんもシュタットフェルト卿も母さんと同じく人間の皮を被った妖怪の類としか思えないムチャクチャな動きをしていたから
「ああ、確かにこの二人と母さんは類友のバケモンだ」なんて思ったことがある

次に美人てところだけど、まあ息子として贔屓目に見てる訳じゃないけど確かに美人だとは思う
見た目は二十代前半だし女子大生と間違われて合コンに誘われた事があるくらい若い
人形みたいに整った顔立ちに綺麗な碧い目。枝毛の無い艶々の長い金髪。中年のオバサンとは思えないほど理想的なスタイル。年齢不詳かサバ読みしてミスコンか何かに出れば上位入賞しそうなくらいだ

でも所詮は見た目だけのオバンには違いないから萌える要素はどこにも無い。だって僕、オバコンじゃないし
髪に赤や青のリボンをいつも巻き付けてるけど、いい年こいたオバンの癖に恥ずかしくないのだろうか?

818 :二二三:2013/05/31(金) 16:08:25

侯爵様ってのも僕には恩恵が無いからどうでもいい。せいぜい生活に困ったりすることが無いくらいかな?
どうしてかというと、母さんは雀の涙ほどのお小遣いしかくれないから。中学生にもなって1日百円の小遣いしかもらえないっておかしいでしょ?
ブリタニアの貴族らしく寄付金は凄い額になってるんだけど、ちょっとは僕にも寄付してください……

僕は日本に住んでるけど母さんの仕事の都合や実家というのもあってちょくちょくクルシェフスキー領にも行ってる
ポートランドやシアトルみたいな超高層ビルが建ち並ぶ大都市圏もあれば、のどかな田園風景が見られる地域もある。どこに行っても様付けで呼ばれるのがちょっと恥ずかしい
で、顔を覚えてもらえた領民の人と話をしててつい小遣いの少なさを愚痴った事があったんだ。そうしたら、その人は平民さんだったけど、自分の息子にあげる小遣いより少ないって驚いてた

「モニカ様ももう少しくらい坊ちゃまのお小遣いを上げて差し上げたら宜しいのに……」

僕を哀れんでくれたその人は「モニカ様には内緒ですよ」と言ってブリタニア£、日本円で千円くらいのお小遣いをくれた
思わぬ臨時収入にラッキーって思ったけど、領民に恵んでもらう領主の息子っていったい……

後で知ったけどクルシェフスキーの倹約っぷりはブリタニアでも群を抜いているらしい
元々ブリタニアには貴族は贅沢が出来る地位にあるぶん、平民に還元しなければならないみたいな不文律があるけど、母さんの傘下にある中堅や下位の貴族たちも右に倣えをしていて
クルシェフスキー周辺部は貴族の子弟より平民の子供の方が小遣い多かったりする例が結構あるみたいだ

見かねた領民から「お子様のお小遣いをお上げになってください」なんて陳情書が届いたと聴いた時は思わず「これ、なんのコント?」なんて口に出してしまった
で、平民の声を大切にするのがブリタニアの貴族だ。これは思ってもみないチャンスではなかろうか?
そう考えて小遣いの値上げ交渉に赴いたら

「ビタ一文上げませんよ?」

とか、けんもほろろに断られてしまった
これには流石に温厚な僕もブチッときたわけで



〔貴族は平民の言葉を大切にするもんとちゃうんかいコラァァァァァーーーー!!人が大人しゅうしとったら付け上がりやがってクソババア!おんどれええ加減にしとかないてまうどーーーッッ!〕

819 :二二三:2013/05/31(金) 16:10:25

などとは決して言えず、すごすごと引き下がってしまった……
だって、もしそんなこと口にしたら姉さんたちにしてる゛修練゛とか゛帝王学゛とかいう名の拷問を受ける羽目になっちゃう
サクラ姉さんと二番目の姉さんがそれぞれ嶋田家とクルシェフスキー家の跡取りとして育てられてるお陰で、難を逃れてパンピー生活を謳歌してるのに、
わざわざ自分から鬼婆を怒らせてしごかれたいなんてMな性癖は持ってない

これはあれか?僕が嶋田の後継者でも、クルシェフスキーの後継者でもないから区別されてるのか?
と思ってサクラ姉さんの小遣い聞いてみたら、僕よりは多かったけどやっぱり少なかった

ちゅうことは母さんがドケチなだけだ
侯爵なんて大貴族の癖に何でこんなにケチなんだと父さんに聞いたら

「お前も知っての通り俺は贅沢しないだろう?でだな、結婚する前に同棲してたんだが、貴族の窮屈な生活をしてたモニカは俺みたいな、簡単に言えば庶民的で自由な生活に憧れを持っていたんだよ
それで俺と同棲してから始まった憧れの庶民生活を通して感覚が身に付いてしまったというわけだ」

つまり母さんがケチになった原因はアンタか。責任取って僕に小遣いください

「すまん、小遣いはモニカに一任する約束だから出せないんだ」

じゃあ鬼婆に内緒で

「いや、決まり事だからダメだ」

ちくしょう
父さんまでババアの味方するのか!


と、いった具合に、羨ましがられる環境ではないのである

何せ僕の臨時収入といったらクルシェフスキー領民からのお小遣いや、たま~にリーライナおばさんに「リーライナお姉さん!」なんておべっか使ったときに貰える小遣いだけ
お年玉はお年玉でジャンお爺ちゃん・ソフィアお婆ちゃん・領民のおじさんおばさん・山本のおじさんやリーライナおばさん・母さんの親衛隊の人たち、
果ては父さんや母さんの立場上付き合いのあるオデュッセウス皇帝陛下からも貰えるけど、全部母さんに預けられて、僕には三万円くらいしか回ってこない

「中学生のお年玉としてはそれくらいが妥当です」

鬼婆はそう言って残り全部僕の預金口座に放り込んで、通帳まで取り上げるんだ


そんな僕はいま二時間正座させられてお説教を受けた挙げ句に、お小遣いを1日五十円に下げられてしまった
理由はテストの点数が楽しいことになってしまったから……


「なにか仰りたい事があれば伺いますが?」


恨みがましく見ていた僕に鬼婆が言ってくる



〔テメーゴラァァアババア!?中学生舐めんじゃねェ!!〕



「………な、なにもないよ」

「成績が良くなればお小遣いも元に戻します。しっかり勉強するように……いいですね?」

「……はい」


思っても口にしない僕はきっと賢いヤツだと思います

……いつか下克上を突き付けたる!

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最終更新:2013年09月08日 13:50