919 :トゥ!ヘァ!:2013/07/03(水) 02:43:35
       アーニャの日々


ある所に一人の娘がおりました。その子の名前はアーニャ。アシュフォード学園に通う極普通のナイトオブシックスです。

そんな普通な少女のアーニャには秘密がありました。
それは同じ学園に通うナナリー様をお守りするために親馬鹿な皇帝陛下(笑)から使わされた騎士殿だったのです!
アーニャは同じくナナリー様を守る為に派遣されてきたアリスやダルクと共に日夜ナナリー様の平穏を守っているのです!!

○月×日

学園の昼休み。一人の少女が廊下を歩いていました。彼女の名はアーニャ。
仮の主であるナナリー様からルルーシュ様へと忘れ物のお届を頼まれています。
彼女はその命を完遂しようと昼休みの今ルルーシュ様が居るであろう教室に向かっています。
「うん。ナナリーのお願い…頑張る!」やる気は十分のようですね~
階段を上り、廊下を行くこと数分。えっ?数分で着くものなのかって?
それはご安心を。彼女はこれでもナイトオブラウンズの一人。
見た目よりずっと体力はあります。

そうこうしている内にアーニャ様はルルーシュ様が居らっしゃる教室の前まで来ました。
中からは楽しそうな声が聞こえます。

「ふふふ。見よ!クッキーを!味・食感・後味・どれをとっても完璧ではないか!!
これをナナリーに上げればきっと「お兄様。美味しいですわ。」なんて喜んでくれるに
違いない!いや、喜んでくれるように作り上げたのだ!!」

「相変わらず妹さんのことになると煩くなるよなー。ルルーシュは。」

「仕方ないよリヴァル。昔からああなんだ。ルルーシュはもうお手上げなんだよ(汗)

「そうか、お手上げなのか……」

920 :トゥ!ヘァ!:2013/07/03(水) 02:44:09
「これそこ!何を話している。ハッ!まさかこのクッキーを奪おうと言う算段か!
そうはさせんぞ!この調理実習で作り上げたクッキーは俺が妹の為に作ったものだ。
何人たりとも渡しはせんぞ!!」

「「ハァ~~……」」

どうやら前の時間は調理実習だったようです。そしてルルーシュ様が毎度の事ながら、
シスコン振りを発揮し周りを呆れさせているようです。まぁ、いつものことですね。
ん?…
「ルルーシュの作ったクッキー……おいしそう(じゅるり)」
おやまぁ。どうやらアーニャ様の食い意地癖が出てきてしまったようです。
幼いころからルルーシュ様やナナリー様と親交があり、その時にルルーシュ様の
料理の味を覚えてしまっているので仕方ない事とも言えますが…

「ハッ!(フルフル)忘れ物。届けなきゃ。」どうやら思い出したようですね。
そして教室の扉を開けるアーニャ様。それに気が付くルルーシュ様。

「ルルーシュ。ナナリーから届け物。忘れ物だって。」
そう言って忘れ物を渡すアーニャ様。

「おお!そういえば忘れていたな。ありがとう。アーニャ。」
そう言って笑顔でお礼を言うルルーシュ様。その笑顔は正しく女性を虜にする魔性の微笑み!……先程の残念な会話さえなければですが……
それは兎も角ナナリー様からの命を完遂したアーニャ様が帰ろうとしたその瞬間、

「あっ、そうだ。アーニャこのクッキー食べてみてくれないか?」

「えっ!良いのかよ、ルルーシュ!それ妹さんの為に作ったやつなんじゃ」

「良いんだよリヴァル。アーニャも妹みたいなものだし。それに昔から俺の料理の
味見役をしてくてているし。なぁ、アーニャ?」

「そう。昔からの味見役。だから早くクッキー(キラキラ)」
どうやらルルーシュ様のクッキーが食べられるようです。
よかったですね、アーニャ様!

921 :トゥ!ヘァ!:2013/07/03(水) 02:44:47
少女試食中………
「うん。相変わらずルルーシュの作るお菓子は美味しい。」

「それは良かった。ほれ、次だ。」

「あむ。(もしゃもしゃ)」
なんとルルーシュ様小鳥に餌をあげるようにアーニャ様にクッキーをあげています!
ルルーシュ様の行為はもし他の女性人に見つかったらどんな目にあうか想像に足ります。
そしてアーニャ様はクッキーを頬張りながら幸せそうです。ああ、可愛い…

「お変わりは?」一袋分食べ終わってしまったアーニャ様がお変わりを要求しております。

「食べ過ぎだ(汗)」そう言いながらもどこかアーニャ様の頭に手をのせ撫でます。

「うんん…(細め)」そして目を細めながらも幸せそうに撫でられるアーニャ様!
これが世間で噂に“ナデポ”とでもいうのでしょうか!?

「え…なにこれ?何故にアールストレイム卿のことを撫でているのルルーシュは…」

「これは昔からなんだよ。彼女は小さいころに行儀見習いとしてルルーシュ達の所で
メイドをやっていたからね。その縁で今でもああして親しくしているみたいなんだよ。
言うところの幼馴染だね。」

「そうなのですかスザク君……そうなのか…そんな昔からルルの奴はモテていたのか…」
なんかルルーシュ様のご学友が今にも血涙を流しそうな顔で睨んでいますがそれに気が付かないお二人。完全に固有結界を創り上げていますね(汗

「そうだ。残りのクッキーをナナリー達に届けてくれないか?アリスやダルクの分も作っておいたからな。」

「…わかった。届けておく…」

「途中でつまみ食いするなよ?お前は昔から食い意地が張っているかなら(苦笑)」

「そ、そんなことしない。」しかし目が泳いでいるアーニャ様。大丈夫でしょうか?

その後ルルーシュ様達の教室を後にしたアーニャ様。

そしてどうやら無事にお菓子をナナリー様たちに届けられた模様です。
しかしその中身が渡された時よりも少し減っていたのはご愛嬌と言うものです♪

これにて今回のお話は終わりでございます。めでたし、めでたし…

えっ?この語り手の人は誰だって?これは申し遅れました。
ルルーシュ様及びナナリー様のお世話兼アーニャ様・アリス様・ダルク様の
メイドとしての指南役を申し付かっております。
「篠崎咲世子」とお申します。どうぞお見知りおきを♪

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最終更新:2013年09月09日 10:54