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203. ヒナヒナ 2011/12/06(火) 20:02:23
ではでは、初投稿ですが、前スレのルパンネタを読んで我慢しきれなくなってしまったので、投稿させていただきます。この話は主にネタの書き込み3の
>>748
が原因w


アルセーヌ・ルパン


時は明治38年(1905年)、史実では日露戦争が終結した年であるが、この世界では戦線こそ拡大したが、史実よりもマシな結果となりそうだった。
戦時中とあり海外に出ることを押さえられていた日本人だが、一部の人間だけは欧州を初めとした外国に見聞を広める旅に出ていた。
もちろん当時外国に出ることが出来たのは、余程の財産を持った者か、政府機関に属しており勉学のために国費を投入するに適すると判断された者だった。明治初期から日本人留学生は居たのだが、その時代の留学生は政府の中枢に近い人間であった。対して、この時期に欧州に派遣されていたのは若く、将来有望そうな人材に国際感覚を持たせて育てるためであり、少々意図が違っていた。
もちろん、現在ではこうした者に少なく無い数の逆行者が居たことが分かっている。


フランスの花の都パリでも日本人の姿が少しだけ見られるようになっていた。興味を持った者が聞いてみると、彼らは外国訛りの強いフランス語でこう言うのが常だった。
「我々は日本人で、欧州の技術や政治制度を吸収し、見聞を広めるべく、留学をしに来たのだ。」と。
聞いた者は思った。東洋の島国からわが国にわざわざ勉強にくるとはご苦労なことだ。黄色人種にしては勤勉ではないか、と。そして、欧州のなかで特に我国に学びに来るとは感心だと、少しばかりの優越感を持つものも居た。


しかし、目端の利く者がよく観察すると決してそれだけではないと気が付く。具体的には政治や技術にはあまり関係の無い場所に現れるのだ。しかも別々の人間が何度も。
スパイだろうかと疑い、調査をする政府関係者もいたが、大概は無名の芸術家や喰いっぱぐれた様な自称作家のような人間などと、愚にも付かないような話をして帰るだけだった。
東洋人は変わった趣味を持っている。芸術を学びたいなら博物館に立ち寄った方がよっぽど有益なのに、と思われるようになっていった。
205. ヒナヒナ 2011/12/06(火) 20:02:56
そんなある日のパリの一角にある住居。
ここにはモーリス・ルブランという四十歳過ぎにもなって、特にこれといったヒット作も無い一人の作家が住んでいる。四十男は2階の窓辺にあるチェアーセットに座って下の路地の様子を眺めながら、書き物をしていた。今日は下男が休みを取っているので紅茶も自分で用意しなければならない。
長閑な昼下がりに彼はおかしな男に目をつけた。見下ろした先にはキチンとした格好をした東洋人が、恐らく住所が書いてあるメモを見ながら、窓の下を行ったり来たりしている。東洋人は若く見えると聞いたことがあるので詳細な年は分からないが、それでも40代ということはありえないだろう
彼は2階からそのおかしな男を観察していたが、しばらくして東洋人は意を決したようにルブランの家のベルを鳴らしたので、玄関にこのおかしな客人を迎えにいった。
今日は下男が休みなので、自分でやらなければならない。

「こんにちは、ムシュー。私は日本から参りましたタロウ・サイトウと申します。モーリス・ルブランさんはご在宅でしょうか?」
「こんにちはムシュー・サイトウ。私がルブランですが、なんの御用ですかな?」

斉藤は訛のあるフランス語でそう話した。日本人らしいが、ルブランの友人に東洋人はいなかった。あと身なりはきちんとしているが少々興奮しているようだ。

「突然自宅にお邪魔してしまいまして、すみません。実は私はルブランさんのファンでして……。」
「ファン?  確かに私は作家ではありますが、あまり世間では評価されない部類であると思っているのですが。」


ルブランの作品は文壇では一定の評価を得ていたが、商業的にはまったくの無名に近かった。最近は新しい分野の短編を書いているが、わざわざルブランを訪ねてくるような熱心なファン、それも東洋人が居るとは考えにくい。……それでも慣れない外国でわざわざ尋ねて来てくれたファンを素気無く追い返すのも気が引けたため、中に入れて少し話しをすることにした。
簡単に話を聞くと斉藤はまだ20代で大日本帝国の官僚候補らしく、フランスには留学に来たといっていた。しかし「自分の作品の何処が気に入ったのか」と尋ねるが、あまり要領を得なかった。


「ルブランさんはシリーズものは書かれないのですか?  現在新しい作品を執筆中と聞いたのですが。」
「シリーズにするかどうかはまだ。よく知っていますね。」
「なんでも巷で有名な怪盗を主人公にした冒険物であるとか。どんな話しになるのですか?」
「ええ、一応冒険物を書いてはいる最中ですが、しかし、何処でそれをお知りになったのですか?  私は誰にも話していないと思うのですが。」
「え……いえ、その、酒の席でのことであまり良く覚えていないのですが、誰かから面白い作品を書かれていると聞きまして。」
「ほほう、それは情報通のご友人をもっていらっしゃるようだ。」


斉藤青年は突然しどろもどろになると、無理やり話題を変更した。話題が二転三転したあと、日本文化についての話題に落ち着いた。ルブラン宅では売れない仏人作家と若い東洋人が日本文化や政治について語り合うというよく分からない状況になっていた。
206. ヒナヒナ 2011/12/06(火) 20:03:53
「ええ、そうなのです。日本では女性の若いみずみずしい感性に重きを置いていまして、彼女らは絶対の正義なのです。」
「それについては異論がありますが……まあ、日本とは興味深い国ですな。私もかの国の王が国を開いてから民衆を大事にしている事は聞いていましたが、文化面も見るべきかもしれませんな。」
「ええ、是非に。」
「……おっともうこんな時間ですな。確かサイトウさんは夕方には予定があるのではないのですかな。」
「え、ああ本当ですね。理想の女性を語りすぎて随分居座ってしまいました。これで私はお暇します。ルブランさん、本日はありがとうございました。新作期待しています。」
「ええ、私も色々‘興味深い’話を聞けて面白かったです。それではサイトウさんもお元気で。」


斉藤青年は家の主に別れの挨拶を交わした後、浮かれているのか玄関を出て直ぐに人とぶつかりそうになりながら帰っていった。


実はこの斉藤太郎は逆行者と呼ばれる人種であった。彼自身は特に歴史に残るような人物ではなかったが、明治期の国を盛り立てようとする勢いに乗って官僚になった。もちろん史実を知っているというメリットを活かして活動していたので、若いながらも有能な人材として政府から短期の海外留学を許されていた。
彼はもちろん忠実に仕事を行い勉学に励んでいたが、空き時間にこの時代の著名人やその卵にあって話すのを趣味としていた。
今回、斉藤が尋ねたのはモーリス・ルブラン、怪盗ルパン(初代)を生み出した作者だった。斉藤はルパンシリーズのファンではあったが、フランスに来てからゴシップ誌を読んでみると、どうやらルパンらしき怪盗が実在しているらしいので、佐藤はルパンの話が聞けるかもと思い、思い切って作者であるルブランを尋ねてみたのだった。
しかし、ルブランは温厚な紳士では会ったが、彼が思うような事は聞けなかった。何故ならルブランはまだ、ルパンシリーズを発表していなかったため突っ込んだ話が出来ず、不完全燃焼に終わってしまったのだ。
207. ヒナヒナ 2011/12/06(火) 20:04:42
玄関がカチャリと静かな音を立てて開いた。


「誰か居るのかい?」


佐藤青年が帰ってすぐに、ルブラン宅の玄関が開く。少し怯えた様な声を掛けてから入ってきたのは温厚そうな顔立ちをした冴えない中年の男性。この家の主モーリス・ルブランだった。彼は下男にも暇を出して一日作家仲間と遊んでいたのだった。
モーリスは玄関で不審そうな顔をするが、居間に上がるとすぐに中に居た自分とそっくりな雰囲気の人物を見つけて彼に笑いかける。


「おや?  なんだ君がいたのか。誰もいないはずの私の家から見知らぬ東洋人が出てきたから泥棒かと思ったよ。」
「やあルブラン。久しぶりに友人に会いに来たら、家の前をウロウロしている不信な人間に気が付いてね。」
「わざわざ私の変装をして出迎えたのかい?」


呆れたという風に肩をすくめるルブラン。
日本人だけど君のファンと言っていたよ。と悪びれずに言ってみせるのは、自信に満ち溢れた快活そうな男だ。つい先ほどまで斉藤青年と話していた温厚そうなちょっと冴えない四十男と同一人物には思えない。彼こそ稀代の大怪盗アルセーヌ・ルパンその人だった。
ルブランは上着をハンガーに掛けると、棚から酒とグラスを取り出し、すでにルパンの話しを肴にする体勢だ。ルパンも付け髭を毟り取り、こっそり縮めていた背筋を伸ばしてポケットから取り出した片眼鏡を掛ける。流石に髪の染料はそのままだが、すでにルブランに化けていた面影はない。


「ルパン、君はまた盗みに入るつもりかい?」
「いや、我輩の主義は知っているだろう。弱い者苛めは嫌いでね。東洋人だからといってそれを変える気は無いね。」
「しかし、あの国の人間は東洋でも異端児と呼ばれているのだろう。随分とわが国の財界人には嫌われているそうじゃないか。」
「だがね、ルブラン彼らは東洋の島国、日本から来た人間だ。数十年前に国を開いたばかりの右も左も分からない状態から短期間で国を起てた勤勉な民族だ。それに必死になって技術を学びに来るなんていじらしいではないか。」
「それで、その勤勉な友人と何を話していたのだい。」
「それが傑作なのだ。我輩の事を聞きたがっていたよ。」
「私の所に君のことを聞きに?  だって私はまだ君の話を出版していないよ。出したいと思って執筆はしているがね。」
208. ヒナヒナ 2011/12/06(火) 20:05:13
ルパンはルブランに、彼が帰ってくるまでの話を聞かせる。
もちろん、ルパンなりの考察を交えながらのウィットに富んだ話口でルブランを楽しませる。
そういった細かいことに気の回るあたりが、世の女性を引き付けるのだろう。
大体の話を聞いたルブランは、こう言った。


「ほらみろ、君が好きそうな話じゃないか。その東洋の官僚候補君のところに機密を盗みに入りたくてウズウズしていそうじゃないかい?」
「ふん、我輩を見くびってもらっては困る。かの国の王侯貴族が富を独占して贅沢三昧していたり、あの斉藤という男が自国民の血税で豪遊しているというのなら、なんの躊躇いもなくその国の機密などを掠め盗ってやるが、彼らは富を民衆に還元しているらしい。まだ政府が若い分腐敗とは無縁なのだろう。羨ましいものだ。」
「では稀代の大怪盗アルセーヌ・ルパンとしてはどうするのだい。」
「どうもしないさ。わが祖国の宿敵ドイツであったのならともかくね。」
「これはこれは、多忙なルパン先生にしては太っ腹じゃないか。」
「まあ、そうはいっても彼は苦学生ではなく官僚で、ここには遊びに来ていた様だしね。これが駄賃というわけさ。」


ルパンは懐から封筒に入った書類を取り出す。
それにはルブランには読めないが日本語が書かれていた。


「私には中国語に見えるが、その日本人から盗んだのかい?  相変わらず手が早い。」
「我輩も日本語が達者というわけでは無いので、すぐには読めないがどうやら政府から彼に送られた書類らしい。まあ、彼はガードが甘かったからスパイではないようだが、一晩の暇つぶし位にはなるだろうさ。」
「個人的な手紙だったら彼が困るのではないかい?」
「ちゃんと彼が見ていないときに確認したよ。恋文のようだったらこっそり返す事など、このルパンにかかったら朝飯前だ。ここをご覧、ここに書いてあるのは大日本帝国政府という意味の文字だ。個人的な手紙なら冒頭からこんなことは書かないさ。国からの書類ってわけだ。まあ、裏側をメモに使っているぐらいだからそこまで重要な書類でも無いだろう。」


ルパンはその後もルブランと暫く話をしてから、パリの街が暗闇に沈んだ頃、再び変装をして玄関から出て行った。ルパンは後日その手紙を翻訳してみるが、それがあまり意味の無い文章で失敗であったとルブランに話した。ルブランもこの日の事を書きつけたが備忘録以上のものではなかった。ルパンがルブランの客人を化かして書類をスリ取っただけなので、特に盛り上がる話ではないし、発表しなかったのだ。


しかし、時は経ち昭和21年(1946年)。長かった第二次世界大戦も終わった後のこと。
モーリス・ルブランの死後、その書きかけの遺作が遺族の手によって発見された。
それはルブランの遺族が、第二次大戦後にドイツの支配を嫌ってスイスに逃れた後に発表された。
もちろん、完成稿ではなかったので、大幅な加筆や脚色を加えて出版したのだが、ルブランの書いたルパンの最後の作品とあって、大戦直後にしては驚異的な売上げを見せた。
その中にこんな文章が出てくる。



________________________________________________________________________________


「ルブラン。先日の怪しい日本人から頂いた書類を訳したのだがね。面白いことが分かったよ。」
「もちろん見せてくれるのだろうね。」


“会員渡航者への注意事項
第一項、今後の人材についてその功績を無為に高める、また貶めるような行動は禁ずる。第二項、異邦人に怪しまれる様な行動は慎むこと。
第三項、萌芽について、仏国その他異邦にこれを厳に伝えなくてはならない。
第四項、日本‘紳士’として規範になるべき行動を期待する。”


「なんだいルパン、この意味がよく分からない文章は。特にこの“萌芽”というのが分からない。文脈にも合って無いし誤訳ではないのか。」
「ルブラン、我輩はこれが暗号文で書かれた指令書ではないかと考えている。」
「まさか!この意味不明な文章から何かを読み取れるって?」
「“萌芽”とは恐らくあの大津波を指すのだよ。萌芽とは‘芽が出る’という意味以外に‘新しい事が始まる’という意味もある。恐らく何か大きな事件が起こるのでそれを警告せよ。と言う文面ではないかと考えている。」
「大きな事件?  なんだいそれは?」
「分からないが、わざわざ戦時中という国難の時期に人を派遣するほどのことということだろう。」
「それならそうと言えば良かっただろうに。」
「何故かは分からないが、第二項にも怪しまれないようにと書いてある。問題はこれが何時のことであるか分からないことだ。」



____「ルパンと日本政府の陰謀」より抜粋____________________________________________
209. ヒナヒナ 2011/12/06(火) 20:05:52
この作品ではこのあと、時間軸が1940年代に飛び、「日本人はなんらの方法で事前に津波が起きることを知って、サイトウは欧州に警告を伝える役目を負っていた。」だの、「各国の知識人に暗に津波のことを伝えようとしていた」だのといったM○Rもびっくりな陰謀論が展開された。津波が起きたのはルブランの死後のことであるので、もちろんルブランがこんな事を書くのは不可能であった。これは遺族が話の後半を埋める為に大津波などの時事ネタを大幅に加筆して冒険ものにしたためだった。


ルブランの想像や、遺族の加筆、そして大戦後の日本人への評価が加わり、もはや二次作品のようになったルパンシリーズの最後の話だが、一般には「ルパン対ホームズ」や「813」にならぶ傑作として評価された。
色々危ない部分はあったが、ルブランは新しいもの好きで、すぐ作品に時事ネタを仕込むことで有名であったこともあって、あまり違和感がなく、小説としてベストセラー入りを果した。


実際にルパンが斉藤青年から盗み取った書類は、MMJから逆行者に向けた「萌えを世界に広めよ。でも史実を知っているからといって無茶するなよ」という趣旨の簡易な注意書きであったのだが、そんなことは知らないルブランは友人との他愛も無い日常の一コマとして、多少の想像を交えて書きつけを残したのであった。それが時代を経て話が歪み陰謀渦巻く冒険譚となってしまった。


後に活躍する事になるルパンの孫の一人は祖父の経験したこの話を伝え聞いていたので、大日本帝国政府が津波を知っていたという小説でのネタはあまり信じていなかったが(当然、夢幻会だって明治期には衝号作戦なんて考えていなかった)、明治期から末端会員を統率して日本を牛耳ってきた夢幻会―もちろん子供の頃は夢幻会を知らなかったので日本政府だと思っていた―を、全く油断できない相手として認識し、成人した後は、いつか「夢幻会の秘宝」を手に入れてやるとの野望を抱くことになる。


ちなみに大日本帝国政府はこの本について、創作作品であるとしてコメントは控えたが、この本を読んだ大日本帝国の首相は「MMJの奴ら日露戦争中に何をやっているんだ……」と絶句したとか。


(了)
210. ヒナヒナ 2011/12/06(火) 20:07:39
あとがき
初投稿なので、無駄に区切りすぎたかもしれません。読みずらくてすみません。
ルパン三世シリーズを読ませていただいて、三世がいるなら初代だってもちろんいるよねっていうネタです。ちなみに作者は南洋一郎版を最初に読んだ所為かそちらのイメージが強く現れています。
ドイツが支配するフランスでは陰謀論系の作品出版は厳しいと思ったのでルブラン一家にはスイスにいって貰いました。斉藤青年がルブランを訪ねたのはルパンシリーズ発表前なのですが、ルパンシリーズ第一作発表が1905年7月15日で、日露戦争中終結が1905年9月なので、戦争中に外国に留学できるのかといった疑問が出ますが、無理やり突っ込みました。ガニマール警部を出してあげようとしましたが出番がありませんでした、哀れ。


○まとめて読みたい人用ルパンネタまとめ

ネタの書き込み3  
>>737
      (earth氏)
ネタの書き込み3  
>>740
      (ひゅうが氏)
ネタの書き込み4  
>>189-191
  (名無しさん氏)
ネタの書き込み4  
>>197
      (ひゅうが氏)
ネタの書き込み4  
>>221
      (ぽち氏)
ネタの書き込み4  
>>238-239
  (189(名無しさん))
ネタの書き込み4  
>>242
      (ひゅうが氏)


※補足
モーリス・ルブラン:ルパンシリーズの生みの親。ルパンシリーズは著者ルブランが友人のルパンから冒険譚を聞き、それを執筆している。という形で書かれている。1905年7月にルパンシリーズの最初の作品を発表する。ルパンシリーズに勝手にシャーロック・ホームズを登場させ、コナン・ドイルにぶち切れられたことがある。1941年没。

アルセーヌ・ルパン:日本ではなじみの薄い初代ルパン。変装の達人で義賊的な側面も持つ大怪盗。不殺主義の愛国者。斉藤青年と会った時点で40代。どうでもいいが和訳版の我輩という一人称が強烈。
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最終更新:2012年02月13日 21:02