724 :トゥ!ヘァ!:2013/09/01(日) 11:34:04
ユーブリタニア・EU統合ルート

一人の男が呟いた。
「長かった……ここまで来るのに」

男は泣いていた。周りもはばからずに。
それもそうだ。男は今日この日を目指して大勢の仲間と努力してきたのだから。
男な名前はアドルフ・ヒトラー。EUドイツ州出身の政治家から三人の大統領の
一人にまで上り詰めた男である。そして枢軸会議のメンバーの一人でもある。

「ほんと。一時期はどうなるかと思いましたな。総統殿?」
そんな彼に話しかけるのはEUイタリア州首相ベニート・ムッソリーニ。
同じく枢軸会議のメンバーの一人である。

「総統はよせ。今の私は大統領だよドゥーチェ?」

「…おや、これは失敬」

冗談交じりに話し合う二人。しかしこれはある意味いつもの光景であった。

ことの発端は些細……でもないがまあ別に色々とあった。
まずはヒトラーの場合はどこぞの苦労人のように気づけばこの世界の自分に転生していたのである!
その年なんと15歳!ショタっ子ヒトラーとか誰得である。

ムッソリーニ(ドゥーチェ)の場合も15歳。その年のころに唐突に前世の記憶がよみがえっていた。

ヒトラーは今の自分が属している国の現状を調べて嘆いた。
民主主義なのは別にいい。しかし腐敗が酷すぎたのだ。これを期にヒトラーは政治家を目指していくこととなった。

そしてドゥーチェの方はナンパに食べ歩きなど青春を思う存分に楽しんでいた。
しかし、形が変わっただけでマフィア染みた連中が幅を利かせているのをよく思わなかったこととナポリタンを大手を振って食べたかったドゥーチェ少年は何やかんやで前世と同じ道を歩む決心をしたのであった。

その後色々とあったが取り敢えず他の転生者達と合流し「EU枢軸会議」を結成。
組織&政治改革にせいを出していくこととなった。

「色々とあったなー。特に驚いたのがあなたが人種差別政策を打ち出さなかった処か差別改善政策を徐々に進めていったことだ」
ドゥーチェがヒトラーに言う。
「なに。前世と今とじゃ状況が違い過ぎるからな。私も考えを変えてみたのだよ。下手に人種間の差別政策をすると痛い目に遭うといことは経験済みだからな」
そう言い放つヒトラー。
人は死にかけると人生観が大きく変わると言うが実際に死んで転生したからか前世とは大きく違う政策を推し進めていた。

国民の価値観の緩やか矯正、人種差別の減少、各国への人員の派遣、票を集めるための工作、腐敗政治家や軍人の摘発などを時間をかけやってきた。
時には消されそうになった時もあったがどうにか潜り抜けてきた。
長年の努力もあって徐々に成果が出始めた。

725 :トゥ!ヘァ!:2013/09/01(日) 11:34:38
そして現在では…

「色々あったがどうにかここまで漕ぎ着けた……ユーロブリタニアとEUの平和的な統合までに…」
そう統合である。
文字通りに色々あったがこのままユーロブリタニアと戦争になった場合はどちらが勝つにせよ欧州は荒れる。
なら最初から争わなければいいじゃない!っというわけで和平&統合の道を探すこととなった。
元より民主共和製と絶対君主制は交わらないものだがそこは前世での記憶をもとに初期立憲君主制政治を叩き台にした方法で解決された。
各国への根回しも行ってきた。今では三人の大統領は全員統合賛成派である。
国民感情も大半は統合に賛成あるいは否定的ではないとの声が多い。

だがそれも目前と言う時にシベリア戦争が起き、時同じくしてとある大事件も起こってしまった。
「途中、前副大統領を中心としてクーデターが起きた時には冷や汗をかいたなー」

「たしかに。やるだろうと思っていたが予想していたよりも早くに起きてしまったからな。
そのせいでシベリアに送るための戦力をクーデター鎮圧に回さなければいけず清の盗人共に好きなようにさせてしまった!」

そう非和解・統合派によるクーデターである。
パリで行われていたロシアへの援軍派遣に関する議会に出席するために各国の主要人物が集まっている場で起きたものであった。
フランス州出身の前大統領と共に現大統領であったムッソリーニ、ヒトラー、そしてロシア州首相であり三人の大統領のうちの一人であるプーチン氏の四人ともがその他主要人物たちと共に囚われてしまった事件である。

幸い人質も無事にすぐさま鎮圧されたがその時のゴタゴタにより結局はシベリアの一部を奪われたまま清と停戦するしかなくなってしまったのだ。
解放後のプーチン氏の怒りは凄まじく逃亡を図ろうとしていた生き残りのクーデター派やその協力者たちの殆どはロシアの特殊部隊スペツナズにより捕縛もしくは殲滅された。
特にそれらの部隊を動かすための各国への根回しをたったの2週間で済ませてしまったことからも彼の怒りが見て取れるものであった。

その後の事態の鎮静化などに時間を割き停戦から約1年。
前々から交渉していたユーロブリタニアとの統合の話がついたのである。
その時の枢軸会議のメンバーは一日中宴会騒ぎになったほど喜んでいたという。

「さて、時間だ。会見に向かうとするか。」
ヒトラーが言った。そうこれから向かうのは統合に関しての記者会見場である。
統合の内容については順調に協議が進み今日この日、遂に正式に統合するのである。
既にユーロブリタニア各国政府はEU各国政府と合流しており最終調整を行っている。
そして……

ユーロブリタニア代表のヴェランス公と共にEU代表に選ばれた男が口を開く
「今日、この日を持ってEU(ユーロユニバース)とユーロブリタニアは正式に和解し新統合政府AEUが誕生いたします!」

長く続いた男たちの努力が実った瞬間であった。

726 :トゥ!ヘァ!:2013/09/01(日) 11:35:16
はい。と言う訳で前々から言っていた平和的なEUとユーロブリタニアの統合であります。
実際にはもっと色々な苦労や事件があるでしょうが割愛しますw
まあ長年の努力の結果そこそこ綺麗なEUになって統合したとでも思ってくださいw
面倒な連中や残っていた汚職連中もクーデター騒ぎの時にどさくさ紛れで一緒に大体排除した感じになるのですかね?www

アフリカ諸国に関しましても伍長たちの長年の努力の結果、西アフリカではサクラダイト鉱山が発見され本格的に採掘されたり、その他の国々でも多数の資源が採掘されたりで結構開発されたりしています。ロシアも同様にテコ入れされて開発が進んでいます。
まあ全体的に人種差別の緩和などと相まって発言力が向上しております。
なので数少ない生き残りのクーデター派や狂信的共和主義者たちはアフリカ諸国には受け入れられず大体が国外へ脱出しています。
多分中東あたりに。後は伝手がある奴は中華連邦か東南アジアにでも脱出しているんじゃないでしょうか?(適当)

何にせよ平和な統合に乾杯!

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最終更新:2014年05月16日 12:25