503 :日本及びブリタニア帝国のKGF開発 大空編:2013/10/12(土) 20:02:08
日本及びブリタニア帝国のKGF開発 大空編
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KGF開発・・・日本にとってはロマン、ブリタニアにとっては戦局を一時的にでも変える役割を期待している。
日本で有名なのはもちろん【ヴァル・ヴァロ】である。しかし、早くも戦力として投入できるレベルにできたのはこの機体が初めてであり。
ブリタニア帝国はまだだった。
【ヴァル・ヴァロ】のシーランド王国における活躍は、ブリタニアの開発部に大きな衝撃を与えた。
少し前から開発は行われていたが、まだこの時KGFは金食い虫あつかいであり、KMFや通常兵器で賄った方がいい共まで言われていたのだ。
しかし【ヴァル・ヴァロ】の戦闘力を垣間見た軍部は、さっそく開発部に発破をかけて予算を工面した。
陸海空軍すべてから期待を寄せられたKGF開発だが、日本が直面した問題に彼等もぶつかった。
“専門とする兵器に、KMF・KGFは勝てない”
空ならジェット戦闘機の庭、陸ならKMF相手ならば戦車も状況次第で勝てるがKGFではいい鴨・・・と言うか陸上戦艦にしかならない、海については艦隊が展開できる沖合ではお話にならない。
いわゆるKMFは器用貧乏で専門に突出した兵器にはかなわず、費用的に見ても専門兵器に任せた方がいいという結論だ。
KGFは火力・防御力はあるが、運用がかなり限定されてしまうためになかなか悩み所だった。
試作兵器【ジークフリート】は実験中に事故を起こして【サザーランド・ジーク】に改修されたものの、近接戦闘主体だったせいで攻撃能力に疑問がもたれて一機のみの生産で終了。※1
防御力を犠牲にして、速度を重視したウィルバー・ミルビル率いる開発チームが作った【サザーランド・イカロス】もただ一機で生産終了していた。
しかし【ヴァル・ヴァロ】の活躍を見て、もう一度ウィルバー・ミルビルに製作が命じられた。
彼は悩んだが、第七世代可変KMF【イゾルデ】の開発が順調で、可変機特有の火力の足りなさをKGFで補う事を考える。
さらに開発費用を抑える為、【サザーランド・イカロス】を元に製作をすることを決定した。
基本的に武装は変えないが、大型メギドハーケンの使いどころがない為この機構は取りやめた。
主翼を少し大きめに変更し、ウェポンベイの搭載量を増加させる。
下に大きく張り出した安定翼を廃止し、機体後部に増設させて過積載状態でも滑走して基地から離陸できるようにする。
フロートシステムと短距離加速装置・蒸気カタパルトの併用により空母からの発艦も可能にした(この場合過積載状態では離陸できない)。
翼兼用だった大型メギドハーケンは飛ばせなくなったが、二対三枚に分割するのをやめて二対四枚にする。
また、展開翼をいちいち前に向けるのではなく、最初から前に向けることにする(イメージはグラディウスのビッグバイパー)。
さらに機首にハドロン砲を装備させて火力を上げる
脱出用KMFは【サザーランド】をやめて、フロートユニットに換装した【サマセット・Ⅱ】※2に変更。
他にも細々とした改修はあったが、おおむね納得できる形になったので軍部に見せることになった。
504 :日本及びブリタニア帝国のKGF開発 大空編:2013/10/12(土) 20:02:40
機体名:【ダイダロス】 形式番号:FFB-02
所属:ブリタニア帝国空軍 製造:ブリタニア帝国
生産形態:限定量産機
全高:10.28m 全備重量:21.3t
推進機関:フロートシステム 電力駆動プラズマ推進モーター
固定武装:ミサイルポッド×8(総弾数24発) 展開翼内臓コイルガン×8(一翼二門×4) 電磁装甲 ハドロン砲
特殊武装:爆撃用コンテナ(気化爆弾・クラスター爆弾・通常爆弾etc.) ミサイルコンテナ(対艦ミサイルetc.) 対地攻撃用ガトリング砲
特殊装備:ブレイズルミナス
乗員人数:1人
機体名の【ダイダロス】は、【イカロス】が縁起悪いという事で元から考えられていたものである。
【イカロス】よりも装甲を厚くして耐久力を上げたが、それでも心許ないのでブレイズルミナスを追加で装備した。
火力も軍部が納得するレベルであり、敵地に突撃する天空騎士団には待望の、一緒に帯同できる重火力支援機として期待された。
問題だった空戦はある程度できるという低いレベルではあったが、ジェット戦闘機よりも同じ場所に対空でき、戦闘ヘリよりも頑丈と用法に沿ったものに仕上がった。
正式採用がウィルバー・ミルビルに伝えられたとき、「ようやく、天空騎士団ができた・・・もう仕事したくない」と言ったとか言わなかったとか?
以降、【ダイダロス】はブリタニアで少数ながらも生産されて、その火力を敵対国に見せつけることになる。
この動きは、日本でも察知していた。
と言うよりも、【ヴァル・ヴァロ】が建造される事が決定する前からあった。
しかし最優先で進められていたのは海洋型KGFであり、その他のKGF建造は後回しにされていた。
海洋型とは違い、こちらは積極的に意見が出された。
海中に隠れて地味になるよりも、大空で自分達の趣味を生かしたいという録でもない理由からだったが・・・
ともかく、アイディアはいくつか出されていた。
ガンダム系列から・・・
【アッザム】【グロムリン】【ノイエジール】
【デンドロビウム】【アプサラス】【ザザムザー】
【ユークリッド】【トリロバイト】【アルヴァトーレ】
【ガデラーザ】【エンプラス】【レグナント】※3
マイナー所からは、
【AMX-07ドゥラ】【プロト・カオス】
【ファントマ】【フェブラル】
MGSPWから、
【クリサリス】
とんでもないモノでは、AC関連から、
【グレイクラウド】【ファンタズマ】【レビアタン】【MG-AOxx/131α】【アンサラー】
MA形態でもいいのでは?との意見から、
【ガンダムアシュタロン・ハーミットクラブ】
等々・・・
出るわ、出るわ、で大混乱だった。
だから恒例のダメ出し審査が行われることが決定した。
この選抜は、KMF制作で何時も見られた光景なので普通である。
そのうちの一つ【アプサラス】を抜粋するとこうなる。
505 :日本及びブリタニア帝国のKGF開発 大空編:2013/10/12(土) 20:03:30
Q:ザクヘッドにしたい! A:ダガーヘッドになる。
Q:脱出機構はつける! A:頭のすぐ下が大砲なんだが?
Q:主砲は荷電粒子砲だ! A:一門だけでどうする。
Q:コ、コイルガンもつけるよ! A:どこにだよ。
Q:ならばミサイルだ! A:冷却装置は?
Q:下の球体は必要だよな! A狙われたらおしまいだな。
Q:翼など不要! A安定性が無いから駄目だな。
とまぁこんな感じだ。
使用方法にて、“近接格闘戦はあまり想定されていない”との事なので、中距離から遠距離戦を意識したモノになる。
更に強襲に使うか、防御用に使うかで絞られる。
次に問題となったのは“予算的にKGFをあまり揃えられない”と言うわけなので汎用性があるか、火力重視かも議論の課題になった。
汎用性があれば防御にも侵攻にも使える。ただし、火力がパッとしないかもしれない。
火力重視にすれば敵殲滅は楽になる。ただし、防御力に問題が発生する。
あーだ、こーだ、議論が交わされる中、ブリタニア帝国がKGF採用の報が舞い込んだ。
機体は【サザーランド・イカロス】の改良機【ダイダロス】。その機体を見て「ビッグバイパーじゃん」と言ったとか言わなかったとか?
しかしこの報に触発されたのは間違いなく、設計に一気に進む。
候補は・・・
拠点防衛用火力重視で【ザザムザー】。
汎用性と取り回しの良さを重視する【ユークリッド】。
飛行速度と小型KGFを目指した【エンプラス】。
特殊性と、換装機構を組み込む実験機として【プロト・カオス】。
機動性と生産性を考えた【クリサリス】。
この五機種だ。
それぞれテーマを決めての設計で、無論脱出用KMFを組み込む予定だ。
最も脱出用KMFは可変機を充てる予定はない為、【ダガー】※4を改造したモノを用いることになった。
この中で早く設計が済んだのは【エンプラス】だった。
型式番号:GNMA-Y0001 機体名【エンプラス】和名:白瓦【しらかわ】
分類:第八世代機 所属:大日本帝国 外観モデル:ガンダムOOのエンプラス
全高:11.9m 全長:45.2m 重量:61.45t
推進機関:フロートシステム 電力駆動プラズマ推進モーター
固定武装:機首ハドロン砲 ガトリング・モーターガン×2 スラッシュハーケーン・クロー×2
特殊装備:ブレイズルミナス
かなり武装が少ないのが気になるが、小型化を目指したと思えば納得できる。
ブレイズルミナスの体当たりも考えられていて、スラッシュハーケーン・クローは【サザーランド・ジーク】で使われている大型スラッシュハーケン:スピア型を参考にしていた。
航空機の様に運用で来て、整備された場所からならばどこでも発進できるのが魅力的にうつった。
しかし採用までにはいかなかった。
“攻撃力が足らない”これに尽きる。
506 :日本及びブリタニア帝国のKGF開発 大空編:2013/10/12(土) 20:04:03
ミサイル搭載も考えたのだが、翼内にフロートシステムとブレイズルミナスの装置を組み込んであるため外せない。
胴体中央部は切り詰めたせいで搭載できない。
かといって大きくすれば小型化の意味がない。
【エンプラス】はここで終わった。
次に終わったのは【クリサリス】だ。
だが設計が終わったのではなく、使用法に問題が出て設計中止になったのだ。
原作を知っている方にはお分かりかもしれないが、使用法がどうしても戦闘ヘリに近いモノになってしまい、意味がないモノになってしまったのだ。
そして同じように没になったのが【ザムザザー】である。
爪を格納してハドロン砲を打つ、という機構を再現したかったのだが無理だというのが判明。
妥協して爪の中にと言うのもあったが、【ヴァル・ヴァロ】ほどの強度持たせると腕が巨大化しかねなかった。
更に形状のせいであまり高く飛べないことも判明。
設計チームは落ち込んだ。
残ったのは【ユークリッド】と【プロト・カオス】だ。
型式番号:TS-MB1B 機体名【ユークリッド】Euclid 和名:角蝸【かくず】
分類:第八世代機 所属:大日本帝国 外観モデル:ガンダムSEED・Dのユークリッド
全高:18.98m 全長:47.2m 全備重量:78.9t
固定武装:七連装ガトリング機関砲×2 コイルガン×1 高出力レールキャノン×2 機首ハドロン砲 小型ミサイルポッド×4(総弾数20発)
特殊装備:多層式ブレイズルミナス×2
型式番号:XMF-P192P 機体名【プロト・カオス】PROTO-CHAOS 和名:貫弩【ぬぐど】
分類:第八世代機 所属:大日本帝国 外観モデル:ガンダムSEED・Dのプロト・カオス
全高:17.43m 全長:48.11m 全備重量:91.61t
固定武装:機首ハドロン砲 大型合金製クロー×2 六連装ガトリング機関砲×2
特殊武装:EQFU-5X 機動兵装ポッド×4
固定ポッド内容(気化爆弾・クラスター爆弾・通常爆弾・対艦ミサイル・対地攻撃用ガトリング砲etc.)
有線誘導ポッド内容(誘導ミサイル×12・大型ヴァリスetc.)
507 :日本及びブリタニア帝国のKGF開発 大空編:2013/10/12(土) 20:04:50
【ユークリッド】は原作同様の部分武装を施し、追加でハドロン砲と小さくて射程は短いが、連続発射可能なミサイルポッドを装備した。
火力も申し分なく、打ち破られることも想定して多層式の試作のブレイズルミナスを装備させた。
これは発生装置を両側に二つ積み込んで、右左と交互に展開する事で衝撃を分散するという方式だ。
カバーを開くと、更に強化されたブレイズルミナスを前方に展開し、相手を吹き飛ばすような突進も可能。
地上攻撃と後方攻撃用にコイルガンを装備させて死角をなるべく潰すようにした。
【プロト・カオス】も原作よりも強化されている。
本体の武装は【エンプラス】に準じているが、追加装備できる武装ポッドのお蔭で戦術の幅が広がった。
が、ポッドを投棄するとだんだん速さが落ちていくという欠点が発覚した。
速力の一端をポッドが担っていた。その所為だった。
【ユークリッド】はその後順調に建造され、限定生産として【ヴァル・ヴァロ】よりも少ない配備数となった。
最高速度は【ダイダロス】には及ばなかったが、旋回性能では負けておらず。
価格も若干こちらが低いことに開発陣は少しだけ喜んだ。
しかし【ユークリッド】は【ヴァル・ヴァロ】よりも有名になる事は無かった。
これも海洋国家である日本帝国と、実際に運用しているシーランド王国での知名度の所為だろう。
対して【プロト・カオス】で設計された有線誘導ポッドは、実験第八世代機【レジェンド】帝釈天に引き継がれて研究されていくことになる。
※解説
【サザーランド・ジーク】に改修されたものの、近接戦闘主体だったせいで攻撃能力に疑問がもたれて一機のみの生産で終了。※1
以前私が書いたSSのネタです。
【サマセット・Ⅱ】※2
頭部を胴体一体型に変更してより流線的に、後はフロートシステムを搭載したくらいで変わらない。しかし頭部を一体型にしたことで、初見ではどこに操縦席があるかわからないようになっている。
【トリロバイト】【アルヴァトーレ】【ガデラーザ】【エンプラス】【レグナント】※3
OOGチームの頑張りがここに表れています。しかし不採用になってしましました。なんて言うか・・・不幸にしてごめんね(汗
【ダガー】※4
原作の【サザーランド・J】同様脚部がフロートシステムになっている。椀部が武器腕になっていて【サマセット】同様に銃撃できるが、弾数が少ないので牽制用である。名称は【ダガー・エアー】である。
508 :影響を受ける人:2013/10/12(土) 20:05:21
ようやく完成しました。大空を行くKGFです。
皆様の御意見を参考にいろいろ考えた結果【ユークリッド】を採用する事にしました。
他にも【プロト・カオス】なども出てきましたが、採用できずに申し訳ありません。
【アプサラス】は以前に作る事が出来ない。もしくはSSに書き起こしているような理由からできませんでした。
申しわけありません。
最終更新:2013年10月21日 13:50