142 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 スメラギ・コンツェルの事情Ⅱ:2013/10/22(火) 19:39:42
憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 スメラギ・コンツェルの事情Ⅱ
設定:休日世界
捏造設定あり
ガンダムネタあり
トゥ!へァ!様のSSあり
143 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 スメラギ・コンツェルの事情Ⅱ:2013/10/22(火) 19:40:19
ユーロブリタニア向けKMF【ジンクス・
シリーズ】を開発し、無事に生産受注できたスメラギ・コンツェルだったが同じようにユーロブリタニア向けの重KMF開発もしていた。
基本は開発していた拠点防衛用KMF【ヴァーチェ】の改良型だ。
【ヴァーチェ】は全天モニターの価格を引き下げるために装備しているが、【ジンクス】同様従来のフレームモニター使用に変更する。
又特徴である可動式アタチッメントを廃止、代わりに固定装備にしたハドロン砲を二門装備させた。
アタッチメントにしなかったため少し大きく、コクピット側に付けてはいない。
正式採用機になって廃止された腕部MVSスラッシュソードハーケン×2は、日本製が中剣型MVS×2に変更されているのに対して、こちらはカタールタイプ×2にした。
小さくて取り回しがいい様に配慮した結果だ。装備場所は脹脛の部分で、格納してある。
他にも部品を【ジンクス・シリーズ】や、いまだ配備されている【グロースター】【サザーランド】などからも融通できるようにした。
そうしてできたのが【フィジカル・ヴァーチェ】だ。
【GN-005/PH フィジカル】
形式番号:GN-005/PH 分類:第七世代拠点防衛型重KMF 外見モデル:OOガンダムのフィジカル・ヴァーチェ
製造:スメラギコンツェルン
生産形態:準量産機
推進機関:背部フロートシステム 踵部大型ランドスピナー
固定武装:腰部・スラッシュハーケン×2 ハドロン砲×2 肩横部・多目的ロケット機構(閃光弾・煙幕弾etc.)
装備武装:カタール型 MVS×2 椀部固定式バズーカ ヴァリスⅠ(折り畳み機構の無い、正規軍使用のタイプ)
特殊装備:ブレイズルミナス
乗員人数1人
出来上がりがはまずまずで、【ヴァーチェ】にそっくりだがそれは生産する時の価格を下げるためだから仕方がない。
OOガンダムチーム開発陣は非常に満足していた。しかし・・・生産には待ったがかけられた。
待ったのは日本陸軍だ。
拠点防衛型で準生産とはいえ、国防を担う機体が売られるのはよろしくない。
ユーロブリタニアが信頼できるというのはわかっているが、似通った機体が運用されるというのは感心できなかったのだ。
【ヴァーチェ】自体もまだ数が揃えられていないし、渋るのも当然だった。
更によくないことは重なるもので、【フィジカル】を整備していた現場から問題があげられてきた。
「整備がしにくい」
考えてみれば当然だった。
【ジンクス・シリーズ】は【グロースター】【サザーランド】双方使用している共通部品を使用する事を前提とした設計であったが、【フィジカル】は【ジンクス・シリーズ】【ヴァーチェ】【グロースター】【サザーランド】の部品を使用している為、非常に多くなっていたのだ。
点検項目などの問題も発生、この改修に追われることになる。
そしてそんな時にユーロブリタニアから「重KMF作ってくれないか?」と言われたのだ。
144 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 スメラギ・コンツェルの事情Ⅱ:2013/10/22(火) 19:40:54
欧州解放後のユーロブリタニアは軍備の整備を前にも増して進めており、これは新たに超大国として確かになったことを示す目的でもあった。
そんな時期に、支援用の重KMFを開発する提案が上がった。
日・ブ共に採用しているのだし。この際ユーロブリタニアでも採用してみてはどうか?と言う意見だった。
そこで候補に上がったのが、主力機である【ジンクス】を開発したスメラギである。
スメラギは既に拠点防衛用の【ヴァーチェ】を開発しており、これを素にした重KMFなどを期待していたのである。
しかしスメラギ・コンツェル上層部は、先方に対して非常に低姿勢でいまは出来ない事を告げ、現在改修中であるというのを教えて引き下がってもらった。
あちらとしては実績のある【ヴァーチェ】の改良型を開発していると聞いていただけに、期待している部分が大きかった分ちょっと肩を落とした。
だが、より良いモノを作ってくれるであろうことを期待し、すんなり引き下がった。
スメラギが安心しつつ急いで取り掛かったのとほぼ同時に割り込んできた者達がいた。
そう、我らが倉崎重工だ。
彼らは今まで独占していたKMF部門の一部を取られて少し御冠だった。
そんな時にスメラギがユーロブリタニア向けの重KMF開発に躓いたという話が舞い込んできたのだ。
量産型第七世代開発の事件により自粛が求められ、【ウィンダム】と【スローターダガー】の生産に追われて重KMFの開発が疎かになっていた。
底を突かれて【ヴァーチェ】が採用されてしまった。
一つの会社に生産を委ねると不味い、と判断した政府の思惑も理解できるが販売できる版図は広い方がいいという思惑もあった。
これ幸いとばかりに彼らは設計図と開発プランと共に、スメラギのお得意様に殴り込を掛けることにした。
実体は「日本の拠点防衛用枠とられて悔しいー!!だったらこっちもやーってやるぜ!」と言う声と「これなら俺等の考えていた機体を出せるかも?」と言うOG派の意見が一致。恐るべき速度で開発が進行していったのだ。
KMF【エルアインス】※1
分類:第七世代KMF 外見モデル:スパロボOGの【エルアインス】
製造:倉崎重工 生産形態:準量産機
全高:5.94m 重量:11.09t
推進機関:ランドスピナー フロートユニット
固定武装:スラッシュハーケン×2(腰) ツインハドロン砲
装備武装:アサルトライフル ヴァリス MVS 携行式ブレイズルミナス発生装置
バズーカ(腕) 小型六連ミサイルランチャー(胸回り)
倉崎重工がユーロブリタニアの支援用重KMFとして開発し機体。
開発経緯が、スメラギに日本の拠点防衛用KMF枠を取られた腹いせともいう、ちょっと問題がある理由で生まれた。
元は日本の主力機コンペように立案していたが案の段階で落選した機体である。
それをいつの日かという希望の元、重KMFとしての再設計案を立案して温めていた。
フロート装備による機動性と、背後にフロートと干渉しない形で肩を中心として装備された高威力のハドロン砲が二門。
各種兵装も既存の機体から流用が可能であり、なかなか使い勝手が良かった。
重KMFとしては小型な方で、これは元が主力級のKMFとして立案されていたころの名残とでもいうべきものであった。・・・既に原形は留めていないが。
元が主力機を目指していた機体で、共通規格も導入しているため整備性も良好。
生産性や整備性を上げるために、【ジンクス】や【グロースター】などとのパーツの互換性も幾分か融通が効くように設計し直している。
ファクトスフィアは勿論頭部に。
しかし整備性、量産性は重KMFの宿命か主力となるKMFほど高い数値ではない。
極力既存の機体からのパーツや装備を流用出来るようにはしているが、それでもそれほど低くできないのが重KMFの現状である。
これはブリタニアの【ガレス】や開発中の【カラミティ】にも言えることである。
今回の件はスメラギが対抗馬を作り上げる前に殴り込み、開発を許可してもらうという賭けに近い考えだった。
145 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 スメラギ・コンツェルの事情Ⅱ:2013/10/22(火) 19:41:25
が、この【エルアインス】は【フィジカル】同様の問題があった。
整備性は確かに【フィジカル】よりも良かったのだが、部品を揃えるのが面倒と言うのは変わらなかった。
また、生産ラインも整っておらず。すぐには生産できない・・・と言うか試作機すらなかった。
さらに別の問題として、コクピットの問題もある。
【ジンクス・シリーズ】は全天モニター方式をやめて、従来のフレームモニター方式であり。操縦者が慣れていないことが挙げられた。
そんな中にたった一種類だけ、全天モニターの機種が混じっているというのはあまりよくはない。
日本とブリタニア本国は、次世代型KMFのコクピットを全天モニター方式に切り替えているからいいのであって、ユーロブリタニアには当てはまらないのだ。
ならば【ジンクス・シリーズ】を全天モニターにすればと誰かが言ったが、他社の製品を勝手に変える事などできない。
もしするなら再設計しなければならない為、あまり効率がいいとは言えない。
そうこうしている内に政府と軍部から圧力がかかった。
「さっさと【ウィンダム】と【スローターダガー】を揃えろ(怒」
「他のKMFも受注していて、独占しているんだから自重しろ(怒」
遥か上の人達に睨まれては仕方がなく、開発部はすごすごと引き下がるしかなかった。
この報告にホッと一安心したスメラギであったが、いつまた倉崎が来るのかと言う不安が募り大急ぎで開発する事になった。
まずは再設計からであったが、別のOOガンダムチームが作成していた機体をすぐに制作する事にした。
計画の機体は元ネタの機体が角張っている為、生産性が良さそうと言うのも採用のきっかけであった。
まずは機体を見ると元ネタの機体とは違い、特徴となる大砲が外されて代わりにスラッシュハーケンが装備されていた。後腰にも装備している。
確かに元ネタの機体にすると、大砲が邪魔をしてあまりいい機体にはならない。
なるべく元ネタを模倣したい彼らにしては良い決断だ。
装備するハドロン砲は二門のみ、肩越しに撃ち放つようになっている。普段は後ろ向きで横移動でも縦移動でも前に試行できるようになっている。
後は椀部に近接戦闘用にスタン・トンファーを流用する。
またブレイズルミナスも固定式にした。肩に発生装置を付けてあるが、360°回る仕様になっているので前方でも後ろでも大丈夫になっている。
脚部には踵の方に出っ張りを作ってそこにランドスピナーを設置、空いたスペースに脚部用の使い捨て小型ミサイルポッドなどを装備できるようにした。
頭部には【グラスゴー・シリーズ】特有の四眼カメラを装備させ、スメラギが開発に成功した“ファクトスフィアを露出しないで作動できる防弾ガラス”を取り付けた。
一応被弾時も考えて、おまけ程度のシャッターも装備させた。
そして完成したのが、
重KMF【リバプール】 和名:紺盾【こじゅん】
分類:拠点防衛型第七世代重KMF 外見モデル:OOガンダムのGNキャノン
製造:スメラギ・コンツェル 生産形態:準量産機
全高:5.56m 重量:11.53t
推進機関:ランドスピナー フロートユニット
固定武装:スラッシュハーケン×4(胸部と腰横) ハドロン砲×2 スタン・トンファー×2
装備武装:アサルトライフル ヴァリスetc.
特殊装備:旋回式ブレイズルミナス発生装置
146 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 スメラギ・コンツェルの事情Ⅱ:2013/10/22(火) 19:42:17
凝り過ぎた【フィジカル】の反省点を生かし、【ジンクス】製作で得た経験を盛り込んだ機体。
整備箇所も大きさに的に変わっている部分があるが、基本は変わっていない。
基本に忠実であるという事を踏まえると、重KMFの中では整備がしやすい分類となっている。
腰後ろのスカートは、腰のスラッシュハーケンの巻き上げ機構を入れてあるので無駄になっていない。
しかしフロートシステムがコクピット固定式となってしまった為、そこだけは費用が高くなってしまったのが反省点だ。※2
機体名は元ネタのGNキャノンがパッとしない名前だった為、この世界で不採用となってしまった無人機【リバプール】からちょうだいする事にした。
だが、この機体を見たユーロブリタニア貴族は武骨な機体を気に入いった。
火力も申し分ないし、防御力もある。費用に関しては純量産機だから気にしない。
一応稼働試験等も見てもらったがなかなか好評で、客人の不満はない様子にスメラギ重役一同は安堵し、無事に契約を結ぶ事が出来た。
今回はスメラギらしい暴走した一面と、倉崎重工の出しゃばりに冷や冷やした部分が多数あった。
どちらも反省すべき点が多く見え、倉崎はこれにより更に自重して日本国内の生産にとどめるようになった。※3
スメラギも過ぎたる事は及ばざるが如し、と反省して精進していくことになる。
※解説
※1【エルアインス】
提督たちの憂鬱×
コードギアス ネタSSスレその16の>>377を参照してください。もしくは支援WIKIを参照してください。
※2フロートシステムがコクピット固定式となってしまった為、そこだけは費用が高くなってしまったのが反省点だ。
他の重KMFは全天モニター方式なのに対し、フレームモニター方式になっている為御高くなっている。
可動式コクピットに比べればまだ安い方。
※3倉崎はこれにより更に自重して日本国内の生産にとどめるようになった。
と言っても【シャンブロ】製作の様に突き抜けてしまう所は、今後も発生した。
147 :影響を受ける人:2013/10/22(火) 19:42:50
と言うわけでスメラギ・コンツェルの重KMF第二弾でした。
こちらも難産でしたね。機体自体は決まっていたので、KGFよりかは簡単でしたが・・・
しかしこの【リバプール】はもう活躍しないだろうな・・・採用時期が解放戦争後だし・・・
最終更新:2013年11月03日 16:45