384. earth 2011/12/25(日) 00:12:37
ネタ投下。


  突然現れた隣国が、途方もない猛獣であることを知った韓国はヒステリー状態だった。
  何しろ相手は総兵力で米海軍の約5割。質の面では米海軍を上回る可能性があるのだ。もしも全面戦争になったら
真っ先に自国が最前線と化し大打撃を受ける可能性が高い。

「日帝に対抗するため軍事力を増強せよ!」

  彼らは新規にイージス艦の建造と空母の開発に着手した。勿論、彼らは時間を稼ぐために大日本帝国に謝罪を余儀なくされた。
大統領は外交上の失敗の責任を押し付けられ、さらによりにもよって大日本帝国相手に引き下がったことから総スカンをくらって
辞任を余儀なくされた。
  米国ではF−22の増強に加えて、F−35の開発を加速させることを決定するなど、厳しい懐事情の中で軍備増強に努めた。
  その一方で昭和世界の大日本帝国が他の国に接触して技術支援をすることを恐れた。何しろ向こうの世界の帝国は
自分達とほぼ同等の技術力を持っている。時代や環境を考えると技術開発能力は異常だった。

「大日本帝国の技術が他国に漏れるような事態は避けなければならない」

  しかしこれは大日本帝国にも同じことが言えた。
  
「21世紀世界の技術が流入したら我々の技術面での優位が崩れる」
「また民生面では彼らのほうが上だ。もしも市場をいたずらに開放すれば、こちらの企業が大打撃をうけかねない」
「それに向こうの文化や情報が流入すれば、国内が混乱しかねない」

  大日本帝国政府はゲートは封鎖にとどめて自然消滅を待つのが良いのではないかという考えが大勢を占めつつあった。
  しかし同時にゲートという不安定要素が生まれたために、更なる研究開発と軍事力(特に空海軍)増強が決定された。

「神鳳型に変わる『翔鶴』『瑞鶴』の建造か……これで帝国海軍の空母は全て原子力空母となり戦力は大幅に向上する。
  しかしこれでも向こうの米軍よりも少ないか」

  嶋田の言葉に閣僚達は顔を顰めた。

「我が軍の『飛龍』型に匹敵するニミッツ級を10隻も保有しているかの国は文字通り化物です」
  
  向こうが大日本帝国を恐れたように、大日本帝国もアメリカを恐れた。それほどまでに平成米国は規格外だった。
  もしも米国が本気になったら大日本帝国も唯ではすまないことを誰もが理解していた。
385. earth 2011/12/25(日) 00:13:13
  このように周辺諸国が不安にさいなまれ、色々と手を打っている頃、平成世界の日本は相変わらずだった。
  左派は大日本帝国など過去の軍国主義の亡霊に他ならず、大日本帝国を激しく批判していた。

「亡霊が21世紀になって復活しおった!」

  自称左派の老人達(社会的身分は高い)は顔を震わせて吐き捨てた。彼の前のTVでは昭和世界での観艦式の
様子が映し出されており評論家が帝国海軍の軍事力がいかに強大であるかを解説していた。

「あのような過剰な軍備をもつ国家を、東アジアだけでなく太平洋に圧制を敷く国家が日本と名乗っていては
  この世界の日本のイメージが低下する!」
「帝国に同調する輩もいるようです」
「そんなことになれば、アジア諸国との関係が悪化する!  何としても帝国のイメージを悪化させるのだ!」

  片や右派は太平洋を支配する一大海洋国家の日本の姿を見て、大日本帝国と連携することで自分達も誇りを持てる
独立国家になれると思う人間が増えた。

「日本人だってやれば出来るのだ!」

  尤も一部のサブカルチャーに批判的な方々は、大日本帝国では自分達が規制しようとする物が大々的に受け入れられ
国内に浸透しているという事実に頭を抱えることになる。
  こうして右と左が激しく対立。さらに政府も右往左往であり、日本政府は特に何も手を打たなかった。
  実に日本らしいといえなくともないが、その事実を知った嶋田と辻は唖然とする。

「いや、何か行動を起こすだろう、そこは……」
「平成世界の日本の行動は複雑怪奇ですね……まぁ未来情報からある程度は知っていましたがここまでとは」

  彼らは知らない。もしも彼らの父親達がいたら「変わりないな」「ええ、平常運転ですね」と言った事を。
387. earth 2011/12/25(日) 00:14:16
あとがき
日本の右派と左派の動きも入れて見ました。
大日本帝国の文化祭を見たら発狂する人間がでるかも(笑)。

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最終更新:2018年12月12日 22:19