129 :パトラッシュ:2013/12/28(土) 09:47:45

earth様作『嗚呼、我ら地球防衛軍』と某作品のクロスオーバーのネタSSの勝手な続編PART37

大韓民国国家安全保障会議SIDE(2)

「……外務部長官、地球連邦代表部はまだ、わが国との公式接触を拒んでいるのですか?」
「はい、大統領。これまでコモロ連合、赤道ギニア、ギニアビサウ、バルバドス、スリナム、ベリーズの各国と取りまとめた、向こう側の世界の自国および自民族の状況を明らかにしてもらいたいという要求書を代表して提出したいと何度も申し入れましたが、返事すらよこしません」
「けしからん! 重大な外交欠礼に対して、もっと強い姿勢で臨むべきだ」
「しかし学長、わが国と何の利害関係もなく、居留民や公館も存在しない相手に圧力をかける手段はありません。代表部を軍事攻撃するわけにもいきませんし」
「大統領が記者会見で事実を公表してからもかね?」
「わが国民の強い憤りも、彼らには馬耳東風のようです」
「ふん、所詮はウェノム(日本人の蔑称)が主導する勢力だ。世界一優秀な偉大な韓民族に対する嫉妬と差別意識に凝り固まっているに違いない」
「教授、その言葉は外交上絶対に口外しないでください。地球連邦が公然と交渉を拒む格好の口実にされます」
「く……」

「実は大統領、この状況は地球連邦首脳の意向らしいのです」
「どういう意味ですか、国家情報院長?」
「例の代表部に確保したエージェントによると、地上の大部分が無人の荒野と化した向こう側の状況を知れば、韓国は必ず韓半島(朝鮮半島)の自国領化と移民による再興を求めるか、代償としてワープ航法や超大型ビーム砲など地球連邦の先端技術をよこせと要求してくるだろうから一切取り合うなとの指示があったとか。遺憾ながら彼らは、こちらの思惑を正確に読み切って交渉を拒否しています」
「な、ならば欧米や中国を巻き込んで味方にしては? 韓国の主導権を失うのは痛いが、彼らを動かすのに他に手がなければ」
「外交安保首席秘書官の意見は外務部でも検討しましたが、無理との結論でした。米欧中などは韓国が今回の件を主導したのを不快に思っており、むしろ地球連邦と自国の接触を妨げる行為と見なしています」
「……不本意だが、日本に協力を求められないか? 地球連邦に様々な優遇措置を与えている日本なら、説得させられるのでは」
「日本に対する歴史認識や従軍慰安婦問題での謝罪要求を、今後一切取り上げないと約束すれば可能かもしれませんが」
「できません! そんなことをすれば韓国は日本に対する外交上のアドバンテージを失うだけでなく、国民は絶対に許さないでしょう!」

「各国政府首脳を買収するのに金がかかりましたが、現状は完全に行き詰まりです」
「し、しかしわが国はISコアを確保できず、国際社会での発言権を低下させて国民の非難を浴びた前政権が倒壊したではないか。韓国の権威を回復するには、ISをもしのぐ地球連邦の技術を奪取するしか道はない! ひとつでも手に入ればISを得られなかった失点を挽回し、韓国は優秀な民族性にふさわしく世界の指導国家になれるのだぞ!」
「そうだ、世界に君臨する偉大な祖国という民族の悲願を実現するために手段を選んでいられるか!」

「今のところ国民は政府方針を支持していますが、このままでは国際社会で侮られかねません。地球連邦に公然と無視されたと」
「野党も情報を嗅ぎつけて、政府を外交失策だと追及する構えです」
「……こうなれば仕方ありません。確か地球連邦政府は向こう側の世界の日本が主導して、現大統領も日本人でしたね?」
「そうですが――大統領、まさか」
「来月の国連総会演説で、今回の要求を総会決議として採択するよう提案します。韓国人が国連事務総長である今しか機会はありません。総力をあげた外交戦争で全世界的世論に盛り上げれば、彼らとて無視できないでしょう。日本人が主導する以上、地球連邦はこの世界の日本と同じく歴史認識や慰安婦問題で韓国に謝罪と賠償をせねばならないはずです。わが国は断じて日本に負けてはなりません!」


※第四弾です。原作に韓国は一切出てこないので、ISコアを入手できなかった設定にしました。

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最終更新:2014年01月12日 13:40