213 :四〇艦隊の人:2013/11/12(火) 19:44:25

「ハッ、ここは!?」

前世で救国の大宰相嶋田繁太郎と呼ばれた男は布団の上で大往生を迎えた後、なぜかまた一九〇五年の防護巡洋艦和泉医務室で嶋田繁太郎少尉として目を覚ました。

「またかよっ!!」

恐慌状態とみなされ、鎮静剤(物理)を打たれて佐世保海軍病院に放り込まれた頃には落ち着きを取り戻したが、そこではさらに彼のSAN値を削る展開が待っていた。
この世界の嶋田の記憶によるとこの世界の日本は史実、及び前世の十倍ほどの面積を持つ大陸だったのである。
しかも江戸時代後期に自力で産業革命を起こしペリー艦隊の来航の際には蒸気軍艦による出迎えをしたり、剣牙虎と呼ばれるサーベルタイガーの生き残りや、蝦夷象と呼ばれる大型の像の一種、日本鰐と呼ばれる巨大爬虫類がいたりするがそれらはまだ可愛い方であった。
看護婦に持ってきてもらった新聞の一面を眺めたとき彼は口に含んだお茶を噴出した。
そこには現在の戦況に関する記事や政治の記事に混じってこんな記事が載っていた。

「四国山脈にて火竜の大繁殖を確認、付近一帯の住民に避難命令」
「四国猟友会連合、皇軍に支援を要請」

「今度はモンハン世界かよ!!」

そう怒鳴った彼は駆けつけた医師によって再び鎮静剤(物理)を打たれることとなった。


ネタ~大陸日本はリアルモンハンワールドだったようです~


「銚子漁港にて水竜が大豊漁、旬の値崩れが心配」
「白兎獣の毛皮のコートが欧米で人気、売り切れ多数で増産を求める声も」
「養蜂園が青熊獣に襲われ、六〇円の損害が出る」
「岩手猟友会、轟竜の討伐に成功」

新聞には前世でも見たような記憶のある記事に混じってそんな記事が載っていた。

嶋田がやってきたことを契機に緊急で召集された夢幻会の会合、誰もが複雑な顔をしていた。

「何であんな生物が存在できるんだよ、生物学的に有り得ないだろ常識的に考えて」
「それよりそんな連中を今まで狩ってきた狩人って何者だよ、本当に人間か?あいつら」
「九州では一昔前まで武家の男児は成人の儀式として一人で山に入って飛竜を狩ってくるのが習慣だったそうだ」
「さすがSHIMADU、そこに痺れない憧れない」

お通夜ムードの一同を見渡して、嶋田がため息と共に言った。

「まあミラボレアスとかアルバトリオンみたいのがいないだけマシだと思いましょう、というかそう思わないとやってられません」
「…………」
「何ですか辻さん、その沈黙は」
「確かにモンハンで言う古龍はいませんでしたが、ある意味それらより厄介なのはいるんですよ」
「……まさか!?」

辻が取り出した新聞には、一八七八年の日付、そしてこんな記事が載っていた。

「室蘭付近に恐暴竜出現、北海道全域の皇軍厳戒体制に」

「この期に及んでイビルジョーかよ!?どうしろって言うんだ!?」

終われ
 

最終更新:2014年01月14日 21:21