- 691. earth 2011/12/19(月) 22:08:36
- 平成ネタ。ただしTS成分はなしです。
平成日本と昭和日本がゲートで繋がり、ある程度時間が経つと、諸外国の人間も制限付であるがゲート越しに
交流することになった。
尤もナチスドイツがつい最近まで健在でありヒトラーを民族の英雄と見做す昭和ドイツと、ヒトラーを全否定する
平成ドイツは犬猿の関係だった。平成イタリアは……マフィアを撃滅した昭和イタリアを羨ましがりつつ、美女やパスタに
ついて意気投合するという実にお国柄が分る状態だった。
だが昭和世界の歴史を知って一番慌てふためいたのは……平成世界の覇者であるアメリカ合衆国だった。
「このような大災害が起こるとは……」
変わり果てたアメリカの大地の様子は、アメリカ人に多大なショックを与えていた。
同時に、自分達の世界でも同じ災厄が起こりうることを思い出し、誰もが慄然とした。
「万が一に備えなければ!」
危機管理に定評のアメリカ合衆国はすぐさま、昭和世界で起こった大西洋大津波と同様の災厄が起きた場合に備え
はじめる。また昭和世界での津波の原因となったカナリア諸島の調査も大々的に開始する。
アメリカ政府は出来る限りの手を打って事態に対処しようとした。だが大西洋大津波の情報を知った市民は一瞬で
自分達を飲み込むかもしれない津波に怯えた。
「ダメだ。もしも向こうと同じことが起きたら、俺達は逃げることさえ出来ない」
「東海岸一帯が全滅するとなると、あとは中部か」
「そうだ。内陸に移ろう」
「西海岸も良いだろう。他国からの支援も期待できる」
この動きは企業の間でも広がり、アメリカ各地は大騒ぎとなった。
勿論、国ごと消滅したキューバなどのカリブ海の国々も大騒動となり、混乱は拡大していった。
おかげでアメリカは自国や自国周辺の混乱の収拾に力を入れるはめになり、必要以上に外に出て行く余裕を失った。
勿論、この余波は世界各地に及ぶことになる。
- 692. earth 2011/12/19(月) 22:10:23
- あとがき
昭和世界の歴史を知って一番怯えるのはアメリカかと思いまして。
何しろ、あんな災害が起きたら幾ら米帝でもどうしようもありませんし。
まぁアメリカが内に篭ったら今度は世界が大変なことになるでしょうね……。
最終更新:2012年01月01日 00:34