175 :影響を受ける人:2014/05/03(土) 22:36:41
設定:ユーロブリタニアin
夢幻会世界
捏造設定あり
作者の勘違いあり?
ブレイクブレイドのネタあり
ユーロブリタニアによる日本侵攻。
それは、日本とブリタニアに生まれた夢幻会メンバーによる苦肉の策だった。
原作に近いこの世界で、比較的平和裏に(無論少なからず戦闘はあり、人は死んでいる。)収めた戦闘により、日本の権益は守られつつ天皇家も存続している。
これにより、理想的な足掛かりを得たユーロブリタニは約束を守り、夢幻会も少しだけ安心できた。
ブリタニア皇帝シャルル・ジ・ブリタニアにとっては面白くない結果であったが、実際に先陣を切り、血を流したのは彼等であるために強くは出れない。
これによってラグナロク計画の大幅な遅延が認められた。
夢幻会はどちらかと言うと此方がメインで、日本存続は同列でありながらも二の次にしなければならなかった。
協力の見返りに、ユーロブリタニは独自のKMF【イノセント】【ジンクス】と言う強力な機体を得るに至った。
豊富な資源、安定が確保された後方基地により、ユーロブリタニはシベリア方面から侵攻していく。
それを、危機感と共に見ている国があった。
中華連邦
かの国は、大宦官が己の欲を満たすために蠢き、疲弊していた。
それを何とかしようと、若き武官 黎星刻(リー・シンクー) は奔走していた。
そんなある日、秘密の会談を持ちかけられた。
―――
――――――
―――――――――
「ひさしいの。元気であったか?」
「・・・はい。」
星刻は自制していた。
目の前に座る男、大宦官の一人 高亥(ガオ・ハイ) が秘密会談の相手だった。
彼の後ろには護衛の様に 曹(ツァオ) が立っている。
自分の後ろには 周香凛(ジョウ・チャンリン) が立っている。
この場にはこの四人しかいないが、見えない物陰には、御互いの護衛が隠れている。
「ふふ、警戒するでない。」
「・・・」
それは無理な相談だと思う。
相手は魔窟と言える場所で、実権を握る人物だ。
軽快しない方がおかしい・・・
もしや、クーデターの件が漏れたのだろうか?
「昨今の情勢はわかるか?」
「ええ・・・日本はブリタニアに負け、後方基地に成り果てています。」
「うむ。そうであるが少し違うのう。
正確にはユーロブリタニアの後方基地じゃ。
かの者達はEU解放に夢中で、こちらに目が向いていない。
だからと言って安心はできん。ブリタニアが安全をとると言って、日本から侵攻する事も有ろう。」
それは無い。
確信できる根拠は、戦力を多く残しての敗戦だ。
恐らくはユーロブリタニアと秘密裏に裏で手を結んでいたのだろう。
でなければあれほど迅速に処置が行われるはずもない。
「ふぅ・・・」
少しだけお茶を飲み、こちらに視線を向けている相手を睨む。
表情からは小さな笑みが見えるだけで、余裕そうにしか見えない。
魑魅魍魎の世界で生きている相手に油断はできない。
176 :影響を受ける人:2014/05/03(土) 22:37:13
「クーデターでもするか?」
「・・・何のことでしょう。」
後ろで僅かに反応したのがわかる。
気付かれていた事に少しだけ焦りが浮かぶが、表情は動いていないはず。
「くくく、そう警戒するな。器が知れるぞ?」
「・・・」
高亥はそういうと少しだけ身を乗り出した。
「自分も参加してやろうか?」
どういう意味だろうか?
同胞を売って・・・いや、同胞と言う意識は無いはず。
己の保身のために、他の宦官を売りつけるつもりか?
それとも・・・別の理由か?
「自分が行っている事は、把握しておらんのかな?」
知っている。
最近・・・と言うか、大分前から金の流れが変わっているのには気が付いていた。
どこからか流れているか調べたら、目の前の人物だった。
だからこそわからない。
「ワタシはな、最近考えを変えたのだ。」
「・・・?」
「ワタシは贅沢が好きだ。
だからその為には労力を惜しむつもりはない。
しかし・・・ただ集めているだけではいかん。
富を集めると同時に恨みも集めてしまう。
故に、一部に少し流してみたのよ・・・そうしたらどうじゃ?
潤い始めた民は自分に感謝し、更に富をくれるようになった!
広く浅く・・・民が求めるモノをくれてやれば、その見返りは大きい。
しかしだ、今まで積み上げてきてしまった悪名はどうにもならぬ。
一時は国を割る事も考えたが・・・今となっては愚策よ・・・
だから取引をせぬか?」
「取引・・・だと?」
長い話の果てに持ちかけられた取引に、少しだけ困惑する。
今の話が本当ならば、高亥は今更ながら民に富を還元している事になる。
それも己の欲望のためにだ。
欲のために努力するというのは否定し辛い。
自分とて、この国をよくしたいという考えを持つが、それもまた欲と言えば欲だからだ。
「そう、取引じゃ。
ワタシがクーデターの情報を知っているのだぞ? 他の宦官が知らぬと思うか?」
「・・・っ!」
高亥は嗤う。
「隙を見せれば、ブリタニアは容赦なくやってくるぞ?
ワタシとてそんなことは望みたく無い。
たとえ我等宦官がこの国を売ったとしても・・・ブリタニアでは生きていけん。
勝手が違う人の家で、どうこう動けんからのう」
「・・・断ったら?」
「くくく・・・言わなければいかんか?」
断ったらこいつは何もかも置いて逃げるだろう。
そして国を割り、ブリタニアではなくユーロブリタニアにつくはずだ。
コイツが富をばらまいている場所は、その付近であるから間違いない。
更に悔しい事に、こいつは人事で優秀な人材をその地方に飛ばしている。
当初は只の左遷だと思っていたが、今の話が本当ならば計画的で、非情な青田刈りもいい所だ。
177 :影響を受ける人:2014/05/03(土) 22:38:03
星刻は悩みに悩んで結論を出した。
やはりコイツと対話したのは間違いだった。
だが、考えを変えて保身を第一に考えているならば、これ以上の裏切りはしないはず。
もし裏切るならば・・・自分が斬ればいい・・・
「わかった。協力してほしい。」
「うむ。お主が話がわかる者でよかった。」
微笑んでいる高亥の顔は、全てを飲み込む毒蛇の様だった。
―――――――――
――――――
―――
中華連邦のクーデターは極秘に進められ。
短期間のうちに終わった。
各国は驚き、情報を求める。
だが、各国が態度を決める間もなく終結してしまった為に漬け込む事が出来なかった。
知り得たのは僅かな事だけ・・・
腐敗の温床だった大宦官の中で、高亥が心を入れ替えて対立し始めたのが切っ掛けで、大きな口論が発生したらしい。
その抗論の不用意な発言のせいで、高亥を除く大宦官の全員が天子により敵と見定まれてしまったのだとか。
慌てた彼等はこの判断をした天子を偽物とし、新たな天子を担ぎあげようとしたが行動が遅かった。
クーデターの事は知っていたが、まさか高亥がクーデターと組するとは思ってもいなかったのだ。
電撃的な行動により、大きな混乱もなく国の正常化を図る事が出来た。
まだ細かい所はあるが、地方に飛ばされていた能力のある人物を招集してこれに当たる。
軍事部門も大幅に変えられた。
MTF【ガンルゥ】は、人道に反するとして新たな機体製作を命じられると共に、正式なKMF制作を開始した。
まず始められたのは【グラスゴー】のコピーだ。
高亥は別ルートで【サザーランド】を輸入していたが、部品がストップしている為にこれは次世代機の為に見送られた。
中華連邦初のKMF【鷲羽】は、大元となった【グラスゴー】に比較すると出力が低かったが、練習機と習熟の為と思えば文句はない。
【鷲羽】は連邦を構成する各国の技師を呼び込み、大急ぎで生産された。
製作された機体はすぐに配備され、習熟を急ぐ。
EUロシアを、ユーロブリタニアが殆ど飲み込んだ時、ようやく第五世代機が誕生した。
機体名:【鷲嘴】
分類:第五世代KMF 外観モデル:ブレイクブレイドのファブニル
所属:中華連邦 製造:中華連邦
生産形態:量産機
全高:4.34m 全備重量:7.52t
推進機関:ランドスピナー
固定武装:スラッシュハーケン×2 スタン・トンファー
装備武装:ケイオス爆雷[6] 対ナイトメア重斬刀(青竜刀型) 対ナイトメア重量斧(ハンドアックス型) アサルトライフル×1 マシンガン 大型キャノン(ロケットランチャー) スモークディスチャージャー チャフ弾
乗員人数:1人
対【サザーランド】を意識した機体で、性能的にも劣ったりはしないが上回る事もない。
生産性を意識して作ってあり、直線が多い。
頭部にあるファクトスフィアは性能が低いが、小隊にレーダを強化した機体を一機入れるか、索敵用に改造した【ガンルゥ】を運用するので問題なしとされた。
そして同時に、この機体の上位機体も開発されていた。
機体名:【鷲爪】
分類:第五世代KMF 外観モデル:ブレイクブレイドのエルテーミス・ネオス
所属:中華連邦 製造:中華連邦
生産形態:量産機
全高:4.34m 全備重量:7.63t
推進機関:ランドスピナー
固定武装:スラッシュハーケン×2 スタン・トンファー
装備武装:ケイオス爆雷[6] 対ナイトメア重斬刀(青竜刀型) 対ナイトメア重量斧(ハンドアックス型) アサルトライフル×1 マシンガン 大型キャノン(ロケットランチャー) スモークディスチャージャー チャフ弾
乗員人数:1人
出力を強化した機体で、【鷲嘴】に比べると少しだけスッキリしている。
こちらは【グロースター】を意識していて、整備性は少々悪いが機動性は良い。
一応【鷲嘴】と共通部品を多くしてあるので、整備泣かせと言うわけではない。
両機体とも性能が劣る部分があるが、戦闘に関しては問題がないように仕上がっている。
技術が成熟していけば、引けを取らない機体になっていく筈だ。
【鷲爪】を元にした第七世代相当の機体製作も始まっている。
抜かりはないが、後発組であるだけに遅れが目立ってしまう。
国内の事は星刻の一派に任せ、高亥は国外に目を向ける。
世界から一度でも視線を離せば置いていかれてしまう。
贅沢のためとはいえ、今日も彼は奮闘するのだ。
178 :影響を受ける人:2014/05/03(土) 22:38:37
以上で中華連邦、ユーロブリタニアin夢幻会のKMF制作となりました。
どの機体も大元機体に比べると少々劣りますが、ガチンコでぶつかれば遜色ないものと思っています。
ですけど、さすがに第七世代は無理だろう、という事で書いておりません。
作るなら【デルフィング】かな?
突っ込み所が多いモノになってしまったかな?最後は急ぎ足気味だったし・・・
最終更新:2014年05月14日 20:28