901 :yukikaze:2013/12/06(金) 01:28:34

皆様方乙であります。そして長々と続きました英国戦艦史も残り2回でございます。

1939年。英国海軍は一時期の停滞から再びの隆盛を迎えようとしていた。
老朽化が見えていた戦艦群は、大規模な改装が成功したことで再び戦力としてカウントされ、更にインヴィンシブル級の3・4番艦が就役したことにより、念願の2個機動艦隊が編成されることになった。(インヴィンシブル2隻、軽空母コロッサス1隻、フッド2隻が主力となる)
そして戦力の立て直しが完了したことにより、英国海軍は艦隊新造計画「V計画」を本腰を入れて取り組むことになった。

このV計画は、近年威力を増してきた航空機の脅威に対抗すべく、対空能力に優れた水上艦艇を配備するものであり、同時に強力な空母機動艦隊を従来のと併せて4~5個艦隊編制するのが主眼であった。
元来保守的なイギリス海軍が、維持費がかかることを理解して尚、空母機動艦隊編制に本腰を入れたのは、マーシャル事変での日本陸海軍航空部隊の活躍と、欧州において盛大に秩序破壊に勤しむナチスドイツの空軍部隊への恐れにあった。
事実、演習において、エアカバーを碌に持たなかった英国主力艦隊が、ドイツ空軍の猛攻撃を受けて壊滅したという結果を突きつけられては、誰も文句は言えなかった。

かくして英国海軍は久しぶりの海軍拡張を進めることになる。
本来ならばその足枷となる資金と軍縮条約も、帝国再編による内需拡大により景気が上向いていたのと軍縮条約そのものがマーシャル事変で有名無実と化し、新たに条約を結ぼうにも、ドイツの加盟問題にフランスが大反発して流れてしまったのである。英国海軍を束縛する枷はどこにもなかった。
2万7千トン級空母『アーク・ロイヤル』級4隻、そして18インチ砲8門を備えた5万トン級高速戦艦『クイーン・ヴィクトリア』級4隻。
彼女達こそが、英国海軍の新たな女王として君臨する艦である。

-------------------

修正回:0(アップロード)
修正者:Call50
備考:誤字・空欄等を修正。

修正回:1
修正者:
修正内容:
-------------------

タグ:

艦船 大英帝国
+ タグ編集
  • タグ:
  • 艦船
  • 大英帝国
最終更新:2014年05月22日 21:35