- 175. ひゅうが 2011/12/06(火) 04:33:51
- ※
>>167
そんなにTS好きなんですか?わかりました。一発いってみますw
本作にはTSネタが含まれています。NIHON☆JINらしく万物に萌えを見出せない方やそういったものが嫌いな方は読まれないことをお勧めしますw
――ネタ(笑)「もしもあの人たちが少女になっていたら?」
――西暦197X年 日本帝国 某所
「では、報告を。」
「はい。『薬』の内容は、予想通りレトロウイルス属のまったく未知のものでした。
細胞に入り込むや、自身が増殖し一定の数を得られるように遺伝子を書き換え――ああこの過程でテロメア遺伝子などを修復するものと推定されます――なおかつ全身の細胞で遺伝子のエラーチェックを行いつつ全身を『ウィルスの遺伝子を潜り込ませた新しい細胞』に作り替えるように全力で指令を出しています。普通ならこの過程で発生する高熱で死んでいてもおかしくはないのですが、脂肪細胞が豊富な現代人や、先端医療を受けられ風邪やインフルエンザでも簡単に死なない現代社会の環境が生存を許しているのかもしれませんな。」
「ってことは・・・もとに戻るのは無理、ってわけだなはっはっは。」
「はい。セニョリータ・ドゥーチェ(女統領閣下)。すでにウィルスが組み込まれた状態で細胞が安定化していますので――数年待たないと分かりませんが、この状態だと人体の細胞は、細胞分裂を何度も繰り返したことによる遺伝的エラー、つまりはガンなどでは死ななくなります。
つまり・・・」
「不老不死、か?いや、灰からでも再生する吸血鬼ほどじゃないと思うがそれでも人類の夢を実現したようなものね。」
「・・・総統閣下(フロイライン・フューラー)。こんな時でも女言葉なんですね。」
「こ・・・これは孫が勝手に――淑女教育なる地獄が・・・ゴホン!続けたまえ。イシイ君。」
「はぁ。で、この薬は人類にとって福音になるはず・・・だったのですが、閣下たち3人を除けばいずれも使用すれば細胞レベルからの死を迎えています。」
「なぜだ?」
「これは神祇院の調査の結果でして、オカルトチックになるのですが、よろしいですか?」
「そういうのは大歓迎よ。」
「はい。閣下たちはいずれも、『もう死んでもいいかな?』とか『お迎えが来たらあっちに行こう』とか思ってらしたそうですね。」
「まぁ、あの世とやらで天使を口説くのも一興だからな。」
「これだからラテン系は・・・私も、エヴァが逝った後はね――」
「私もだ。(というか引退先まで仕事持ってこられると・・・)」
「それが理由です。閣下たちは、あの大戦でそれぞれ祖国を率いてその地位を大いに向上させました。今選挙があれば少なくとも8割程度の得票率を得られるほど、国民は閣下たちに感謝しています。ですので、『半ば悟りを開いた状況』と国民の正の気がいい方面に作用したのではないかと。何しろ薬の名前自体が『仙丹』ですから。」
んなアホな・・・。嶋田繁太郎は生徒会室でそう呟いた。
報告に来た女性、辰宮由佳理は「そうですよね」と苦笑している。
それを聞いて「迷惑な話です」と顔をしかめる銀色の髪のゲルマン系美少女と、あんまり気にしていないっぽい豊満なラテン系のお姉さん的な少女。
・・・信じられないかもしれないが、この二人、第2次大戦の戦勝に立ち会った独裁者どもである。
- 176. ひゅうが 2011/12/06(火) 04:34:52
- 「辻さんに薬を持ってきたのが謎のラマ僧であったり、秦の始皇帝陵の極秘調査の結果これの未完成品らしきものが見つかって危うくバイオハザードが起きかけたりしていますからね。地下宮殿と称した完全に密閉された空間に光る放射性の金属でできた『人魚の油の灯明』と20トンもの水銀で封じられてましたから――おまけに神祇院の管轄な怪異まで出てきて担当の忍野君――ああ新人です――が泡食ってましたよ?妖しさ満点です本当。おかげで加藤さんが愚痴ってました。」
「御苦労だとは思うよ?いや本当だよ!?」
「分かってますよ。ですがこの薬の危険性、おわかりですよね?」
「分かっていますわ。これが使われるようになったら、独裁者はほとんど永続的に統治が行えるようになる。そうなると――国が腐る。」
「永遠の命なんて、ろくなもんじゃないわよねぇ?アドルフィーネ?」
「・・・あなたに名前を呼び捨てにされると何かこう、花が咲き乱れるようなことを想像しそうだからやめて。ベリーナ。」
嶋田繁太郎は嘆息した。
あの薬が世に知られてわずか2日で、世界各国の政財界の指導者やら老いた実力者やらが次々に世を去った。
その対応に苦慮していると、突然独伊の大使館から困り果てた要望が届いたのだ。
「うちの元指導者が・・・少女になってしまった・・・。置いとくと危ないがから預かってくれない?」
生き生きした辻の交渉の結果か何かは知らないが、支持者が勝手に飲ませた薬で迷惑している3人はそろって日本の地方都市へ送られた。美少女でカリスマ満載な指導者が出てくるとせっかく世代交代した努力がパァになるという本人と周囲の一致した意見によって。
『気のせいだ。「べ、べつにあなたのために描いてきたんじゃないからね!」と言ってくる銀髪ゲルマン系とか「だからあなたは信頼できる。」とふとした拍子に真面目になるラテン系豊満な人とかを見たなんて。たぶん肉体に引きずられているんだろう。うん。たぶんそうだ。』
嶋田は、今いるのがもしや某「幼馴染が大統領」なエロゲ世界じゃないかという悪夢な想像を振り払った。
しかし、どんな世界でも嶋田繁太郎が憂鬱なのは変わりはないのであろう。
- 177. ひゅうが 2011/12/06(火) 04:36:06
- >>176
ミス。「わずか2日で」を「わずか2カ月あまりで」に変更。
内容はネタ極まりないですのでたぶん1発ネタで終わる・・・はずですw
最終更新:2012年01月01日 19:53