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189. 名無しさん 2011/11/18(金) 22:24:01
前スレ
>>734
を読んで以来、妄想を膨らませすぎたので書いてみました。


永田町のとある一角。
男達はそこにいた。

「本当に彼で大丈夫なのでしょうか?」
「彼以上の適任はおらんよ。」

男達が語り合う場所。そこは日本帝国総理官邸。
つまり、世界に冠たる日本帝国の中心である。

「しかし、彼は越権行為、法規の無視、命令違反などの報告が上がっておりますが……。」
「それは全てルパン逮捕の為だ。そしてルパンを捕まえるためならその程度のことに目くじらを
たてていては始まらんぞ。」
「ですが……。」
「それにこれは既に会合で決定されたことだ。私の一存では覆らん。会合の面々は彼に多大な期待を寄せているのだよ。」

夢幻会の秘宝を追うルパン一味。勿論、一部機密指定文書なども在るがそれは夢幻会メンバーの趣味の産物や理由を表立って言えば野党から責められかねない趣味に使ってしまった予算の裏帳簿などであり、夢幻会メンバーが多少恥ずかしい思いと野党の野次を聞けば済むものばかりであり厳重に秘匿しているのも自らの嫁と名誉を守る為だけであった。
それにも関わらず夢幻会が会合を開いてまで対応をとった理由はひとつ。

『全権委任された銭形とルパン一味、そして上海に巣食う亡霊の対決を当事者として見てみたい!』

近頃やることが無くて暇な上、ルパン三世を見て育った世代の多い夢幻会ならではの、頭の痛い理由であった。(名目上は上海のきなくさい連中を叩き潰す為ということで内閣機密費を使った)
190. 名無しさん 2011/11/18(金) 22:24:33
霞ヶ関の某庁舎の一室。
そこには本来この庁舎を使っている官庁の長だけではなく、
内務省、外務省の局長クラス、そして陸海空三軍の将官達、さらには国の暗部とも言える情報省中央情報局からも作戦部長が派遣されていた。
普通なら有事の時くらいでしかここまでの面々は集まるはずはないのであるが
彼らがここにいる理由はとある一警部に彼らの持つ強大な権限を貸与するためであった。

「銭形君。君に貸与される権限はその気になれば一国を攻める事すら可能だ。」
「これで本当にルパンを阻止できるのかね?」
「我々にも知らされぬ、上からの命令だ。権限は貸そう。」
「一部の噂では陛下すら君の働きに関心をもたれていると言う。」
「ここまでやるのだ、万が一でも失敗は許されない。肝に命じたまえ。」

「はっ!必ずやルパンを逮捕してみせます!」

この日、警視庁総務局国際協力部第1課所属にしてICPOルパン専任捜査官、銭形幸一は一個人が持つには強大すぎる権限を持つこととなった。



とある、うらびれたアパートメント

「おいおいおいおい、日本政府は本気だなこりゃ。」
「どうしたルパン。」

そこには3人の男が集まっていた。

「どうしたもこうしたもねーよ。日本政府の奴ら銭形のとっつあんにありえねー程の権限渡して俺達をつぶしにかかってきやがった。」
「ありえねーって、どの程度だ?」
「全国の警察官への指揮、さらに関東一円の陸軍部隊への指揮、海軍陸戦隊と空軍特別任務部隊への指揮権、まだまだあるぞ、内務省に外務省おまけに情報省ときてやがる。普段奴等いがみあってるのが嘘みたいな笑える状況さ。」
「おいおい、それじゃ俺たちのお相手は日本政府そのものってことか。」
「ああ、そうみたいだな。どうやら夢幻会の爺さん方が動いたらしい。」
「……で、日本帝国丸々敵に回すわけだが、今回のヤマどうする?」

「もちろん、きまってらぁ。腕が鳴るってもんさ。」
191. 名無しさん 2011/11/18(金) 22:25:14

ところ変わって、上海の高層ビルディングの一室

「日本政府の動き、どう見るかね?」
「彼らが隠したがっている何かというものはそれだけの価値があるということでは?」

男達の密談は続く。

「日本政府は我等の事をつかんではいないのだな。」
「はっ、防諜には念を入れてあります。」

「ならば最後に笑うのはこの私だ。ルパンでも峰でも夢幻会でもない。この私なのだ。」



三者三様、歯車が回りだす。
最後に笑うことになるのはいったい誰なのか。
まだ、誰も知らない。
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最終更新:2012年02月13日 21:02